この記事では、映画『ラブド・ワンズ』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ラブド・ワンズ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ラブド・ワンズ』 作品情報

- 製作年:2009年
- 上映時間:84分
- ジャンル:サスペンス、ホラー
- 監督:ショーン・バーン
- キャスト:ゼイヴィア・サミュエル、ロビン・マクリーヴィー、ヴィクトリア・セイン、ジャシカ・マクナミー etc
映画『ラブド・ワンズ』 評価
- 点数:65点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ラブド・ワンズ』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『ラブド・ワンズ』のあらすじを紹介します。
飛び出してきた血塗れの男性を轢きそうになり、親友のように仲の良かった父を自分の運転で失った、という罪悪感に苛まれる高校生のブレント。
事故から半年後、母親とは不仲になり、日常的に自傷行為をするようになっていた。
そんな彼も、高校卒業とプロムパーティーを控えていた。
ブレントに恋心を抱く、地味な女子高校生のローラは、プロムのパートナーになってほしいと告白する。
しかしブレントには恋人ホリーがいて、プロムも彼女と行く予定だったので、誘いを断ってしまう。
森に出かけたブレントは突然意識を失い、気が付くとローラの自宅に監禁されていた。
ブレントに振られた事を認めたくないローラは、ブレントを監視し続け、父親に頼んで彼を誘拐したのだ。
ローラは、ブレントが自分の言うことを聞かないと、父親と一緒になって拷問を行っていく。
さらに、自分のものだというハート印をブレントの胸に刻み付け、過去のボーイフレンドたちを写したお手製アルバムを見せつける。
ローラの父の手作りプロムが始まり、ボロボロになったブレントと楽しく過ごすローラ、そして娘の成長を満足そうに見つめる彼女の父親。
その頃、ブレントの母と恋人ホリーは、ブレントがいつまでも帰ってこない事に不安を覚えていた。
やがてブレントの愛犬が瀕死の状態で戻ってきた事から、2人はブレントが危険にさらされていると察知する。
映画『ラブド・ワンズ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ラブド・ワンズ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
強烈なキャラクターだらけ
ローラと父親のぶっ飛んだキャラクターがとにかく濃すぎて恐ろしく、怖さを超えて面白さまで感じてしまうような作品。
いかにも冴えない見た目だが、ブレントを監視している時の目つきや、自宅に監禁したブレントに拷問をする時の表情に背筋が凍る。
また彼女の父親も、狂気を宿しているとしか見えない表情ばかりで、この2人だけでも強烈。
だが、主人公ブレントも父の死後は母親に当たり散らしたり、虚ろな表情ばかりで自傷行為をするなど、なかなか強烈なキャラクターだ。
しかし、過去のボーイフレンドたちのアルバムを見るからに、何人も行方不明になっているはずが、ローラと父親の犯行に誰も気が付いていないというツッコミどころがある。
伏線が全て回収される爽快感たっぷりのストーリー
本作は、強烈な父娘による残酷描写や流血場面が描かれているだけでなく、ストーリーもしっかり作られている。
監禁されたブレントが何度も脱出しようと試みて諦めない様子は、見ている側に「頑張れブラント」という感情を生み出し、引き込まれる内容。
冒頭のブラントと父の事故シーンも必要ないように思えるが、ローラと父親の被害者たちの中に事故の原因の人物の顔が見つかるのは、「なるほど」と思わせる展開。
尺稼ぎのように入ってくるジェイミーとミアのストーリーだが、よく見るとミアと同じ苗字の少年がローラと父親の被害者の中にいたりして、隠れたつながりに驚かされる。
しかしその繋がりが分かりにく過ぎて、ジェイミーとミアのストーリーが、本編と全く絡まないのには違和感だらけ。
ラストのローラの無残な姿と、ブレントが容赦なく車を走らせるシーンは、陰鬱な雰囲気が続いた本作の中で爽快感を感じるシーンで、うやむやなエンディングが多いスプラッター映画の中で、スッキリしたエンディングに仕上がっている。
ブレントがロラに“プロム誘い拒否”をしただけで、ここまでのカオスに巻き込まれる展開は予想以上で、序盤からずっと胃が締めつけられるような緊張感だった。ロラの歪んだ愛情と、父親がそれを全面的に肯定し共犯者として支える関係は、家庭という閉じた空間がいかに狂気を育ててしまうかを象徴している。ロラが“特別な王子様”を手に入れようとする執念は恐ろしく、ラストで匍匐しながら追いかけてくる姿には鳥肌が立った。衝撃度の高いホラーとして満足度が高い。(20代 女性)
本作は単なるスプラッターではなく、ロラの倒錯した愛情が生む“執着の物語”として非常に面白かった。ロラと父親が作り出す異常空間は、外の世界と完全に断絶していて、ブレントが逃げられない絶望感をじわじわと高めてくる。特に電動ドリルのシーンは目を背けたくなるほど残酷だが、同時にロラの“自分だけの世界”を完成させたい狂気が痛いほど伝わる。終盤での少女の執念深い追跡は、恐怖と同時に哀れさも感じさせた。(30代 男性)
ロラのキャラクター造形が強烈すぎて、観終わった後もしばらく頭から離れなかった。父親に愛されすぎた結果、他者の人生そのものを所有しようとする歪んだ愛の形が恐ろしく、その環境に育ったロラの孤独が垣間見える点も悲しい。ブレントが逃げては捕まり、心理的にも肉体的にも追い詰められていく展開は息苦しく、観る側も逃げ場がない。最後にロラが生きていたことは救いではなく、恐怖の延長に感じられる。(40代 女性)
父娘の異常な共依存関係が物語全体の恐怖の根源となっており、ただの猟奇ホラーでは終わらない深みを持っていた。ロラは自信家のように振る舞うが、実際には父親の承認を渇望し続けている歪んだ少女で、その脆さが怖さをより際立たせている。ブレントの苦痛を長時間見せつける演出は重いが、狂った家庭が作り出す閉塞感を強調するのに成功している。ラストの狂気の疾走には、恐怖と虚無感が同時に襲ってくる。(50代 男性)
本作は“歪んだ愛がどこまで人を壊すのか”を突きつける作品で、観ていて不快感と緊張感が常に入り混じっていた。ロラの過剰な支配欲は恐ろしくもあり、父親との沈黙の連携が成立してしまっている点に背筋が凍った。ブレントの絶望的な状況と、ロラの狂気が淡々と進行していくテンポが見事で、逃げ場のない恐怖が持続する。ロラが最後に笑みを浮かべてブレントを追う姿が、映画全体の異常性を象徴している。(20代 男性)
狂気をエンタメとして成立させるバランスが絶妙で、決して軽くはない題材を独特のテンションで描き切っている。ロラとその父親の家庭はすでに壊れているのに、それを当人たちは“幸せ”と信じて疑わない。そこが最も恐ろしい。ブレントが逃げようとするたびに見える“普通の世界との対比”が残酷で、彼がどれほど孤立しているかが伝わる。結末も救いがなく、ロラが再び歩き出すシーンは胸をざわつかせた。(30代 女性)
“プロムに断られた少女が狂気に走る”という設定だけで片付かない深い恐怖がある。ロラはモンスターのようでありながら、どこか人間的な弱さも持っており、そのギャップが魅力であり恐怖でもある。父親が娘を溺愛しすぎた結果、彼女を“世界の中心”にしてしまったことが悲劇の根源。ロラに囚われたブレントの無力感が痛々しく、終盤での執念深い追跡はホラー映画の中でも屈指のインパクトを持っていた。(40代 男性)
本作は“閉じた異常空間”の描写が特に優れており、ロラの家の食卓の異様な雰囲気には鳥肌が立った。ドレスや飾りつけなど、少女の願望が形になっているのに、その裏では暴力と支配が当たり前に存在する。このアンバランスさが不気味で良い。ブレントの奮闘も報われない展開で、観ている側も絶望に巻き込まれる。ラストでロラが生存し、再び“王子様”を探し始める終わり方が冷たくて秀逸だった。(50代 女性)
ロラの執念と父親の異常な協力体制が、単なるホラーを超え、家族というシステムの闇を暴くような作品になっていた。ロラは自己中心的に見えるが、愛を受け取る形を知らないまま歪んだ関係に育てられた被害者でもある。だからこそ彼女の狂気がどこか哀しさを孕んでおり、恐怖の中にも複雑な感情が残る。ブレントの必死の抵抗も虚しく、逃げ切った後の余韻は物語の重さを引きずるものだった。(30代 男性)
“人間の狂気はこうして育つのか”と思わせる恐ろしい作品。ロラの狂気は突拍子もないのに、父親が支えることで説得力を持ってしまうところが最も怖い。ブレントの苦痛描写も容赦がなく、観客に逃げ場を与えない演出が続く。ロラの表情は少女のままなのに、行動は完全に捕食者で、そのギャップが恐怖を倍増させている。ラストの執念深い歩みは、恐怖がまだ終わらないことを示す最高の締めだった。(20代 女性)
映画『ラブド・ワンズ』を見た人におすすめの映画5選
ミザリー(1990)
この映画を一言で表すと?
“愛”が狂気へ反転する瞬間を描いた、密室型サイコスリラーの金字塔。
どんな話?
作家ポールは事故に遭い、献身的に看病する“熱狂的ファン”アニーに助けられる。しかし彼女の愛情は徐々に異常な執着へ変貌し、ポールは逃げ場のない監禁状態に追い込まれる。アニーの狂気が少しずつ露わになる展開は緊張感抜群で、観客をじわじわと追い詰めていく。
ここがおすすめ!
狂気的な女性キャラクターの破壊力、逃げられない恐怖、歪んだ愛というテーマは『ラブド・ワンズ』と相性抜群。キャシー・ベイツの怪演が圧倒的で、サイコスリラーとして最高峰の完成度を誇る。ロラの狂気に衝撃を受けた人なら必ず刺さるはず。
グリーン・ルーム(2015)
この映画を一言で表すと?
閉ざされた空間で展開する“逃げ場ゼロ”のサバイバルスリラー。
どんな話?
ツアー中のパンクバンドが、偶然にもスキンヘッド集団の殺人現場を目撃してしまい、ライブ会場に閉じ込められる。武器も逃げ道もない中、仲間と協力しながら生き残りをかけて脱出を試みる。極限状況での心理と暴力が加速度的にエスカレートする緊迫の物語。
ここがおすすめ!
“外に出れば死、留まっても死”という極限の緊張が終始続き、手に汗握る展開が魅力。閉鎖空間ホラーとしての完成度が高く、『ラブド・ワンズ』の息詰まる恐怖感が好きな人には特におすすめ。リアルな暴力描写と脚本のタイトさが光る秀作。
フレイルティー/妄執(2001)
この映画を一言で表すと?
“家族の愛”が狂気へ落ちていく、心理ホラーの傑作。
どんな話?
父親が“神のお告げ”だと言い、息子たちとともに殺人を始めるという不気味な物語。兄弟は父の狂気を恐れながらも逆らえず、やがてその異常な教義に巻き込まれていく。真実が明らかになる終盤には強烈なひねりがあり、観る者を一気に物語の深淵へ引き込む。
ここがおすすめ!
家族という安全なはずの空間が、一気に狂気へ染まっていく恐怖が秀逸。ロラと父親の異常な共依存関係に衝撃を受けた人には、特に刺さるテーマが詰まっている。丁寧な心理描写とラストのツイストが素晴らしく、静かな狂気が好きな人におすすめ。
ハウス・オブ・ザ・デビル(2009)
この映画を一言で表すと?
不安と恐怖をじわじわと積み重ねる、80年代ホラーの精神を継ぐスローバーン作品。
どんな話?
大学生のサマンサが“ベビーシッターの仕事”として雇われるが、行った先の屋敷には不気味な気配が満ちていた。依頼主の奇妙な行動、異様な静けさが次第に恐怖へ変わり、やがて彼女は想像を超える儀式に巻き込まれていく。緊張感を丁寧に積み上げるタイプのホラー。
ここがおすすめ!
派手な演出よりも雰囲気で攻めるタイプのホラーだが、恐怖の高まり方が非常に巧妙。ロラの家の“異常な日常”にゾッとした人には、この屋敷の不穏な空気感がたまらないはず。じっくり恐怖を味わいたい人にぴったりの一本。
マーターズ(2008)
この映画を一言で表すと?
暴力と狂気、そして“救いなき愛”を極限まで描いたフレンチ・ホラーの頂点。
どんな話?
少女時代に拷問から逃れたルーシーは、過去のトラウマに囚われ続ける。彼女が復讐を遂げた先には、さらに残酷で理解不能な儀式が待ち受けていた。物語は常に予想を裏切り、精神と肉体が限界に追い込まれる様を圧倒的なテンションで描く。
ここがおすすめ!
“痛みと執着”を極端な形で描き切った問題作で、『ラブド・ワンズ』の衝撃的な描写が好きな人には強くおすすめ。ただし人を選ぶ激しさがあり、それゆえに強烈なインパクトを残す。恐怖と悲劇が融合した稀有なホラーとして必見の一本。






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