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映画『コインロッカーの女』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『コインロッカーの女』の概要:地下鉄のコインロッカー10番に生後間もなく捨てられていたことからイリョン(10番)と名付けられ、チャイナタウンを牛耳る女性のもと育てられた少女の過酷な運命を追う一作。ヒロインにキム・ゴウンを起用し、ベテランのキム・ヘスらが脇を固める。

映画『コインロッカーの女』の作品情報

コインロッカーの女

製作年:2015年
上映時間:111分
ジャンル:アクション、サスペンス、フィルムノワール
監督:ハン・ジュニ
キャスト:キム・ゴウン、キム・ヘス、オム・テグ、パク・ボゴム etc

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映画『コインロッカーの女』の登場人物(キャスト)

イリョン(キム・ゴウン / キム・スアン)
へその緒がついた状態で駅のコインロッカーから発見された少女。借金の型としてウヒに売られ娘のように裏社会の中で育てられた。成人し初恋を知るも、残忍な現実と立ち向かっていく。
マ・ウヒ(キム・ヘス)
チャイナタウンで裏家業を担う女性。多くの孤児を買い取り家族のように育て上げている。イリョンの生命力を見抜き、本当の娘のように一番近くに置き家業を手伝わせていた。
ウゴン(オム・テグ / ウィ・ハジュン)
孤児としてイリョンと同時期にウヒに拾われる。一度捨てられそうになるが、イリョンに救われ恩を感じている。責任感が強くウヒに従順な男。
パク・ソッキョン(パク・ボゴム)
ウヒの顧客の息子。家業を失敗した父親の代わりに借金の返済に奮闘している中で、イリョンと出会う。人を疑うことを知らず、分け隔てなく優しく接する青年。

映画『コインロッカーの女』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『コインロッカーの女』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『コインロッカーの女』のあらすじ【起】

人が行きかう駅のコインロッカーで発見された少女。発見者は路上生活者だった。10番のロッカーから見つかった彼女は、番号からそのまま名前を付けられイリョンと名付けられた。多額の借金を抱える刑事・タクに拾われたイリョンは、チャイナタウンで裏家業を営むウヒに売られることになる。戸籍を持たない「まっさらな」状態のイリョンは、ウヒにとって使い勝手がいいのだ。

同じくウヒの元に寄せ集められた子供たちは地下街で物乞いとして育てられた。突然捨てられた子供もいる中、イリョンの生命力を見込んだウヒは自分の子供として育てるようになる。ウヒは死にかけの犬を前に「手伝ってあげたら?」と殺めるように諭すこともあった。すっかり裏家業に染まったイリョンは成人し、ウヒの金融業を手伝うようになるのだった。

少しのことでは動じないイリョン。未返済の借金がある顧客から集金時に暴力を受けても表情一つ変えず、あらかじめ拘束していた妻子の声を聞かせ脅すのである。賭け麻雀で勝たせ借金を回収したイリョンだが、利子として灰皿で殴り返すのだった。

映画『コインロッカーの女』のあらすじ【承】

ウヒの元には責任感のあるウゴン、知的障害を抱えるホンジュ、そして薬物中毒のソンも一緒に暮らしていた。食事は必ず揃ってするルールがある。年頃になっても色気のないイリョンだが、借金の取り立てに行きソッキョンと出会った。父親の借金を背負うソッキョンは、人を疑うことを知らず、イリョンにも分け隔てなく接してくれる。目の下にできた傷を見て手当てしてくれるほど優しい青年だったのだ。裏社会しか知らないイリョンは借金の回収をできず戻ってしまった。翌日、再びソッキョンの自宅を訪ねると留守で電話にも出ない。夜逃げしたものだと勘違いし、ピッキングして家に上がった矢先ソッキョンからバイト中であると折り返しの連絡があった。

ソッキョンのバイト先であるホテルのレストランに出向いたイリョン。ソッキョンは借金の一部を返し、映画の招待券も差し出したのである。ソッキョンと映画を見てから飲みに出たイリョン。苦労した学生時代の話や夢について語るソッキョンの姿に初めての感情を抱くのだった。

帰宅したイリョンは、大雨の中母親の命日の供養をするウヒの姿を見かける。自分の手で母親を殺めたというウヒは、実はイリョンの変化に気付きウゴンにある依頼をしていた。イリョンの変化はソンも気付くほどはっきりとしていたのだった。

映画『コインロッカーの女』のあらすじ【転】

ソンと出かけたイリョンは始めてワンピースを買った。パスポート用の写真を撮りたいというイリョンは、ソッキョンの影響を大きく受けていたのである。一方でソッキョンの借金は1億12万3000ウォンまで膨れ上がっていた。イリョンに代わり取り立てにソッキョンのバイト先に出向いたウゴンは、猶予は翌日までであることを告げるのだった。

ソッキョンの父親が行方をくらまし臓器売買が決まったとウヒに知らされたイリョン。ウヒは解体を担うホンジュを連れ、ソッキョンを捌くように指示をした。しかしイリョンは何とかソッキョンを助けようとしてしまうのだった。先手を取っていたウヒは、見せしめとして目の前でソッキョンを殺した。

「使い物にならない」とウヒに判断されたイリョンはチドの元に送られた。ウヒに頭の上がらないチドは、イリョンを利用し楯突こうとするがイリョンは自ら海に身を投げる。無事に陸に上がりソンと合流しようとしたイリョンだったが、裏切られたと怒り心頭のホンジュに襲われる。

映画『コインロッカーの女』の結末・ラスト(ネタバレ)

危機一髪のところでウゴンに助けられるも二人は相打ちとなり、イリョンの目の前で命を落とすのだった。チドから借金の返済の代わりにイリョン殺害を依頼されたタク。ウゴンとホンジュの死を悲しむイリョンを襲うも返り討ちにあってしまう。絶望の淵に立ち、行き場のないイリョンはウヒの元に戻る決心をする。すでにチドを処理したウヒは、「役立たずね」と自分を卑下しイリョンを待つのだった。

死を覚悟し、一緒に最期の食事をしようとするウヒだがイリョンは現実を受け入れられずにいる。イリョンに向けられた刃を何も言わずに受け止めたウヒ。「怖いときは笑いなさい」とその先も生きるイリョンに最期の言葉を残し、イリョンが捨てられた10番のロッカーのカギを渡すのだった。

ウヒ亡き後も、家業を続けるイリョン。ウヒから渡された10番のロッカーには住民登録票が残されていた。戸籍のなかったイリョンは初めて自分の存在を証明できるようになり、ウヒに感謝をする。そして自らの手で親を殺めたウヒと全く同じ運命を辿るのだった。

映画『コインロッカーの女』の感想・評価・レビュー

男の力を借りず凛と生きる強き女の姿を見せつけられる時間である。コメディの印象も強いキム・ヘスが実に美しい。老いていく姿を白髪と体型できっちりと見せつける実力はさすがである。韓国ノアールではよくある全く救いのない展開ではあるものの、愛情溢れた人物像が印象的な作品であった。捻りは少ないが、見るものを魅了するようなほの暗さと残忍さは癖になりそうで怖い。バッドエンド好きには勧めてみたい一作であった。(MIHOシネマ編集部)


文字通り「ノワール」な1本。
前知識なく観たので、どこかで「救いがありますように」という気持ちで観ていたのだが、しかしそこはノワール。少なくともシンプルな意味での救いはなく終わっていく。しかしそれはそれで何故か後味はそれほど悪くない。それはもしかしたら主人公が案外多くの人に愛されていることが明確だからかもしれない。それでもこういう結末になってしまうことの儚さ、ほろ苦さを味わうのがノワールの楽しみ方なのかもしれない。(男性 40代)


バッドエンドだけどクセになる非常に面白い作品でした。そもそも、韓国映画で描かれる残忍な描写が好きなのですが今作は衝撃的なシーンと言うよりも、ジワジワとメンタルが削られていくような作品でした。
「普通」って物凄く難しくて、ただ何事も無く生きてさえいければそれで良いと思っている人こそ、様々な困難に見舞われてしまったりするんですよね。
自分でなんでも出来る強い女性はすごくかっこ良いですが、個人的には男性に頼って助けてもらいながら生きていきたいなと感じてしまいました。(女性 30代)


コインロッカーに子供を捨てる親、コインロッカーで拾った子供を闇社会で働かせる親。”子は親を選べない”の持つ悪いイメージを全て引き出したような作品。主人公からしたら”お母さん”とはどういう存在なのか。恐らく世間一般で発せられる”お母さん”とは全く異質。優しさを知らずに育てられてきたのですから…もう何もかもが辛いです。最後も全く救いがないですし、落ち込みたいときに観たい作品とでも言えましょうか。(男性 20代)

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