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映画『ニュー・ジャック・シティ』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ニュー・ジャック・シティ』の概要:クラックを売ってのし上がった麻薬王とクラック取締を掲げる刑事達の攻防を描いた犯罪映画。マリオ・ヴァン・ピーブルズの初監督作品で、ウェズリー・スナイプスやラッパーのアイス・Tが出演する。

映画『ニュー・ジャック・シティ』の作品情報

ニュー・ジャック・シティ

製作年:1991年
上映時間:100分
ジャンル:フィルムノワール
監督:マリオ・ヴァン・ピーブルズ
キャスト:ウェズリー・スナイプス、アイス・T、マリオ・ヴァン・ピーブルズ、ジャド・ネルソン etc

映画『ニュー・ジャック・シティ』の登場人物(キャスト)

ニーノ・ブラウン(ウェズリー・スナイプス)
クラックを売ってのし上がった麻薬王。アパートを占拠して麻薬を精製している。イタリアンマフィアと敵対関係にある。
スコッティー・アッブルトン(アイス・T)
麻薬捜査を担当する黒人刑事。囮捜査を得意とするが、無茶なやり方をするために目を付けられている。ニーノを敵視している。
ニック・ペレッティ(ジャド・ネルソン)
ヒスパニック系の刑事。かつて麻薬に溺れていた過去があり、麻薬を敵視している。スコッティーと反目しながら捜査にあたる。
ストーン(マリオ・ヴァン・ピープルズ)
スコッティーとニックの上司で、2人をコンビニすることを閃く。現場での捜査は2人に一任している。
ジー・マネー(アレン・ペイン)
ニーノの仲間。お互いを裏切らない信頼の契りを交わしている。しかし、ニーノに恋人を寝取られてしまう。
プーキー(クリス・ロック)
麻薬の売人でスコッティーに逮捕される。麻薬から更正したお礼にニーノを捕まえる捜査に協力を申し出る。

映画『ニュー・ジャック・シティ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ニュー・ジャック・シティ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ニュー・ジャック・シティ』のあらすじ【起】

1986年のニューヨークで、スコッティーは囮捜査でプーキーから麻薬を買おうとする。しかしプーキーに金を奪われ、追跡の末にプーキーの足を撃って逮捕する。闇社会を牛耳るニーノはジー・マネーからコカインよりクラックの時代だと言われ、クラックの密売に乗り出すことにする。そして、アパートを乗っ取って麻薬精製所にする計画を立ち上げ、邪魔者を始末する。ニーノのビジネスはたちまち軌道に乗り、成功を手にする。

1989年になり、スコッティーは街にクラックが溢れていることに懸念を覚える。警察署にはニーノに乗っ取られたアパートに暮らす老人が苦情を申し立てに現れる。クラック取締のためにストーンは街に詳しいスコッティーとニックによる特捜班を組織する計画を立てる。スコッティーはニックと組むことを嫌がるが、クラック撲滅のために渋々引き受ける。一方、ニーノはイタリアマフィアから上納金を要求されるが、相手を追い返す。張り込みをしていたスコッティーはブーキーがニーノの元に出入りしているのを見付ける。そしてプーキーを再び捕まえて更正施設に入院させる。

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映画『ニュー・ジャック・シティ』のあらすじ【承】

プーキーは麻薬のカウンセリングに参加するようになり、完全に麻薬から足を洗う。プーキーは恩返しのためにニーノを捕まえるのを手助けすると言い出す。プーキーはアパート内部の様子をスコッティーに説明する。新年を迎え、ニーノは仲間と共に成功を祝う。そしてジー・マネーと裏切りなしの信頼関係を築こうと約束する。しかし、ニーノは、ジー・マネーのワイルドな恋人のことを気に入り、ジー・マネーをやきもきさせる。

ストーンは上層部から売人だったプーキーを捜査に使うことに反対される。そのことでスコッティーとニックも口論となるが、プーキーは任務をこなせると自信満々に請け負う。隠しカメラの付いたベルトを渡されたプーキーはアパート内部の様子を撮影することに成功する。更にプーキーはジー・マネーから麻薬精製所の担当を任される。それでもストーンはプーキーを使うことに反対の考えを示す。スコッティーはプーキーにしっかりやるように念押しをするが、プーキーは徐々に麻薬の誘惑に駆られてしまう。そして遂に再び麻薬に手を出してしまう。

映画『ニュー・ジャック・シティ』のあらすじ【転】

プーキーは麻薬精製所でハイになってしまい、ジー・マネーに隠しマイクが見付かってしまう。スコッティーとニックは直ちにアパートに突入するが、ジー・マネーが重要な証拠を既に焼いた後だった。スコッティーはプーキーの死体に爆弾が設置されているのを見付け、ニックが寸前で爆弾を解除するのに成功する。ジー・マネーは状況をニーノに報告するが、ニーノはジー・マネーの恋人と楽しんでいるところだった。

プーキーの葬式が行われ、ストーンは今回の失敗で捜査は打ち切りだと宣告する。ニックは自分もかつてプーキーのように薬中毒だったことをスコッティーに打ち明け、スコッティーはニーノを殺すことを誓う。スコッティーはイタリアンマフィアを通じてジー・マネーに接近し、ニーノの仲間に加わる。アパートの件で苦情を言っていた老人が銃を手にニーノの命を狙うが、スコッティーはそれを制止する。そのことでニーノに一目置かれるようになる。結婚式に参加していたニーノの一味はイタリアンマフィアに襲撃されてしまう。ニーノはかろうじて生き延びるが、仲間を失う。

映画『ニュー・ジャック・シティ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ニーノは報復にイタリアンマフィアを銃撃して一網打尽にする。スコッティーとニックはストーンに相談するが、検事から偽取引に引っ掛けるか証人が現れなければ立件は難しいと告げられる。そこでスコッティーが取引を持ち掛け、それを録画することにする。しかし、途中でニーノの部下がスコッティーの正体を見抜かれてしまう。ニックは応援を連れて現場に駆け込み、激しい銃撃戦となる。ニックとスコッティーは互いに命を助け合うが、ニーノには逃げられてしまう。ニーノはジー・マネーのせいで警察につけ込まれたと言って、ジー・マネーを殺してしまう。

スコッティーとニックはニーノの隠れ家を突き止め、侵入する。スコッティーはニーノを殴って非常階段からゴミの山に突き落とす。そしてその場で殺そうとするが、駆け付けてきたストーンが思い留まらせる。裁判が開かれるが、ニーノは黒幕が別の人物だと主張し、執行猶予判決を勝ち取る。ニーノは勝ち誇って法廷を後にしようとするが、そこに老人が現れ、ニーノを衆人の前で銃殺する。スコッティーとニックはそれを満足そうに眺める。

映画『ニュー・ジャック・シティ』の感想・評価・レビュー

黒人社会が抱える問題を描きつつも娯楽作として機能しているという点において、1991年の製作当時は画期的だった作品。ただマフィア映画としては平凡な仕上がりで、特筆すべきものはない。何より犯罪捜査が荒唐無稽で、刑事が簡単に組織に潜入したり、麻薬王が裁判であっさりと放免になったりと粗ばかりが目立ってしまう。リアリズムに欠けているために麻薬王と刑事の攻防という構図を十分に満喫することができなかった。(MIHOシネマ編集部)

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