映画『エース・ベンチュラ』の概要:アメリカンフットボールのマイアミ・ドルフィンズが所有しているイルカが、何者かに盗まれてしまった。ペット探偵のエースは依頼を受け、捜索を開始した。すると、水槽の排水口の中から、小さな琥珀が見つかった。
映画『エース・ベンチュラ』の作品情報
上映時間:89分
ジャンル:アクション、コメディ、ラブストーリー
監督:トム・シャドヤック
キャスト:ジム・キャリー、コートニー・コックス、ショーン・ヤング、ダン・マリノ etc
映画『エース・ベンチュラ』の登場人物(キャスト)
- エース・ベンチュラ(ジム・キャリー)
- ペット探偵。明るく陽気で、常にふざけた態度を取っている。探偵としての稼ぎは少なく、家賃も満足に払えていない。だが、探偵としての能力はあり、警察が見落としたことにも気づく。
- メリッサ・ロビンソン(コートニー・コックス)
- マイアミ・ドルフィンズで働いている。マスコットキャラクターにもなっているイルカが盗まれてしまったため、ペット探偵のエースに仕事を依頼する。
- ロイス・アインホーン(ショーン・ヤング)
- 警部補。エースを嫌っており、目の敵にしている。本物のアインホーンは行方不明になっており、マイアミ・ドルフィンズのキッカーだったフィンクルが整形し、成り代わっている。
- ダン・マリーノ
- マイアミ・ドルフィンズの選手。元チームメイトのフィンクルに逆恨みされ、誘拐される。
- エミリオ(トーン・ロック)
- 警察官。エースと友達だが、エースのふざけた言動に振り回されている。
- ロジャー・ポダクター(トロイ・エヴァンス)
- メリッサの同僚。かつてマイアミ・ドルフィンズの選手だった。メリッサと共にイルカの捜索に当たる。
- ウッドストック(レイノール・シェイン)
- 優秀なハッカー。エースと友達。捕鯨船に偽の信号データを送って遊ぶなど、少し意地の悪い部分がある。
- ロナルド・キャンプ(ウド・キア)
- 大富豪。魚の収集が趣味。マイアミ・ドルフィンズの新しいスタジアムの建設用地を寄付する。
映画『エース・ベンチュラ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エース・ベンチュラ』のあらすじ【起】
エース・ベンチュラはペット探偵として働いていた。盗まれた犬を助けに行くため、配送業者の振りをして男の家を訪ねた。無事に犬を助け出して車に乗り込むが、車のエンジンがかからず、バッドを持って追って来た男に車をボコボコにされてしまう。だが、エースは焦ることなく車のエンジンをかけ直し、依頼主の女性の元へと帰っていった。依頼主の女性に成功報酬を要求するが、現金ではなく体で支払われることになった。
エースは大家さんから家賃を請求されるが、お金を持っていなかった。現在受けている仕事が片付けば報酬が入るので、その後支払うことを約束する。大家さんはエースの部屋から動物の足音を聞いていたため、無断で飼わないように注意した。もし飼っていれば部屋から追い出すと、怒りながらエースの部屋を確認した。だが、そこに動物の姿はなかった。エースは大家さんを見送った後、口笛で合図を送った。すると、部屋に隠れていた犬や鳥などの動物達が、一斉に現れた。
アメリカンフットボールのマイアミ・ドルフィンズのマスコットキャラクターのイルカが、忽然と消えてしまった。選手達は縁起を担ぐため、イルカが見つからなければ、動揺して力を発揮できない恐れがあった。オーナーは怒鳴りながら、部下のメリッサとロジャーに捜索を命じた。
メリッサは時間がないことに頭を抱えた。スーパーボウル(リーグ戦)の試合まで、後2週間しかなかったのだ。ロジャーは動物愛護団体が犯人ではないかと考えていた。メリッサはもちろんその線も捜査に当たっていたが、有力な情報がないので決めつけるわけにはいかなかった。秘書のマーサはメリッサに、ペット探偵を頼ることを勧めた。
映画『エース・ベンチュラ』のあらすじ【承】
メリッサはエースにオフィスに来てもらい、事情を説明した。警察の調べで、犯人は裏口から侵入したことが分かっていた。メリッサは終始ふざけた態度を取っているエースに不安を抱く。エースはメリッサの様子など気にせず、イルカが入れられていた水槽を調査した。排水口の中に残っていた、オレンジ色の小さな琥珀を発見する。
エースは警察署を訪れ、友人のエミリオに捜査状況を尋ねた。エミリオは一般人には話せないと突っ張っていたが、あまりにもしつこくエースが邪魔をしてくるため、仕方なく捜査状況を話した。動物愛護団体や輸送に使われたと思われるトラックなどを調べたが、何も手がかりは得られていなかった。しかも、証拠はグランドに残っていたタイヤの跡だけだった。
エースはクラブの地下で暮らしているウッドストックに会いに行った。ウッドストックは優秀なハッカーだった。捕鯨船に偽の信号データを送り、クジラを探して彷徨う船を見て楽しんでいた。エースはアクア関係の専門店へのデータのハッキングを頼んだ。イルカを運ぶには装置が必要なため、それを販売した店の情報から犯人を捜そうとしていたのだ。ウッドストックは簡単すぎると呟きながら、すぐにデータをパソコンに映し出した。すると、大富豪のロナルド・キャンプが、個人にしては大きすぎる金額の買い物をしていた。ロナルドは魚の収集家として有名だった。しかも、マイアミ・ドルフィンズの新しいスタジアムの建設用地を寄付しており、接点があった。
映画『エース・ベンチュラ』のあらすじ【転】
エースはメリッサを連れて、ロナルドが開くパーティーに参加した。メリッサはロナルドが犯人なわけがないとエースの考えを否定するが、エースは聞き入れなかった。エースはメリッサにロナルドの相手を頼み、1人で館の捜索を行った。
エースは巨大な水槽を発見した。置いてあった魚でイルカを釣り、姿を確認しようとした。だが、現れたのはサメだった。エースは驚いて足を滑らせてしまい、水槽に落ちてしまう。エースは助けを求めて、水槽の中をもがいた。メリッサがロナルドとお酒を飲んでいると、ズボンがボロボロに裂け、全身びしょびしょに濡れたエースが現れる。会場にいた人達はその姿に驚き、騒然となった。ロナルドはエースがトイレの排水管のせいで濡れたと言うので、握手をして謝罪した。
エースはロナルドに嵌められた指輪の表面に、排水口に落ちていた琥珀と同じ物が飾りとしてついていることに気づく。ロナルドの指輪の琥珀は欠けていなかったため、ロナルドは犯人ではなかった。だが、真犯人はロナルドと同じ指輪をしている人物だと見当がついた。
ロナルドが嵌めていた指輪は、1984年のマイアミ・ドルフィンズの優勝リングだった。エースは選手達の集合写真を見ながら、琥珀が欠けていないか1人ずつ確認した。だが、中々見つからなかった。そんな時、ロジャーが自宅から飛び降りて亡くなってしまう事件が起きる。エースとメリッサはロジャーの自宅に向かった。ロイス・アインホーン警部補は部外者のエースを追い出そうとするが、エースはベランダの手摺に血が付着していることを指摘し、自分の推理を話し始めた。ロジャーはツレと2人で帰ってきて、投げ落とされたというものだった。アインホーン警部補は証拠がないとエースの話を一蹴するが、エースは住民の証言と照らし合わせ、室内でロジャーが襲われたことを実証した。
映画『エース・ベンチュラ』の結末・ラスト(ネタバレ)
エースはロジャーの殺害が、イルカの事件と繋がっていると予想した。だが、指輪の確認は全て終わっており、琥珀が欠けた指輪を持っている人物は見つからなかった。エースは漏れがないか調べるため、メリッサと指輪の受取証を確認することにした。
メリッサは先程のアインホーン警部補とのやり取りを見て、エースに尊敬の念を抱くようになる。警官になることを勧めるが、エースは人間には興味がなかった。エースが再びふざけていると、部屋に飾られていた写真が目に入った。その写真には、エースが持っている写真には写っていない選手(フィンクル)がいた。フィンクルはシーズンの途中で加わったため、エースが持っている写真には写っていなかったのだ。しかも、フィンクルはその年のスーパーボウルでフィールドゴールを外し、ドルフィンズが負けた責任を取らされてクビになっていた。
エースはファンのフリをして、フィンクルの実家を訪ねた。だが、フィンクルは精神病院を脱走してから、1度も家に戻ってきていなかった。フィンクルの部屋を見せてもらうと、元チームメイトのダンのことを恨んでいるのが分かった。ダンのポスターに包丁が突き刺さっていたのだ。恨んでいる理由は、ダンがボールの縫い目を外側に置かなかったせいで、ゴールを外したと思っているからだった。
エースはメリッサに電話をしてダンの居場所を聞き出し、警察に連絡するよう頼んだ。しかし、ダンは男達に連れ去られてしまう。エースは今まで調べ上げた詳細を、アインホーン警部補に報告した。アインホーン警部補は警察に任せて事件から手を引くことを勧めるが、エースは聞き入れなかった。
エースは患者の振りをして、メリッサと共にフィンクルが入院していた精神病院を訪れた。“関係者立ち入り禁止”と書かれたドアにこっそり忍び込むと、フィンクルの荷物が纏められた箱があった。その中の新聞に、ヒッチハイカーで行方不明のロイス・アインホーンの捜査を打ち切ったことが書かれた記事を見つける。
エミリオはエースに言われ、アインホーン警部補の机を捜索した。すると、ロジャーから送られた、“素敵な夜をありがとう”と書かれたメモが出てきた。エースは必死に考えを巡らせ、フィンクルがアインホーン警部補に化けていることに気づく。スーパーボウル当日、エースはアインホーン警部補の車を尾行して、倉庫の中に捕らわれているダンとイルカを発見する。だが、アインホーン警部補に見つかり捕まってしまう。
警官達が倉庫に駆けつけるが、アインホーン警部補が犯人とは思わず、エースに銃を突きつけた。そこに、メリッサがエミリオに銃を突きつけながら現れる。メリッサとエミリオは、警察がエースを撃たないように一芝居打ったのだ。膠着状態の中、エースは事件のあらましを話した。そして、アインホーン警部補の服を脱がし、パンツの下に女性にはない物がついていることを示した。
エース達はイルカとダンを連れてスタジアムに戻った。エースがメリッサとキスをしながら事件の解決を喜んでいると、捜索を依頼されていたハトがとまっているのが見えた。エースは捕まえようとするが、着ぐるみに邪魔されて逃してしまう。エースは腹を立て、着ぐるみと殴り合いの喧嘩をするが、その姿がスタジアムのモニターに映し出されていた。
映画『エース・ベンチュラ』の感想・評価・レビュー
ジム・キャリーの演技がくどいが、おもしろい。映画『マスク』の雰囲気が感じられる作品。個人的には、ドラマ『フレンズ』に出演しているコートニー・コックスの演技が見られたのが良かった。相変わらず綺麗な人だなと思う。
始めはイルカの捜索だったのに、殺人事件に発展したのが驚きだった。誰が犯人か予想がつかず、最後まで楽しめた。まさか、ロイス・アインホーンに扮しているとは思わなかった。エースらしい締まらないラストだったのも良かった。(女性 30代)
本作は、迷子のペットを探すペット探偵エース・ベンチュラの元にイルカ救出の依頼がきて調査に乗り込んだ彼の活躍を描いた痛快コメディー作品。
ジム・キャリーの初期作品でも人気が高く、彼を堪能できる作品。
内容は深みのあるものではないが、ジム・キャリーの忙しない変な動きや表情、変身する姿は何度見ても大笑いしてしまうほど面白かった。
トラブルだらけのペット探偵は少し下品でいい意味でくだらない、子どもから大人まで楽しめる作品。(女性 20代)
1994年のこの作品、ジム・キャリーがめちゃくちゃ若いです。彼のコメディセンスは最高ですよね。どんな役も「ジム・キャリー」らしく演じてくれて、とても面白い。改めて最高の俳優だと感じました。
彼が演じるのは「ペット探偵」いつもふざけていますが探偵としての能力はかなり高いよう。
彼の顔芸とちょっぴりミステリーな感じがとても面白かったです。子供も楽しめる作品なので、ぜひ家族で見てほしいです。(女性 30代)
ジム・キャリーに期待して観ると大満足できる作品。イケメン台無しな顔芸、コミカルな動き、若きジム・キャリーの暴れっぷりに終始笑わされます。頼りない性格の役を演じることが多いので、今作の少し賢いジム・キャリーは新鮮でした。ふざけているのにやることはしっかりやれるジム・キャリー。マスクも着けていないのに(笑)。序盤のハチャメチャな宅配シーンに始まり殺人事件に繋がる展開も、深味は無いけど物語としてはしっかりしていると思います。(男性 20代)
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