映画『アドミッション 親たちの入学試験』の概要:名門、プリンストン大学の入学事務局でより良い学生を入学させるため、日夜仕事に邁進するヒロインが、ある日若い頃に手放した息子・・・かもしれない優秀な学生と出会って・・・!?
映画『アドミッション 親たちの入学試験』 作品情報
- 製作年:2013年
- 上映時間:107分
- ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
- 監督:ポール・ワイツ
- キャスト:ティナ・フェイ、ポール・ラッド、マイケル・シーン、ウォーレス・ショーン etc
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映画『アドミッション 親たちの入学試験』 評価
- 点数:85点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『アドミッション 親たちの入学試験』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『アドミッション 親たちの入学試験』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『アドミッション 親たちの入学試験』 あらすじ【起・承】
アメリカの名門大学、プリンストンでアドミッション・オフィサーとして働くポーシャは全国から殺到する出願をさばき、依頼があれば各地へ講演をするために出向くなど、忙しいながら充実した日々を送り続けて14年が経っていた。
その年、プリンストン大の評判が全米二位に落ちてしまったことで上司からはより多くの志願者を見つけるようはっぱをかけられる。
志願者が集う季節、ポーシャの元に一件の電話が入る。電話の相手はジョン・プレスマンと名乗り高校訪問を依頼され、了承する。
当日、メールで示された先へ出向くと、そこは車のナビも機能しないような辺鄙な森の中にある高校だった。
新設されたばかりのその高校では、机を並べるだけの授業ではなく、牛や馬などの世話をするなどの実践教育を実現していて、また教師に率先して意見をすることを厭わない自由な校風だった。
高い偏差値の大学へ進むことについて懐疑的な生徒たちを前に、ポーシャはこの高校はプリンストンにはふさわしくない、と判断し、仕事を終えるや否や帰宅しようとするが、ジョンに会わせたい生徒がいる、と引き留められる。
映画『アドミッション 親たちの入学試験』 結末・ラスト(ネタバレ)
引き合わされた生徒は、ジェレマイアといってプリンストン大への進学を希望していた。
彼自身も自分はプリンストン向きではないと自覚しており、ポーシャもハッキリと彼の合格は難しいだろう、とジョンに伝えていたが、後日ジョンはポーシャにある事実を告げる。
その事実とは、ジェレマイアがポーシャの実の息子だ、ということだった。
初めのうちは信じなかったポーシャだが、ジョンに出生証明書を見せられ日付を確認すると信じないわけにはいかなかった。
若い頃、身ごもった知った時には既に恋人は彼女の元から去っており、どうしても一人で子供を育てることが出来ず、やむを得ず里子に出した過去を持つポーシャは、今更親だと名乗り出る気はない、とジョンに伝える。
しかし、そうはいってもひとたび自分の息子だ、と思えば、俄然気になって仕方ない。プリンストン大への志願も、公平であらねばならないはずがどうしても肩入れしてしまうのだった。
確かにジェレマイアは勉学に熱心で向上心があり、またジョンが彼を天才だ、と後押しするのも無理のない才能のある生徒だった。
しかしポーシャの上司、同僚たちは彼の協調性のなさを指摘しプリンストン向きではないと指摘する。ポーシャはそんな言葉を受けても、彼の夢を叶えてやりたいと願い、とても公正とは言い難い方法であらゆる根回した。しかし、結局最終的な審査でジェレマイアは落とされてしまった。
まるで自分のことのように放心し落ち込むポーシャだったが、あることを思いつき上司の部屋へこっそり侵入するのだった。
映画『アドミッション 親たちの入学試験』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『アドミッション 親たちの入学試験』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
観やすく興味深い映画
1時間40分くらいだったが、全体的に観やすく展開のテンポも速いので飽きずに観ることが出来た。
日本ではあまり馴染みのないアドミッション・オフィサー、その選考基準が成績はもちろん家柄もそれなりに考慮される、ということが一層興味深い。代々プリンストンに通っていたから落第しないだろう、という基準、そして貧しい家庭で育ったから反骨精神があるはずだ、という一見偏見と見なされるような選考の仕方に目を丸くした。
王道のようで王道でない
堅物の女性が鷹揚な男性と出会いペースを乱され、しかし大切なことに気が付いていく・・・という設定はありがちである。
だが、この映画はそれだけではない。
中盤以降は鬱陶しいくらいに王道の裏を描いていくのだ。
例えば、ジェレマイアが実は若い頃里子に出した子供だと分かり、戸惑いながらも生みの親としてせめて彼に親らしいことをしてやりたいと奮闘する。これも前述と同じくらいにありがちな話であるし、普通ならば生みの親として正体を明かし二人はハグをして感涙する・・・そんな王道の結末が予想されるが、しかし結果にひっくり返される。
実の息子ではなかった、そこにも意味はある
では何のために彼女は職を追われたのか?彼が息子だと奔走していたのはとんだ茶番ではないか?
結末まで見て、中には憤慨する人もいるかもしれない。彼女のやってきたことは無駄骨だったではないか、他人の息子のためにしなくてもいい不正をし、守ってきた地位を捨てたのか、あまりにも哀れではないか。
何かそこに意味を探したくなるだろう。
だが、ポーシャにとってはこの形は正解だった。真面目一筋で保ってきた生活が絶対的に正解であると信じ続けていた彼女が、誰か(しかもそれが自分の子供)の為に奔走し、客観性を忘れ盲目になっていく。確かにジョンやジェレマイアに出会うまでの彼女はほとんど完璧だった。しかし、時には情を優先してしまう、この人間らしさというのが彼女には欠けていたのだ。
ポーシャにとっての人生
忘れてはいけないのは彼女の母親の存在だ。ポーシャとは真逆の奔放な性格な母親の姿は、反面教師のようになってポーシャを縛り続けてきた。母のようになってはならぬ、と己自身に言い聞かせてきたに違いない。
だが、生活を全てリセットし、同時に変化に恐怖を抱くことのないジョンと出会ったことで彼女はようやく肩の力を抜き、母も、母親に反発し続けた自分をも許しポーシャ自身の人生を生きることが出来るのだ。
日本の大学入試は学力はもちろん、学生時代の部活動やボランティア活動など全ての人が公平に試験を受けるイメージがありますが、アメリカの入試はそうでは無いのだと驚いてしまいました。家柄や、家族構成、親の出身校などが重視され、その家庭の収入まで審査の対象になると言うのは如何なものかと思ってしまいました。
そうなると子供の受験は親にとっても一大事で、職場でのミスや地位など失敗が許されなくなるのかなと思ってしまいました。
日本とは違う大学入試の世界が見られてとても面白かったです。(女性 30代)
映画『アドミッション 親たちの入学試験』 まとめ
アメリカ映画ではしばしば40過ぎの女優がバリバリに自我を発揮し、恋愛にも貪欲な姿が描かれるが、この映画はそういう面も持ち合わせている。
日本での恋愛ドラマや映画の主流といえば、十代から二十代の若い世代の惚れた腫れたの話が多い。40過ぎの、それも大学に入学するくらいの子供を生んだ女が仕事に邁進し色気を振りまくなんて、何だか恥ずかしいとさえ思ってしまう。けれども、おそらくそれはまだ日本人が40過ぎの女たちの色気に慣れていないだけで、今回のようなアメリカ映画を観ればそんなこと恥ずかしくもなんともないと発見することが出来る。
この映画はそういった恥ずかしさをもストーリーの一片に組み込みながら、大人になったふりをして振り回されてしまう女性をコミカルに描いている。
軽い気持ちで観ても損のない映画だ。
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