映画『愛と喝采の日々』の概要:かつて同じバレエ団で主役の座を争ったディーディーとエマ。今では対照的な人生を送る2人が再会し、20年ぶりに本音をぶつけ合う。バレエに精通したスタッフとダンサーによる見応えのあるバレエ映画。さらにシャーリー・マクレーンとアン・バンクロフトという実力派女優の素晴らしい名演技も堪能できる。
映画『愛と喝采の日々』の作品情報
上映時間:120分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ハーバート・ロス
キャスト:シャーリー・マクレーン、アン・バンクロフト、ミハイル・バリシニコフ、レスリー・ブラウン etc
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映画『愛と喝采の日々』の登場人物(キャスト)
- ディーディー(シャーリー・マクレーン)
- オクラホマシティで夫とバレエ教室をしながら、3人の子供と幸せに暮らしている。20年前はアメリカン・バレエ団のプロダンサーで、エマとプリマドンナの座を競い合っていた。平凡な主婦になってしまった自分の人生に寂しさを感じている。
- エマ(アン・バンクロフト)
- ディーディーの昔のライバルであり親友。長年バレエ団で主役を務めてきたが、最近は肉体の衰えを感じている。女の幸せを諦め、バレエ一筋で生きてきた。
- エミリア(レスリー・ブラウン)
- ディーディーの長女。バレエの才能があり、エマにスカウトされてニューヨークのアメリカン・バレエ団に入団する。エマが名付け親。ジャニーナという妹とイーサンという弟がいる。
- ユーリ(ミハイル・バリシニコフ)
- アメリカン・バレエ団のプリンシパル。ロシアからやってきた。エミリアと恋仲になるが、浮気をして彼女を傷つける。
- ウェイン(トム・スケリット)
- ディーディーの夫。アメリカン・バレエ団のプリンシパルだった。ディーディーと結婚する時に踊りをやめ、彼女と一緒にオクラホマシティでバレエ教室を開いている。
- アデレード(マーサ・スコット)
- アメリカン・バレエ団の経営者。25周年を迎えるバレエ団を存続するため、資金繰りや宣伝活動に忙しい。相棒は元ダンサーでエマの恋人だったマイケル。
- ダカロウ(アレクサンドラ・ダニロワ)
- 昔は有名なプリマドンナだった女性で、今は有望なダンサーだけに個人レッスンをしている。ニューヨークへ来たエミリアとディーディーを自宅へ下宿させてやる。
- ロージー(アンソニー・ザーブ)
- 昔アメリカン・バレエ団の楽団の指揮者をしていた。今はミュージカルの指揮者をしている。ディーディーと再会して彼女を口説く。
映画『愛と喝采の日々』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『愛と喝采の日々』のあらすじ【起】
オクラホマシティの田舎町で暮らすディーディーは、夫のウェイン、長女のエミリア、次女のジャニーナ、末っ子のイーサンと一緒にアメリカン・バレエ団の地方公演に出かける。ディーディーとウェインも、かつてはアメリカン・バレエ団のプロダンサーだった。ディーディーが妊娠したので2人はバレエ団を退団し、今はこの町でバレエ教室を開いている。ディーディーは今でも“もしあのまま踊りを続けていたらどうなっていたか…”と考えることがあった。
終演後、ディーディーは楽屋を訪ね、昔の仲間たちとの再会を喜ぶ。ほとんどの仲間は引退して経営側に回っていたが、親友でライバルだったエマは、今も現役で舞台に立っている。田舎町でくすぶっているディーディーにとって、舞台に立つエマの姿は眩しかった。
エマは、自分が名前をつけたエミリアの成長ぶりに歳月の流れを感じる。ずっとバレエ団で主役を務めてきたエマも歳には勝てず、最近は落ち目だった。エマはエマで、結婚して女の幸せをつかんだディーディーの人生を羨ましいと思うこともあった。
ディーディーとエマは、2人でアンナ・カレーニア役を競い合った時の話をする。その時にディーディーは妊娠し、アンナ役はエマに決まった。エマはその役で成功を収め、一人前のプリマへと成長したのだった。この出来事は、ずっとディーディーの中でくすぶり続けていた。
エマは、エミリアの美貌と才能を評価し、バレエ団への入団を勧める。バレエ団の経営者であるアデレードと相棒のマイケルも、エミリアの踊りを見てその才能を絶賛し、彼女の入団が決まる。ウェインはディーディーの複雑な心情を察し、エミリアと一緒にニューヨークへ行くことを勧める。
映画『愛と喝采の日々』のあらすじ【承】
ディーディーとエミリアのニューヨークでの生活が始まる。2人は、有名なプリマだったガタロウの家に下宿させてもらい、エミリアはバレエ団で稽古を受け始める。しかしディーディーはやることがなく、暇を持て余していた。
バレエ団の振付師は、新作の準備を進めていた。エマはてっきり自分のための作品だと思い込んでいたが、“作品にスターはいらない”と言われてしまう。次の公演の主役からも外され、エマはすっかり落ち込む。
エマはディーディーと一緒にガタロウの家へ行く。ガタロウは、自宅の稽古場で、次のプリマとなる若いダンサーの個人レッスンをしていた。エマは、“2年前まで私もガタロウの指導を受けていた”と寂しそうに語る。ガタロウは落ち込んでいるエマに、エミリアの指導をしてはどうかと提案する。エマは内心複雑だったが、エミリアの才能を伸ばしてやりたいという気持ちはあった。
エミリアはバレエ団の中で徐々に頭角を表していく。プリンシパルを務めているユーリも、エミリアの美しさと踊りに魅了されていく。エミリアもユーリに恋しており、2人は男女の関係となる。
ディーディーは、エミリアが恋をしていることを知り、さらに寂しさを感じる。踊りに恋に忙しい娘を見ていると、ディーディーは自分が惨めになるのだった。
そんなある日、ディーディーはニューヨークの街角で、昔バレエ団の楽団の指揮者をしていたロージーと再会する。ロージーは、昔からディーディーを気に入っていた。エマは、15年も不倫関係を続けてきた恋人に振られてしまう。
映画『愛と喝采の日々』のあらすじ【転】
若いエミリアは、踊りも恋も両立できると信じていた。しかし、プレイボーイのユーリが、別のダンサーを口説いている現場を見てしまい、大きなショックを受ける。その日、ディーディーはロージーと会っており、彼の誘惑に負けて一夜を共にする。
その夜、エミリアがひとりで泣いていると、ちょうどウェインから電話がかかってくる。ウェインは泣いている娘を優しく励ます。エミリアは、母親がロージーと会っていることを知っていたが、“エマのところに泊まっている”と嘘をついておく。
翌日、ディーディーと顔を合わしたエミリアは、明らかに機嫌が悪かった。エミリアは稽古でも振付師に反発し、夜の公演前にバーで酒を飲み始める。初対面の男たちとかなりの酒を飲んだエミリアは、ベロベロに酔っ払って舞台裏にやってくる。
エマはエミリアのサポートをして彼女を舞台へ立たせる。どんな脇役でも、舞台に穴を開けることは許されない。舞台を見ていたディーディーは、娘の様子がおかしいことに気づいて舞台裏へ急ぐが、エミリアのそばにはエマがいた。その日、エミリアはエマの家に泊まり、ディーディーのところへは帰ってこなかった。
バレエ団は、25周年の記念公演の準備を進めていた。記念公演への初出演が決まったエミリアに、エマは美しいドレスを贈る。ディーディーは、そのドレスを見て不愉快になる。
ディーディーは、ずっと自分を無視しているエミリアと話そうとする。しかしエミリアは、父親を裏切ったディーディーのことが許せなかった。ディーディーは、“ママだって人間なのよ”と涙ぐむ。
記念公演の初日。ディーディーはエマの楽屋を訪ね、“娘にドレスをやったりしないで”と文句を言う。ディーディーは、娘をエマに奪われるような気がして、神経質になっていた。
その日、エミリアは素晴らしいソロを踊り、周囲に絶賛される。アデレードは、エミリアをプリマにして「眠れる森の美女」を公演したいと考える。そして、エマにはその演出を頼む。それはずっと表舞台に立ってきたエマにとって、残酷な申し出だった。
映画『愛と喝采の日々』の結末・ラスト(ネタバレ)
エマは打ち上げパーティーの場を離れ、ひとりでバーへ行く。バーにはディーディーがいた。エマは本番前の自分に毒を吐いたディーディーに腹を立てており、本音を全て吐き出すよう彼女に迫る。
ディーディーは、“なぜあの時、子供を産まなきゃ夫を失うなんて言ったのか”とエマに聞く。エマは、そんなことは言わないと反論する。ディーディーは、エマに実力を試すチャンスを潰されたと思い続けており、エマは自分の実力でアンナ役を勝ち取ったと思ってきた。2人はどんどんヒートアップしていき、ずっと隠してきた本音をぶつけ合う。
ディーディーに“平気で人を蹴落としてプリマになった”と言われ、エマは彼女にシャンパンをぶっかける。ディーディーの嫉妬にうんざりしていたエマは、“あなたは二流だし、彼がゲイと見られているのを否定するために妊娠したくせに”と彼女を罵る。2人は歩きながら罵り合いを続け、外に出て怒りを爆発させる。ついに2人は殴り合いを始めるが、最後には笑い出してしまう。
落ち着いたエマは、“あの時の私は役を取るためなら何でも言った、私はあの役が欲しかったし、うまいあなたを恐れていた”とディーディーの言い分を認める。ディーディーは、“ずっとその一言が聞きたかった”と言って涙ぐむ。そして2人は、スッキリした顔で互いを抱きしめる。
それから数日後。夏休みを利用してウェインたちがニューヨークへやってくる。エミリアはユーリのパートナーとして舞台に立つため、猛特訓を受けていた。ディーディーは、ウェインにも本音を話し、踊りよりも愛が大事だったから結婚したのだという夫婦の絆を再確認する。エミリアは、そんな両親を見て安心する。
ユーリとエミリアの愛も復活し、エミリアは満たされた気持ちで初日を迎える。ディーディーは家族でエミリアの舞台を見守り、成長した娘の姿に涙ぐむ。公演は大成功だった。
エミリアは、楽屋へやってきたディーディーに大きな花束を渡す。母と娘は見つめ合い、心を通わせる。
誰もいなくなった舞台上にはエマがいた。エマは、何もかもがこれからのエミリアを羨ましがる。エマの気持ちが痛いほどわかるディーディーは、そっと彼女の肩を抱く。2人は、最高のライバルであり、やはり最高の親友だった。
映画『愛と喝采の日々』の感想・評価・レビュー
バレリーナとして成功した女性と、結婚してバレエ界を引退した女性2人の対照的な人生を中心に、親子の絆や愛を盛り込んだ人生ドラマです。
女性としての幸せと、自分にとっての幸せって別物なんでしょうか?現代でも疑問に思う女性は多いはず。女性としても、自分が選んだ人生としても、どちらも幸せならそれが1番ですが、なかなかうまくいかないですね。そんなストーリーがものすごく綺麗に、美しく描かれたこの作品。
ほとんどがバレエのシーンで、とても芸術度の高い作品でした。(女性 30代)
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