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映画『アルジェの戦い』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『アルジェの戦い』の概要:フランスの植民地となっていた1950年代のアルジェリアでは、人民解放軍が独立を訴えていた。しかし、彼らの声が聞き入れられることはなく、反政府運動は日増しに過激さを増していった。

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映画『アルジェの戦い』の作品情報

アルジェの戦い

製作年:1966年
上映時間:122分
ジャンル:戦争
監督:ジッロ・ポンテコルヴォ
キャスト:ブラヒム・ハギアグ、ジャン・マルタン、ヤセフ・サーディ、トマソ・ネリ etc

映画『アルジェの戦い』の登場人物(キャスト)

アマール・アリ / アリ・ラ・ポワント(ブラヒム・ハギアグ)
幼い頃から何度も少年院へ出入りしていたチンピラ。就学の経験も無い。アルジェリア人の独立を支援する地下組織へ参加し、幹部にまで上り詰める。
エル・ハディ・ジャファー(サセフ・サーディ)
地下組織であるアルジェリア人民解放軍=FLNの指導者。出所したばかりのアリを組織へ誘い、彼と共にフランス政府へアルジェリア人の独立を叫ぶ。
フィリップ・マチュー(ジャン・マルタン)
フランス陸軍中佐。過激なテロを繰り返すFLNを鎮圧するため、特命警視監ジャン・シャローによってアルジェリアへ派遣された。鋭い洞察力で組織の人間を炙り出し、徐々にアリやジャファーへ迫る。

映画『アルジェの戦い』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『アルジェの戦い』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『アルジェの戦い』のあらすじ【起】

1957年、アルジェリア。フランス軍によって捕らえられた男は、残忍な拷問の末にFLN最後の幹部であるアリの居場所を告白した。男の供述を受けたフランス軍はアリが潜むカスバの街を包囲し、一件のアパートを占拠した。アパートの一室では、アリとその仲間達が隠し部屋に身を潜めていた。軍は姿を現さないアリへ、投降すれば正当な裁きを受けさせると説得したが、壁越しにそれを聞くアリは沈黙を貫いた。

1954年、アルジェリア。カスバの街に本拠地を置くアルジェリア人民解放軍=FLNは、独立声明を出した。FLNはイスラムの原則に基づき、フランス政府との平和的解決を目指していた。一方で、チンピラのアマール・アリ、通称アリ・ラ・ポワントは、フランス人男性から「アラブのねずみ」と罵られたことに激昂し、男を殴った罪で逮捕されていた。

刑務所へ入ったアリは、アッラーを賛美する囚人が目の前で首をはねられる場面を見て怒りに震えた。

5ヶ月後、釈放されたアリは、一人の少年から「カスバにあるカフェの主人、ムハルビは警察と通じている。毎日夕方5時に店へ寄る警察を射殺しろ」との伝言を預かった。アリは、指示された通り指定された場所で拳銃を受け取ると、警察へ銃口を向けた。しかし、受け取った銃には銃弾が入っておらず、警察の追手から逃げたアリは少年へ伝言を渡した主へ会いに行った。

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映画『アルジェの戦い』のあらすじ【承】

警察を殺すよう命じた男は、FLNの指導者であるエル・ハディ・ジャファーだった。ジャファーは出所したばかりのアリを仲間に加えたかったが、彼が警察の手下である可能性を明らかにするためテストをしたと言った。期待通りの動きをしたアリは、晴れてFLNの仲間になった。

1956年、4月。FLNはアルジェリア国民に向け「フランス政府は我々を奴隷にした。今こそ結託しよう」と呼び掛けた。さらに、団結力を強めるため酒と麻薬、売春を禁じた。アリはFLNの命令を受け、麻薬取引を行う旧友、ハッサンを射殺した。

1956年、6月20日10時32分。FLNのメンバーである男は、フランス軍の兵士を白昼堂々刺殺し逃走した。11時40分には、兵士襲撃の容疑をかけられた男達が警察署へ集められたが、彼らもまたFLNのメンバーであり、彼らは署内の人間を殺して逃走した。15時30分には刑務所が襲撃され、さらに16時15分、街ではフランス政府側の人間が次々と襲われていた。犯人らしき人物らはカスバ周辺で消えたため、この件を受けたフランス軍はカスバを封鎖し検問所を設けた。

フランス軍は容疑者の内の一人をターゲットにし、自宅へ爆弾を仕掛けた。確証もないまま容疑者とその妻、三人の子供達の他にアパートの住人らも犠牲となり、国民達は怒り反政府デモの行進を行った。アリは行進の先頭に立って声を上げたが、そこへ現れたジャファーは「復讐はFLNに任せろ」と言い群衆を鎮めた。

映画『アルジェの戦い』のあらすじ【転】

ジャファーは仲間である三人の女性に爆弾を渡し、フランス人の多く集まる空港やカフェ、バーでのテロを実行。立て続けに起こる無差別テロにより、多くの死者が出た。

1957年1月10日。特命警視監ジャン・シャローは、繰り返されるアルジェでのテロに関する特別会議を招集した。その結果、反乱分子を鎮圧するために第10空挺師団のキャベル将軍とフィリップ・マチュー陸軍中佐を現地へ派遣した。

指揮を執るマチュー中佐は、FLNの幹部を割り出すために捜査を始めた。カスバに暮らす住民へ尋問を行ったが、住民のほとんどがFLNのメンバー、またはメッセンジャーとして暗躍しており、組織の大元を特定するのは困難だった。フランス政府の動きを受け、FLNは「8ゼネストへ参加し世界に団結を示そう」と訴えた。

8日間のストに備え、ジャファーは指南役のベン・ムヒディを避難させた。「我々は口実を与えてしまった」と、国民がフランス政府から敵視されることを不安視するムヒディに、アリは武器を使いたいと言ったが、勝利に必要なのは暴力ではなく団結だと諭された。ムヒディは、国連へアルジェリア人の声を届けることが革命の第一歩だと考えていた。

ストが始まって数日後、フランス軍はカスバへ突入すると、少しでも疑わしい者を拷問しFLNメンバーの居場所を自白させた。

1957年、2月5日、スト最終日。フランス軍は血眼になってFLNの主力幹部を捜していた。国連は、アルジェリアの問題へは直接介入しないと決断し、マチュー中佐によるカスバの監視は続いた。

映画『アルジェの戦い』の結末・ラスト(ネタバレ)

マチュー中佐は、警察からFLN幹部である4人の写真を入手していた。アジトで身を潜めるジャファーとアリは、カスバの第1区が全滅、第2区とは連絡が取れず、第3区は建て直し中であり、残るは第4区のみとなったことを嘆いていた。

1957年、3月4日。逮捕されたムヒディは、記者会見において「FLNにはまだ勝機がある」と語った。同席していたマチュー中佐は、これまで捕らえたFLN関係者へ拷問の事実は無いと名言したが、その数日後、ムヒディは刑務所内で自殺した。

9月24日、FLNの幹部が次々と捕まる中、ジャファーもまた居場所を掴まれていた。家族を人質に取られたジャファーは自ら投降し、マチュー中佐は残るアリの捜索を進めた。

アリは、残った数人の仲間と次なるテロの計画を立てていた。そこへ居場所を割り出したフランス軍が突入し、アリと仲間達は隠し部屋へと身を隠した。フランス軍はアパートへ爆弾を仕掛けた上でアリへ投降を呼び掛けたが、彼は沈黙を貫いた。カスバの住人らは包囲されたアリ達へ祈りを捧げたが、しばらくしてマチュー中佐は爆破を指示、アパートは爆破され、遂にカスバは制圧された。

1960年、12月11日。落ち着きを見せていたアルジェリアの街で、突如住人達が行進を始めた。亡命していたFLNの生き残り達にも寝耳に水の出来事であった。手作りの国旗を何千個も掲げ、彼らは「アルジェリア万歳!」と自由を訴えた。こうした国民の動きにフランスの世論は変化し、1962年の7月2日、彼らの望んだ独立国家アルジェリアが誕生した。

映画『アルジェの戦い』の感想・評価・レビュー

植民地支配を受けていた国が、独立を勝ち取るまでの険しい道のりを描いた作品。

反政府の思想を持つ人間を敵とするだけでなく、フランス人が先住民を弱者と見なす差別主義もありありと描かれていて辛かった。しかし、FLNのメンバーと確信しても尚投降を呼び掛けたり交渉の余地を残したりするフランス軍の描写は、枢軸国の残酷な歴史を学んできた私には驚きだった。どうしてもナチスや大日本帝国の人ならざる戦争行為が印象深く、アルジェリア人だからといって全員逮捕・拷問しないマチュー中佐の考えには少し安堵した。(MIHOシネマ編集部)


作品の世界に引き込まれてしまうような強烈な映像で、モノクロという事も相まってより過激に、より暴力的に臨場感を増して描かれていた気がします。
結果的に独立を勝ち取ったアルジェリアですが、そこまでの道のりはとても過酷なものでした。何が誰が正しいというのはないのだと思いますが、フランスが目を背けてきた「アルジェの戦い」をイタリア人が両者の視点から撮っているのでどちらの立場でも考えることが出来て、すごく面白かったです。(女性 30代)

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