映画『エイリアン コヴェナント』の概要:古典名作SF映画『エイリアン』の前日譚『プロメテウス』の続編。移住計画のため航行中だった宇宙船コヴェナント号は怪電波を受診し、未知の惑星にたどり着き、そこでエイリアンに襲われてしまう。
映画『エイリアン コヴェナント』の作品情報
上映時間:122分
ジャンル:SF、アクション、ホラー
監督:リドリー・スコット
キャスト:マイケル・ファスベンダー、キャサリン・ウォーターストン、ビリー・クラダップ、ダニー・マクブライド etc
映画『エイリアン コヴェナント』の登場人物(キャスト)
- デヴィッド(マイケル・ファスベンダー)
- ピーター・ウェイランドに創られた人型アンドロイド。前作『プロメテウス』で、Dr.ショウと共にエンジニアの船で惑星LV-223を脱出し、エンジニアの母星にたどり着いた。
- ウォルター(マイケル・ファスベンダー)
- デヴィッドと同型のアンドロイド。コヴェナント号で、コールドスリープ中の乗組員に代わり、船を管理する。容姿はデヴィッドと同一だが、アップデートされている。
- ジャネット・ダニエルズ(キャサリン・ウォーターストン)
- コヴェナント号の乗組員の一人。移住計画の責任者でテラフォーミングの専門家。焼死してしまうキャプテン、ジェイコブの妻である。愛称はダニー。
- クリス・オラム(ビリー・クラダップ)
- コヴェナント号の副長。ジェイコブの死により、キャプテンに昇格するが、あまり人望はない。フェイスハガーに取り付かれ、体内からゼノモーフが産まれる。
- テネシー・ファリス(ダニー・マクブライド)
- コヴェナント号のチーフパイロット。危険を顧みず、ダニーたちの救出を実行する。ダニーと共に最後まで生き残る。
- ネオモーフ
- デヴィッドがエンジニアの母星で実験を行い誕生した白いエイリアン。植物から放出される胞子のようなもので人に寄生し、人の身体を食い破って産まれ落ちる。
- ゼノモーフ
- フェイスハガーによって人に寄生し、その後、人の身体を食い破って産まれ落ちる、黒いエイリアン。後のエイリアンとは違い、誕生直後から成体と同じような外見をしている。
映画『エイリアン コヴェナント』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エイリアン コヴェナント』のあらすじ【起】
ウェイランドコーポレーションの一室。ピーター・ウェイランドは、アンドロイドのデヴィッドと話をしていた。デヴィッドは問いかける「あなたは私を創った。では、あなたを創ったのは誰?」と。ウェイランドは答える「いつか、お前と答えを探したい。我々は何処から来たのか」と。
コロニー住人2000人、受精卵1140個を積んだ宇宙船コヴェナント号は、デヴィッドと同型アンドロイド、ウォルターの管理のもと、人類の新しい入植地オリガエ6に向けて航海を続けていた。しかし、ソーラーセイルを展開しエネルギーを充電中、事故が起こる。近くの星系で起きたニュートリノ爆発の影響で、コヴェナントは甚大な被害を受ける。緊急事態のため、乗組員たちはコールドスリープを解除される。しかし、キャプテンのジェイコブはコールドスリープ装置の故障で焼死してしまう。ジェイコブはダニーのパートナーだった。
新しいキャプテンはクリスとなり、スタッフは復旧作業を続ける。その最中、船外作業中のテネシーは怪電波を受信する。解析をすると、それはカントリーロードを歌う声だった。オリガエ6よりも近い星に入植できるかも知れないと、電波の発信源を特定し、その星へのコース変更を決めるクリス。ダニーは反対をするが、却下され、コヴェナント号はその惑星へ向かうことになる。

映画『エイリアン コヴェナント』のあらすじ【承】
電波の発信源である惑星に到着したコヴェナント号の乗組員たちは調査隊を結成し、その惑星に降りたつ。湖畔に着陸船を停め、二手に別れて惑星の調査を進める。この惑星の大気は地球の環境とよく似ていた。宇宙服を着用せず、メンバーは調査を続けていた。調査隊のメンバー、レッドワードとハレットは、知らないうちに、この惑星の植物の胞子のようなものを吸い込んでしまう。
調査を進めていくうちに、ダニーたちは前作『プロメテウス』に登場したエンジニアの宇宙船を発見する。そして、その船内でDr.ショウの認証タグを見つける。この船は前作のラストで飛び立ったエンジニアの船だったのだ。
突然、胞子が体内に入った二人の身体に異変が起こる。レッドワードは意識朦朧となり、着陸船の医務室に収容される。しかし、その体内から白い小型のネオモーフが現れ、カリンを襲う。カリンがネオモーフを殺すために銃を乱射したため、着陸船の燃料タンクに引火し、炎上してしまう。さらに、ハレットの身体からもネオモーフが出現し、襲われる調査隊のメンバーたち。そんな彼らを救ったのはデヴィッドだった。
映画『エイリアン コヴェナント』のあらすじ【転】
デヴィッドは調査隊のメンバーたちを自分の居住スペースに案内をする。その居住スペースの周りには、黒く固まった多くのエンジニアの死体が散乱しているのだった。デヴィッドはダニーたちに、エンジニアの船でDr.ショウとともに、この惑星に降り立ったと説明する。
着陸船を失ったダニーたちは、コヴェナント号と連絡の取れない状態が続いていた。デヴィッドから、安全と言われた居住スペースだったが、ファリスが白いネオモーフに襲われる。ファリスを殺したネオモーフとデヴィッドはコミュニケーションを取ろうとする。しかしクリスが、そのネオモーフを撃ち殺す。デヴィッドが何を考えているのかわからないクリスは、状況を尋ねる。そのクリスをデヴィッドは、自分の研究室に案内する。クリスに、エイリアンは自分が創造したと話すデヴィッド。そしてエイリアンの卵のある部屋にクリスを連れていき、彼にフェイスハガーを寄生させるのだった。
ダニーたちは、ようやくコヴェナントと連絡がつき、脱出を計画する。その頃、フェイスハガーの外れたクリスの身体からはゼノフォームが誕生するのだった。
映画『エイリアン コヴェナント』の結末・ラスト(ネタバレ)
ウォルターはデヴィッドに実験材料として利用されたDr.ショウの遺体を発見する。ダニーもデヴィッドが書いたDr.ショウのスケッチを発見し、彼女が実験材料にされたことを知る。そのダニーをデヴィッドが襲う。危機一髪で彼女を救ったのは、デヴィッドに一度は機能停止されたウォルターだった。ウォルターはデヴィッドよりアップデートされており、自己回復機能が付加されていたのだった。
テネシーの操縦する救出船が到着し、乗り込むダニーたちだが、彼女たちをゼノフォームも追いかけてくる。救出船の上でゼノフォームと戦うダニー。死闘の末、ゼノフォームを叩き落とし、ダニーはコヴェナント号に帰還するのだった。
しかし、それで終わりではなかった。一緒に帰還したロープの身体から、さらにゼノフォームが生まれ、乗組員たちを襲ってくるのだった。ダニーとテネシーは、ゼノフォームをエアロックに誘導し、重機とともにコヴェナント号の船外に放出する。戦いは終わった。
コヴェナント号は再びオリガエ6に向かう。そのため、コールドスリープに入るダニー。コールドスリープ装置に入ったダニーは、ウォルターに以前話したオリガエ6での生活プランについて尋ねる。しかし、それに答えられないウォルター。ダニーの目の前にいるのはウォルターではなかった。彼はデヴィッドだった。しかし、時すでに遅くコールドスリープ装置は作動し、ダニーは眠りにつくのだった。一人になったデヴィッドは、体内に隠し持っていたエイリアンの胎児を、コヴェナント号の受精卵の保管場所に安置するのだった。
映画『エイリアン コヴェナント』の感想・評価・レビュー
エイリアンシリーズでもあるプロメテウスの続編。プロメテウスの登場した宇宙船なども登場するので、先にプロメテウスを見ておくと、より楽しめる。皆が知っているあのエイリアンが誕生するまでの大きな前フリである為、ファイスハガーが人間を襲うシーンも含め、エイリアンがどんどん進化していく様が面白い。最後はとても良い意味で裏切ってくれるので、たっぷりと恐怖を味わえるだろう。(男性 30代)
パート1のさらに前のストーリー。リドリー・スコット監督が再度メガホンをとった作品だ。
欲、憎悪、信仰など、エイリアン自体の脅威よりも、人間のそれの方がよっぽど恐ろしいと思えてくる内容に仕上がっている。
時系列として、シリーズの別作品との間に位置しているため、辻褄を合わせるのに多少無理がある部分も多いが、エイリアンという記号めいた恐怖があるせいか、物語として強引に見せてしまう力はすごい。
謎めていたものが解明されていくので、シリーズのファンにとっては嬉しい作品である。(女性 40代)
これまでのエイリアンシリーズを見てきた方はもちろん、そうでない方でもおそらく、これを見たら矛盾やツッコミどころが多すぎる、という感想を持つだろう。まず、宇宙に行く時点で基本的にその道のプロフェッショナルであることは間違い無いはずだ。そうでなくても、知らない場所、何がいるか分からない場所へ行くことにおいて慎重になることは当然である。しかし、ここに出てくるクルーたちは皆不適格なのだ。何千人という命を運びながら、当初の目的である入植をフイにし、未知の惑星で慎重さを欠く行動を連発するのである。
雑すぎる登場人物たちのキャラクターとエイリアン誕生までの簡単すぎる道のり、そしてエイリアンというよりアンドロイドであるデイビッドの恐怖が強く出過ぎていることと、気になる点が多すぎてあまり集中できなかった。
エイリアン誕生の話なので、もう丁寧に少し作り込まれていたらもっと面白かったのかな、も残念な気持ちである。(女性 20代)
『エイリアン』の前のお話を描いた『プロメテウス』の続編である今作。ノオミ・ラパスは続投で新たにガイ・ピアースやジェームズ・フランコなど魅力的なキャストが勢揃いです。
全くエイリアンが出てこなかった『プロメテウス』とは違い、今作では一応エイリアンは出てきます。しかし、私が期待していたエイリアンのストーリーではなく主人公は「アンドロイド」。『エイリアン』の怖さや恐怖を期待するとガッカリしてしまうかもしれません。(女性 30代)
関連作品
前作 プロメテウス
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