12000作品を紹介!あなたの映画図書館『MIHOシネマ』
スポンサーリンク
スポンサーリンク

映画「これからの私たち All Shall Be Well」ネタバレ考察|観て痛感した“立場の差”を解説

結論から言うと、『これからの私たち All Shall Be Well』は愛の物語であり、同時に制度の冷酷さを描いた映画です。
私が実際に観て突きつけられた現実を、ネタバレ考察と解説で整理します。

観終わって最初に残ったのは、静かな怒りだった

『これからの私たち All Shall Be Well』を観終えた直後、
涙よりも先に湧いてきたのは、
どうしようもない理不尽さ
でした。

大きな事件が起きるわけではありません。
誰かが声を荒げるわけでもない。

それなのに、
「守られていない」という事実だけが、
じわじわと心を圧迫してきます。

あらすじ解説(ネタバレなし)|長く共に生きた二人に訪れる断絶

本作は、
長年連れ添ってきた同性カップルの日常から始まります。

生活は安定しており、
互いを思いやる関係も築かれている。

一見すると、何の問題もない人生
――しかし、
ある出来事をきっかけに、
二人の関係は“社会の中でどう扱われるのか”を
突きつけられます。

ネタバレ考察|なぜ彼女は「後ろ」に立たされたのか

※ここから先はネタバレを含みます。

愛があっても、立場は保証されない

本作で最も残酷なのは、
誰かが意地悪をしているわけではない点です。

ルール通りに進めただけで、排除が起きる

家族。
配偶者。
法的な関係。

それらに名前がないだけで、
長年の人生が「なかったこと」に近づいていく。

「私はもっと前に」という言葉の重さ

この映画を象徴する感情は、
怒りでも悲しみでもなく、
悔しさ
だと思います。

もっと前に立てたはず。
もっと堂々と隣にいられたはず。

でも、それが許されない現実がある。
その事実を、
映画は感情を煽らず、淡々と突きつけてきます。

なぜこの映画は説明しすぎないのか

『これからの私たち All Shall Be Well』は、
制度や差別について、
丁寧な解説を入れません。

  • 説明的なセリフが少ない
  • 感情の爆発がほとんどない
  • カタルシスが用意されていない

それは、この問題が「説明されなくても存在している」から
だと感じました。

タイトル「All Shall Be Well」の皮肉

直訳すれば、
「すべてはうまくいく」。

しかし、
作中で描かれる現実は真逆です。

個人の努力ではどうにもならない壁
が、
静かに、しかし確実に存在している。

このタイトルは、
希望というより、
願いに近い言葉
なのだと思います。

この映画が「重い」と感じる理由

本作が重く感じられるのは、
不幸が連続するからではありません。

「自分の周りでも起こり得る」と想像できてしまう
からです。

誰かの特別な物語ではなく、
制度の外に置かれた人なら、
いつでも直面しうる現実。

その距離の近さが、
観る側を疲れさせます。

「これからの私たち All Shall Be Well」が刺さる人

  • LGBTQ+をテーマにした作品に関心がある人
  • 静かな人間ドラマが好きな人
  • 社会と個人のズレを描く映画を求めている人

逆に、
感動的な結末や救いを強く求めると、
かなり辛い作品になると思います。

まとめ|これは愛の物語であり、警告でもある

『これからの私たち All Shall Be Well』は、
ネタバレ考察や解説を通して見えてくる通り、
ただの恋愛映画ではありません。

「愛があっても守られない現実」が、今も続いている
という事実を描いた作品です。

静かで、地味で、
観終わったあとに言葉を失う。

でもその沈黙こそが、
この映画が投げかけた問いの深さだと思います。

ぜひあなたの感想も、コメント欄で教えてください。
この物語は、語られることで初めて“前に出る”のだと思います。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

影山みほをフォローする
映画のレビュー・考察

みんなの感想・レビュー