映画『エンジェル・ダスト』の概要:唯一無二の世界観で、見る者を惑わせる一作。現代においても、ファンからカルト的人気を誇っている。主に舞台で活躍している若松武史の、恐ろしいまでの存在感、演技力に目を奪われること必至。
映画『エンジェル・ダスト』の作品情報
上映時間:116分
ジャンル:サスペンス
監督:石井聰亙
キャスト:南果歩、若松武、豊川悦司、滝沢涼子 etc
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映画『エンジェル・ダスト』の登場人物(キャスト)
- 須磨節子(南果歩)
- 科学警察研究所に所属する、異常犯罪性格分析官。その類稀なる才能で、事件の真相に迫っていく。しかし、その狂気的な事件に徐々に追い詰められていくことになる。
- トモオ(豊川悦司)
- 節子と同じ研究室の出身で、後に彼女と結婚する。常に忙しい節子を暖かくサポートしてくれる、節子にとってかけがえのない人物。
- 阿久礼(若松武史)
- かつて、節子と共に研究を行っていた男性。専門分野は『マインド・コントロール』で、彼こそが事件の犯人であると節子は睨んでいる。
- 武井ゆうき(滝沢涼子)
- 新興宗教に熱中していたところを両親に心配され、阿久の患者となった女性。阿久の治療を受けているうちに、とある人格に目覚めていた。
映画『エンジェル・ダスト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エンジェル・ダスト』のあらすじ【起】
多くの人でごった返す山手線内で、立て続けに女性が殺されるという恐ろしい事件が起きた。被害者の腕にはいずれも注射の跡があり、そこから薬物を投与されたことが推測された。その捜査を任されることになったのは、科学警察研究所から派遣された異常犯罪性格分析官の須磨節子だった。大勢の乗客の中で、何故彼女達が狙われることになったのか、須磨は考える。
一方、その頃節子はとある人物との接触を図っていた。彼女の元交際相手であり、精神医学界の異端児、阿久礼である。阿久と節子は、かつて共にマインド・コントロールについて研究を行っていた。しかし、その研究は副作用である人格崩壊や希死念慮が問題視されており、彼女達は結局破局したのだった。そして、第一の事件の被害者は、現在阿久が経営しているクリニックの患者だったのである。阿久の研究テーマものこともあり、次第に節子は、阿久こそが今回の事件の真犯人なのではないかという思いを抱いていくようになる。
映画『エンジェル・ダスト』のあらすじ【承】
警察は犯人を捕まえるべく必死で調査を進めるが、そんな彼らを嘲笑うように、新たな事件が起きてしまう。新聞も、警察の不手際を日々バッシングするようになった。節子は次第に追い詰められていき、再び阿久のクリニックを訪れた。やはりここに、事件の手がかりがあると踏んだのだ。
しかし、相変わらず阿久は飄々とした態度で彼女を迎え入れる。そんな掴み所のない彼の態度に、節子は思わず、元々阿久に自分への愛情はなかったのだ、と過去の交際の話まで持ち出してしまう。しかし、阿久はそんな節子に対して、自分が節子を愛していること、そして、彼女のためならいつでも身を削ることを伝えるのだった。
しかし、節子はやはり阿久を犯人と睨んでいた。阿久が、何かしらのマインド・コントロールをかけて、被害者の女性達を殺したと考えたのだ。そんな節子の突拍子も無い発想を、阿久はそんなことは誰も信じないと笑い飛ばすのだった。解決されない事件、久しぶりに再会した阿久の影響によって、節子はどんどん追い込まれていく。そんな節子を夫であるトモオは思いやるが、しかし、そんな彼にすら節子は冷たい態度を取ってしまうのだった。
映画『エンジェル・ダスト』のあらすじ【転】
節子は神経をすり減らし、とうとう身体不調を起こすまでになってしまう。しかし、節子は事件を解決しないわけにはいかなかった。節子はトモオに「愛しています」というメモ書きを残すと、意を決し再び阿久のクリニックへと向かうのだった。
そのクリニックの中には、人々をマインド・コントロールするためのあらゆる機械が設置されていた。しかし、なんと節子は突然その部屋に閉じ込められてしまったのだった。彼女はなんとかこの部屋から脱出しようと暴れるが、しかし、それは叶わない。
ひとしきり泣き叫び疲れ果てた彼女がこの部屋を出るためには、阿久を今も愛していると言うしかなかった。そして、彼女がその言葉を口にすると、とうとう扉が開いた。しかし、そこにいたのは阿久ではなく、阿久の患者の女性だった。節子は扉が開いたその一瞬の隙を見逃さず、命辛々その部屋から逃げ出した。そして、傷付いた体を引きずりながら、節子はなんとか自宅へと辿り着いた。
映画『エンジェル・ダスト』の結末・ラスト(ネタバレ)
しかし、節子の目の前に信じられない光景が映る。なんと、今まで節子の支えになってくれていたトモオが、何者かに殺害されてしまっていたのだ。そして、その犯人が阿久であると確信した節子は、再び彼の元へと向かう。節子の手には剪定バサミが握られており、節子はそれで彼を刺し殺そうと考えたのだった。
しかし、阿久と節子の前に、とある人物が現れる。先ほど彼女の前に姿を見せた、患者の女性だった。彼女の名前はゆうきといい、実は阿久による逆洗脳の過程で、隠されていた殺人願望を呼び起こされてしまっていたのだ。一連の事件の犯人は、阿久ではなくゆうきだったのである。
ゆうきは節子を殺そうとするが、そんな彼女に阿久はマインド・コントロールをかける。そして、彼女が自殺をするように仕向けたのだった。こうして、黒幕であるゆうきの自死という形で、事件は幕を閉じた。疲れ切った節子の身体を支える阿久の顔には、冷たい微笑が浮かんでいたのだった。
映画『エンジェル・ダスト』の感想・評価・レビュー
最近「サイコパス」という言葉を耳にする事が増えましたが、今作の登場人物は皆不気味で人とは少し違う感覚を持っています。まさに「サイコパス」の先駆けと言っても良いかもしれません。
消えてしまいそうな小さい声で話す南果歩。夫を演じるのは豊川悦司。まずこの夫婦がとても不気味なんです。印象的だったのは食事のシーン。違和感や気持ちの悪さを感じました。そしてもう1人の登場人物が今作の影の主役と言っても良いでしょう。ぼそぼそとした喋り方に、待ち合わせ場所を座標で指定してくるような変わり者を演じた若松武史。彼の怪演に注目してみてください。(女性 30代)
連続殺人事件を追うサイコサスペンスです。犯人の整形外科医”あくれい”は常にぼそぼそ声で聞いていて非常に疲れます。洗脳のコツなのでしょうか。結果的に節子の洗脳に成功し物語が終わるという、救いの無い悲しい結末です。ただ、節子も中々狂った人物なので、そこまで驚きはありませんでした。
電車内での殺人、コインランドリーで回る腕など、随所に異常を感じるシーンがあります。節子の食事は、これまで見たことないほど不味そうでトラウマになりました。(男性 20代)
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