映画『あたしンち』の概要:ある雨の降る日、みかんは買い物に出かけた母を迎えに行き、歩道橋の上で滑って転んでしまう。母も転んでしまい、みかんにぶつかった。その結果、2人の体が入れ替わってしまう。みかんが心配する中、母はみかんの振りをして学校に行くことになった。
映画『あたしンち』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:コメディ、アニメ
監督:やすみ哲夫
キャスト:渡辺久美子、折笠富美子、阪口大助、緒方賢一 etc
映画『あたしンち』の登場人物(キャスト)
- 母(渡辺久美子)
- 立花家の母。雨と雷が大嫌い。大雑把な性格で、無遠慮な部分がある。家族のことをとても大切に思っている。
- 立花みかん(折笠富美子)
- 立花家の長女。高校2年生。同級生の岩木に密かに思いを寄せている。しみちゃんという親友がいる。
- 立花ユズヒコ(阪口大助)
- 立花家の長男。中学2年生。しっかり者で頭が良い。みかん達の体が入れ替わったとき、元の戻そうと率先して情報収集を行う。
- 父(緒方賢一)
- 立花家の父。自称「村一番の凧揚げ名人」。普段は寡黙で大人しいが、いざというとき頼りになる人物。
映画『あたしンち』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『あたしンち』のあらすじ【起】
みかんはピアスを開けたかったが、母に断固として反対される。料理中だった母は砂糖が切れていることに気づきみかんに買い物を頼もうとした。しかし、ピアスを開ける許可をもらえるのなら行くと言われる。母は仕方なく自分で買い物に出かけた。
雷鳴が轟くほどの雨が降っていたため、母はみかんに迎えを頼んだ。2人は歩道橋の上で出会うが、滑って転んでしまう。雷が落ち、母とみかんの頭がぶつかった。その結果、みかんと母の体が入れ替わってしまう。
母は父と息子のユズヒコと共に今後のことについて話し合おうとするが、ショックを受けたみかんが押し入れの中に籠もってしまう。母達がどんなに説得しても出てこなかった。そんな時、みかんのお腹が鳴った。とりあえず、皆で夕飯を食べることにした。父は家族が欠けたわけではないため、今まで通り暮らすよう皆を諭した。
母とみかんは父の勧めで、体が入れ替わったときの再現をすることにした。歩道橋の上で何度も頭をぶつけるが、失敗に終わる。ユズヒコは条件が揃っていなかったから駄目だったのではないかと考えた。みかん達の体が入れ替わったとき、雷が落ちていた。母は体が入れ替わったとき電気が体を走ったことを思い出し、ユズヒコの話に納得する。
映画『あたしンち』のあらすじ【承】
体が入れ替わっている間、母が学校に行くことになった。母は写真でみかんの友人達の顔を覚え、元気よく学校へと登校した。周りはいつもとどこか違うみかんに困惑していたが、母は全く気づいていなかった。みかんはこっそり学校に行き一緒に帰るよう説得するが、母は嫌がってクラスに戻ってしまう。みかんは心配しながらも、家の用事をするため帰っていった。
みかんの友人のしみちゃんから電話がかかってきた。そして、今日一日様子がおかしかったことを心配される。みかんは怒り、学校では「そうかもー」以外話さないよう母に言いつけた。母は言いつけを守り、友人達に話しかけられたとき全て「そうかもー」と返答した。一方、みかんは家事を行っていたが、一日の内に終わらすことができず用事が溜まっていた。
みかんは買い物帰りに母の友人に声をかけられ、一緒にお茶をすることになる。その時、京都へ行く修学旅行の話になり、みかんは行けないことに気づく。みかんは家に帰ると、押し入れの中に籠もって泣いた。母は自分も修学旅行に行ったことがないが元気に生きていると言って慰めた。みかんは母が京都に行きたがっていたことを思い出し、自分の代わりに楽しんでもらうことにした。
映画『あたしンち』のあらすじ【転】
みかんは親友のしみちゃんにだけ体が入れ替わっていることを話した。しみちゃんは話を信じ、みかんも修学旅行に行くことを提案した。母がみかんとして修学旅行に参加し、みかんは母として1人旅を満喫している振りをして修学旅行にこっそり加わった。
母はみかんの同級生から今人気のテーマパーク、ウニバーサルスタジオに行こうと誘われる。寺などの京都らしい場所を観光したかった母は断ろうとするが、みかんからこっそりウニバーサルスタジオに行って欲しいと頼まれる。実は、みかんが好きな岩木もウニバーサルスタジオに行く予定だったのだ。母はみかんの頼みを聞き、ウニバーサルスタジオに行くことにした。
みかんはウニバーサルスタジオを訪れ、こっそり母達について行った。すると、怖がりな岩木は途中でグループから離れ、1人で怖くないアトラクションを乗りに行った。みかんは岩木について行き、隣同士で乗り物に乗ることに成功する。みかんは岩木と一緒にアトラクションを楽しむことができて、幸せな気持ちになった。
夜、みかんはしみちゃんに誘われ、皆が泊まっている部屋に潜り込んだ。暗闇だったため、友人達はそのことに気がつかなかった。みかんは友人達とおしゃべりをして楽しい時間を過ごした。
みかんは旅行を満喫するが、修学旅行を楽しみにしていたため、本当は自分の体で参加したいという思いがあった。母は悲しむみかんを慰めた。その時、ハトと体が入れ替わってしまった田中という男性が現れる。みかん達は田中とハトと一緒に京都から家に帰った。
ユズヒコは田中にハトと入れ替わったときの状況を詳しく聞いた。田中は雨が降り、凄い雷が落ちたことを話した。その時1羽のハトとぶつかり、「カコーン」という音が鳴ったのだった。母とみかんの体が入れ替わったときも「カコーン」という音が鳴っていた。ユズヒコは田中達が入れ替わった日の宇宙の様子を確認した。すると、マッチョオーレ彗星が通過していることが分かった。
映画『あたしンち』の結末・ラスト(ネタバレ)
母に同窓会のお知らせが届いた。母が行きたがっていたため、みかんは修学旅行のお礼に一緒に参加することにした。同窓会に参加した母は、変わらない旧友達の姿を懐かしみ、みかんは必死に母を装った。
皆で昔埋めたタイムカプセルを掘り起こしに行った。そこには30年後の自分に宛てた手紙が入っており、母は月岡修造と結婚していると書いていた。月岡は母の具合が悪くて同窓会に参加していなかった。母とみかんは母の友人から、タイムカプセルに入っていた彼の手紙を届けに行くよう頼まれる。
母は恥ずかしさのあまり逃げ出し、みかんと月岡の後をこっそりついて行った。みかんは月岡から「みかんは良い子」か聞かれ言葉に詰まる。親の気持ちを何も考えていないことに気づき、思わず涙ぐんでしまう。
みかんは木から降りようとして落ちそうになってしまい、受け止めようとした母とおでこ同士がぶつかった。その時、「カコーン」という音が鳴った。体は元に戻っていなかったが、おでこ同士がぶつかれば「カコーン」という音が鳴ることに気づく。
マッチョオーレ彗星が通過し雷がくるときに合わせ、みかん達は急いで東京に戻った。父とユズヒコは体を元に戻すための作戦を練っていた。その作戦とは、父がビルの上から凧を揚げて凧と歩道橋を電線で結び、準備ができたら母とみかんが走り出すというものだった。
作戦の実行中、母本体の口にある金歯に雷が落ちた。みかんは瀕死の状態になり、ぐったりと倒れてしまう。母はみかんを助けるため、作戦を決行した。2人の体は入れ替わることに成功する。皆が心配する中、母は黒い煙を吐き出して目を覚ました。田中もハトと無事に入れ替わることができた。田中は入れ替わった人を助けるために、ハトと一緒に旅に出かけた。
映画『あたしンち』の感想・評価・レビュー
体が入れ替わったというありきたりな設定ではあるが、『あたしンち』らしく笑いありちょっとホロリとする場面ありで楽しかった。家族や友人の大切さにも気づかせてくれる内容になっており、しみちゃんや父やユズヒコ達の優しさがとても温かくて素敵だった。今まで何となく見たことはあったが、みかんが高校生だと知らなかったためちょっと衝撃を受けた。年頃の女の子なので、母と喧嘩するときもあるかと納得がいった。(MIHOシネマ編集部)
子供の頃、アニメ見てました。お母さん変な髪型だし顔おっきいけどとっても元気でパワフルで、見るだけで元気になる作品なんですよね。その頃の思い出がより、この作品を良く見せているのかもしれませんが、大人になってもすごく楽しめました。
東京郊外に住む、父、母、みかん、ユズヒコのタチバナ家、四人家族のお話です。なんと今作では『君の名は』を10年前にやってました。母とみかんが入れ替わってしまいます。
ストーリーは定番の流れですが、親子愛、家族の絆を笑いあり少し涙ありで面白く描いていました。(女性 30代)
母と娘が入れ替わるという、古くは「転校生」最近なら「君の名は。」を想起させる設定。設定を始め内容それ自体は決して目新しくはない。それでも普通に面白い。なんなら軽く感動できる。設定は現実には起こりえないものだとしても、その設定を通して描かれている人の想いはとても地に着いているもので、どこか懐かしく共感を呼ぶ。実際には同じような体験をしていなくても、登場人物達の気持ちが自然と入ってくるから不思議だ。平たく言えば、良い話。(男性 40代)
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