映画『バンディッツ(2001)』の概要:刑務所内で出会った2人の男が脱獄。正反対の性格を持つ男達はそれ故に息もぴったりで、お泊り強盗なる方法を思いつき、大金を手にする。だが、そんな2人の前に美しい人妻が現れ、2人の関係に変化が訪れるのだった。トリッキーなクライマックスが面白い。
映画『バンディッツ』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:バリー・レヴィンソン
キャスト:ブルース・ウィリス、ビリー・ボブ・ソーントン、ケイト・ブランシェット、トロイ・ギャリティ etc
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映画『バンディッツ』の登場人物(キャスト)
- ジョー・ブレーク(ブルース・ウィリス)
- 頭の回転が良く行動力に長けており、短気で暴力的だが、殺人は好まない。一般市民には手を出さず、資金作りのために銀行強盗をする。趣味は読書。女に弱い。
- テリー・コリンズ(ビリー・ボブ・ソーントン)
- 薬オタクで神経質。頭脳派だが、気難しく生真面目。ジョーとは正反対で殺人や暴力的なことは苦手。自分ルールを破られると怒る。趣味は薬集め。
- ケイト・ウィーラー(ケイト・ブランシェット)
- 裕福な家庭の主婦。子供はおらず夫と豪邸に2人暮らしだが、顧みられることがなく寂しい思いを抱えている。世間ずれしており、ジョーとテリーが脱獄犯だと脅してもけろりとしている。赤毛の美しい女性。
- バーヴィー・ポラード(トロイ・ギャリティ)
- ジョーの従弟。スタントマン志望だが、ジョーに誘われ強盗のサポートを行う。頭が弱く口もやや軽い。
映画『バンディッツ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『バンディッツ』のあらすじ【起】
オレゴン州立刑務所。理屈屋のテリー・コリンズと短気で暴力的なジョー・ブレークは、咄嗟にミキサー車を奪って脱獄に成功する。2人は森から民家の庭先を突っ切って追手から逃れ、通りかかった女性から車を拝借。近くの町の銀行へ押し入って金を入手後に別の車を拝借して逃亡した。
民家の車庫に隠れて追手を巻いた後、その民家へ侵入。家には家主の娘と娘の彼氏がいたが、彼らと友好的に会話してひとまずは一夜の宿を獲得する。その夜、逃亡犯達はメキシコで新生活を始めるための資金作りとして、効率良く強盗をするにはどうすれば良いかを話し合った。
テリーが銀行の支店長宅へ押し入り、そのまま1晩泊って翌朝、支店長と一緒に銀行へ出勤して金庫から金を手に入れようと良い案を出したため、ジョーもその案に乗ることにした。
翌朝、着替えをさせてもらってジョーの従弟であるハーヴィーを訪ねる。彼をサポーターとして仲間に入れた。サポーターは襲撃以外のことをする役割で、宿泊場所や食料の調達など様々なことをする。
ジョーとテリーはまず、手始めに強盗場所としてオレゴンのシティバンクを選んだ。守衛や行員の動き、業務日程を調べ上げ人質候補の見張りを行う。襲撃は主にジョーとテリーが行うため、変装して支店長宅へ。2人とも殺人は好まないので、なるべく友好的に会話をしてお泊り強盗を行った。
朝になったら家族全員を引き連れて銀行へ。次々と出勤する行員を一室に閉じ込め、現金を入手。その後は早々に退散するのである。
ある程度まで逃走したら、現金を3人で分け単独でばらばらに行動。2週間後にクラマス・フォールズで集合することにした。
映画『バンディッツ』のあらすじ【承】
2週間後、移動中だったテリーはガス欠にて車を乗り捨て、別の車に乗り換えようとしたが、通りかかった車に轢かれてしまう。幸い怪我はなかったが、運転手の主婦ケイト・ウィーラーは夫に顧みられることもなく、悲嘆に暮れておりテリーの脅しには一切、耳を貸さない。
仕方ないのでテリーは何か理由を探して降ろしてもらおうと考えたが、ケイトが集合場所まで送ると言って聞かないので、送ってもらうことにした。
彼女の車で集合場所のコテージへ到着。ジョーに事情を話し彼女を帰そうとしたが、ジョーは美しいケイトに目が釘付けとなってしまう。ケイトは彼らに怯えることもなく、物騒なことを口にしてもけろりとしている。その上、家に帰りたくないと言うので一晩だけ泊めることにした。
ジョーの叔父がメキシコに保持する建物をホテルに改装して、新生活をスタートさせることが、テリーとジョーの目標だった。そのために資金を貯めなくてはならないが、ジョーは前回の仕事で得た20万ドルを全て女に貢いでしまう。彼は頭の回転も良く、起動力に長けてはいるが、欠点は女である。ハーヴィーはスタントの仕事をしているが、少々頭が足りない。そんな2人の面倒を見るテリーはまるで母親のようである。
その夜の夕食時、ケイトからジョーとテリーのお泊り強盗がスマートだと、世間でも話題になっているという話を聞く。強盗に入っても理知的に会話で事を進め、誰一人として傷つけることなく大金を奪うことに成功しているからだ。
その上就寝時、女に弱いジョーがケイトと良い仲になってしまう。
次の強盗場所はサン・アンドレアス銀行。前日の夜、ジョーとテリーは再び変装をして、支店長の自宅を訪ねる。だが、支店長は極度の緊張で突如、意識を失うという持病持ちだった。翌朝、銀行の金庫へ支店長と向かったが、やはり持病のせいで支店長が卒倒。妻の助けにより意識は取り戻したが、警察の巡回が来訪。どうにか交わして、強盗を成功させた。
その後は再び2週間後にネバダを集合先に決めて解散。ケイトはジョーと去って行った。
映画『バンディッツ』のあらすじ【転】
テレビの犯罪特集番組では、ケイトの失踪事件とお泊り強盗に関連があると見て捜査が開始されたと報道されている。
ケイトとジョーはその後も共に過ごし、大分親密になっていた。ケイトは相変わらず帰ろうとしない。
その後、テレビではお泊り強盗の犯人がテリーとジョーだと判明。FBIの凶悪犯リストに名前が載せられ、50万ドルの賞金がかけられたと報道される。
次の強盗も無事に済ませたジョーとテリー。早々に逃走を開始したが、ハーヴィーとケイトが逃げ遅れてしまう。2人は急いで後を追ったが、そのせいでジョーとテリーが大型トラックとクラッシュ。ジョーはケイトにテリーと逃げるよう指示した。その様子を近くにて自前のPVを撮影していた少年が、映像として記録してしまうのである。
ケイトと逃亡生活に入ったテリー。彼女を連れて来たのはテリーだったが、同行することに一番反対していたのもテリーだった。しかし、彼女と過ごす内に魅了されてしまう。
2週間後、集合場所に集結した面々。ジョーはこの2週間をかなり荒れた様子で送っていた。ジョーとテリーは2人ともケイトに恋をしてしまい譲る、譲らないの押し問答を繰り返す。そこへ本人が割り込み、どちらも愛しているので選べないと言う。そして、自分も強盗の仲間だと言うのだった。
少年が記録した映像がテレビにて大々的に放送された。これにより、銀行強盗犯であるジョーとテリーの人質としてケイトが一緒に行動していることがバレてしまう。だが、ケイトは人質ではなく、すでに仲間としての認識が強い面々。その夜は強盗をしなかった。
映画『バンディッツ』の結末・ラスト(ネタバレ)
翌日の夜、お泊り強盗へ向かったジョーとテリー。テレビでも話題になっていると、なぜか歓迎される。だが、一晩泊まって翌朝、銀行へ向かうも支店長は金庫を開けないと言い張る。
その頃、車で待つハーヴィーは気になる女子を発見し、勝手な行動を取ってしまう。そのことを知らせるためにケイトが銀行へ。彼女の登場で異常を察知した2人は、すぐさま逃走を開始しようとしたが、巡回中の警官が来てしまう。どうにかやり過ごして、逃亡開始。
ジョーはケイトを伴ってパトカーを盗んで逃走するが、テリーを見捨てるのかとケイトに責められとんぼ返り。テリーを救出後、無事に逃走を成功させた。
このことで、勝手な行動をしたハーヴィーと別れる羽目になる。
その日の夜、ジョーとテリーはケイトを巡って再び争い合う。彼女は2人の男のどちらにも魅力を感じているため、選べない。彼女にとって2人はセットなので、どちらか一方だけでは満足できないと言う。ケイトは2人を見限り、1人で去ってしまうのだった。
その後、2人は最後の大仕事をして強盗からは足を洗おうと考える。顔も知れ渡り、方法も世間へ広く知られてしまった。そろそろ潮時なのだ。そうして、特番のナビゲーターでもあるタレントを脅し、犯人と認定されてしまったケイトを助けるべくインタビューを受けた。ケイトは飽くまでも人質であり、強盗とは何ら関係ない。それを訴えるためだった。
2人はその後、銀行へ直接突入し、行員と客を人質にして立て籠もる羽目になる。2人はこれからのことで口論となり、仲間割れ。互いに撃ち合って死亡した。その姿を目にしたケイトが失神。
だが、騒動に紛れて救急隊員に成りすましたハーヴィーとその恋人が、2人の遺体と現金が詰まったバックを回収。実は、血糊も撃ち合いも全て演技だったのである。
スタントマン志望であるハーヴィーはテリー達を無事に降ろした後、救急車の処分をした。
全員がグルとなって、ジョーとテリーは死んだと報道させる。テリー達の計画は成功し、まんまと夢のメキシコへ移住するのであった。
映画『バンディッツ』の感想・評価・レビュー
正確も性質も真逆の2人のやり取りが非常に面白く、そこへおとぼけの主婦が加わることで騒動へ発展するという流れ。真逆故に息がぴたりと合うという現象はままあるため、ある意味、2人は相性がぴったりなのだと思う。おとぼけ主婦のとぼけ具合も良く、ケイト・ブランシェットの美しさも引き立っている。しかも、壮大な計画により最終的には全員が笑うラストを迎えるので、そこへ向かうドタバタも面白かった。(女性 40代)
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