この記事では、映画『バタリアン』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『バタリアン』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『バタリアン』の作品情報
上映時間:91分
ジャンル:ホラー、コメディ
監督:ダン・オバノン
キャスト:クルー・ギャラガー、ジェームズ・カレン、ドン・カルファ、トム・マシューズ etc
映画『バタリアン』の登場人物(キャスト)
- バート(クルー・ギャラガー)
- ユニーダ医療会社の社長。部下が犯したミスを隠蔽しようとしたばかりに、事態は益々悪化していくことになる。
- フランク(ジェームズ・カレン)
- フレディの先輩社員。フレディにバタリアンの存在を明かした人物。
- フレディ(トム・マシューズ)
- ユニーダ医療会社で働くことになった男性。バタリアンの存在を知ってしまい全てが変わっていく。
映画『バタリアン』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『バタリアン』のあらすじ【起】
フレディは、アメリカのケンタッキーにあるユニーダ医療会社という場所で働くことになった。まずは仕事に慣れるため、その日、フレディは先輩社員であるフランクから、仕事に関する説明を受けていた。
その会社は、医療品を開発するためか人間や動物の死骸が大量にストックされており、そんな様子にフレディは少し恐怖を覚えた。そして、好奇心から、フレディはフランクに、「今までで一番怖かった出来事は何か」という質問をしたのだった。すると、フランクはフレディに信じられない情報を教えてくれるのだった。何と、この会社にはゾンビが保管されているというのだ。
かつて、アメリカ陸軍がトライオキシン245という薬を開発した。そして、その薬が使われた死体がなんとゾンビになって蘇ったというのだ。その死体は、様々な事情からこの会社の地下室に封印されることになったという。しかし、あまりの話にフレディは信じることができなかった。そんなフレディを見たフランクは、実際に彼を地下室に連れて行くことにしたのだった。

映画『バタリアン』のあらすじ【承】
そして、地下室でフレディとフランクは、一つのタンクを発見する。その蓋を開けてみると、一つの死体がタンクの中に入っていたのだった。しかし、同じくタンクに入っていた薬品も、蓋を開けたことで室内に漏れ始めた。その強烈な匂いに、二人は気絶してしまうのだった。
その頃、フレディの友人らがフレディを迎えに来ていた。そして、とうとう気絶していた二人が目を覚ます。二人は自分たちがとんでもないことをしてしまったことに気がついたのだった。何と、あの薬剤はトライオキシン245で、その薬を浴びた、部屋に保管してあった死体達が次々と蘇ってしまったのだ。二人は、慌てて社長のバートに連絡をした。しかし、バートは会社が潰れることを恐れ、警察には連絡をせず、3人で死体を捕らえることにしたのだった。
バートの知り合いの火葬屋の協力を得て、3人は捕まえたゾンビ達を次々と燃やしていく。しかし、燃え盛る死体からあがる煙がやがて雲となり、雨が降った。その雨に、トライオキシン245の力が宿っていたのだが、その時の彼らには知るすべもない。
映画『バタリアン』のあらすじ【転】
薬を吸ってから長時間経過してしまったフランクとフレディの体調は悪化し、二人は救急車に運ばれることになる。そして、救急救命士が恐ろしいことに気がついた。なんと、二人には脈がないのである。しかし、脈がないにも関わらず、二人は普通に行動をしていたのだ。
一方、フレディの友人達がフレディを探しに会社の中に入って来ていた。そして、彼らは地下に向かってしまう。そこには、フレディ達がタンクの中から発見した、例の死体が復活していた。そして、その元死体は脳みそを食べようと、一行に襲いかかるのだった。そして、友人達のうち一人が、元死体に頭を食べられ死んでしまう。
その元死体から逃れるため、友人らは慌てて外に出る。しかし、その時だった。トライオキシン245を含んだ雨が地面に染み込み、墓地に眠っていた大量の死体が復活してしまったのだ。蘇った大量の不死者、バタリアンは、フレディの友人らに襲いかかる。彼らは必死でバタリアンから逃げているうちに散り散りになってしまう。
映画『バタリアン』の結末・ラスト(ネタバレ)
一方、体調を悪くしていったフレディとフランクだったが、実は、彼らは薬の影響で生きながらにバタリアン化してしまったのだ。最初に完全にバタリアンとなったのはフレディだった。そして、見境を無くしたフレディは、仲間達に襲いかかるのだった。
一方、最早自分達の手には負えないと判断したバートは、とある場所へと連絡を入れる。それは、トライオキシン245を開発した陸軍だった。陸軍はバタリアンの入っていたケースに、何かあった際には連絡するように、と連絡先を記入していたのだ。
そして、連絡を受けた陸軍大佐は、バタリアンを倒すためとんでもない手段に打ってでる。なんと、まだ生きている人間がいるにも関わらず、会社にミサイルを撃ち込んだのである。ミサイルの爆発に巻き込まれ、人間も、そして、バタリアンも全て燃え尽きた。そして、被害を最小限に抑えることができた、と満足げに世間に発表するのだった。しかし、彼らは知らなかった。ミサイルの炎によって焼かれたバタリアンの煙が雲となり、そして、雨となり降り注いだことを…。
映画『バタリアン』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
知る人ぞ知るゾンビ映画の隠れた名作である。映像技術は進化しており、こういったジャンルの映画もどんどんリアルさを増しているが、今見ても非常に恐ろしさを感じるのは、ある意味今の時代で手加減されてきている表現を躊躇なく描いているところだろう。とにかく脳みそだけを求めて襲い掛かるゾンビの異様な姿は夢にまで出てきそうなものである。しかし、続編が続くにつれ、少しずつネタ切れ感を感じてしまうのはこのシリーズの残念な部分でもある。(男性 30代)
B級ブラックコメディのゾンビ映画。
作り込まれたゾンビのヴィジュアルが本当に不気味で、そのゾンビたちがうじゃうじゃと群がり人間の脳みそをもぐもぐと食べているのだから何とも恐ろしかった。
常にテンションの高いゾンビたちの怖さとコメディーとの絶妙なバランスが楽しかった。
「痛みを消し去るために脳みそが欲しいのだ」と自ら人間の脳みそを食べる理由を話すゾンビはどこか可愛くも見えた。
シリーズ化されていて気軽に楽しめるマニアックな名品。(女性 20代)
今作を初めて鑑賞した時、自分はまだ幼かった。幼少期から映画が好きで良く観ていたのだが、初めて観たゾンビ映画でもありコメディ要素に気付くよりも、衝撃と恐怖に思考を奪われていた記憶がある。
当時としては、かなりの力作で現在でも根強い人気がある。ゾンビの動きや若干コミカルな表現が相まった絶秒な演出のせいだろう。ストーリーとしては込み入った内容というわけでもない代わりにゾンビや動きに集中して演出をしたのではないかと思う。今作は人気を博し続編が5作まで続いた。伝説的ゾンビ映画と言えるだろう。(女性 40代)
ゾンビ映画といえば恐怖やサバイバルを連想しますが、『バタリアン』は完全にその型を壊してくるB級ホラーの名作。コミカルな演出とグロ描写の絶妙なバランスがクセになります。特に、「脳みそ!脳みそ!」と叫ぶゾンビには笑うしかない。終盤の核爆弾によるぶっ飛んだオチには衝撃と爆笑が同時に来ました。ホラーなのに笑える、このジャンルミックスの妙は今見ても新鮮でした。(20代 男性)
初めて観たのは高校生の頃。トラウマレベルの怖さと笑いのギャップにやられました。ゾンビが走る、喋る、意思を持って動くという革新的な演出が今見ても斬新。特に「冷蔵庫のゾンビ」がドラム缶から出てくるシーンのグロさとテンポ感は秀逸でした。パンクスたちが次々と犠牲になるのも、B級ホラーの王道でありながらどこか皮肉も効いていて好き。まさにカルト的魅力のある映画です。(30代 女性)
この映画の素晴らしさは、“ふざけてるのに本気”なところ。ゾンビが「救急車を呼ぶ」なんて誰が思いつくんだ…。リアリティは皆無だけど、作り手の愛と情熱が詰まりまくってる。核爆弾で終わらせるラストなんて、ふざけてるのに絶望感がすごい。笑いながら怖がって、気づいたら好きになってる。ゾンビ映画の中で一番「バカバカしくて面白い」映画だと思います。(40代 男性)
女性でも楽しめるゾンビ映画って実は少ないと思うけど、『バタリアン』はその数少ない一作。怖いけど笑える。気持ち悪いけどテンポが良くて観やすい。ゾンビが脳みそを求める理由が“痛み止め”っていう設定も衝撃的で、ちゃんと意味があるんだ…って感心した。ラストの核爆発までぶっ飛んでて、ハッピーエンドじゃないのに妙に爽快感がある不思議な作品でした。(30代 女性)
ゾンビ=ジョージ・A・ロメロって思ってた自分にとって、『バタリアン』はかなり衝撃的な体験でした。ゾンビが走る、喋る、タフすぎて倒せない。しかもスプラッター全開で笑わせてくる。これはもう“ホラー風ブラックコメディ”というジャンルとして確立されてる。低予算感はあるけど、演出とテンポで最後まで飽きさせない。夜中に一人で観てゲラゲラ笑いました。(20代 男性)
昔レンタルビデオで観て以来、バタリアンは私の中で「ゾンビ映画の基準」になってます。何度観ても飽きないし、展開もスピーディでテンポが良い。ゾンビが救急車呼んだり、無線で会話したりするのは今でも斬新すぎる。ラストの核爆弾はブラックすぎて笑えないけど、それがこの映画の持ち味。派手なCGに頼らず、人力の特撮とメイクでこれだけのエンタメを作れるのは本当にすごい。(50代 男性)
『バタリアン』を観て、ホラーとコメディってこんなに相性いいんだって思った。怖いのが苦手な私でも楽しめたし、逆にグロ耐性ある人にはもっと刺さるはず。特にトラッシュの全裸ダンス→ゾンビ化の流れは、怖いけど目が離せない名シーン。80年代の雰囲気も今観ると逆におしゃれで新鮮。ゾンビ映画初心者にもおすすめできる一本です。(20代 女性)
映画『バタリアン』を見た人におすすめの映画5選
死霊のはらわたⅡ(Evil Dead II)
この映画を一言で表すと?
恐怖と笑いが同居する、狂気のホラー・スプラッター・コメディ!
どんな話?
森の中の山小屋に閉じ込められた青年アッシュが、死霊(デッド・バイト)たちと壮絶な死闘を繰り広げる物語。血飛沫とギャグが渾然一体となった、唯一無二のホラーエンタメ作品。前作のリメイク的続編で、初見でも楽しめる構成。
ここがおすすめ!
『バタリアン』同様、グロテスクでありながらユーモア満載の作風。ブルース・キャンベルの顔芸とテンションMAXの演技は中毒性あり。ホラーとコメディの絶妙なバランスを楽しみたい方に超おすすめの一本です。
ゾンビ(Dawn of the Dead)
この映画を一言で表すと?
ゾンビ映画の金字塔にして、社会風刺も効いた不朽のクラシック。
どんな話?
ゾンビがあふれる世界で、生存者たちがショッピングモールに立てこもる。彼らは安全な空間を得たはずだったが、外からも内からも次第に崩壊が始まっていく…。ゾンビ映画の祖、ジョージ・A・ロメロ監督による代表作。
ここがおすすめ!
『バタリアン』とはトーンが違いますが、ゾンビの起源を知るなら絶対に外せない作品。スプラッター要素も強く、ゾンビ映画の定番表現の多くが本作に由来しています。重厚なテーマもあり、観応え十分。
デモンズ(Demons)
この映画を一言で表すと?
映画館が地獄と化す!音楽とスプラッターが暴走するイタリアン・ホラー!
どんな話?
招待された客たちが映画館でゾンビ映画を観ていると、スクリーンの出来事が現実になり、観客たちが次々と悪魔に変貌。映画館内が地獄絵図と化し、生き残りをかけた戦いが始まる。
ここがおすすめ!
シチュエーションの閉塞感、メイクによるゴア描写、そしてメタ的な展開がクセになる!80年代のヘヴィメタルBGMとの融合もカルト的。グロとテンションで攻める作品が好きな『バタリアン』ファンにおすすめ!
ショーン・オブ・ザ・デッド(Shaun of the Dead)
この映画を一言で表すと?
ゾンビ×ラブコメ!?イギリス発の笑って泣けるゾンビ映画!
どんな話?
冴えないアラサー男ショーンが、恋人との復縁とゾンビからの生還を同時に目指す“ゾンビ・ラブ・コメディ”。ビールとバットでゾンビを迎え撃つ、ゆるくて熱い男たちの奮闘劇。
ここがおすすめ!
『バタリアン』のようなブラックユーモアに加え、人物描写の細やかさが光る名作。笑えるだけでなく、最後は意外に感動するというバランスの良さも◎。ゾンビ映画を見慣れた人ほど楽しめる一本です。
リターン・オブ・ザ・リビングデッド PART2
この映画を一言で表すと?
あの“バタリアン”が帰ってきた!さらにパワーアップしたゾンビコメディ続編!
どんな話?
軍の化学物質「トリオキシン」が再び拡散し、ゾンビが大発生!前作同様、走る・喋る・知能のあるゾンビたちが町を大混乱に陥れる。ギャグ要素が増し、前作以上にポップな印象の続編。
ここがおすすめ!
『バタリアン』が気に入った人なら間違いなく楽しめます。前作の雰囲気を保ちつつ、少年キャラの活躍などでよりエンタメ寄りに進化。グロもギャグも倍増の、正統派B級ホラー続編です!
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