映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』の概要:イーサンは女性が登場する不思議な夢を何度も見ていた。そんなある日、夢で見た女性によく似たレナが転校してくる。イーサンはレナに興味を抱き、交流を深めることにした。そして、レナが抱えるある秘密を知ることになる。
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:アクション、ファンタジー
監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
キャスト:オールデン・エアエンライク、アリス・イングラート、ジェレミー・アイアンズ、ヴァイオラ・デイヴィス etc
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』の登場人物(キャスト)
- イーサン・ウェイト(オールデン・エアエンライク)
- 高校3年生。ガトリンという田舎町に暮らしている。娯楽がない町に嫌気を差しており、町から出ることを望んでいる。
- レナ・デュケイン(アリス・イングラート)
- イーサンの同級生。魔術師。感情の起伏によって、魔術が暴走することがある。読書家。闇の魔術師になることを恐れている。
- メイコン・ラヴェンウッド(ジェレミー・アイアンズ)
- レナの叔父。闇の魔術師だったが、レナを守るために光の魔術師になる。イーサンの母のことが好きだった。
- リドリー・デュケイン(エミー・ロッサム)
- レナの従姉。闇の魔術師。幼い頃はレナととても仲が良かった。闇の魔術師になってから、家族と疎遠になる。
- サラフィーヌ(エマ・トンプソン)
- メイコンの妹で、レナの母親。闇の魔術師。強大な魔力を持っている。魔術師の時代を築くため、レナを闇に落とそうと画策する。
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』のあらすじ【起】
イーサンはずっと同じ夢を見ていた。その夢には、会ったこともない女性が登場した。イーサンはなぜかその女性のことを知っているような気がした。近づけばきっと悪いことが起こると分かっているはずなのに、恐怖は感じなかった。イーサンは女性に近づきたいと願うが、近づくことができないまま死んだ。
イーサンは高校3年生で、ガトリンという田舎町で暮らしていた。ガトリンには教会が12軒あり、禁止本ばかりの図書館が1軒だけあった。映画館では古い作品しか公開されず、チーェン店のカフェさえ存在しなかった。イーサンの母は他界しており、父は母が亡くなってから家に引きこもっていた。イーサンはガトリンの町から出ることを夢に、新学期が始まったため学校に登校した。
イーサンのクラスにレナ・デュケインという女性が転校してきた。レナは悪魔崇拝をしていると言われている、ラヴェンウッド家の者だった。周囲はレナに対して距離を置くが、イーサンは悪口を言われてもめげずに言い返すレナに興味を抱く。
雨が降る中、イーサンは車が故障して立ち往生しているレナに出会う。イーサンはレナを家まで送り、仲良くなろうと色々話しかけた。だが、レナは仲良くする気がないのか、冷たい態度を崩さなかった。会話の中で、レナが両親を亡くしており、各地を転々としていることだけは分かった。
エミリーと友人は敬虔なキリスト教徒で、悪魔崇拝者のレナと同じ教室にいてはダメだと母親に言われていた。そのことを教室で話し祈り始めると、突然窓ガラスが粉々に割れた。エミリー達はレナの仕業だと騒いだ。
イーサンはレナの様子が気にかかり、家を訪ねた。そして、頑ななレナに必死に話しかけ、好意を伝えた。レナはイーサンを受け入れ、当たったことを謝罪した。イーサンは偶然見つけていたロケットをプレゼントしようとするが、レナの伯父のメイコンに声をかけられお茶に誘われる。イーサンはメイコンに将来のことを聞かれ、なぜか自宅から近い大学を受験すると話した。その後もエミリーと結婚するや酒に溺れるなど、思ってもいない話が口からこぼれ出た。イーサンは自分が寝不足だから変なことを言ってしまったのだと思い、帰っていった。だが、レナはメイコンの仕業と気づいており、彼を責めた。メイコンはイーサンとは会わないようレナに忠告した。
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』のあらすじ【承】
イーサンはレナをこっそり呼び出し、変なことをしゃべってしまったことを謝罪した。イーサンは夢で見る女性とレナが似ているように感じていた。話題を変え、イーサンはレナにロケットを贈った。そのロケットの内側には、「ECW GKD 1863年12月21日」と彫られていた。12月21日は偶然にもレナの誕生日で、16歳になるのだった。イーサンがレナにロケットを渡したとき、戦時中の映像が流れた。そして、気がつくと、イーサンはなぜか自宅にいた。イーサンはわけが分からず困惑した。
イーサンはレナの家に向かうが、何かに阻まれ危険に陥る。助けてくれたのはレナだった。イーサンを阻んだのは、レナを守るために屋敷にかけたメイコンの魔術だった。レナは自分達の一族が魔術師であることを打ち明けた。レナは嫌われるのを恐れて打ち明けられなかったのだが、イーサンは魔術が使えるレナのことを受け入れた。イーサンはキスをして、恋人になって欲しいとレナに告白した。2人はキスをして微笑み合った。
レナはサラフィーヌから追い回されていた。メイコンはそんなレナを匿っていたのだが、サラフィーヌはイーサンを使ってレナに接触しようとしていた。イーサンがレナに贈ったロケットには魔力が込められており、サラフィーヌの仕業だと予測された。メイコンはサラフィーヌの目的を知るため、預言者でありイーサンの家と付き合いがあるアマリエに協力を求めた。
女の魔術師は16歳になれば証人の儀式を行い、光と闇のどちらの魔術師になるか本来の姿で決められるのだった。メイコンは闇の魔術師だったが、レナのために光の魔術師になっていた。しかし、女の魔術師は自分の好きなように選ぶことはできなかった。レナはどうなるか分からず不安を抱いていた。
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』のあらすじ【転】
メイコンの前に町の中心人物であるリンカーン夫人の姿を借りた妹のサラフィーヌが現れる。レナの誕生日は強力な魔力が集まる冬至で、地球が5000年ぶりの転換期を迎える日でもあった。サラフィーヌは強力な魔力を手に入れたレナを筆頭に、魔術師達の時代を築こうとしていた。メイコンはレナを闇に落とすことを望んでおらず、サラフィーヌに反発した。
イーサンは突然現れたレナの従姉のリドリーにキスされ、レナの家へと連れて行かれる。そこには、リドリーの弟のラーキンや祖母、母がいた。イーサンはリドリーによって自由に動くこともしゃべることもできなくなり、困惑したまま席に座らされる。リドリーは闇の魔術師で、家族から疎外されていた。その一方で家族に大切にされているレナに腹を立てていた。レナはイーサンに近づくリドリーに怒りを向け、力を使って外へと追い出した。
イーサンとレナは映画館に出かけた。その時、イーサンのポケットの中からロケットが出てきた。2人はロケットを握り合い、不思議な映像の続きを確認することにした。映像は戦時中で、建物が燃えていた。イーサンと呼ばれた男性が撃たれて死に、恋人のジュネヴィエーヴは自分の命を使って甦らせた。だが、ジュネヴィエーヴは闇の魔術師になってしまい、生き返らせたばかりのイーサンを殺してしまう。映像の最後で、サラフィーヌはレナの母だということを明かした。
イーサンとレナはメイコンから話を聞いた。メイコンはレナの先祖であるジュネヴィエーヴの呪いにより、闇の魔術師になってしまうことを明かした。ジュネヴィエーヴが恋した相手は、イーサンの先祖だった。ジュネヴィエーヴは禁術を使って恋人を生き返らせたため、魂が永遠に闇に飲まれることになった。ジュネヴィエーヴがイーサンを殺したのは、闇には愛がないからだった。
メイコンはサラフィーヌについてもレナに教えた。サラフィーヌは最も力を持つ闇の魔術師で、暗い影の中に住んでいた。現れるときは他人の体を使い、愛など感じない人物だった。そのため、メイコンがレナを守っていたのだった。メイコンはレナなら呪いを解くことができると信じていた。だが、そのためには強固な意志が必要だった。そして、レナの心を無防備にするイーサンの存在が邪魔だと感じていた。イーサンはレナの傍を離れたくなかったが、メイコンからの攻撃を受けて阻止される。
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』の結末・ラスト(ネタバレ)
イーサンはサラフィーヌに襲われそうになり、レナの元へと向かった。メイコンやレナの祖母達に邪魔されるが、それを跳ね除けてレナに思いを伝えた。イーサンとレナはアマリエに助けを求めた。アマリエは代々預言者が守ってきた、魔術師についての本がある図書館に2人を招き入れた。レナはそこで「月の本」を見つける。その本は強力な魔力を宿しており、本が認めた相手しか開けることができなかった。レナは本を開けることができた。何週間もかけて本を読むが、解呪方法は見つからなかった。レナは焦り、苛立ちをイーサンにぶつけてしまう。それでも、イーサンはレナの傍を離れなかった。
イーサンは解呪の方法を見つけた。だが、レナには解呪することはできなかった。なぜなら解呪には愛する人の命が必要だからだった。レナはアマリエに話すが、他の人には言わないで欲しいと頼んだ。レナはイーサンの記憶から自分の記憶を消した。
イーサンは友人のリンクと戦争再現の行事に参加していた。そこで、イーサンはリンクに撃たれてしまう。リンクはリドリーに魔法で誘惑され、実弾を渡されていたのだ。レナは誕生日を迎え、証人の儀式を行おうとしていた。だが、イーサンの異変を感じ取り、彼の元へと急いだ。
レナはイーサンの死にショックを受け、リンクを攻撃した。サラフィーヌとリドリーはレナを迎え入れようとするが、レナは怒りを滾らせ巨大な嵐を引き起こした。それを止めたのは、イーサンの死体に成り代わっていたメイコンだった。メイコンは呪いを解くため、自らを犠牲にしたのだ。レナが見守る中、メイコンは亡くなった。レナはサラフィーヌを倒し、リドリーはレナの巨大な魔力に恐れをなして逃げた。
半年後。イーサンはニューヨークへと旅立つことを決める。レナは言葉を交わし、彼を見送った。しかし、イーサンはレナが燃やした看板を見つけ、彼女のことを思い出した。イーサンは車から降りてレナの名前を叫んだ。
映画『ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者』の感想・評価・レビュー
アメリカで公開されたときは興行収入があまり良くなかったみたいだが、実際に見てそんなに悪くない作品だと感じた。闇の魔術師が生み出される過程も分かりやすく、敵となるサラフィーヌやリドリーの行動原理も理解できたため一貫性があっておもしろかった。レナとイーサンの複雑な恋模様もドキドキハラハラさせられて、最後まで飽きることなく彼らの姿を追うことができた。物語のラストがハッピーエンドで終わったところも良かったと思う。(MIHOシネマ編集部)
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