映画『ベルファスト71』の概要:英国軍の新兵ゲイリーは、北アイルランドでの任務中に暴動に巻き込まれてしまう。迷い込んだエリアは、プロテスタント対カトリックに加え、IRAの穏健派と過激派も対立も混じる複雑な地域だった。ゲイリーは無事に脱出することができるのか。
映画『ベルファスト71』の作品情報
上映時間:99分
ジャンル:アクション、戦争
監督:ヤン・ドマンジュ
キャスト:ジャック・オコンネル、ポール・アンダーソン、リチャード・ドーマー、ショーン・ハリス etc
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映画『ベルファスト71』の登場人物(キャスト)
- ゲイリー・フック(ジャック・オコンネル)
- イギリス軍に入隊したばかりの兵士。弟ダレンを故郷に残し、ベルファストの部隊に赴任する。警備の任務中に発生した暴動に巻き込まれ、戻れなくなる。
- レスリー・ルイス(ポール・アンダーソン)
- プロテスタント系住民。爆弾の密造をゲイリーに見られたと思い追跡する。
- エイモン(リチャード・ドーマー)
- 傷を負ったゲイリーを見つけて保護する親子。元衛生兵。
- ボイル(デヴィッド・ウィルモット)
- IRAでありながら話し合いで解決することを望む男。クインとは意見が対立する。
- クイン(キリアン・スコット)
- IRA過激派の若手リーダー。ゲイリーを殺そうと躍起になる。
- ショーン(サンディ・ブラウニング)
- 過激派の若き志願兵。クインからゲイリー射殺を命じられる。
映画『ベルファスト71』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ベルファスト71』のあらすじ【起】
1971年。北アイルランドの最大都市ベルファストは治安が悪化していた。プロテスタント対カトリックの宗教対立に加え、IRAの過激派と穏健派がにらみ合い、街は内紛で緊迫した状態にあった。
イギリス軍は治安のため、ゲイリーら若い兵士をベルファストに派遣した。ある日、地元警察の手伝いのため、家宅捜索をする間の周辺警備に就くことになった。
住宅街に到着すると、そこはカトリック地域だった。イギリス軍を敵視する彼らは、子どもすら石を投げつけるなどの妨害行為を始める。家から出てきた女たちも、バケツのふたを地面に叩き続けて敵意を露わにした。
騒動はますます大きくなっていった。男たちも集まり罵声を飛ばし、イギリス兵を威嚇する。殴る蹴るなどの暴行を始め、ついに暴動に発展した。
この状況に耐えられなくなった兵士の1人が、発砲してしまう。それを見た若者が銃を手にして1人の兵士を取り囲み、銃殺してしまった。
若者らは次の標的に、ゲイリーを狙った。彼は必死に逃亡して路地に逃げ込み、空き家に身を隠した。
映画『ベルファスト71』のあらすじ【承】
暴動は収まり夜となった。ゲイリーは空き家を出ると洗濯物のセーターを盗み、地元の人間になりすまして歩き始め、イギリスに対して友好的なプロテスタント地域に向かった。そこでひとりの少年に出会う。少年はゲイリーがイギリス兵だと見抜くと、匿うため、叔父のバーへ連れて行った。
少年はバーに着くと、ゲイリーにビールを勧め、ひとりで地下へ降りた。地下では叔父らが、手製の爆弾を作っているところだった。ゲイリーの話をすると、仲間の1人が彼の元へ行き、IDの提示を要求した。
少年は1階のバーに戻り、得意気にゲイリーに話しかける。イギリス兵を助けたことを誇らしく思っているようだ。ゲイリーが外の空気を吸いに出ると、ほぼ同時に地下で作っていた爆弾が爆発した。慣れない爆弾製造で失敗したのだ。バーは吹き飛び、少年は瀕死の重傷を負った。
煙が立ち込める中、ゲイリーは怪我を負いながらその場から逃げた。爆弾製造を見られたと思った者たちは、ゲイリーを追跡した。
映画『ベルファスト71』のあらすじ【転】
ゲイリーは傷の痛みで意識が朦朧となり、道端に倒れ込んだ。近所に住むエイモンと娘が救出して自宅の高層アパートに搬送。元衛生兵のエイモンは、ゲイリーの手術を行った。
意識を取り戻したゲイリーは、アパートから街を見下ろし、あちこちで火の手が上がるのを見て呆然とするのだった。
エイモンはゲイリーについて、IRA穏健派のボイルに報告した。過激派のクインに見つかると殺されることがわかっていたため、ボイルに任せることにしたのだ。しかし、身の危険を感じたゲイリーは、誰にも見つからないようアパートを脱出していた。
イギリス軍もボイルに援助を要請し、ゲイリーの捜索を始めた。一方クインは、噂を聞きつけてエイモンのアパートへ突撃した。しかし、ゲイリーは逃げた後だった。
クイン一派は建物をくまなく探し、ゲイリーは廊下の片隅でじっと息を潜めていた。
映画『ベルファスト71』の結末・ラスト(ネタバレ)
ゲイリーは廊下でクインの一味と出くわすが、ナイフでひと突きして銃を奪った。さらに逃亡を続けようとしたが、クインに捕まってしまう。
クインは高校生のショーンに、ゲイリーを撃つよう命じる。ためらうショーンに向かって、「これは戦争だ!撃て!」と強く命令して、一旦その場を離れた。
そこへ、ゲイリーの味方だと名乗る男レスリーが乱入した。彼はバーで爆弾を暴発させたプロテスタント一派だった。爆弾製造をゲイリーに目撃されたと思い込み、口封じをするために来たのだ。
レスリーはまずショーンを銃撃し、ゲイリーを絞め殺そうとした。ショーンは起き上がってレスリーに発砲する。ゲイリーはショーンに感謝をしようとした時、ショーンは駆けつけたイギリス兵に撃たれてしまう。誰が味方で誰が敵かわからない状態となる中、ゲイリーはようやく保護された。
翌日、ゲイリーは上官に呼ばれ、すべてを忘れるように告げられた。その後、彼は田舎に住む弟を訪ねた。涙で抱き合う2人。彼は弟と別の街で暮らすことを決意し、バスで旅立つのだった。
映画『ベルファスト71』の感想・評価・レビュー
宗教や思想の対立が入り混じる、北アイルランドならではの複雑な構造を描いた作品。見た目は同じアイルランド人同士の戦いなので、一度見ただけでは理解しにくい内容だった。イギリスの新兵に起きたたった一日の出来事なのに、多くの対立が露呈し、多くの人が死んでしまうという悲しい結末となった。ちょっとした小競り合いから暴動へと発展する様子も、実に生々しく描かれており、内戦の深刻さと悲惨さが伝わってきた。(MIHOシネマ編集部)
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