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映画『追撃者(2014)』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『追撃者(2014)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『追撃者(2014)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『追撃者(2014)』の結末までのストーリー
  • 『追撃者(2014)』を見た感想・レビュー
  • 『追撃者(2014)』を見た人におすすめの映画5選

映画『追撃者』の作品情報

追撃者

製作年:2014年
上映時間:91分
ジャンル:サスペンス
監督:ジャン=バティスト・レオネッティ
キャスト:マイケル・ダグラス、ジェレミー・アーヴァイン、ハンナ・マンガン・ローレンス、ロニー・コックス etc

映画『追撃者』の登場人物(キャスト)

マデック(マイケル・ダグラス)
狩猟が趣味の富豪。砂漠で起こした殺人事件をもみ消すため、異常なまでにベンを追い回す。
ベン(ジェレミー・アーヴァイン)
砂漠地帯のトレッキング・ガイド。マデックにライフルで追われ、裸足で砂漠地帯を逃げ回る羽目になる。
レイナ(ハンナ・マンガン・ローレンス)
ベンの恋人。ベンとは砂漠でデートをしていた。今は離れて暮らしている。
保安官(ロニー・コックス)
マデックから金を受け取り、解禁前の狩猟を許可する。

映画『追撃者』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『追撃者(2014)』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『追撃者』のあらすじ【起】

アメリカのモハーベ砂漠。自然ガイドをしているベンに、保安官から狩猟ガイドの連絡がくる。依頼したのは初老の大富豪マデック。彼は国内で1台しかないベンツのRV車に乗り、特注の高級ライフルを自慢そうに見せびらかしながら現れた。

途方もなく広がる砂漠を、マデックとベンを乗せた車が走る。夜になるとマデックは車に搭載した電子レンジで食事を温め、エスプレッソマシンで煎れたてのコーヒーを飲んだ。

翌朝。2人は車を置いて狩猟に出発した。ベンは狩猟解禁前なのに許可書があるのかと尋ねると、マデックは保安官に金を積んだのさ、と悪びれる様子もなく答えた。

野生動物の生息地に到着し、静かに獲物を待つ2人。崖の上に動く物が見えたため、マデックはすかさずライフルで撃った。命中した手応えがあり確認に行くと、撃ったのは動物でなく人。ベンの友人、チャーリーだった。

動揺したベンはその場を離れた。マデックは死体を見つめながら、ベンの銃を使ってさらに1発撃ち込んだ。

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映画『追撃者』のあらすじ【承】

死体から弾が2発見つかれば、ベンも同様に疑われるだろうと、マデックは考えたのだ。彼はベンに取引を持ちかけた。通報しないことを条件に、大学に行く奨学金と就職先を世話すると言う。その代わりにこのことは誰にも話すな、と言った。

金に目がくらんだベンは、取引に応じることに。チャーリーの死体を穴の中に埋めるが、次第に気持ちが揺らいで、保安官に無線で報告しようとした。

それを見たマデックは、ベンの裏切りに怒り狂った。ライフルを突き付けて、服と靴を脱げと脅迫。そして砂漠に向かって歩けと命じた。

灼熱の太陽が照り付け、日中の気温は50度に達する砂漠地帯を、ベンは裸足と下着姿で歩き始めた。マデックは付かず離れずの位置からベンを追跡する。時折、悠長にコーヒーを飲みながら。

マデックが目を離した隙に、ベンは岩のくぼみにあるチャーリーが作った秘密の抜け道に入った。

抜け道の先にはチャーリーの家があり、ベンは身を隠した。一方、マデックも外側から家を発見しており、ダイナマイトに点火して家の中に放り投げた。

映画『追撃者』のあらすじ【転】

チャーリーの家はダイナマイトで爆破した。ベンは間一髪で飛び出して無事。「しぶといやつだ」と、マデックはまたしても彼を砂漠で歩かせることにし、再び獲物を狙うように追撃した。

炎天下、ベンはフラフラになりながら歩く。絶望的な状況下であったが、彼は諦めず、チャーリーの家から持ち出した地図の中の×印を探した。

×印の場所を見つけて掘ると、ゴム製のパチンコと、少量の水が入ったボトルが出てきた。ボトルを持ち上げて飲もうとするが、マデックがボトルに向けて発砲。ボトルは割れて、中の水はすっかりこぼれてしまった。

ベンは巨大な岩山に辿り着いた。そこは恋人のレイナと訪れた場所で、水が溜まる場所があることを知っていたからだ。彼は水を求めて岩山を登るが、残念ながら水は干上がっていた。そこに、「諦めて出てこい!」と、拡声器によるマデックの声が鳴り響いた。

夜になり、マデックは岩山に向けて車のライトを当てる。岩山の中では、ベンが寒さで凍えていた。

映画『追撃者』の結末・ラスト(ネタバレ)

ベンが諦めかけたその時、岩陰に水たまりを発見した。彼は犬のように水をガブガブと飲み、反撃に出る力が湧いた。

ベンはマデックに見つからないように岩山を脱出。車の下に隠れるがマデックに気付かれて轢かれそうになる。マデックのライフルが弾切れになった隙をついて、ベンはパチンコ玉で攻撃。玉はマデックの頭部に命中し、気絶させるのだった。

ベンはマデックの身柄を保安官事務所に届けた。ところが、マデックはすでに保安官を買収していたため、保安官が開けたドアからまんまと逃亡する。

マデックはヘリに乗ってあっという間に街から去って行った。何もできないベンは、呆然と空を見上げるだけだった。

すっかり疲れたベンは、恋人のレイナの家を訪れた。再会を喜びながら眠っていると、枕元にマデックが現れた。

「後始末にきた」と、ベンに銃を向けるが、レイナの方が早くマデックを撃った。よろめくマデック。そして、最後の銃声が鳴り響いた。

映画『追撃者』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

劇中のほとんどの時間、マデックとベンしか出てこない。青い空と太陽以外、誰もいない荒涼とした砂漠地帯。たった2人しかいない悲惨な状況で、富豪はベンを支配し、まるで人間狩りをしているように、笑みを浮かべながらしつこく追いつめる。この狂気に満ちた姿を、マイケル・ダグラスが見事に憎らしく演じ切っている。
砂漠から逃れても、世の中はやっぱりお金という結論にも、怖さがある。最後の銃弾が誰に当たったか描かないラストもゾクゾクした。(MIHOシネマ編集部)


マイケル・ダグラス演じるマデックが本当に「最凶」で彼が持つ貫禄や、渋い雰囲気がキャラクターに厚みを持たせていたのでハラハラしながらとても面白く見ることが出来ました。
こういう作品を見ていると途中で、でも結局悪者は成敗されるんだよな…と気持ちが萎えてしまうのですが今作はそれを最後の最後まで引っ張るので、どうなるのかドキドキしながら迎えるラストが本当に気持ちよかったです。
マデックの傲慢で金にものを言わせるキャラクターには恐怖を感じますが、個人的には嫌いじゃないです。(女性 30代)


砂漠という極限の舞台での一対一の追いかけっこがこんなにもスリリングになるとは予想外。金持ちのわがままと人間の狂気がむき出しになっていく描写がリアルでゾッとしました。マイケル・ダグラスの冷酷さが光る一作。最後の皮肉な逆転劇も見事でした。(20代 男性)


一見すると単純なサバイバルスリラーですが、人間の本性を暴く深いテーマがありました。大自然の中で武器も持たずに逃げ続ける青年と、金と権力をふりかざす男の対比が秀逸。ラストで青年が勝つ展開に、思わずガッツポーズ。スカッとしました。(30代 女性)


最初からずっと緊張感が持続していて、一瞬も気が抜けない映画でした。マイケル・ダグラス演じる金持ちが本当に怖くて、こういう人間が現実にいそうでゾワゾワした。砂漠のシーンは美しいけれど、それが逆に追い詰められる恐怖を増幅してたと思います。(40代 男性)


予想外に心理戦として面白かった。サバイバルと聞いていたけど、実際には権力に翻弄されながらも反撃する青年の姿に胸を打たれました。クライマックスの“最後の一手”には鳥肌。社会的メッセージもあるのが良かったです。(20代 女性)


金持ちが趣味で人を狩るという構図は、古典的だけどやっぱり面白い。特にこの作品では、“ミス”で始まったはずの追撃が、どんどん狂気じみていくのが恐ろしい。ダグラスの老獪な演技と、若手との対比が鮮やかでした。終盤の裁きのくだりも見事。(50代 男性)


地味に進む展開なのに、なぜか目が離せなかった。背景の自然が圧倒的に美しくて、その中で起きている出来事がどこまでも不条理。人間の恐怖って自然災害よりも人災なんだなと実感。最後に正義が勝つ展開には、安心感すら覚えた。(30代 女性)


マイケル・ダグラスが終始不気味だった。金と権力を持つ者がどれだけ人を支配できるか、という問いを突きつけられるようだった。青年が終盤で見せる逆転劇が地味だけど痛快で、ラストは思わずにやけた。社会的皮肉の効いたサスペンスですね。(60代 男性)


派手さはないけれど、じわじわとくる恐怖と焦燥感がクセになる映画。ダグラスのサイコパス的なキャラと、砂漠という舞台の閉鎖感がマッチしていた。生きるか死ぬかだけじゃなく、どう生き延びるかを描いた心理劇でもありました。(40代 女性)

映画『追撃者』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『追撃者』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

ザ・ハンティング(原題:THE HUNT, 2020)

この映画を一言で表すと?

選ばれた人間が“狩られる側”に、社会風刺たっぷりのサバイバル劇。

どんな話?

目覚めたら見知らぬ野原にいた12人の男女。彼らは富裕層に娯楽として狩られる「獲物」だった。だがその中の一人が、狩る側に反撃を開始し、事態は想定外の展開へ。

ここがおすすめ!

『追撃者』と同じく“人間狩り”がテーマですが、こちらは風刺とブラックユーモアが効いていて一味違う面白さ。誰が味方で誰が敵か分からないスリリングな展開と、強烈な逆転劇が見どころです。

ザ・レヴェナント:蘇えりし者(2015)

この映画を一言で表すと?

極寒の大自然と復讐に燃える男の壮絶なサバイバル。

どんな話?

19世紀アメリカ。狩猟中に熊に襲われ仲間に見捨てられた男ヒュー・グラスが、生き延びて裏切り者に復讐を果たすために大自然を這い進む。壮大な自然と極限状態が描かれる重厚な物語。

ここがおすすめ!

自然の中での極限サバイバル、無力に見える者の執念と反撃。『追撃者』と共通するテーマが凝縮されています。圧巻の映像美とディカプリオの鬼気迫る演技は、まさに映画体験そのもの。

ザ・ディープ(2012)

この映画を一言で表すと?

真冬の海に取り残された男が生き抜く、実話ベースの衝撃作。

どんな話?

アイスランド沖で漁船が転覆。極寒の海で唯一生き残った男が、体温が下がり続ける中で数時間にわたって泳ぎ続け、生還する。実話に基づいたヒューマン・サバイバルドラマ。

ここがおすすめ!

何の武器もなく、ただ「生きる」という本能だけで闘う男の姿は『追撃者』の青年とも重なります。派手さはないけれど、人間の底力を静かに描いた感動作。リアリティのある絶望が、かえって勇気をくれる。

デリバランス(1972)

この映画を一言で表すと?

文明人が原始的な暴力にさらされる、不条理サバイバルスリラー。

どんな話?

都会育ちの男たちがカヌー旅行で訪れた山間部。だがそこは理性の通じない暴力の世界だった。一人が現地民に襲われたことをきっかけに、旅は悪夢へと変わっていく…。

ここがおすすめ!

『追撃者』が持つ“自然の中で文明人が追い詰められる”というテーマに、最も近い古典的傑作。緊迫感、倫理の崩壊、サバイバルの恐怖がシンプルに描かれており、観る者を精神的に削ってくる一本です。

ホステイル(原題:HOSTILE, 2017)

この映画を一言で表すと?

“世界の終わり”で生きる、孤独な女性の戦いと愛。

どんな話?

荒廃した地球。たった一人で物資を探す女性が、事故に遭って廃墟に閉じ込められる。外には人喰いクリーチャー。過去の恋人との回想と現在の恐怖が交錯し、彼女は決断を迫られる。

ここがおすすめ!

スリラーとしての緊迫感だけでなく、人間ドラマとしての深さもある作品。『追撃者』が持つ“極限状態の中での選択”というテーマを、終末世界で展開。孤独と愛、恐怖と希望のバランスが秀逸です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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