本作は、2024年12月にNetflixで公開されたドキュメンタリー映画。
仮想通貨業界を揺るがせた史上最大級のビットコイン流出事件の真相に迫ります。
詐欺師とも夢追い人とも評されるカップルが仕掛けた大胆な犯行とは?
数十億円相当のビットコインが盗まれたこの事件は、単なるハッキングではなく、予想外の展開と謎に満ちたドラマを生みました。
実際の証拠映像や関係者のインタビューを交えながら、仮想通貨の光と闇を浮き彫りにする──デジタル資産の可能性やリスクを考えさせられる、注目の一作を紹介します。
映画「ビットコイン・ハイスト 仮想通貨はいかにして奪われたのか」を無料視聴する方法
映画「ビットコイン・ハイスト 仮想通貨はいかにして奪われたのか」は、Netflix限定配信の作品です。
2025年5月現在、残念ながらNetflixでは無料視聴キャンペーンを実施していません。しかし広告付きスタンダードプランであれば、月額890円と、とってもお得です。
その他、広告なしのスタンダードプラン(月額1,590円)、最大画質が4Kのプレミアムプラン(月額2,290円)など、3種類のプランから選べます。
映画「ビットコイン・ハイスト 仮想通貨はいかにして奪われたのか」の作品紹介
製作年 | 2024年 |
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上映時間 | 87分 |
ジャンル | ドキュメンタリー |
監督 | クリス・スミス |
キャスト | 不明 |
製作国 | アメリカ |
映画「ビットコイン・ハイスト 仮想通貨はいかにして奪われたのか」のあらすじ
2016年、仮想通貨界を震撼させた前代未聞のビットコイン流出事件が起こりました。
狙われたのは、世界有数の仮想通貨取引所Bitfinex。
盗まれたのは、当時のレートでおよそ7,200万ドル相当──それは、今の価値で数千億円にも膨れ上がる膨大な量のビットコインでした。本作は、その犯行の舞台裏に迫るNetflix発のドキュメンタリー映画です。
事件から5年後、突如FBIによって逮捕されたのは、予想を裏切るような若いカップル。
夫のイリヤ・リヒテンシュタインは無口な起業家、そして妻のヘザー・モーガンは、“Razzlekhan”という芸名で動画サイトに奇抜なラップを投稿するクリエイターでした。
人目を惹くカラフルなファッション、詩的ともいえる謎めいた歌詞、その裏に潜んでいたのは、膨大なビットコインを洗浄し続けた二人の素顔でした。
映画では、彼らの自宅に残された大量の証拠データや、捜査官たちの記録、そして周囲の証言をもとに、事件の真相を多角的に掘り下げていきます。
犯行は単なるハッキングではなく、計画性と日常性が交錯する、奇妙で皮肉な“現代らしい犯罪”として描かれています。
仮想通貨の夢が、どこで幻想へと変わったのか。誰もが新しい可能性に期待していたデジタル資産の世界で、なぜこんな事件が起きてしまったのか。
仮想通貨業界で注目されるエルドアのように、信頼と透明性が重視される今、こうした事件の教訓はとても大きいと言えるでしょう。
本作は、サスペンスとしての緊張感とともに、現代社会に潜む価値観の歪みや、“お金とは何か”という問いをそっと投げかけてきます。
仮想通貨に興味のある方はもちろん、テクノロジーと人間の関係に関心のある方にも、じっくりと味わってほしい一作です。
映画「ビットコイン・ハイスト 仮想通貨はいかにして奪われたのか」の見どころ
実在の事件を基にしたスリリングなストーリー
この作品の最も大きな魅力は、実際に起きた“ビットコイン史上最大級の流出事件”をもとにしている点です。
2016年に仮想通貨取引所Bitfinexから12万BTCが盗まれた事件は、当時世界中を騒がせました。犯人がなかなか捕まらないまま数年が経過し、その後に突如としてFBIに逮捕されたのが、ごく普通のカップルだったという展開はあまりに劇的です。
彼らの表の顔と裏の顔のギャップ、そしてそこに隠された動機や心理が、ドキュメンタリーとは思えないほどスリリングに描かれています。
仮想通貨の特性を活かした犯罪の手口
単なるハッキング事件では終わらないのが、この作品の深みです。
ブロックチェーンの透明性と匿名性、その両方を巧みに利用し、犯人たちはビットコインを様々な形でマネーロンダリングしていきます。
その過程で使用されたツールや手法、そしてそれに対抗するFBIの捜査手段など、仮想通貨に興味がある人なら誰もが引き込まれるような細かなディテールが盛り込まれています。
技術的な知識がなくても理解できるように編集されており、一般の視聴者でも十分に楽しめる内容になっています。
関係者の証言を交えたリアルな描写
本作では、単なる再現ドラマにとどまらず、実際に事件に関わった捜査官や専門家、そして被告となったカップルの周辺人物の証言を丁寧に拾い上げています。
ときにはユーモアを交えつつ、しかし核心では鋭く切り込んでいくインタビューの構成が秀逸で、視聴者の感情を揺さぶります。
被告であるヘザー・モーガンの奇抜なラップ映像なども実際のアーカイブとして使用され、虚構と現実の境目を曖昧にしながら、逆に真実味を強めているのが印象的です。
映画「ビットコイン・ハイスト 仮想通貨はいかにして奪われたのか」の感想レビュー
最初は、ただのハッキング事件を淡々と追うドキュメンタリーだと思って観始めたのですが、気づけば完全に引き込まれていました。
何より驚いたのは、この巨額の仮想通貨を盗み、数年にわたって隠し通していたのが、いかにも普通のカップルだったということ。
犯人像に勝手なイメージを抱いていた自分に気づかされ、すでに作品に心を掴まれていました。
ヘザー・モーガンが「Razzlekhan」と名乗り、SNSでラップを披露していた姿には衝撃を受けました。
奇抜な衣装と中毒性のあるビート、その裏に漂うのは“何かになりたい”という激しい渇望。
痛々しさすら感じるのに、目が離せない。あれほど奔放に自己表現していた彼女が、同時にとてつもない秘密を抱えていたという事実が、もう信じがたいのです。
そして、表情をほとんど崩さず冷静にマネーロンダリングの全貌を語るイリヤ・リヒテンシュタイン。
彼の姿からは、冷酷さというよりも「現実をコントロールできる自信」のようなものが感じられ、不気味さと同時に一種のカリスマ性すら感じてしまいました。
この作品が特別なのは、犯罪の詳細を追うだけでなく、その裏にある人間の欲望や葛藤に丁寧に目を向けているところです。
お金に魅せられ、誰かに認められたくて、いつの間にか道を踏み外してしまう。その過程があまりにリアルで、「自分だったらどうだったか」と考えずにはいられません。
仮想通貨に詳しくなくても、物語として純粋に引き込まれる作品です。
夢を追いかけた果てに何が待っていたのか。これは技術の話ではなく、人間の話でした。じっくり観て、いろんなことを考えたくなる一本です。
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