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映画『ブラッド・ワーク』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブラッド・ワーク』の概要:FBIの凄腕プロファイラーだった主人公。心臓移植後、予後を穏やかに過ごそうとした矢先、とある事件の調査を依頼される。調査を進める内に、事件の犯人がかつて追跡していた宿敵ともいえる犯人であることが分かるのだった。

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映画『ブラッド・ワーク』の作品情報

ブラッド・ワーク

製作年:2002年
上映時間:110分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:クリント・イーストウッド
キャスト:クリント・イーストウッド、ジェフ・ダニエルズ、ワンダ・デ・ヘスース、ティナ・リフォード etc

映画『ブラッド・ワーク』の登場人物(キャスト)

テリー・マッケイレブ(クリント・イーストウッド)
元FBIのプロファイラー。壮年の男性で、心臓移植を受けたばかり。連続殺人犯コード・キラーを逃がし、引退した過去を持つ。依頼人であるグラシエラに惹かれていく。
バディ(ジェフ・ダニエルズ)
隣の船に住む人物。明るく人が好いが、実はテリーとは因縁の相手コード・キラー。全ての事件の犯人であり、テリーに執着している。
グラシエラ(ワンダ・デ・ヘスース)
テリーに移植された心臓の持ち主だった女性の姉。妹の事件を調査して欲しいとテリーに依頼する。テリーと調査を進めるうちに好意を寄せるようになる。
ジェイン刑事(ティナ・リフォード)
郡警察の女性刑事。テリーが現役だった頃からの知り合いで、調査に協力してくれる。

映画『ブラッド・ワーク』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブラッド・ワーク』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブラッド・ワーク』のあらすじ【起】

FBI捜査官のプロファイラーであるテリー・マッケイレブは、自分宛てにメッセージを残し殺人を続ける犯人、通称コード・キラーを追っていた。犯人はメッセージの後に必ず謎の数字を残していく。
事件の報道陣がテリーを囲む中、犯人と思しき男を発見。彼はすぐさま男を追いかけた。しかし、犯人を追い詰めたところで、心臓発作に見舞われたテリー。咄嗟に銃を発砲するも男を逃がしてしまうのだった。

2年後、FBIを退職したテリーは心臓移植に成功し無事に退院。居住地を自分が所持するクルーザーへ移し、予後を穏やかに過ごそうと考えていた。
だが、船へ戻ったテリーの元にグラシエラという女性が訪ねて来る。彼女は妹の事件を調査して欲しいと依頼。彼はそれを断ろうとするも、自分に移植された心臓がグラシエラの妹グローリアのものだったと聞き、彼女の依頼を受けることにするのだった。

翌日、グローリアの事件について、市警察へ情報を聞きに行ったテリー。協力者として捜査に参加することを刑事に話し、どうにか説得。犯行時の防犯カメラの映像を見せてもらった。

事件発生時、ストアーへ息子のキャンディーを買いに行ったグローリアは、犯人によって射殺されている。犯人は発砲後に薬莢を拾い現金を持って去った。去り際に何か呟いているが、音声は入っていない。その後、親切な男が現れ救急車を呼んで消えている。通報時の記録では、男の言葉にはラテン訛りがあったため、不法入国者ではないかと思われていた。

映像を一通り見たテリーは、犯行時間をメモ。ざっと見ただけで、犯人は防犯カメラの位置を知っており、初犯ではないことを見抜いた。恐らくは他にも事件を起こしているはずである。彼は事件簿を見せろと要求したが、警部補の許可が要ると言われたので一旦、帰ることにした。

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映画『ブラッド・ワーク』のあらすじ【承】

犯行現場の位置関係を確かめた後、郡警察のジェイン刑事を訪ねグローリアの事件についての情報提供を求めた。すると、彼女は快く情報を教えてくれる。更に事件簿のコピーもくれるのだった。

犯人は1月にもATMで事件を起こしている。テリーはその時の目撃者に直接、話を聞きその後は犯行現場であるATMへ向かった。
犯人は白人男性でスキーマスクを被り、よくある銃で犯行を行う。その後に薬莢を拾って、現金を強奪し逃走。グローリアの時と犯行手口は同じだった。

隣の船に住むバディと共に容疑者リストにあった男が勤める仕事場へ。テリーはまず、仕事場の上司と対面し、ロシア人の男と会わせてもらう。彼に事件について問い詰めたところ、逆上された上にやり返され逃走を許してしまうのだった。

このせいで、ジェイン刑事からは大目玉を食らってしまうテリー。この一件にて、事件の資料を返却しろと言われてしまうが、帰り際に彼女から重要なことを教えてもらう。犯行時に犯人が呟いた言葉が判明したのだ。犯人は犯行後、ハッピーバレンタインと呟いていたらしい。

テリーが帰宅後、グラシエラが甥っ子を連れて来訪。甥っ子は人見知りをしないとても良い子だった。テリーは依頼人に調査の進行具合を話して聞かせる。警察は被害者が偶然、襲われたとの線で捜査しているが、行き詰っている。そこで、テリーは見方を変え、被害者同士に繋がりあったと過程し調査しようと考えていた。それを聞いたグラシエラは、妹の遺留品に愛用していたイヤリングがなかったと話す。彼は船に戻って犯行時の映像を見直し、犯人がグローリアからイヤリングを盗むところを発見するのだった。

映画『ブラッド・ワーク』のあらすじ【転】

翌日、バディと一緒に砂漠方面へ車を走らせ、ATM事件の被害者の自宅を訪ねる。そして、在宅中の妻から話を聞いた。遺留品に無くなった物はなかったが、車にあったサングラスが無くなっていると言う。テリーの脳裏には1人の男が過っていた。

事件があったATMを見に行った折、体格の良い白人男性と遭遇したことがある。男はグローリアのイヤリングをして、サングラスをしていた。恐らくは被害者から奪ったものだろう。テリーはその足で郡警察へ向かったが、ジェイン刑事は不在。彼女と連絡を取ると、逃走していたロシア人が殺害されたと言う。テリーも急いで現場へ向かった。

調査により、ロシア人の遺体からイヤリングとサングラスが発見される。恐らく犯人がロシア人に罪を被せて殺害したのだろう。市警察は死んだロシア人を犯人だと断定したが、テリーは犯人と思しき人物と会っている。ロシア人は犯人ではないと知っていた。

その後、船に戻るとグラシエラがグローリアの日課リストを持って来てくれる。彼女から妹の話を更に聞くと、隔月で献血へ行っていたと言う。そういえば、ATMの被害者の車にも献血のチラシが落ちていた。テリーは被害者の共通点が血液であることを察する。

バディに子供を預け、グラシエラと共に臓器提供センターへ向かう。グローリアの血液型はテリーと同じで珍しい血液型だ。調べればすぐに分かるだろう。病院へ到着したテリーだったが、医者からはきつく叱られ血液検査をされる。体温は無理をしたせいで38度を超えていた。その代わり、献血者リストの調査を依頼。すると、被害者2人が同じ血液型で、しかもドナー登録をしていたことが判明するのだった。

特殊な血液型であるが故に、その臓器には需要がある。犯人は頭部ばかりを狙って銃撃していた。臓器提供をさせるために違いない。
テリーはジェイン刑事を呼び出し、グローリアの映像を検証。時間から見て、殺害する前に救急車を呼んでいる。銃撃後に再び戻って死なないように包帯をしたのだ。その前に殺害した時は救急車が場所を間違えたため、臓器提供時間を過ぎたせいで間に合わなかったのだ。

映画『ブラッド・ワーク』の結末・ラスト(ネタバレ)

グラシエラと別れ、ジェイン刑事と店から出たテリーは、以前も見た怪しい車が近くに路駐しているのを発見する。彼はおもむろにショットガンを手に取り、怪しい車へ銃口を向けた。すると、車は猛スピードで逃走。銃を発砲しつつ後を追ったテリーだったが、車の逃走を止めることはできなかった。

その足で目撃者の会社へ向かったが、彼は出社していないと言う。次にATMの被害者宅を訪ね窓から室内を覗くと、裸足の足が床に転がっていた。テリーとジェイン刑事は家へ突入し、被害者の妻の遺体を発見するのだった。

疲れ果て帰って来ると、グラシエラと甥っ子がまだいるとバディから教えられる。彼に礼を言って帰宅したテリー。幼い甥っ子が2年前の事件の記事を見て、謎の数字に1がないと言う。だから、これはノーワンだと言うのだった。
グラシエラとその甥っ子を船に泊めることにしたテリーだったが、夜中に何者かの足音を耳にして撃退する。だが、相手は市警察の刑事達で、テリーを呼びに来ただけだった。

翌朝、市警察と共に現場へ。そこは2年前にテリーが発作で倒れた場所で、目撃者の男が頭部に銃弾を浴びて倒れていた。更に遺体の上には因縁のコード・キラーからのメッセージ。そこには、ハッピーバレンタインと書かれているのだった。

そのメッセージで、全ての事件がコード・キラーの仕業だと察してしまったテリー。
恐らくコード・キラーは、テリーとの追いかけっこを楽しんでいたのだ。だが、テリーが心臓の発作で引退してしまったため、彼はテリーに心臓を提供しようとATMにて男を殺害した。しかし、手違いが起きて救急車が間に合わなかったので、次の犯行に及ぶ。前回の失敗を踏まえ、殺害前に救急車を呼びグローリアを脳死状態にした。そして、彼女の心臓をテリーに提供。心臓はコード・キラーからのバレンタインデーの贈り物だった。

船へ戻ったテリーは、バディにやるつもりで書いた小切手の宛名を目にしてはっとする。彼はバディの船へ向かい、銃口を向けた。宛名の苗字がノーワンという文字で構成されていたからだ。バディがコード・キラーだったのである。テリーは逃亡しようとしたバディを銃撃し、グラシエラとその甥っ子の所在を問うた。

バディは飽くまでもテリーに執着し、彼を苦しめることを楽しんでいる。そのためにグラシエラと子供を誘拐していた。
案内されたのは座礁した船。その船底の一室に2人は閉じ込められていた。鍵を受け取る際、バディが逃走してしまったが、一先ずは2人を無事に救出。その後、テリーは奴と対決するため、グラシエラ達を先に船へと戻したが、その船にバディが乗り込んでいる。テリーはグラシエラと協力して因縁の相手バディを倒したのであった。

映画『ブラッド・ワーク』の感想・評価・レビュー

引退した刑事が因縁の相手である犯人を捜査し、突き止めるという内容。非常によくできたストーリー展開で、さすがクリント・イーストウッド作品と言ったところ。監督を務めつつも主役を演じているので、深みが増している。謎を解明していく中で主人公の心臓移植用に心臓を提供するなど、犯人の異様な執着度合いが判明し、違う意味でも恐怖を覚える。ヒロインとその子供が人質に取られるなど追い詰められる中で老齢の主人公が奮闘する姿はかっこいいと思うと同時に応援したくなる。(女性 40代)

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