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映画『ブロードウェイ・メロディー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ブロードウェイ・メロディー』の概要:ブロードウェイでの成功を夢見て田舎からNYへとやって来た、ハンクとクィニーのマホーニー姉妹。姉ハンクの恋人エディが作曲した「ブロードウェイ・メロディー」を舞台で披露することでデビューを果たしたが、芸能の世界には波乱が待ち構えていた。

映画『ブロードウェイ・メロディー』の作品情報

ブロードウェイ・メロディー

製作年:1929年
上映時間:110分
ジャンル:ミュージカル、ラブストーリー
監督:ハリー・ボーモント
キャスト:アニタ・ペイジ、ベッシー・ラヴ、チャールズ・キング、ジェド・プラウティ etc

映画『ブロードウェイ・メロディー』の登場人物(キャスト)

ハンク・マホーニー(ベッシー・ラヴ)
クィニーの姉。前向きな性格でしっかり者。恋人のエディと叔父ジェッドを頼ってNYへやって来た。地元の舞台での成功を自信に変え、ブロードウェイに挑む。
クィニー・マホーニー(アニタ・ペイジ)
ハンクの妹。ハンクと比べるとやや臆病な性格。オーディションでは姉よりも期待値が高い評価を受け、あっという間にトップ女優に上り詰めた。秘かにエディへ想いを寄せているが、姉の幸せを願い身を引いている。
エディ・カーンズ(チャールズ・キング)
ハンクの恋人。「ブロードウェイ・メロディー」を作曲した舞台俳優。舞台の仕事が終わったらハンクと結婚することを約束していたが、次第にクィニーの美貌に気付き惹かれていく。
ジャック・ウォリナー(ケネス・トンプソン)
舞台の批評家。周りからはプレイボーイとして知られている。クィニーに一目惚れし、デートに誘ったり贅沢な将来を約束したりする。
ジェッド叔父さん(ジェド・プラウティ)
マホーニー姉妹の叔父。特派員。NYにやって来た姉妹へ仕事を紹介したが、2人の舞台にかける熱意を感じ応援してくれる存在。吃音。

映画『ブロードウェイ・メロディー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ブロードウェイ・メロディー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ブロードウェイ・メロディー』のあらすじ【起】

俳優のエディ・カーンズは「ブロードウェイ・メロディー」を作曲し、ザンフィールドに曲の買い取りを求めていた。エディはこの曲が売れたらコーラスとして旧知のマホーニー姉妹を起用し、3人で歌う計画を立てていたのだ。

NYのとあるホテルの一室では、田舎から出て来たハンクとクィニー姉妹が荷ほどきを行っていた。妹クィニーはブロードウェイで活動することに不安を感じて臆病になっているが、姉ハンクは地元での功績があるから大丈夫だと勇気づける。そこへ叔父のジェッドが2人の元を訪ねてきた。ジェッドは姉妹に、30週は確実に継続する仕事を斡旋するが断られてしまう。姉妹がブロードウェイにかける熱意は本物だと悟ったジェッドは、いつでも仕事を紹介するからと声をかけ去って行った。

ハンクとクィニーが生活するホテルへ、ザンフィールドに曲を買って貰えたエディがやってきた。3人で「ブロードウェイ・メロディー」を舞台で披露し、有名になろうと約束したのだ。さらにエディとハンクは、この舞台の仕事を終えたら結婚するという約束を交わす。クィニーは姉とエディのやりとりを前に複雑な表情を見せたが、素直に2人の将来を祝福するのだった。

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映画『ブロードウェイ・メロディー』のあらすじ【承】

ザンフィールド劇場の新作レビューの日、エディは自分の曲の稽古を行っていた。その稽古中にハンクとクィニーが劇場を訪れるが、エディはザンフィールドに2人を「ブロードウェイ・メロディー」のコーラスに起用する旨を伝えていなかった。急遽オーディションが開かれることになったが、古株の女優が嫉妬心からハンクと衝突してしまったためまともに歌うことが叶わなかった。それでもクィニーだけはザンフィールドの目に留まり、見事採用されることとなった。

オーディション結果に納得のいかないハンクは、ザンフィールドへオーディションのやり直しを求めた結果なんとか採用となった。その傍らでエディは、一発採用となったクィニーの魅力に惹かれはじめていた。クィニーはエディからのアプローチに戸惑いを見せ、姉を傷つけたくないと主張しエディと距離を置こうとする。

晴れて姉妹揃って舞台に立てることになったハンクとクィニーは、数日後、本番よりも大切なリハーサルの本番に臨むのであった。

姉妹の叔父であるジェッドは、新聞にハンクとクィニーについて期待値を挙げるような宣伝文を寄稿してくれていた。期待の新人姉妹として新聞に載った2人は、緊張の最中批評家達が押し寄せるリハーサルの日を迎えた。ところが「ブロードウェイ・メロディー」と姉妹のコーラスのテンポが合わず、2人はあっけなく舞台を降ろされてしまう。ハンクは納得がいかず落ち込んでしまった。一方のクィニーはオーディションの段階からザンフィールドに目を掛けられていたため、別のシーンで船首に立つ女優の代役を与えられた。エディやザンフィールド、批評家が見守る中でクィニーは見事に代役を務めあげ、高評価を得た。中でも批評家のジャック・ウォリナーは特にクィニーを気に入り、デートの誘いをかける。

映画『ブロードウェイ・メロディー』のあらすじ【転】

リハーサルの後、エディは失意のハンクをパーティーへと誘った。クィニーも一緒にパーティーへ行くように声を掛けられたが、ジャックとのデートを受けていたので彼女は誘いを断った。エディはジャックがプレイボーイだということを知っていたので何とかクィニーを引き留めようとするが、その真意は心配や親心などではなくジャックへの嫉妬心であった。ハンクとエディにジャックとの交際を止められたクィニーは逆上してしまい、2人の反対を押し切り、その夜からジャックとの夜遊びに興じるようになった。

リハーサルの日から2週間後、クィニーはNYで誕生日を迎えた。ハンクはエディをはじめ叔父や友人、舞台仲間を集めて誕生パーティーを開いたが、クィニーはジャックが開いたパーティーへ行ってしまい主役不在に終わってしまった。その夜、舞台で成功してから変わっていくクィニーに対し遂にハンクは感情をぶつける。クィニーも対抗し、これからジャックとセレブな生活を送りたいのだと息巻く。

既にクィニーに心奪われていたエディは、ジャックに対しさらに激しい嫉妬を抱くようになっていた。ハンクに隠れて姉妹が生活するホテルにてクィニーへの熱い気持ちを告白するエディだったが、対するクィニーは、ジャックが好きなのだとハッキリ告げたのだった。ところがそれは姉の手前気を遣った結果だった。クィニーも本当はエディに惹かれていたのだが、姉の幸せを願ってジャックと付き合っていたのだと明かした。

エディと互いの気持ちを告白しあったクィニーは、ホテルの部屋を飛び出した。

映画『ブロードウェイ・メロディー』の結末・ラスト(ネタバレ)

クィニーが飛び出した後の部屋へハンクが帰ってきた。2人の会話を聞いていたのかいないのか、ハンクはエディに将来の話をする。その結果ハンクは強がってエディを突き離し、本当は結婚のことなど考えたこともないと言い放ってしまう。エディは怒って部屋を出て行ってしまった。ハンクは泣きながらジェッドに電話し、新しい仕事を紹介して貰うのだった。

ホテルを飛び出したクィニーはジャックの元で贅沢な暮らしをしていた。ところがジャックに迫られた時に拒絶してしまい、身体の関係は持てずにいた。そこへエディが駆けつけ、クィニーはいよいよエディへの想いを確信した。これまでジャックに貰ったダイヤのアクセサリーや高価な物を全て投げつけ、エディと共に追い出されたのだった。

後日、エディとクィニーは結婚しハネムーンから帰国。クィニーは新居を購入する予定で、そこでハンクと暮らしたいと打ち明ける。一方のハンクは舞台業に専念するため、ジェッドと巡業の旅に出ると言う。さらなる大物女優を目指し、ハンクはエディとクィニーの元から旅立って行った。

映画『ブロードウェイ・メロディー』の感想・評価・レビュー

妹クィニーの感情の揺れ動きがとても細やかに描写されていて、ラブストーリーとして純粋に楽しめる作品だ。エディの身勝手さには目を見張るものがあるが、ハンクの逞しさやクィニーの繊細さを際立たせるアクセントになっていると感じた。

ミュージカル映画としては歌とダンスのシーンが現代の映画に比べたら当然物足りない。まるでお遊戯会を見せられているような気分だが、あくまでパイオニア的な作品だと思って鑑賞して頂きたい。(MIHOシネマ編集部)

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