この記事では、映画『ブラザーフッド』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ブラザーフッド』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ブラザーフッド』の作品情報
上映時間:148分
ジャンル:ヒューマンドラマ、戦争
監督:カン・ジェギュ
キャスト:チャン・ドンゴン、ウォンビン、イ・ウンジュ、コン・ヒョンジン etc
映画『ブラザーフッド』の登場人物(キャスト)
- ジンテ(チャン・ドンゴン)
- イ家の長男。父亡き後、靴磨きで家計を助け、弟ジンソクを大学へ進学させようと働いている。軍に強制徴用された後は、弟を何とか家族の元に返したい一心で、無謀とも思える作戦を立案、実行し勲章を手にする。
- ジンソク(ウォンビン)
- 兄の稼ぎにより、次の年からは大学へ通うはずだったが、朝鮮戦争が始まり、強制徴用されてしまう。戦争によって変わっていく兄を激しく非難する。しかし、兄の助けによって戦争を生き延びることができる。
- ヨンシン(イ・ウンジュ)
- ジンテの婚約者。結婚を直近に控えていたが、ジンテが強制徴用されてしまう。自分の弟妹や、ジンテの母とともに戦火から逃れていたが、身に覚えのない赤狩りにあい、連行され射殺されてしまう。
映画『ブラザーフッド』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ブラザーフッド』のあらすじ【起】
朝鮮戦争遺骨発掘現場からイ・ジンソクの名の入った万年筆が発見される。ジンソクの遺品を親族に返すため、連絡が取られるがイ・ジンソクは生きていた。ジンソクは、孫娘に運転を頼み、現場へ向かうため革靴を取り出し、涙ぐむのだった。
1950年、ショーウィンドウのイタリアの革靴に興味を持つ兄弟がいた。兄は靴磨きのジンテ、弟は学生のジンソクだった。兄は婚約をし、弟は大学へ進学しようとしていた。貧しいながらも幸せな生活を送っていたのだった。
しかし、朝鮮戦争が始まる。家族は荷物を持って疎開をする。駅では人が溢れ、乗れる汽車はなかった。そこに軍が到着し、18歳から30歳の男性を強制徴用していき、ジンソクは連れていかれる。ジンテは、ジンソクを助けようと軍に歯向かうが、二人とも列車に乗せられたまま戦場へと連れていかれるのだった。
二人は前線に送られる。砲撃により負傷したジンソクを故郷に返すようにジンテは、上官にかけあうが、聞き入れてはもらえない。戦況は悪化し、二人が所属する大隊は、敵に包囲されてしまうのだった。

映画『ブラザーフッド』のあらすじ【承】
劣勢を打開するため奇襲を立案するジンテ。激しい肉弾戦の末に、作戦は成功する。そこには、ジンテの勇敢な働きがあった。実は、ジンテは勲章を手にし、弟を除隊させようと考えていたのだ。その考えに異を唱えるジンソクだった。
作戦の成功により、ジンテは英雄としてインタビューを受ける。ジンソクはそんな兄の姿に違和感を感じていた。ただ一緒に生きて帰りたい、だから勲章のことは考えないで欲しいとジンテに告げるのだった。
戦争は続いていた。ジンテは軍曹に昇格する。そして、勲章のため敵の大佐を捕獲しようと無謀な作戦を実行し、一人の犠牲者を出してしまう。ジンソクは、ジンテを激しく非難するのだった。
ジンテたちの部隊は、敵の残虐な行為を目の当たりにし、激しく敵兵を憎み殺すようになってしまう。部隊は移動中に、敵の捕虜を発見する。ジンソクは、その中に知人を発見するが、ジンテは敵の兵士とみなし射殺を命令する。しかし、ジンソクはそれを止めるのだった。
映画『ブラザーフッド』のあらすじ【転】
様々な作戦の成功により、ジンテは勲章を手にする。これでジンソクを除隊させるつもりだったが、ジンソクはそれを拒むのだった。
戦争は韓国軍の優勢で終わると思われていた。しかし、中国軍の参戦により韓国軍は撤退を余儀なくされる。敗走の混乱の中、捕虜になっていたジンソクの知人は銃殺されてしまう。激しく兄を責めるジンソクだったが、今は撤退をするしかないのだった。
撤退中にジンテは簡素な勲章授与を受け、弟のことを改めて上官に頼むのだった。
次の集結地までの退却の途中、ジンソクはソウルの実家に立ち寄る。家族は無事だったが、義姉のヨンシンが赤狩りにあい連行されてしまう。その場にいたジンソクも疑いをかけられ、一緒に処刑場へ連れて行かれる。それを知ったジンテは助けに向かうが、ヨンシンは、撃たれ絶命する。そしてジンテ、ジンソクの二人も拘束されてしまうのだった。
ジンテは、大隊長に呼び出され叱責を受ける。弟の釈放を願うが、大隊長はジンソクのいる捕虜牢の焼却を命じる。助けに向かうとするジンテだったが、牢屋は焼け落ち、ジンソクにプレゼントした万年筆を焼け跡で発見するのだった。
映画『ブラザーフッド』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジンソクは生きていた。戦友に牢から救いだされ軍の病院で療養していた。ジンソクは、返送されてきた兄の家族への手紙を受け取る。そして、上官からジンテが敵に寝返ったという報告を受けるのだった。
除隊を間近に控えていたジンソクだったが、再び戦場に戻る。ジンソクは連隊長に兄に会いたいと申し出るが却下される。そして、一人で敵陣に乗り込んで行く。敵に捕らえられスパイとして殺されそうになるが、兄に取り次いで欲しいと懇願する。そこへ、アメリカ軍の空爆が始まり、戦場は敵味方入り乱れての肉弾戦が始まる。
戦火の中、ジンソクは、とうとう兄を見つける。しかしジンテは、ジンソクのことは解らず、銃を向け襲いかかってくる。南北の兵士として殴り合いを続ける二人だったが、ジンテが他の韓国兵に刺されてしまう。韓国軍の撤退が号令され、ジンソクは兄を背負い一緒に逃げようとする。ようやくジンソク本人と気がついたジンテは、ジンソクを無事に逃すため、自分だけがその場に残り、弟を守るため銃を撃つのだった。
戦争が終わり、ジンソクは家族の元に帰ってきた。ヨンシンの弟妹たちと新たな生活を始めるのだった。
映画『ブラザーフッド』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
兄弟愛に胸を打たれました。兄ジンテが弟ジンソクを守ろうとする姿があまりにも切なく、ラストで兄弟が再会を果たすシーンでは涙が止まりませんでした。戦争が家族の絆すら引き裂いてしまう残酷さを、リアルに描いていて圧倒されました。こんなにも感情を揺さぶられる戦争映画は久しぶりでした。(20代 男性)
戦場の凄惨な描写に衝撃を受けましたが、それ以上に兄弟の強い絆に感動しました。ジンテが弟を守るために必死になる姿に、何度も胸が締め付けられました。ラスト、兄の遺骨を見つけるシーンは、年月を超えた兄弟の物語の重みを感じさせて、号泣してしまいました。魂に刻まれる映画です。(30代 女性)
戦争映画としてのリアリティも圧巻でしたが、それ以上に家族への愛情が深く描かれていて心に残りました。ジンテが弟を守るために変わっていく過程があまりにも痛々しく、戦争の非情さを思い知らされました。エンドロールまで目が離せない、重厚な作品でした。(40代 男性)
ここまで心を抉られるとは思いませんでした。兄ジンテが弟を救うためにどんどん自分を犠牲にしていく姿、それがやがてすれ違いを生んでしまう皮肉があまりにも苦しい。兄弟の誤解と愛情が交錯するラストシーンは、本当に涙が止まらなかったです。観る価値のある重い一作です。(20代 女性)
最初から最後まで、心が締め付けられる映画でした。兄弟がお互いを想うがゆえにすれ違い、結局二人とも戦争に翻弄されてしまう展開が悲しくてたまりません。ジンテが弟のために選んだ行動が、彼自身を変えてしまったことがリアルで痛ましかった。忘れられない映画になりました。(50代 男性)
冒頭の平和な家族の日常から一転、戦場の地獄絵図へと変わる落差に震えました。ジンテが弟を守るために非情になっていく姿は、見る側にも痛みを与えます。最後、再会した時の兄弟の表情に、すべての想いが詰まっていて号泣しました。戦争の悲劇をこれほど強く感じた映画は初めてです。(30代 女性)
兄弟の絆がテーマとはいえ、ここまで壮絶な描写で描かれるとは予想外でした。ジンテが弟を守ろうと必死になる姿は本当に泣けるし、それが悲劇につながっていく皮肉さが胸に突き刺さります。戦争の悲惨さと、それでも失われない愛情の強さを描いた名作だと思います。(40代 女性)
韓国映画の本気を見た感じです。戦争のリアルな地獄と、兄弟の壊れそうな絆を真正面から描いていて圧倒されました。特にジンテが弟を救うために取った選択が、逆に弟を遠ざけてしまう展開は苦しかった。ラストの再会シーンで涙腺崩壊。深く心に刻まれる映画でした。(10代 男性)
圧倒的なリアリティと感情描写に、終始圧倒されました。ジンテが弟を救うために暴力に手を染める決断をする場面には、やりきれない悲しみが込み上げました。最後に兄弟が再び出会うシーンは、言葉にできない感動があります。戦争映画の枠を超えた、魂に響く物語でした。(30代 男性)
涙なしには見られませんでした。ジンテとジンソクのすれ違いが生む悲劇は、あまりにもリアルで切なかった。戦争という極限状況が、人をどう変えてしまうのかを丁寧に描いていて、観る者に深い余韻を残します。兄弟の愛情がこれほどまでに強く、痛ましいとは思いませんでした。(50代 女性)
映画『ブラザーフッド』を見た人におすすめの映画5選
プライベート・ライアン
この映画を一言で表すと?
戦場の極限をリアルに描き、人間の尊厳を問う戦争映画の金字塔。
どんな話?
第二次世界大戦中、敵地に取り残された一人の兵士を救うために、命をかける兵士たちの姿を描きます。戦場の理不尽さと、兵士たちの絆や葛藤をリアルに描写した、重厚なドラマが展開されます。臨場感あふれる映像は圧巻です。
ここがおすすめ!
冒頭のノルマンディー上陸作戦のシーンは、戦争映画史に残る名シーン。命の重みと、兵士たちの人間性を鮮烈に描き出す本作は、『ブラザーフッド』で胸を打たれた人にぜひ体験してほしい傑作です!
ハクソー・リッジ
この映画を一言で表すと?
銃を持たずに戦場を駆け抜けた、実在の英雄の奇跡の物語。
どんな話?
宗教的信念から武器を持たず、衛生兵として戦場に赴いたデズモンド・ドスの実話を基にした作品です。命を奪うことなく、仲間を救うために奔走する彼の姿が、戦争の中でひときわ光を放ちます。
ここがおすすめ!
極限状態の戦場で、暴力に頼らず信念を貫いた主人公の姿に深く心を揺さぶられます。戦場の恐怖と、人間の尊厳を描く本作は、『ブラザーフッド』で感じた感動をさらに深めてくれるでしょう。
硫黄島からの手紙
この映画を一言で表すと?
敵味方を越えて描かれる、戦場に生きた兵士たちの真実の物語。
どんな話?
第二次世界大戦末期、硫黄島の防衛戦に挑んだ日本兵たちの視点から、戦場の現実と兵士たちの苦悩を描きます。勝ち目のない戦いの中、それでも家族への思いを胸に戦う姿が静かに胸を打ちます。
ここがおすすめ!
「戦う敵」ではなく、「同じ人間」として兵士たちを描く視点が感動的です。戦争の無意味さ、家族への愛情というテーマは、『ブラザーフッド』で心を動かされた方にも深く響くはずです。
1917 命をかけた伝令
この映画を一言で表すと?
たった二人で最前線を駆け抜ける、リアルタイムで描く圧巻の戦場体験!
どんな話?
第一次世界大戦中、ある命令を伝えるため、敵地を単独で突破しなければならない若き兵士たちの一昼夜を描きます。圧倒的な臨場感を生むワンカット風映像が、観る者を戦場に放り込みます。
ここがおすすめ!
息もつかせぬ緊張感の中で描かれる友情と使命感は圧倒的。戦争の恐ろしさと、命を懸けた人間ドラマをリアルに体験できる本作は、『ブラザーフッド』で胸を締めつけられた方に強くおすすめです!
マイ・ブラザー
この映画を一言で表すと?
帰還兵が背負う心の傷と、家族の絆を静かに描いた感動作。
どんな話?
戦地から帰還した兄と、彼を支える弟の間に生まれる葛藤と絆を描く人間ドラマ。戦争の影響で心に傷を負った兵士が、家族と向き合いながら再生を模索する姿を、繊細に描写しています。
ここがおすすめ!
戦場の外に続く「戦い」を描いた本作は、心に深い余韻を残します。『ブラザーフッド』のように、家族愛と戦争の悲劇をテーマにした物語を求める方に、ぜひ見てほしい一作です。
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