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映画『ブリキの太鼓』あらすじとネタバレ感想

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この記事では、映画『ブリキの太鼓』のあらすじをネタバレありで解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ブリキの太鼓』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ブリキの太鼓』の結末までのストーリー
  • 『ブリキの太鼓』を見た感想・レビュー
  • 『ブリキの太鼓』を見た人におすすめの映画5選

映画『ブリキの太鼓』 作品情報

ブリキの太鼓

  • 製作年:1979年
  • 上映時間:142分
  • ジャンル:ヒューマンドラマ
  • 監督:フォルカー・シュレンドルフ
  • キャスト:ダーヴィット・ベネント、マリオ・アドルフ、アンゲラ・ヴィンクラー、ハインツ・ベネント etc

映画『ブリキの太鼓』 評価

  • 点数:95点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★★
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『ブリキの太鼓』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『ブリキの太鼓』のあらすじを紹介します。

1899年のダンツィヒ。カシュバイの荒れ野に4枚のスカートを穿いて座り込み、収穫した芋を焼いていたアンナ(ティーナ・エンゲル)は、逃げてきた放火魔のコリヤイチェク(ローラント・トイプナー)をスカートの中に匿い、やがてアンナは彼との間に女の子を設けた。第一次大戦が終り、その成長した娘アグネス(アンゲラ・ヴィンクラー)はドイツ人のアルフレート(マリオ・アドルフ)と結婚するが、従兄のポーランド人ヤン(ダニエル・オルブリフスキ)と愛し合い1924年にオスカルを生む。生まれた彼はすでに目が開いており、胎児の頃から意識を持っていた。

3歳になったオスカル(ダーフィト・ベンネント)は、誕生日に母からブリキの太鼓をプレゼントされるが、耐え難い大人たちの狂態に抗うように、自らの意志で階段を落ち成長を止めてしまう。この時からオスカルにはある種の超能力が備わり、彼が太鼓を叩きながら叫び声を上げるとガラスが粉々になって割れた。毎週木曜日になるとアグネスはオスカルを連れ、ユダヤ人のおもちゃ屋マルクス(シャルル・アズナヴール)の店に行く。彼女はマルクスにオスカルを預け、近くの安宿でポーランド郵便局に勤めるヤンと逢いびきを重ねていた。そんな中、ダンツィヒの街では第三帝国を成立させたヒトラーの声がラジオに響いていた。両親と共にサーカス見物に出かけたオスカルは、10歳で成長を止めたという団長のベブラ(フリッツ・ハックル)に会い、彼から小さい人間の生き方を聞いた。ヤンも含めた四人で海岸に遠出した時、引きあげられた馬の首から無数のウナギが這い出るのを見て嘔吐する母アグネス。彼女はヤンの子を宿していたが、それ以来口を聞かなくなり、狂ったように魚だけをむさぼり始め、やがて自ら命を絶ってしまう。ナチスの勢力が強まった1939年9月l日、ポーランド郵便局襲撃事件が起こりヤンは銃殺される。マツェラート家にオスカルの母親代わりとして16歳の少女マリア(カタリーナ・タールバッハ)が訪れるが、オスカルとベッドを共にしながらも、彼女はマツェラートの妻になり息子クルトを生む。クルトを我が子と信じて疑わないオスカルは、3歳になったら太鼓を贈ると約束し、再会したベブラらと共に慰問の旅へ出た。慰問団のヒロインであるロスヴィーダ(マリエラ・オリヴェリ)との幸福な日々を過ごすオスカルだったが、連合軍の襲撃による爆撃で彼女は絶命する。オスカルが故郷に帰った当日はドイツ降伏の前夜であり、クルトは3歳の誕生日を迎えていた。侵攻してきたソ連兵にマツェラートは射殺され、彼の葬儀の日にオスカルはブリキの太鼓を棺の中に投げ込み、彼は成長することを決意する。その時、オスカルはクルトが投げた石で気絶するが、祖母のアンナ(ベルタ・ドレーフス)は彼を介抱しながらカシュバイ人の生き方を語る。そして成長をはじめたオスカルはアンナに見送られ、汽事に乗ってカシュバイの野から西ヘと去って行った。

映画『ブリキの太鼓』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『ブリキの太鼓』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

”マトモ”を自称する人は観ない方がよい

見せ物的なサーカスの小人(コビト)は昔から映画によく使われていた表現であり、実際に小人プロレスなどというものも存在していたのだが、一種の発達障害なので健康体でありながらも最近はタブーと扱われているのか全く見かけなくなった。ドイツの映画というところで”キッチュ”という前衛的な表現で片づけてしまうか、何か深さを物語る作品なのかと二者択一に迫られれば、迷わず前者を選んでいいというニュアンスの作品である。この題材を選んだ必然性というところで考えると、余りにも奇妙で奇天烈な表現に一貫されており、確かに戦時下の物語ではあるが、ナチズムの狂気に犯された人々の苦悩を描いたものでもない。自ら成長を拒否した人間の物語ではあるが、大人の醜悪さと子供の残虐さをここまで誇張して描いた映画はそう目にかかれるものではない。いわゆる社会的な通念もなく、極めて個人的な物語であり、その周辺にまとわりつくような悲惨な生活が無情に展開して行くだけである。仮にこういった現実に対面した場合、人はどうやって対処したらよいのかという事に目を背けず、精神的な耐性を付けるには相応しい作品かも知れないが、唯々、その引きこまれる映像の力は凄まじいの一言である。

主人公オスカル役のダーフィト・ベンネント

余りにも異端な主人公のオスカル役を演じるダーフィト・ベンネントが本作の全てである。逸材であることは間違いないのだろうが、この子役は物語と同じように成長が止まっていたと言う事実の中で生きていた。それを本作のような映画の主役に抜擢したという事実には正直絶句してしまう。感情を押し殺した飄々とした演技力は子供のものとは思えない部分があり、リアル過ぎる演技の裏側にその事実があるという事を考えると、どうにも言い表せないようなもどかしささえ感じてしまう。制作者にしてみれば、この地獄絵巻にこれほど相応しい主人公はいなかったという事なのだろう。余りにもセンセーショナルな裏側にも驚くばかりだ。


3歳で成長を止めるという設定がまず強烈で、最初から異様な空気に引き込まれた。オスカルの視点は無邪気でありながら、どこか冷酷で、戦争や大人社会を突き放して見ているのが印象的。特にガラスを割る叫びや太鼓のリズムが象徴的で、混乱する時代の狂気を体現しているように感じた。最後に再び成長を始める展開も含めて、寓話的で忘れがたい作品だった。(30代 男性)


観ていて何度も戸惑う場面があったが、それも含めてこの映画の魅力だと思う。オスカルが成長を拒否することで、大人たちの愚かさや戦争の狂気を浮き彫りにしているのが興味深い。特に母親の死や父親の最期は象徴的で、重いテーマが強く印象に残る。理解しきれない部分もあるが、強烈な体験だった。(20代 女性)


歴史的背景と個人の物語が独特に絡み合う作品で、非常に見応えがあった。オスカルの存在自体が一種のメタファーとして機能しており、成長しないことで時代を観察し続ける視点がユニーク。戦争の狂気と日常の奇妙さが混ざり合い、現実と幻想の境界が曖昧になる感覚が印象的だった。(40代 男性)


かなり癖の強い作品で、観る人を選ぶ映画だと感じた。オスカルの行動や視点は理解しにくい部分も多いが、それが逆に戦争という異常な時代を象徴しているようにも思える。特にナチスの集会で太鼓のリズムが変わるシーンは印象的で、音楽の力と狂気の関係が表現されていると感じた。(30代 女性)


寓話的でありながら、非常に生々しい描写も多く、観ていて不思議な感覚に包まれた。オスカルが成長を拒否する理由は単純ではなく、世界そのものへの拒絶にも見える。ラストで再び成長を始めることで、物語が新たな段階に進むように感じられた。簡単には消化できないが、深く考えさせられる作品。(50代 男性)


最初は奇抜な設定に戸惑ったが、観ていくうちにその意味が少しずつ見えてきた。オスカルの存在が周囲の大人たちの滑稽さや愚かさを際立たせている。特に戦争の描写が直接的ではない分、逆に不気味さが強い。独特のリズムと映像で、他の映画にはない体験ができた。(20代 男性)


感情移入しやすい作品ではないが、その分強い印象を残す。オスカルの冷静な視点と周囲の混乱の対比が興味深く、歴史の中で個人がどう存在するかを考えさせられた。母親のエピソードや家族関係の描写も複雑で、一度観ただけでは理解しきれない奥深さがある。(40代 女性)


かなり挑戦的な内容で、好き嫌いが分かれる作品だと思う。オスカルの行動や語りは時に不快に感じるが、それも含めて人間の本質を描いているのかもしれない。戦争という時代の異常さを、直接的な戦闘ではなく日常の歪みとして表現している点が印象的だった。(30代 男性)


正直難しい映画だったが、強く印象に残るシーンが多かった。太鼓や叫びといった象徴的な要素が繰り返されることで、物語に独特のリズムが生まれている。オスカルが成長を拒否する理由を考えると、人間社会への強い拒絶が感じられ、切なさもあった。(10代 女性)


芸術性の高い作品で、一般的なストーリー展開を求めると戸惑うかもしれない。しかし、歴史や社会への風刺が随所に込められており、見応えは十分。オスカルという存在が象徴するものを考えることで、作品の理解が深まる。観終わった後も長く考えさせられる映画だった。(60代 男性)

映画『ブリキの太鼓』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ブリキの太鼓』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

地下鉄のザジ

この映画を一言で表すと?

子どもの視点が大人の世界を鮮やかにひっくり返す、奔放で痛快な奇想天外映画。

どんな話?

パリにやって来た少女ザジは、地下鉄に乗ることを楽しみにしていたものの、ストライキのせいで計画は台無しに。代わりに街へ飛び出した彼女は、奇妙な大人たちに出会いながら騒動を巻き起こしていく。現実とナンセンスが入り混じる展開の中で、子どもの自由な感性が大人社会の滑稽さをあぶり出していく作品です。

ここがおすすめ!

映画『ブリキの太鼓』のように、子どもの存在が大人の秩序や常識をかき乱す構図が好きな人におすすめです。社会風刺をユーモラスかつ過激な映像感覚で見せる手法が魅力で、ただ可愛いだけではない毒気もしっかりあるのがポイント。型破りな視点で世界を見る面白さを味わえる一本です。

サテリコン

この映画を一言で表すと?

退廃と狂騒が渦巻く世界を映し出す、悪夢のように妖しく美しい映像体験。

どんな話?

古代ローマを舞台に、若者たちが欲望と混沌に満ちた世界をさまよう姿を断片的に描く作品です。物語は一直線に進むのではなく、奇妙な人物や出来事が次々に現れ、観る者を異様な空気へ引き込みます。現実感の薄い構成の中で、文明の退廃や人間の欲望が濃密に映し出されていきます。

ここがおすすめ!

映画『ブリキの太鼓』の持つグロテスクさや寓話性、現実と幻想が混ざり合う感覚に惹かれた人には相性の良い作品です。整った物語よりも、時代の狂気や人間の滑稽さを感覚的に味わいたい人に向いています。強烈なビジュアルと独特の世界観は、一度観ると忘れにくいインパクトがあります。

アマルコルド

この映画を一言で表すと?

郷愁と風刺が同居する、少年時代の記憶を豊かに描いたイタリア映画の名作。

どんな話?

1930年代のイタリアの小さな町を舞台に、少年ティッタと家族、そして町の風変わりな人々の日常が綴られていきます。季節の移ろいとともに、笑いに満ちた出来事や時代の空気が描かれ、やがてその背後にあるファシズムの影も見えてきます。懐かしさと苦味が同時に残る群像劇です。

ここがおすすめ!

子どもの視点を通して時代の空気や大人社会の滑稽さを描く点が、映画『ブリキの太鼓』とよく響き合います。ユーモアに包まれているのに、よく見ると政治や権力への風刺が効いているのが見どころ。奇抜さよりも詩情や余韻を重視しながら、豊かな映画体験を味わいたい人にぴったりです。

さよなら子供たち

この映画を一言で表すと?

少年たちの友情の先に、戦争の残酷さが静かに突き刺さる珠玉のドラマ。

どんな話?

第二次世界大戦下のフランス。寄宿学校に通う少年ジュリアンは、転入してきたジャンという少年に複雑な感情を抱きながらも、少しずつ心を通わせていきます。しかしジャンには隠された事情があり、その秘密はやがて戦時下の現実とともに二人の関係を大きく揺るがしていきます。静かながら忘れがたい物語です。

ここがおすすめ!

映画『ブリキの太鼓』が戦争の時代を子どもの視点で見つめる作品だったことに惹かれた人には、非常におすすめです。こちらは奇抜な象徴表現よりも写実的な演出で胸を打ってきますが、だからこそ戦争の非情さが一層深く伝わります。幼さと歴史の重さが交差する映画を求める人に刺さる一本です。

エル・スール

この映画を一言で表すと?

少女のまなざしが家族と時代の影を静かに映し出す、繊細で詩的な傑作。

どんな話?

スペインの北部で暮らす少女エストレリャは、どこか謎めいた父に強く惹かれながら成長していきます。父の静かな佇まいや家族の間に漂う距離感の中で、彼女は少しずつ大人の世界の複雑さに触れていくことになります。派手な事件ではなく、記憶と感情の機微を丁寧に描いた作品です。

ここがおすすめ!

映画『ブリキの太鼓』のように、子どもの視点から大人たちの秘密や時代の重みを感じ取っていく映画が好きなら見逃せません。こちらはより静謐で内省的ですが、その分だけ心の奥に長く残る魅力があります。説明しすぎない演出と余白の多い語り口が好きな人には、特に深く響くはずです。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。

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ヒューマンドラマ映画

みんなの感想・レビュー

  1. 周文華 より:

    私は23才の時に日本で見ました。内容を知らないで、ただドイツの映画が好きだというだけで見たわけでしたが、こがいなキテレツなストーリーにはびっくりしてしまいました。悪魔のような子供が怖いのは確かですが、家族の大人たちも道徳心の欠片もない変わった人ばかりで、死に追いやられても仕方ないです。