映画『キャプテン・マーベル』の概要:マーベルのコミック作品を映画化するマーベル・シネマティック・ユニバースの第21作目で、初めて女性ヒーローを主役に据えた。女性パイロットが失われた過去の記憶を辿りながらヒーローとして目覚め、活躍する姿を描く。
映画『キャプテン・マーベル』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:SF、アクション
監督:アンナ・ボーデン、ライアン・フレック
キャスト:ブリー・ラーソン、サミュエル・L・ジャクソン、ベン・メンデルソーン、ジャイモン・フンスー etc
映画『キャプテン・マーベル』の登場人物(キャスト)
- キャロル・ダンヴァース / ヴァース / キャプテン・マーベル(ブリー・ラーソン)
- キャロルは米軍のバイロットだが、墜落事故により記憶を失ってしまう。そして、クリー人により戦士として訓練されヴァースと呼ばれるようになる。キャロルが自らの能力を最大限に発揮してヒーローとして目覚めた時、キャプテン・マーベルとなる。
- ニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)
- 国家機密機関シールドのエージェント。宇宙人の存在を知り、ヴァースと協力して捜査に乗り出す。次第にヴァースとの間に信頼関係を築いていく。
- タロス(ベン・メンデルソーン)
- 自在に姿を変えられるスクラルの親玉。ヴァースが握る秘密を探ろうと、地球まで追い掛けてくる。戦闘を嫌い、安住の地を求めている。
- ヨン・ロッグ(ジュード・ロウ)
- クリー人の戦士。実はキャロルを襲撃した張本人で、キャロルのことをずっと欺きながらヴァースとして訓練してきた。
- ウェンディ・ローソン(アネット・ベニング)
- 地球に身を隠していたクリー人の研究者。ライトスピードエンジンを開発し、スクラルのために平和利用しようとしていた。
映画『キャプテン・マーベル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『キャプテン・マーベル』のあらすじ【起】
クリー人の惑星に住むヴァースは、スクラルに襲われる夢を見て目覚める。再び夢を見るのが嫌なヴァースはヨン・ロッグを訪ね、一緒に訓練をする。ヨン・ロッグはヴァースに感情を制御するように指導する。その後、ヴァースはクリーを導くAIであるスプリーム・インテリジェンスに会い、任務を与えられる。ヴァースはヨン・ロッグや仲間と合流し、宿敵のスクラルに捕らわれた仲間の救出作戦に向かう。しかし、姿を自在に変えられるスクラルが罠を仕掛けており、ヴァースはタロスに捕らわれてしまう。
タロスはヴァースの過去の記憶を探ろうとする。そして、ヴァースがキャロルとして米空軍のパイロットをしており、ローソン博士と知り合いだったとの情報を掴む。そこで目覚めたヴァースは拘束を解き、タロスからローソン博士が開発したライトスピードエンジンを探していることを聞き出す。ヴァースは次から次にスクラルを倒すが、その際に宇宙船に穴を開けてしまう。ヴァースは慌てて宇宙船から脱出し、地球に墜落する。
映画『キャプテン・マーベル』のあらすじ【承】
レンタルショップに落ちたヴァースは公衆電話を使ってヨン・ロッグと連絡を取る。そこにニックが部下を引き連れて現れる。ニックはヴァースを尋問しようとするが、そこにヴァースを追い掛けてきたスクラルが現れて攻撃してくる。ヴァースはスクラルを電車まで追い掛ける。ニックも部下と車で追跡するが、途中で部下がスクラルの変装であることが判明する。スクラルに襲われた弾みで車は事故を起こしてしまい、スクラルは即死する。一方、ヴァースはスクラルを取り逃がすが、パンチョスというバーに手掛かりがあることを掴む。
ヴァースはバーに向かうが、ニックが目撃情報を元に先回りをしていた。2人はローソン博士の情報を得るために協力し、米空軍基地の資料室に侵入する。そして、ローソン博士がクリー人で、テスト飛行中に墜落死したことを突き止める。ヴァースはローソン博士の写真に自分自身も写っていることを発見する。そこにニックの要請で応援がやって来る。しかし、ニックは上官がタロスの変身であることを見抜き、ニックとヴァースは飛行機に乗って逃走する。ヴァースは自らのアイデンティティーを探るためにキャロルの親友を訪ねることにする。
映画『キャプテン・マーベル』のあらすじ【転】
ヴァースの姿を見た親友は驚きの余り言葉を失う。ヴァースはこれまでの経緯を明かし、親友はヴァースがローソン博士の開発したエンジンのテスト飛行中に墜落事故に遭ったことを説明する。そこにタロスが現れ、話し合いを求めてくる。そして、墜落事故のブラックボックスを聞くようにヴァースを説得する。
ブラックボックスには、墜落時の音声が記録されていた。キャロルはローソン博士と飛行中に敵襲に遭い、墜落したのだ。しかも襲撃してきたのはスクラルではなくヨン・ロッグだった。ヨン・ロッグはローソン博士を撃ち殺すと、キャロルにエンジンを渡すように要求する。しかし、キャロルはエンジンを撃って壊す。エンジンは爆発し、キャロルはそのエネルギーを全身で浴びて気を失う。それを見たヨン・ロッグはキャロルをクリー人の惑星に連れて行くことにしたのだ。
これまでヨン・ロッグから聞いていた説明が嘘だと知ったヴァースは衝撃を受ける。タロスは自分達が難民であり、安住の地を探したいだけだと説明する。そして、宇宙にあるローソン博士のラボを探すために協力を求める。ヴァースは親友にも諭され、キャロルとしてのアイデンティティーを取り戻す。
映画『キャプテン・マーベル』の結末・ラスト(ネタバレ)
キャロルは、タロスやニック達とラボに向かう。ヨン・ロッグもキャロルに真相がばれたことを知り、追い掛ける。キャロルはでローソン博士が研究していたエンジンのエネルギーコアであるキューブを回収する。実はラボには行き場を失っていたスクラルが身を隠しており、タロスは家族との再会を果たす。そこにヨン・ロッグが現れ、全員を捕らえる。
キャロルはスプリーム・インテリジェンスと対面させられる。そこで、キャロルは挫けずに立ち上がってきた過去を思い出して真の力に目覚める。拘束を解いてクリー人達と対決し、次々と相手を打ち負かす。一方、ニックやタロスも脱出に成功し、宇宙船に乗り込んで飛び立つ。ヨン・ロッグもその後を追い掛ける。キャロルは自在に飛び回る力を発揮し、ヨン・ロッグの宇宙船を墜落させると、地球に向かって放たれたミサイルを木っ端みじんにする。そして、ヨン・ロッグを一撃で倒してクリー人の惑星に送り返す。
キャロルは自分を呼び出せるポケベルをニックに渡す。そして、スクラルが暮らせる星を探すのを手伝うために宇宙に飛び立つ。一方、ニックは宇宙からの脅威に立ち向かうためにアベンジャーズ計画を立案する。
映画『キャプテン・マーベル』の感想・評価・レビュー
さすがのマーベル作品だけあって一定の水準に達したクオリティーを保っている。キャロルとニックのコンビは見ていて楽しいし、何よりCGで若返ったサミュエル・L・ジャクソンの自然な表情にはビックリさせられる。単にヒーロー誕生までを時系列に追うのではなく、記憶を探る物語になっているところがこの作品のミソだ。スクラルとクリー人の善悪が逆転する設定も面白い。ただ、アベンジャーズのような大作を見た後だと、どうしても小粒に感じてしまう。(MIHOシネマ編集部)
マーベル・コミックの『キャロル・ダンヴァース』の実写映画化作品で『マーベル・シネマティック・ユニバース』シリーズの1作。
シリーズで女性が単独主役として描かれるのは初ということで、パイロットだった女性が異星で訓練を行い、やがて最強とも言える存在になるという、ひねりの利いた良くできた作品だと思う。クオリティもさすがの出来でCGにも違和感がなく、非常に詳細に作り込まれており、規模も広大。ヒロインがキャプテン・マーベルとして覚醒した後の活躍は、ハラハラするよりもむしろニヤニヤするくらいの強さ。能力的にはどこか『X-MAN』に登場するジーンと似たところがあり、最強なところも似通っているように思った。(女性 40代)
今までの『アベンジャーズ』のヒーローたちは何だったのだろうと思ってしまうほどチート級に強い女性ヒーローが現れました。
まず、この『キャプテン・マーベル』の設定が少し難しくて、もともとは「キャロル」という名の人間で米軍のパイロットとして活躍していました。しかし、事故により墜落したところを「クリー人」に助けられます。キャロルとしての記憶を失っていた彼女はキャロルでは無く「クリー人」の「ヴァイス」となり戦士としての訓練を受けていたのです。
ニック・フューリーと出会ったヴァイスは少しずつ「キャロル」としての記憶を取り戻していきましたが、パイロット時代の親友に再会し自分の過去を見ている彼女はなんとも切なかったです。
『アベンジャーズ』に欠かせない存在になるであろう彼女の誕生をぜひ見て欲しいです。(女性 30代)
コミックシリーズは追っていないので知らなかったが、「マーベルはこんな最強キャラを残していたなんて。」と衝撃だった。とにかく彼女が強い。BIG3と呼ばれるアベンジャーズのメインキャラをはじめ、男性のキャラクターがメインとなる印象があるが、彼女の力だけでなく心の強さに感動した。エンドゲーム前では最も新しい作品となる今作に、彼女のストーリーを持ってくるのは、さすがだなと感心した。ただ、アベンジャーズの始まりとなる作品なだけあり、他の作品と比べるとマーベルシリーズをあまり知らない人には少しハードルが高いかなと感じた。(女性 20代)
群を抜いて強い女性ヒーローを描いたMCUシリーズの21作目に当たる今作。自分とは何者なのかという謎に挑みながら物語が展開していく。
主人公のキャロルの強さはすでに申し分ないので、どうしても「自分とは何か」という自身の内面にフォーカスした話になる。DCのスーパーマンでもあった、強すぎるとお話を動かしづらい典型だ。だからといって、退屈かと言われるとそうではない。意外な善悪の逆転劇や、後半彼女が吹っ切れて、いわゆる無双状態になる場面は見ていて楽しくなってきた。退屈になりそうなキャラクターを、上手く調理しているなと感じた。わがままを言うと、ジュード・ロウにもう少し見せ場が欲しかった。(男性 30代)
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