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映画『カオス(2000)』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『カオス(2000)』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『カオス(2000)』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『カオス(2000)』の結末までのストーリー
  • 『カオス(2000)』を見た感想・レビュー
  • 『カオス(2000)』を見た人におすすめの映画5選

映画『カオス(2000)』の作品情報


出典:https://video.unext.jp/title/SID0036039

製作年 2000年
上映時間 103分
ジャンル ホラー
監督 中田秀夫
キャスト 萩原聖人
中谷美紀
光石研
國村隼
製作国 日本

映画『カオス(2000)』の登場人物(キャスト)

黒田五郎(萩原聖人)
代行サービス業を営む。バツイチで息子が一人いる。ある依頼を受け事件に巻き込まれる。
津島さと美(中谷美紀)
芸能事務所に所属しモデルの仕事をしている。以前、黒田に家の水道修理を依頼する。
小宮山隆幸(光石研)
会社社長。仕事の合間に訪れたレストランで食事をした後、妻の佐緒里を誘拐される。

映画『カオス(2000)』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『カオス(2000)』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『カオス(2000)』のあらすじ【起】

会社社長の小宮山と妻の佐緒里は、フランス料理店で食事をしていた。小宮山は右手を怪我しておりステーキを上手く切れない。佐緒里は彼のために肉を切ってやる。食事を終え小宮山が会計をして店を出ると、佐緒里はいなくなっていた。

会社に戻った小宮山は女性秘書に「妻から電話はあったか」と聞くが、無いという返答。社長室で仕事をしていると、銀行の者だという男から電話がかかってくる。小宮山が電話に出ると、妻の佐緒里を誘拐したので身代金3000万円を用意するよう要求された。受け渡しについては後で連絡すると言われ、電話を切られる。

小宮山からの通報を受け、警察が家にやって来て逆探知の準備を始める。しばらくして掛かって来た電話は、会社の秘書からだった。また昨日と同じ銀行の男から電話があり、伝言ダイヤルを知らせて来たと言われる。伝えられた番号に掛けると、犯人から身代金の受け渡し場所を指定されるが、警察の逆探知は失敗に終わる。

次の日、小宮山は3000万を持ってタクシーで受け渡し場所に向かうが、犯人は現れなかった。

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映画『カオス(2000)』のあらすじ【承】

その頃、佐緒里の誘拐犯は、佐緒里の姉・冴子の自宅に電話を掛ける。子供を誘拐したので、近くの駅に500万を持って来るように指示する。冴子が駅のホームで犯人を待っていると、後ろから犯人がやって来た。現金が入ったバッグをひったくって、そのまま電車に乗って行ってしまった。

遡ること数日前…代行サービス業を営む黒田の自宅に、佐緒里が訪ねて来る。彼女はついさっきまで夫とフランス料理店で食事をしていたと言う。夫が会計している間に、姿を眩ましたと言う。実はさらに数日前、佐緒里は黒田に狂言誘拐を依頼していたのだ。その理由は夫の愛を確かめたいというものだった。

佐緒里は海外留学している友人・るみが住むアパートの部屋の鍵を預かっており、そこにしばらく隠れる段取りをしたと言う。二人はるみの部屋であるアパートの303号室に向かう。黒田は狂言誘拐だとバレないように色々とルールを説明して、必ず守るよう佐緒里に指示する。そして、よりリアリティを出すためだと言って彼女を縛り、体を奪おうとした。佐緒里が驚いたところで黒田は手を止め、小宮山に妻を誘拐したと電話を入れた。

映画『カオス(2000)』のあらすじ【転】

佐緒里からの依頼に乗じて冴子から身代金を奪った後、黒田は佐緒里がいるアパートに戻って来る。すると、奥の部屋で死んでいる佐緒里を発見する。黒田が驚いていると、部屋の電話が鳴る。そして、電話口の人物から死体を捨てるように指示される。言うことを聞かないと警察に通報すると言われた黒田は、やむを得ず佐緒里の死体を山奥に運び埋めた。

黒田が帰宅すると、離婚した妻との息子であるノボルが玄関の前に座っていた。学校でいじめにあいやって来たと言う。しばらくして、黒田の元妻のミサコから電話が掛かって来て、ノボルを送り届けることになる。車を走らせている途中黒田は、アパートで死んでいたはずの佐緒里を街中で見かける。その後、山中に埋めた死体を掘り返し顔を確認すると、よく似た別人であったことに気付く。

その頃、誘拐犯からの連絡が途絶え一向に捜査が進展しないため、警察は小宮山に公開捜査に切り替えることを了承してもらう。そしてテレビで報じられた本当の佐緒里の顔を見た黒田は、自分が騙されていたことを確信する。

映画『カオス(2000)』の結末・ラスト(ネタバレ)

黒田は刑事だと偽って不動産屋を訪れ、303号室の契約書を見せてもらう。すると、その部屋はモデル事務所が借り上げている社宅だと分かり、居住人は津島さと美という人物だった。続いてそのモデル事務所に行き、津島さと美の写真を見せてもらうと、狂言誘拐を依頼して来た例の女性だったことが分かる。

小宮山とさと美は不倫関係にあったが、ある時嫉妬に狂う本当の佐緒里が包丁を持って二人の不倫現場に乗り込んで来た。小宮山は包丁で右手を傷付けられながらも、佐緒里の首を絞めて殺した。自首するという小宮山だったが、さと美は佐緒里と自分が似ていることを利用して狂言誘拐の計画を持ちかける。そして佐緒里のふりをしたさと美が、黒田のところに依頼にやって来たというのがことの真相だった。

仕返しするため黒田は、さと美を使って小宮山を脅し、金を奪ってから警察に突き出した。黒田とさと美は惹かれ合っていたが、自分も警察に売られたと思ったさと美は彼の元から逃げ出す。そして追い掛ける黒田の目の前で、崖から飛び降りて自殺した。それを見て黒田は呆然と立ち尽くすのだった。

映画『カオス(2000)』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

最後のどんでん返しに震えた。騙されたというより「まさかこうくるとは」と唸らされた展開。仲村トオルと中谷美紀の絶妙な駆け引きも見応えがあり、観る側も常に疑心暗鬼にさせられる。特に中盤から後半にかけてのサスペンスの盛り上がりは一気に引き込まれる。真相が明かされた瞬間、タイトル『カオス』の意味が完全に腑に落ちた。(30代 男性)


冒頭の誘拐劇から、単なるサスペンスと思わせておいて、じわじわと心理戦に変わっていく展開が面白かった。中谷美紀の演技が見事で、何を考えているのか分からない不気味さが魅力的だった。終盤、すべてを操っていたのが彼女だと判明する瞬間、鳥肌が立った。何度でも見返したくなる構成の巧妙さが光る作品。(40代 女性)


この映画、見終わったあとに一人でしばらく唸ってしまった。主人公が仕掛けられる罠の連続に、「本当の被害者は誰?」という問いが浮かぶ。シンプルな構成に見せかけて、緻密に張り巡らされた伏線がすごい。特に倉庫でのシーンの緊迫感と、最後のすれ違いには映画的な美しさすら感じた。(20代 男性)


終盤の展開が衝撃的すぎて、今でも脳裏に焼き付いている。静かに進んでいくストーリーに、じわじわと違和感が積もっていき、すべてが崩れる瞬間に「やられた」と思った。中谷美紀演じるキャラクターの不気味さと冷静さが不思議な色気を醸し出していて、どこか魅了されてしまう。これぞサスペンスの醍醐味。(50代 男性)


夫に支配されていた女性が、自分の人生を取り戻そうとする過程を描いた作品だと受け取った。最後の選択には賛否あるだろうけど、自らの意思で仕掛けた計画が全てうまくいったとき、彼女の無表情の中に一瞬だけ見せた安堵が印象的だった。中谷美紀の静かな演技に強さを感じた。(30代 女性)


伏線の張り方が丁寧で、最初から見返したくなるような映画だった。シンプルに見えるけど、どの登場人物も実は裏の顔を持っているという構成が素晴らしい。仲村トオル演じる男の弱さと流されやすさが、逆に人間らしくてリアルだった。サスペンスが好きな人なら絶対にハマるはず。(20代 女性)


観終わったあとの喪失感がすごい。登場人物の誰もが完璧ではなく、それぞれの思惑で動いているからこそ、物語に深みがある。中盤の展開までは男が主導権を握っているように見せかけて、実は…という逆転が本当に見事。余韻が残り続けるタイプの映画で、簡単に“良かった”とは言えないけど、確実に忘れられない一本。(60代 男性)


中谷美紀の表情ひとつひとつに意味があって、まさに“表情で語る”演技だった。何を考えているか分からない怖さと、計画のすべてを裏で操っていたという知性が共存していて、終盤にかけての存在感が圧倒的。サスペンスの中に人間ドラマが溶け込んでいて、ただの“どんでん返し”だけでは終わらない映画。(40代 女性)


初見では普通に観ていたけど、ラストの種明かしで「全然違う映画だった」と気づかされた感覚。脚本と演出が絶妙に連動していて、丁寧な作りが光る。仲村トオルの演じる人物にどこか感情移入してしまったが、最終的に彼が操られていたと知ったときの脱力感がリアル。こういう仕掛けのある映画は大好きです。(30代 男性)


ラストシーンが静かすぎて、逆に衝撃が何倍にもなった。中谷美紀の立ち去る後ろ姿に、全てを語らせるような終わり方が美しくも怖かった。映画全体のトーンも落ち着いていて、大きな爆発や派手な演出はないけれど、その分心理戦の描写に集中できた。サスペンス映画というより、人間の本性を描いたドラマだと思う。(50代 女性)

映画『カオス(2000)』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『カオス(2000)』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

黒い家

この映画を一言で表すと?

日常に潜む狂気が一気に吹き出す、極限の心理サスペンス!

どんな話?

保険会社に勤める主人公が、保険金を巡る不可解な案件に関わるうちに、顧客の家庭に潜む恐ろしい秘密に触れていく。善良そうに見える人々が次第に狂気を露わにしていく展開がスリリングな日本製サスペンス。

ここがおすすめ!

静かな日常の裏にある恐怖という『カオス』にも共通する構図が秀逸。徐々に明かされる真実と、常識が通じない相手に追い詰められる恐怖感がたまらない。内田有紀と大竹しのぶの怪演も必見です。

仄暗い水の底から

この映画を一言で表すと?

じわじわと心に染み入る、“母と娘”の静かな恐怖。

どんな話?

離婚し、一人娘と引っ越してきたシングルマザーが、新しい住まいで起こる不可解な現象に巻き込まれていく。見えない恐怖と記憶、そして母性が交錯する感情的ホラーサスペンス。

ここがおすすめ!

表面的にはホラーでありながら、裏には母と娘の深い絆や孤独が描かれている点が『カオス』の人間ドラマと重なる。音や空間演出が緊張感を高め、観る者の心理に直接訴えかけてくる作品です。

容疑者Xの献身

この映画を一言で表すと?

愛ゆえの完全犯罪。緻密に計算された“静かな衝撃”。

どんな話?

天才数学者が隣人女性を守るため、彼女の罪を隠す完全犯罪を計画するが、物理学者・湯川との頭脳戦によって真実が明らかになっていく。愛と犠牲の形を描くサスペンスドラマ。

ここがおすすめ!

『カオス』のような“見えているものがすべてではない”という構造が秀逸。観る側の先入観を覆す展開と、犯人の動機に潜む深い人間ドラマが強く心を打つ。ミステリー要素と感情描写の融合が見事。

告白

この映画を一言で表すと?

“復讐”が暴き出す、希望なき人間の深層。

どんな話?

娘を殺された中学教師が、加害者の生徒たちへと“授業”という形で復讐を仕掛けていく衝撃のストーリー。語りの形式を軸に、登場人物たちの主観が交錯する構成が特徴的。

ここがおすすめ!

『カオス』のように一見静かな展開の中で、人物の裏の顔が次々と明らかになる構成に通じる。中島哲也監督による美しい映像と不穏な空気のコントラストも秀逸で、ラストに向けて心を抉られます。

パーフェクト・ブルー

この映画を一言で表すと?

現実と幻想の境界が崩壊する、アイドルの狂気の迷宮。

どんな話?

アイドルから女優へ転身したミマが、次第に精神的に追い詰められ、現実と妄想の区別がつかなくなっていく。ストーカー、過去の自分、自我崩壊といった要素が絡むサイコスリラーアニメ。

ここがおすすめ!

『カオス』と同様に、視点の操作や観客を翻弄する構成が魅力。観る者を深い混乱に陥れるストーリーと、心理描写のリアルさが圧巻。アニメだからこそできる不気味さが光る傑作です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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