映画『クレイジー・リッチ!』の概要:ニューヨークで大学教授を務めるレイチェルは、恋人のニックが大富豪の御曹司であることを知る。ニックの家族は交際を快く思っておらず、交際を妬む周囲からは嫌がらせを受ける。レイチェルは、家族を捨てることを決意したニックからプロポーズされるが…。
映画『クレイジー・リッチ!』の作品情報
上映時間:121分
ジャンル:コメディ、ラブストーリー
監督:ジョン・M・チュウ
キャスト:コンスタンス・ウー、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ヨー、アウクワフィナ etc
映画『クレイジー・リッチ!』の登場人物(キャスト)
- レイチェル・チュウ(コンスタンス・ウー)
- ニューヨーク大学で経済学の教授を務めている。愛嬌と知性を併せ持ち、ときに大胆な行動をとることもある。恋人のニックとシンガポールへ行くことになり、彼が大富豪の御曹司であることを知る。
- ニック・ヤン(ヘンリー・ゴールディング)
- シンガポールの大富豪、ヤン家の御曹司でレイチェルの恋人。日頃本人は質素な生活をしており、レイチェルも彼が裕福だとは知らなかった。レイチェルのことをとても愛しており、家族を捨ててでも結婚したいとプロポーズするが…。
- エレノア・ヤン(ミシェル・ヨー)
- ニックの母親。ヤン家の嫁として家族のために生き、中国の伝統を守ってきたという矜持を持っている。レイチェルがアメリカ人ということもあり、ニックとの結婚には否定的である。
- ペク・リン(オークワフィナ)
- レイチェルの大学時代からの親友。金髪に奇抜なファッションをしており、思ったことは正直に言う。ヤン家に見合うようドレスを見繕ったり、傷心の際には家に匿ったりとレイチェルの力になってくれる。
映画『クレイジー・リッチ!』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『クレイジー・リッチ!』のあらすじ【起】
中国系アメリカ人のレイチェル・チュウは、ニューヨーク大学で経済学の教授として活躍している。ある日レイチェルは、恋人のニック・ヤンから彼の故郷であるシンガポールへ行こうと誘われる。ニックの親友、コリンの結婚式が行われるためだった。結婚式にはニックの親族も出席するため、ニックはレイチェルを紹介しようとしていた。
出発当日、レイチェルは飛行機の座席がファーストクラスであることに驚く。そのとき初めて、ニックの実家が裕福であることを知った。シンガポールに到着すると、コリンとその婚約者アラミンタが空港で出迎えてくれた。初めてシンガポールを訪れたレイチェルは3人に案内してもらい、屋台で食事をするなどして楽しんだ。
翌朝、結婚式でコリンの付添人を務めるニックはその打ち合わせに向かった。レイチェルは大学時代からの親友、ペク・リンの家を訪れる。ベルサイユ宮殿を模した部屋まである豪邸だった。久しぶりの再会を喜び合い、レイチェルはペク・リンの家族と食事をした。ペク・リンはレイチェルに恋人がいることは知っていたが、その名前を聞くと仰天した。ヤン家といえばシンガポールでは王族同然の有名な大富豪で、「クレイジー・リッチ」なのだと教えられる。ペク・リンはレイチェルが持ってきたドレスがヤン家にはそぐわないと指摘し、新しいものを貸してくれた。レイチェルはペク・リンが運転する車に乗り、ヤン家で行われるパーティーへ出発した。
ヤン家は広大な敷地を持つ大豪邸で、レイチェルは感嘆の声をあげた。屋敷内ではヤン家の親族以外も招いた豪華なパーティーが行われていた。ニックに連れられ、レイチェルはニックの母エレノアに挨拶をした。レイチェルがアメリカ人ということもあり、エレノアは2人の交際をあまり快く思っていないようだった。御曹司であるニックは女性からの人気を一身に集めており、その隣にいるレイチェルは嫉妬と羨望の眼差しを向けられる。その後もレイチェルはニックの祖母やおばに挨拶をして回った。
映画『クレイジー・リッチ!』のあらすじ【承】
レイチェルはアラミンタのバチェロレッテパーティーに誘われた。会場であるサムサラ島へ移動したレイチェルは、ニックとの交際を妬む女性たちから数々の嫌がらせを受ける。一方、ニックはコリンのバチェラーパーティに参加していた。女性がたくさんいる派手な船上パーティーで、男同士で気軽に楽しみたいと思っていたコリンはニックとともに船から抜け出す。ニックは、レイチェルにプロポーズするつもりであることをコリンに打ち明けた。しかしコリンは、家業を継ぐニックとアメリカに仕事を持つレイチェルの結婚はうまくいかないのではないかと危惧していた。
パーティーから戻ったレイチェルは、ニックに島であったことを報告した。ヤン家の資産を狙う悪女扱いされたことに腹を立て、これまで家族のことを話してくれなかったニックを責めた。それに対しニックは、他の女性と違って自分の家のことを気にかけないレイチェルが好きなのだと答えた。
レイチェルはニックとヤン家を訪れ、ニックの親族と餃子作りをした。そこでレイチェルは、エレノアとニックの父の結婚は決して歓迎されたものではなかったこと、そのためエレノアはヤン家に代々伝わる結婚指輪を受け継げなかったことを知る。エレノアは、結婚後の自分はヤン家の妻として家族のために生きてきており、仕事をしているレイチェルにはそれは無理だと述べた。
傷心のレイチェルはペク・リンに相談をしに行った。コリンたちの結婚式にも参加したくないという気持ちになっていたレイチェルを、ペク・リンは必死に励ました。気を取り直したレイチェルはペク・リンたちに協力してもらい、式の準備をした。最も似合うドレスに身を包み、レイチェルは見違えるほど綺麗になった。
映画『クレイジー・リッチ!』のあらすじ【転】
結婚式会場に到着したレイチェルは堂々としていて美しく、人々は驚いた。エレノアは相変わらず冷たい態度で同じ列に座ることを拒否するが、レイチェルは怖気付かなかった。群れないことで有名な婦人に話しかけ、エレノアたちよりも前の列に着席した。
結婚式はとても豪華なものだった。ダンスが始まると、レイチェルとニックはエレノアに呼ばれた。エレノアはレイチェルの身辺調査を探偵に依頼していた。レイチェルは、自身が産まれる前に父親が亡くなったと母から聞いており、その通りにエレノアたちにも説明していた。しかし、レイチェルの父は今も中国で生きているというのだ。さらに、母親は婚外の男性との間にレイチェルを身ごもり、夫を置いてアメリカへ渡ったのだという。
エレノアは、嘘をつく人間とは家族になれないと言い放った。レイチェルは自身も初めて知る事実に衝撃を受けつつも、こちらから願い下げだと言って会場を飛び出した。ニックは母の制止を振り切りレイチェルを追いかけるが、混雑している会場を思うようには進めず、見失った。
映画『クレイジー・リッチ!』の結末・ラスト(ネタバレ)
ペク・リンの家に身を寄せたレイチェルはすっかり気落ちしていて、しばらくは食事も喉を通らないほどだった。度々ニックから連絡が来ていたが、すべて無視していた。ある日、ニューヨークから母が会いに来てくれた。母は、夫が暴力を振るう人間で、ずっと支えてくれていた同級生と恋に落ちたこと、レイチェルを身ごもったが夫に知られると殺されるためアメリカに逃げたことなどを打ち明けた。それから、自分をここに呼んだのはニックであることを伝え、ニューヨークに帰る前に話をするべきだと勧めた。
レイチェルはニックに会いに行った。ニックは指輪を取り出し、家族を捨てるから一緒にニューヨークで暮らそうとレイチェルにプロポーズした。その後、レイチェルはエレノアを麻雀に誘った。ニックにプロポーズされたこと、そしてそれを断ったことを伝える。ニックがレイチェルを選べば家族を捨てることになり、家族を選べば母を恨むことになる。そのどちらにもならないように、レイチェルの方から選んだのだと告げた。そして、将来ニックがエレノアの望む人と結婚し幸せになったら、自分が断ったおかげだと思ってほしいと言い残し、レイチェルはその場を去った。
ペク・リンに別れを告げ、レイチェルは母とニューヨーク行きの飛行機に乗り込んだ。すると、機内までニックが追いかけてきた。ニックはもう一度レイチェルにプロポーズをした。差し出された指輪は、エレノアが指につけていた結婚指輪だった。レイチェルはプロポーズを承諾し、2人は抱き合った。そのまま飛行機を降り、2人の婚約を祝うパーティーに向かう。そこにはエレノアの姿もあった。
映画『クレイジー・リッチ!』の感想・評価・レビュー
レイチェルは、恋人のニックとはまったく違う境遇で生きてきた。ニックが華僑の大富豪の御曹司であるのに対し、レイチェルはアメリカの母子家庭で生まれ育った中国系アメリカ人である。だが2人のお互いを想う気持ちは本物で、数々の困難を乗り越えて一緒に幸せを掴む姿に感動した。どこまで現実に沿っているのかはわからないが、シンガポールの華僑たちのリッチな生活を垣間見ることができ、とくにパーティーシーンなどは色彩豊かで見ていて楽しかった。(MIHOシネマ編集部)
よくあるシンデレラストーリーと言われてしまえば、それでしかないが、西洋人が好きそうなストーリーをアジア人だけでハリウッド映画で作った、というのがまず心くすぐられる映画である。
シンガポールの中国文化というアメリカにはない文化との対立や、今と昔の女性の自立について語られており、ただただ豪華絢爛、金持ちとの恋愛、ということだけではないのがわかります。周りをコミカルに固める俳優たちも、重すぎず軽すぎずこの映画を引き立てていました。(女性 30代)
女性なら誰しも憧れるシンデレラストーリーだが、カルチャーギャップや恋人の母親との確執を自分の力で乗り越えていくラストは涙が出るほど爽快でワクワクした。
キャスト全員がアジア人で制作されたハリウッド映画として注目を集めているが、そういった話題を別にしても、ストーリーや展開が面白いのでぜひ周りにオススメしたい。笑って泣けてドキドキさせてくれる、「これぞラブコメ!」という作品。テンポもよく、最後まで飽きない展開なので、映画を普段見ない人でも楽しめると思う。(女性 20代)
結婚って本当に大変だなと感じた今作。いくら当人同士が愛し合っていても、その家族に認めてもらえなければ幸せな結婚は出来ないのだなと複雑な気持ちになりました。
そもそも、ニックがお金持ちだと知らなかったレイチェルはお金目当てでもなんでもないのに、結婚するなら家庭に入らなければならないと考えている親族の意見は、理解出来るものではありませんでした。
ラストはハッピーエンドでしたが、愛し合う2人の邪魔をする親族はどうしても好きになれません。(女性 30代)
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