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映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』の概要:ひょんなことから「人魚の鱗」という宝石の争奪戦に参加したルパン一味。しかし、その裏に隠された古代からのある秘密を知り、やがては不老不死という最強の武器を巡る戦いに巻き込まれていく。

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』の作品情報

ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid

製作年:2011年
上映時間:92分
ジャンル:アニメ、アクション、コメディ
監督:滝口禎一
キャスト:栗田貫一、小林清志、浪川大輔、沢城みゆき etc

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』の登場人物(キャスト)

ルパン三世(栗田貫一)
世界的大泥棒。怪盗アルセーヌ・ルパンを祖父に持ち、予告した物は必ず盗み出す凄腕。
次元大介(小林清志)
ルパンの相棒。銃の扱いに長けている。毎回のように不二子に騙されるルパンに呆れている。
石川五ェ門(浪川大輔)
ルパンの相棒。刀、居合の名手。仲間内で最もクールで、あまり感情を表さない。
峰不二子(沢城みゆき)
ルパンの仲間・恋人としても描かれるが、時に彼を裏切る謎の多い女性。
銭形幸一(山寺宏一)
国際警察・インターポールに所属する警部。ルパンの逮捕を目標に、日々彼を追いかけている。
麻紀(渋谷はるか)
14歳の少女。何らかの事情により、ルパンに弟子にしてほしいと頼み込む。
氷室彰(石田彰)
オークションの出品者。表向きは医療機器メーカーの社長だが、武器商人という裏の顔を持つ。
藤堂昌江(野沢雅子)
裏社会のドンとして名を馳せる。氷室がオークションに出品する人魚の鱗という宝石を狙っている。
美沙 / 八百比丘尼(清水理沙)
藤堂の部下で、どこに行く時も同行する。麻紀とは養護施設で姉妹のように育った。
影浦(斎藤志郎)
氷室の用心棒。長刀を操り、五ェ門の前に立ちはだかる。

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』のあらすじ【起】

ある日、ルパンは藤堂に呼び出される。彼女は不二子を人質に取っており、自分が狙っている人魚の鱗という宝石をオークションで必ず競り落としてほしいと命令する。仕方なく承諾して去るルパンだったが、実は不二子も藤堂とグルで、宝石を手に入れた暁には山分けにすると約束していたのだった。

人魚の鱗の出品者は氷室という医療機器メーカーの社長である。お金が必要になったため宝石を売りに出すのだと言う。そんな中、いよいよお目当ての宝石が競りにかけられ、落札となる寸前で宝石は突然台座から奪われる。奪ったのは銭形警部の部下に扮したルパンだった。会場に紛れ込んでいた次元と五ェ門共々、陸から空へと逃走を図る。途中ポップコーン売りの少女の手押し車を拝借し、銭形警部の追跡を間一髪でかわして逃げ切る。

しかし、舞台裏では宝石を売却したはずの氷室が藤堂と部下の美沙がいる部屋へ押し入り、二人を殺害していた。

ルパン達は盗んだ宝石が偽物だということに気づく。さらに、この仕事を依頼した藤堂が殺され、オークション会場の建物も爆破されたという。

翌日、ルパンは少女の元へお詫びと称してお金を渡しに来る。そのまま去ろうとしたルパンに、少女は「泥棒の弟子にして下さい!」と訴える。適当にあしらって逃げるルパン。次元、五ェ門と合流して根城に戻ると不二子もおり、今回の宝石を巡る謎を話す。氷室の狙いは「八百比丘尼」の財宝で、そのために人魚の鱗という宝石を集めていると言う。はるか昔に不老不死の身体を持つ女性がおり、彼女は八百年生きた間にたくさんの男と結婚をし、その度に蓄えた財宝がどこかに隠されているらしい。古文書によると「人魚を食らいし者、鱗を携え死の門をくぐるべし」と書かれており、その「鱗」こそあの宝石である。天の鱗、地の鱗という2つの石を合わせて「天地の鱗」と呼ばれており、氷室が狙う八百比丘尼の財宝を手に入れるために必要な物なのだ。

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映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』のあらすじ【承】

本物は別の所にある。不二子は勝手にルパンの犯行予告状を出していた。それに乗じてルパンは巨大な風船を街に放ち、銭形警部らの不意を突いて天地の鱗のうち1つを盗み出すことに成功する。

氷室は表向きこそ医療機器メーカーの社長だが、その実態は武器の密売や横流しをする「死の商人」と呼ばれる人物だった。もう1つの宝石を奪おうとするルパン達だったが、まいたはずの少女が現れ、弟子にしてほしいと必死にお願いするのだった。少女の名前は麻紀といい、強引にルパンと行動を共にする。そして、氷室のオフィスに忍び込んだルパンと麻紀は、隠し場所にもう1つの宝石を発見する。警報が鳴り、氷室や銭形に追跡されながらも逃げ切ったのだが、氷室が深追いしてこないことにルパンは疑問を覚える。

同じ時刻、次元と五ェ門は氷室の自宅へ侵入していた。するとそこには美沙が監禁されていた。不審者に気づいた警備の者達が一斉に攻撃を仕掛けてくる中、五ェ門が刀で弾き返したナイフが次元の方へ飛び、咄嗟に次元をかばった美沙が首に重傷を負ってしまう。五ェ門は動揺を隠せず、自身も脇腹に傷を負うが、車を取って戻ってきた次元に助けられ間一髪で逃げ出す。去り際に次元が屋敷を見ると、死んだはずの美沙が何事もなかったかのように立って歩いている所を目撃する。一体あの女は何者なのか?

一方、ルパンはこれ以上泥棒なんかに関わるなと麻紀に諭す。しかし、麻紀にはこうするしかない事情があった。彼女は養護施設で育った。友達もできず孤独だった子供時代に、同じ施設にいた美沙だけが唯一本当の姉のように接してくれたと話す。彼女達が暮らしていた養護施設は藤堂に借金があり、窮状を見かねて美沙は自ら藤堂の元でタダ働きをすることを申し出たのだった。その美沙が氷室にさらわれてしまったので、麻紀は盗みの達人であるルパンに弟子入りして自分が奪い返さなければと考えていた。麻紀の話を聞き、ルパンは自分がお姉ちゃんを盗み返してやると約束する。

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』のあらすじ【転】

氷室は自分の研究所で美沙を監禁し、彼女の血液を他の人間に輸血していた。美沙は八百比丘尼の末裔であり「超活性細胞」の持ち主で、命に関わるような怪我を負ってもすぐに再生し、不死身なのだ。ただし、彼女の細胞はまだ不完全なせいか、輸血された人間は死んでしまう。しかし、氷室にとっては彼女の不死身な体こそが古文書にある「人魚を食らいし者」であるため、彼女を利用しようと企んでいる。

その頃、ルパンは不二子の色仕掛けに騙され眠らされているうちに、花瓶に隠していた天地の鱗を不二子に奪われてしまう。不二子がそれを届けた先は氷室だった。しかし、氷室はすぐにそれがルパンの仕掛けた偽物であることを見抜く。不二子絶体絶命のピンチだったが、その時美沙が脱走したと知らせが入り氷室はその場を去る。隙を突いて逃げ出した不二子は美沙を助け、バイクで逃走する。

ルパン達と不二子、美沙が合流したのも束の間、今度は麻紀が氷室にさらわれてしまう。「封印の地」で待つと告げて去って行く氷室。ルパンは天地の鱗を重ね合わせた時に見える模様が地図であることを発見し、封印の地を探し当てる。

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』の結末・ラスト(ネタバレ)

「封印の地」と呼ばれる島に着いたルパン達は、「死の門」の前で待つ氷室達を見つける。麻紀を餌にして美沙をおびき寄せた氷室は、彼女に門へ入らせようとする。そこは、侵入しようとする者を串刺しにする罠が仕掛けられており、不死身の美沙が入ることで罠を解除させようとしたのだ。それを阻止し、自分が入るというルパン。実はここにはかつて彼の祖父であるルパン一世も来ており、祖父に負けるわけにはいかないと意地を見せる。

飛んでくる槍をかろうじてかわして罠を解除したルパンは、氷室達を中へ呼ぶ。そこには封印を解くための装置があり、ルパンは天地の鱗を台座へ置く。氷室は美沙に、台の上へ手を置くように命じる。美沙が言われた通りにすると中から針が飛び出し、彼女の血が奥へと流れていった。すると、その血が合図となりついに封印されていた扉が開いた。

そこにあったのは眠りについている八百比丘尼。彼女の肉体は数百年で動きを止めたが、精神はその後も数百年生きていたと言う氷室。さらに、美沙だけでなく自分も八百比丘尼の子孫なのだと告白する。数多くの男と結婚したためその子孫はかなりの数に上り、「天の一族」、「地の一族」、「門の一族」に分かれ代々この地を守ってきたのだと言う。氷室は裏方である門の一族だったが、なぜ裏方でなければいけないのかと疑問を感じていた。
彼が求めていたのは八百比丘尼の財宝などではなく、その不死身の血液であり細胞だったのだ。それは全世界の人々にとって恐ろしい武器となり、奪い合い戦争まで起きるだろう。自分はそこで神になるのだと語る氷室。

この場所に入れたからにはもう用無しだ、と氷室がルパンを殺そうとしたタイミングで、近道の穴へ落ちた銭形が降って来る。間一髪で逃れたルパンは氷室の心臓を銃で打ち抜いた。しかし、氷室は諦めず瀕死の体で八百比丘尼の体から血液を採り、自分の体へ注射したのだった。その結果彼は巨大化し、まるで化け物のような姿になりルパン達に襲いかかってきた。彼に捕まった美沙を助けようと麻紀は必死で銃を構えるが、氷室はその麻紀にも襲いかかろうとしている。その瞬間、美沙の体に八百比丘尼の魂が入った。美沙の口から彼女とは違う声が出、氷室を厳しく断罪している。それを聞いた氷室は急に変調し、もはや力がなくなっていく。ルパンはそれを逃さずとどめを刺し、氷室の体は地面から湧き出てきたマグマに飲み込まれて消えて行った。

島全体が揺れ動き、早く脱走しなければ長くはもたない。しかし、美沙がどんどん洞窟の奥の方へ入って行ってしまう。ルパンは麻紀に必ず美沙を盗んで帰ると言い残し、後を追う。するとその道で八百比丘尼の魂と遭遇する。彼女は遠い昔に自分のもとへ来たルパン一世と彼を勘違いし、約束を果たしに来てくれたんですね、と微笑む。ルパン一世はこの場所へ忍び込んだものの何も盗まず、代わりに「目覚めの時に迎えに来ます」と書かれた手帳を残して行っていたのだ。ようやく八百比丘尼は成仏する時を迎えた。

島に海水が流れ込み、ルパンは美沙を見失いそうになるものの、どこからか現れた人魚により二人とも無事助かるのだった。次元達と合流したボートの上で美沙と麻紀にお別れを言うルパン。そして、美沙は手についた傷がなくならないことに気づくのだった。

映画『ルパン三世 血の刻印 永遠のMermaid』の感想・評価・レビュー

作中で麻紀に泥棒をやっている理由を問われ、「そう言われてみたらなんで自分は泥棒をやってるのかな?」と考え込むルパンが印象的だった。
こんなに疲れる商売は他にないのに、なんでだろう?ルパン一世はどう考えていたんだろう?という、ルパンの一歩踏み込んだ心情を表現していたところがとても良かったと思う。最後には「まあ楽しければいいか!」という答えに着地させてしまうのは、いかにもルパンではあるのだけど。(MIHOシネマ編集部)


ルパン三世がルパン一世の足跡を追う辺りのロマンはルパン三世らしくて良いし、最後にはヒロインの内の一人の「呪い」まで盗み取ってしまったというのも「そうそう、ルパンはそうじゃないと」という感じで良いのだが、峰不二子ファンとしてはちょっと物足りない一本。もちろんそれはこちらの勝手な願望なのだが、峰不二子には敵の時は敵で良いのだが、味方になった時には案外情に厚い峰不二子でいて欲しいのだ。その辺りが今作ではちょっと薄いのが残念。いや、あくまで勝手な願望なのだが…。(男性 40代)

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