映画『クィーン』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「クィーン」のネタバレあらすじ結末と感想

クィーンの概要:1997年のイギリス。国民の多くが忘れることのできない8月31日の深夜、ダイアナ元皇太子妃が交通事故により亡くなった。公に哀悼の意を示さない王室に、国民の不満は高まる。エリサベス女王を始めとする王室の面々と、当時就任したばかりのトニー・ブレア首相がどのように葬儀までの一週間を過ごしたのか、その裏側を描く。

クィーンの作品情報

クィーン

製作年:2016年
上映時間:104分
ジャンル:ヒューマンドラマ、ドキュメンタリー、歴史
監督:スティーヴン・フリアーズ
キャスト:ヘレン・ミレン、マイケル・シーン、ジェームズ・クロムウェル、シルヴィア・シムズ etc

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クィーンの登場人物(キャスト)

エリザベス女王(ヘレン・ミレン)
イギリス連邦王国の首長であり、別名エリザベス2世。若干26歳で女王に即位し、今現在世界第一位の長期在位君主である。しきたりを重んじ、職務を第一と考える。
トニー・ブレア(マイケル・シーン)
労働党に所属し、イギリス第73代首相。ダイアナ死去時には首相に就任した直後であったが、女王と国民の橋渡しの役割に尽力する。
フィリップ殿下(ジェームズ・クロムウェル)
エリザベス女王の夫。保守的な考えを持ち、王室代々の伝統を守ることを良しとする。ダイアナのことを苦々しく思っている。
チャールズ皇太子(アレックス・ジェニングス)
エリザベス女王の息子であり、王位継承者第一号。ダイアナの元夫。伝統的な決まりを重んじる両親の考えを古いと考え、ブレア首相に共感を求める。
クイーン・マザー(シルヴィア・シムズ)
エリザベス女王の母であり、皇太后。娘には国民の意見に流されるのではなく、毅然としていてほしいと願っている。
シェリー・ブレア(ヘレン・マックロリー)
ブレア首相の妻。保守的な考えとは対極に位置し、リベラルな姿勢を表す。王室独特のしきたりにも疑問を持っている。
サー・ロビン・ジャンヴリン(ロジャー・アラム)
エリザベス女王の侍従。日常の細々としたことから職務に関わることまで、女王の身の回りの一切を取り仕切る。
スティーヴン・ランポート(ティム・マクマラン)
ブレア首相のスピーチライター。能力は高いが、王室や女王に対して辛辣なコメントをすることが多い。
ダイアナ・フランセス(本人映像)
元皇太子妃。1981年に21歳でチャールズ皇太子と結婚して2人の王子をもうけたが、夫の浮気問題を始め様々な理由により1996年に離婚する。1997年にフランス・パリにて交通事故のため亡くなる。

クィーンのネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『クィーン』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

クィーンのあらすじ【起】

1997年夏、イギリス。時はまさに新しい首相を決める国民投票の真っ只中だった。そして、労働党の若きリーダー、トニー・ブレアが前哨戦の勢いそのままに当選を果たす。国民から盛大な祝福を受け、彼は妻と共にバッキンガム宮殿に赴くのだった。歴代の首相のしきたりとして、エリザベス女王に正式な承認を受けに行くのである。女王の部屋に着く前、夫妻は宮殿の侍従からしつこいほどに礼儀作法を教えれる。この単語の発音はこう、女王に絶対に背中は見せないように…。殊勝に聞くブレア首相に対し、妻のシェリーは苦笑いだ。

緊張の面持ちで女王に謁見するトニー。少し作法がちぐはぐになりながらも、何とか女王からの承認を得ることができた。その時の女王は、表向きは夫妻ににこやかな笑みを向けていながら内心では少し馬鹿にしていた。自分はかのウィンストン・チャーチルへも承認を与えた女王なのだ、というプライドがある。

対するブレア首相、彼自身は職場のスタッフにも自分を「トニー」とファーストネームで呼ばせるようなフランクな性格のため、女王の昔ながらの格式ばったやり方に肩が凝ってしまったようだ。とはいえ、まずは第一関門クリアである。彼は今後に控えている自らの首相就任式のスピーチについて考え始めた。

クィーンのあらすじ【承】

同年8月、女王とその一家はスコットランドにある避暑地、バルモラル城に滞在していた。息子のチャールズ皇太子と、孫のウィリアム王子・ヘンリー王子も一緒である。昨年皇太子と離婚したダイアナ元妃は、離婚後ますます精力的に色々な活動を行い、新しい恋人ができたこともあり連日ニュースで取り上げられていた。彼女のそういう気質とは元々反りが合わなかった女王とフィリップ殿下は、そういったあれこれが報じられるたびに顔をしかめるのだった。

そして、8月31日の深夜。侍従のジャンブリンが、ただ事ではない表情で女王の寝室へ謁見に訪れた。ダイアナ元妃がパリに滞在中、パパラッチに追いかけられた末の事故で重体だという。さすがに青ざめる女王、孫たちには悟られないよう注意して家族を集め、テレビの前で続報を待つ。車に同乗していた元妃の恋人は亡くなったとニュースが伝える。ただ待つしかない彼らの元へジャンブリンが、最悪の報せを持ってきた。

チャールズ皇太子は打ちひしがれ、王室専用のプライベートジェットでパリへ飛ぶと言う。女王はそれを聞き咎める。ダイアナはすでに離婚して王室を離れた身であり、あくまで私人なのだ。一民間人の事故死でプライベートジェットを使う?それは、彼女の感覚では信じられないことだった。しかし、皇太后のとりなしもあり、チャールズは結局プライベートジェットでパリへ向かった。残された王子たちもすでに父親から話を聞いたようで、女王は孫たちの気持ちを思い気が気ではない。フィリップ殿下の発案により、気落ちした王子たちを日中猟へ連れ出すことになった。しかし、女王としてはこのタイミングで猟をするというのは不謹慎ではないか…と不安も覚えるのだった。

クィーンのあらすじ【転】

ロンドンでは、首相就任直後のまさかの出来事により、ブレア首相は様々な対応に追われていた。パリからダイアナ元妃の遺体を運んでくるチャールズ皇太子を、空港で出迎えるというのもその一つだった。皇太子は、一度は王室の一員だったダイアナに対して公式の声明も出さない、葬儀にも関知しないという女王の姿勢は理解に苦しむ、と首相に話す。ブレア首相としてもそれに関しては同じ気持ちだ。ロンドンで国民たちの嘆き悲しむ様子を直に見ている。また、その悲しみは、哀悼の意を一切示そうとしないエリザベス女王への批判という形でも勢いを増している。

このままではいけない、とブレア首相は未だスコットランドに滞在中の女王のもとへ逐一電話をかける。そのたびに女王は嫌な顔で電話に出、首相の助言に耳を貸さない。しかし、女王にも言い分はある。やはりダイアナは今では民間人なのだ。そういう立場の人間に、王室の人間に対するのと同じような扱いはできない。少なくとも自分が守ってきた伝統やしきたりの中に、そういう対応は含まれていない。そして、イギリス国民は悲しみの中でもそういう姿勢を支持してくれると信じている。

しかし、ブレア首相からすると状況は違う。新聞各紙は連日ダイアナ元妃を持ち上げ、反対に女王は辛辣な言葉で批判しているのだ。それを受け、世論も変化している。4人に1人が現在の王制に反対だという結果まで出ている。女王もバルモラル城で毎朝新聞は見ていて、その一面に踊る刺々しい文面も目にしている。だが、王制に反対する国民の声を首相から聞かされた女王は沈黙してしまう。自分は間違っているのだろうか?もう古くなってしまった考えなのだろうか?と煩悶し始める。

そんな折、いつものように孫たちと猟に出ていた夫から、大きく美しい鹿の話を聞く。自分もまた彼らを追って車を走らせていた時、川を渡りきれず立ち往生してしまう。困り果てスタッフを携帯電話で呼び、助けを待っていた。その時、女王はふと動きを止める。一連の騒動が起こってから初めて、一人きりで自然の中にいる。何かが彼女の中で動き、静かに涙を拭う。その時、まるで彼女を見守るように、すぐ近くにその美しい鹿が佇んでいた。女王はしばらく息を呑み、鹿と見つめ合う。しかし、遠くに猟犬の鳴き声を聞いた彼女は必死に鹿を逃がすのだった。どこか晴れ晴れとして表情を見せる女王。

クィーンの結末・ラスト(ネタバレ)

そんな時、いよいよ国民の不満を抑えきれないと感じたブレア首相は、再度女王へ電話をかける。できる限り早くロンドンへ戻ってくること・ダイアナ元妃へ王室として公式に声明を出すこと・国葬を執り行うこと・そして女王自身の言葉で国民へ語ること。これらができれば、もしかしたら国民の気持ちが変わるかもしれない。と、ブレアは女王を懸命に説得する。

女王は、首相の助言を受け入れることを決断する。フィリップ殿下や皇太后は不満を隠せないが、一度決めたことは譲らない。反対に、チャールズ皇太子は母の決断に喜びの表情を見せる。そして、ロンドンのバッキンガム宮殿前。王室の伝統としては異例なことに、門の前で女王や殿下、王子たちが車から降りて姿を見せたのだ。正門付近は国民がダイアナ元妃へ手向けた膨大な花束や手紙で埋め尽くされており、女王はその一つ一つに足を止め、メッセージを読んでいく。もちろん女王にとって辛い言葉も多い。「ダイアナは彼らに殺された」、と書かれたものもある。しかし、女王は集まった人だかりに向けて微笑みを向ける。ゆっくり歩いて人々に目礼していく。その気品ある姿に、人々は自然と礼を返すようになる。

そして、宮殿内から全国、全世界へ向けて女王からの言葉が発せられる。ブレア首相のスピーチライターから、文章を柔らかくするための訂正注文が入るが、それも素直に受け入れる。「断るという選択肢が私にあるの?(ないでしょう)」と言う。本番が始まり、女王はゆっくりと言葉を紡いでいく。おそらく嫌っていたであろう元王室の一員へ向けて、彼女ができる限り最大限の敬意を込めて、ダイアナを大好きだった国民と共に彼女の冥福を祈ろうとする。ブレア首相はその様子を自宅のテレビで観ていた。そして、「彼女はすごい女性だ。決してくじけない」と感極まった様子で妻に話す。

クィーンの感想・評価・レビュー

ダイアナ元妃の交通事故死以外に何か派手な事件が起こるわけでもなく、決して派手な映画ではない。だが、エリザベス女王の表情やその言動に注目しているだけでまったく飽きることのない映画だった。劇中、スピーチライターがブレア首相に女王を揶揄するようなことを言う。その時、「君は何もわかっていない。彼女はたった26歳で女王になって、その生涯を国民と神に捧げることを決めたんだ。以来50年その威厳を失っていない!」とブレア首相が激昂する。彼の気持ちがダイレクトに伝わり、そしてこれまで観てきた女王の姿を端的に表す台詞だった。(MIHOシネマ編集部)

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