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映画『クリムゾン・リバー』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『クリムゾン・リバー』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『クリムゾン・リバー』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『クリムゾン・リバー』の結末までのストーリー
  • 『クリムゾン・リバー』を見た感想・レビュー
  • 『クリムゾン・リバー』を見た人におすすめの映画5選

映画『クリムゾン・リバー』の作品情報

クリムゾン・リバー

製作年:2000年
上映時間:105分
ジャンル:サスペンス、ホラー
監督:マチュー・カソヴィッツ
キャスト:ジャン・レノ、ヴァンサン・カッセル、ナディア・ファレス、ドミニク・サンダ etc

映画『クリムゾン・リバー』の登場人物(キャスト)

ピエール・ニーマンス警視(ジャン・レノ)
とある事件解決のために召集された敏腕刑事。次々と起こる連続殺人に翻弄される。
マックス・ケルケリアン警部補(ヴァンサン・カッセル)
街で起きた墓荒らし事件と学校強盗事件の調査にあたっていた刑事。ニーマンスと合流する。
フェニー・フェレイラ(ナディア・ファレス)
死体の第一発見者である女性。ニーマンスの調査に協力するが・・?
ジュディット・エロー(ナディア・ファレス)
10歳という若さでこの世を去った少女。遺体は未だ発見されておらず、指だけが残された。

映画『クリムゾン・リバー』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『クリムゾン・リバー』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『クリムゾン・リバー』のあらすじ【起】

グルヌンというフランスにある穏やかな街で、ある日突然猟奇殺人事件が発生した。殺されたのは、大学の図書館で働く男性で、その遺体からは目が抜き取られ、さらに、両手が切断されていた。そして、それらの行為は彼がまだ生きている時に行われたと推測された。

この事件を解決するため、パリ警部からニーマンスという敏腕刑事が派遣された。ニーマンスが注目したのは、抜き取られた目だった。実はこの地方では昔から近親婚が多く、そのため先天的に目を患っている者が多かったという。

一方、街では墓が何者かに荒らされるという事件も起きていた。その墓には、不運な事故によって10歳という若さでこの世を去った、ジュディットという少女が眠っていた。また、小学校に強盗犯が入るという事件も同時期に起こっていた。しかし、その犯人は金目のものなどには一切手をつけていなかった。警察が調べを進めると、なんと犯人は、なぜかジュディットに関する資料だけを抜き去っていたことが判明した。

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映画『クリムゾン・リバー』のあらすじ【承】

一方、ニーマンスは死体の第一発見者であるファニーという女性に話を聞きに行っていた。大学に通いながら登山家としても活躍するファニーは、とある山でその死体を発見したのだという。そして、その頃ニーマンスが検査に出していた、とある物の解析が終了した。それは、遺体の目が抜き取られた部分の空洞に溜まっていた雨水だった。その雨水を検査した結果、その雨水がとある場所にある氷河と同じ成分であることが判明した。そして、ニーマンスはファニーに協力を仰ぎ、その氷河へと向かうのだった。

一方、同じく事件を調査していたマックスという刑事は、墓荒らしと学校強盗事件の共通点であるジュディットについて調査を開始していた。マックスはジュディットが死んだ際の遺体の写真を見るが、それは指しか残っていないという非常に悲惨なものだった。

そして、マックスはジュディットの母親にもコンタクトをとる。しかし、ジュディットの母親は最愛の娘を失ってからというもの、精神的に不安定になっていた。そして、娘を悪魔にとられたと発言したのだった。

映画『クリムゾン・リバー』のあらすじ【転】

調査を続けていたマックスは、とある男性がこの事件に関わっている可能性があることを突き止める。その男性とは、街で産婦人科医を営んでいるセルティスという医者だった。一方、その頃氷河に辿り着いたニーマンスとファニーは、なんとその場でもう一つの遺体を発見したのだった。そして、その遺体こそが、現在マックスが行方を捜しているセルティスだったのである。

街に戻ったニーマンスは、セルティスの素性を突き止めるため彼の家へと向かった。そして、その時ちょうどセルティスを調査しようとしていたマックスが、彼の家の扉をこじ開けようとしていたのである。当初は互いを警戒していた二人だが、互いが警察であることが分かると、彼らは協力して事件の究明に乗り出すこととなる。

セルティスも、先の遺体と同様に目が抜き取られており、今回は代わりに義眼が埋め込まれていた。そして、ニーマンスがシュルヌゼという医師に会いに行った時だった。なんと、彼もまた何者かによって殺害されていたのである。そして、ニーマンスは何者かがその現場から立ち去るところを目撃する。

映画『クリムゾン・リバー』の結末・ラスト(ネタバレ)

ニーマンスとマックスは慌ててその後を追うが、結果的に逃げられてしまうのだった。そして、ここで不可解なことが起きる。犯人が残した銃に、ジュディットの指紋が付着していたのである。さらに事件を調査していた二人は、とんでもない事実を突き止めるのだった。

なんと、ファニー達が通う大学では、恐ろしい実験が行われていた。それは、遺伝的に優秀な人物同士を結婚させ、さらに優秀な人材を産ませるというものである。この街に近親婚が多い理由はそこにあったのだ。しかし、そのため遺伝的疾患が起きてしまった。そこで、彼らは外から優秀な遺伝子をこっそり入れるために、赤ん坊をすりかえるという禁忌をおかしていたのだった。

ジュディットとファニーは、そんな大学の犠牲になった少女達だった。ジュディットは自らの指だけを切断すると、自分が死んだかのように見せかけていた。そして、ファニーとジュディットは、大学に関わる人間を次々と殺害していったのである。ニーマンス達が真相を見破ったことで、殺人事件は解決した。そして、大学側による人体実験も、中止を余儀なくされたのだった。

映画『クリムゾン・リバー』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

劇中で登場する遺体は、激しい拷問を受け、痛々しさ満載ですが、それと同時に美しさも有し、フランス映画ならではの美術センスを感じることが出来ます。
クリムゾン・リバーは、ミステリー映画ですが、時折コメディ描写が入るため、緊迫感と楽しい気分、どちらも味わうことが出来る稀有な作品です。シリアスなシーンの次にはギャグが来たりと、視聴していて飽きることがありません。
ラストのラストまで、犯人像が分からない所は、ミステリー映画として成功していると思います。見応えのある良作映画です。(女性 20代)


グロテスクでシリアスな表現の中にも時々コメディが出てくるので、気分が悪くならずに最後まで見ることができます。
ジャン・レノとヴァンサン・カッセルのコンビでストーリーが進むのかと思ったら、2人で協力し合って事件を解決という流れにそこまでなっていなかったのが残念でした。2人なのにあまり相棒という感じがしません。
ミステリーにたくさん触れる人は途中で犯人の目星がついてしまうので、後半部分は楽しめないかもしれません。(女性 30代)


過激な描写が多いながらも、グロテスクさや気持ち悪さは無く、むしろ美しさを感じてしまった今作。
ジャン・レノとヴァンサン・カッセルのコンビがフランスの人々や街並みと物凄く合っていて、美しさを倍増させていました。
サスペンスではありますが、捜査する2人に感情移入できるような作りになっているので、あまり身構えることなく見られたと思います。
最後にしっかり謎が解けるのでスッキリ出来ました。(女性 30代)
ジャン・レノとヴァンサン・カッセルという名優2人の共演に惹かれて鑑賞。重厚なフランス産サスペンスで、アルプスの山岳地帯を舞台にした不気味な雰囲気が最高でした。物語の終盤、双子による優生思想に基づく犯行の真相が明らかになる展開は衝撃的。緻密な伏線と重層的な構成が光る、欧州ミステリーの隠れた傑作だと思います。(30代 男性)


静謐で冷たい映像美と、淡々と進む捜査が独特の緊張感を生んでいて、最後まで目が離せませんでした。とくに山岳地帯のロケーションが物語の陰鬱さを際立たせていて、印象に残ります。終盤で明かされる双子の秘密や、優生学に絡む陰謀には倫理的な問題も含まれており、考えさせられました。ジャン・レノの渋さも健在です。(40代 女性)


サスペンス映画としての完成度は非常に高く、映像・演出ともに上質でした。ジャン・レノの孤独な刑事像と、カッセルの若さと衝動性が好対照で、2人の関係性も見どころ。終盤の双子のどんでん返しには驚かされました。若干説明不足な部分もありますが、それを補って余りあるほど雰囲気に魅了されました。(20代 男性)


原作のファンとしては多少の改変に戸惑いましたが、映画としての緊張感や映像美は素晴らしかったです。フランスらしい重厚で知的なサスペンス。ジャン・レノの存在感はさすがで、無駄のない動きが印象的。優生学をテーマに据えたミステリーという点でも、社会的な問題提起を含んでいて、見応えがありました。(50代 男性)


ジャン・クリストフ・グランジェ原作らしい、どこか不気味で不条理な世界観に引き込まれました。犯人の動機や結末にある“血の選別”というテーマは、観る者に倫理的な疑問を突きつけます。ヴァンサン・カッセルの怒りに満ちた若き刑事役も素晴らしく、2人の異なるタイプの刑事のコンビが非常に魅力的でした。(30代 女性)


映像の美しさと冷たさ、そしてストーリーの暴力性のバランスが絶妙でした。ジャン・レノの寡黙な演技が、物語に重厚さを与えていたと思います。特に雪山での追跡劇や、図書館のような研究施設の不気味な静けさが印象に残っています。人間の“完璧”を求めたがゆえの狂気が、サスペンスとしてもホラーとしても成立していました。(40代 男性)


序盤は典型的な刑事モノと思っていたけど、終盤にかけての急展開に完全にやられました。優生思想、遺伝子操作、閉ざされた学術都市…。現実から切り離されたような世界が不気味で、どこか夢のようでもあります。ラストはスッキリしないけれど、その不明瞭さがこの映画の魅力かもしれません。サスペンス好きにはたまらない作品です。(20代 女性)

映画『クリムゾン・リバー』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『クリムゾン・リバー』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

羊たちの沈黙(1991)

この映画を一言で表すと?

知性と狂気が交錯する、究極の心理サスペンス。

どんな話?

FBI訓練生クラリスが、連続殺人犯を追うために、獄中の天才精神科医で食人鬼のレクター博士と危険な心理戦を繰り広げるサイコスリラー。静かに恐ろしく、緊迫感が持続する物語です。

ここがおすすめ!

『クリムゾン・リバー』のように猟奇的殺人と知的な捜査が交差する作品。アンソニー・ホプキンスの怪演は必見で、サスペンス映画としての完成度はトップクラスです。深い心理描写と張り詰めた緊張感を堪能できます。

セブン(1995)

この映画を一言で表すと?

七つの大罪に基づいた連続殺人が導く、絶望と衝撃のラスト。

どんな話?

退職間際の刑事と若き相棒が、聖書の「七つの大罪」をモチーフにした猟奇殺人事件に挑む。犯人の巧妙な計画と倫理を超えた動機が、観る者に強烈な印象を残します。

ここがおすすめ!

陰鬱な空気と道徳をテーマにしたサスペンスは、『クリムゾン・リバー』と同じく深い後味を残します。緻密な脚本とブラッド・ピット、モーガン・フリーマンの好演で、犯罪心理にどっぷり浸かりたい方に最適です。

ゾディアック(2007)

この映画を一言で表すと?

実際の未解決事件を緻密に再現した、リアルで骨太な捜査劇。

どんな話?

1960〜70年代のアメリカで実際に起きたゾディアック事件を追い続けた新聞記者、刑事、漫画家の3人を中心に、長年にわたる真相追及を描いた社会派サスペンス。

ここがおすすめ!

『クリムゾン・リバー』に共通するのは、捜査が進むごとに深まる謎と重苦しい空気感。現実味のあるテンポと地道な捜査の描写が秀逸で、スリラーというよりも“記録”としての魅力も兼ね備えた力作です。

瞳の奥の秘密(2009)

この映画を一言で表すと?

未解決事件と未完の愛が交差する、哀切のヒューマンミステリー。

どんな話?

引退した司法職員が、25年前の強姦殺人事件の回想をもとに小説を書き始めるが、事件とその後の人生に再び向き合っていく。愛と正義を巡る繊細で力強い物語。

ここがおすすめ!

『クリムゾン・リバー』同様、事件を通じて浮かび上がる人間の業と倫理の境界を深く掘り下げています。サスペンスでありながら、ヒューマンドラマとしても心に残る珠玉の1本です。

告白(2010)

この映画を一言で表すと?

静かな語りが怒りと狂気に変わる、日本サスペンスの傑作。

どんな話?

中学校教師が、生徒による娘の死の真相と復讐を淡々と語ることから始まる衝撃のサスペンス。言葉と演出で緻密に構築された復讐劇が、観る者の心を深く抉ります。

ここがおすすめ!

フランス映画特有の静かで不穏な空気感を持つ『クリムゾン・リバー』が好きな人には、邦画ながら『告白』の緊張感と美学に魅了されるはず。演出と映像の完成度も非常に高く、一度観たら忘れられません。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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