映画『クリティカル・ブロンド』の概要:CIA諜報員として任務に赴いていた夫が脳死状態で帰国した。元CIA諜報員であった妻は、CIAから夫の体を引き渡せと要求されるも頑なに拒否。CIAは脳内に確立した記録保管庫から、機密情報を取り出そうとしている。妻は夫を助けるため、必死に奔走する。
映画『クリティカル・ブロンド』の作品情報
上映時間:102分
ジャンル:アクション、サスペンス
監督:マーク・ポーリッシュ
キャスト:ダイアナ・アグロン、マーク・ポーリッシュ、ジャスティン・バーサ、パトリック・ボーショー etc
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映画『クリティカル・ブロンド』の登場人物(キャスト)
- テス・チャンドラー(ディアナ・アグロン)
- 元CIA諜報員であったが、任務に失敗し精神を病んでしまう。精神科の治療と夫ケリーの愛情にて日常生活を送れるまでに回復する。戦闘能力が高く、頭も切れる金髪の美女。
- ホチキス(アンディ・ガルシア)
- 諜報員の統括をしている。脳内に保管されている機密情報を取り出すため、一個人の命さえも軽く扱う。テロ組織と交渉を続けていたが、罠にかかる。諜報員だった頃、テロ組織によって両目を負傷し、視力がほとんどない。
- ケリー・チャンドラー(マーク・ポーリッシュ)
- テスの夫で優れたCIA諜報員。テロ組織の武器の設置場所を調べていた。仕掛けられたウィルスによって脳内の情報を破壊され、保管庫にロックがかかり脳死状態となる。ロック解除のためにキーコードを探すために奔走する。妻のテスを深く愛している。
- ピーター(ジャスティン・バーサ)
- ケリーの親友でCIA職員。バックアップを担っており、ホチキスの命令を遂行しながらケリーの命を助けようとテスに協力する。
映画『クリティカル・ブロンド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『クリティカル・ブロンド』のあらすじ【起】
CIA諜報員のケリー・チャンドラーは、テロリストの武器情報を入手する任務へと赴いた。かなり難しい任務であったため、フォローする同僚のピーターは無謀だと彼を引き留めたが、命令は絶対だ。諜報員は脳に情報を記録する。ウィルス対策も万全に行い、元CIAに勤めていた妻のテスとも無事に戻ると約束をした。
ところが、機密情報を記録した後、ケリーは頭部に酷いダメージを負い昏睡状態となってしまう。
この知らせはすぐさま妻であるテスへも知らされ、ピーターと共に搬送された病院へと向かった。適格な処置が行われ、命は取り留めたものの昏睡状態には変わりなく、たくさんの管に繋がれ無残な姿となってしまった夫を前に、テスは深い悲しみと憤りでいっぱいだった。
脳神経科医の見解では、ケリーは脳死だと断定される。このことを受けて、情報を脳に記録し、ダウンロードするという方策を立ち上げた上官のホチキスは、大統領命令を下してケリーの脳から機密情報を取り出すことにした。
恐らく、入手したテロリストの機密情報にウィルスが仕込まれていたのだろう。ウィルスによって脳内の記録保管庫を破壊されたケリーは、幻覚に苛まれ脳死状態へと追い込まれたのだ。
失意のテスの元へ、ケリーの所持品が届けられる。更に夫の脳内にある情報の所有権はCIAにあるとされ、ケリーを引き渡せと要求される。その対価として大金が渡されることになっていたが、テスは冗談じゃないと要求を拒否するのだった。
映画『クリティカル・ブロンド』のあらすじ【承】
ホチキスは機密情報が抽出できれば、ケリーが死のうとどうでも良いらしく、ピーターへと無情な命令を下す。一兵士の命よりも国家を救うことの方が確かに重要ではあるが、ピーターにとってもケリーは大事な同僚であり友人でもある。悩まないはずがないのだった。
記録保管庫の崩壊により、脳内に情報が錯乱してしまったケリーは、あちこちへ飛び回る情報の中を必死に進んでいた。時に黒い影のような存在が彼へと襲い掛かって来るため、その存在からも逃避しなければならない。ナノテロリスズムの世界へと至ったケリーは、そこで機密情報の記録がロックされていることを知り、ロックを解除するにはあらかじめ設定していたキーコードが必要であることを思い出す。当然、キーコードの設置場所はロックの外にあるため、錯乱する情報内を影から逃げながら捜索するしかなかった。
同じ頃、ケリーの誕生日を仲間内だけで行うことにしたテス。周囲は彼女がまた自制心を失ったと噂している。テスは以前、CIAのエージェントであったが、度重なる任務によって多大なストレスを抱え仕事ができない状態へと陥ったことがあった。仕事から退いたことで、症状は大分緩和されたが、精神科へは今も通っている。
ケリーとテスの間には、2人だけの通信方法としてモールス信号を送り合おうと決めていた。テスは昏睡状態の夫の手を握り、信号を送り続ける。すると、ケリーの自我へもその信号が僅かながらに届く。彼はテスへと返事をした。互いに疎通ができたことで、ケリーはテスへと機密情報を知らせる。だが、気配を察したのかケリーの元へ影が辿り着き、酷く痛めつけられ意識を奪われてしまう。
映画『クリティカル・ブロンド』のあらすじ【転】
ホチキスに屋敷へと招待されたテス。その頃、ケリーは黒い影に囚われ移送中だった。ホチキスの屋敷から戻ったテスだったが、病室へ戻るとケリーが消えている。受付で聞くと長期療養施設である病院へ移送されたと言う。テスが預かり知らぬところで、CIAが勝手に移送させてしまったのだ。
脳内のスキャンによって、ケリーの脳内情報がナノテロリズムによって次々に消失していることが判明。この状態で情報の抽出を行えば、彼は確実に死へと至ってしまう。それでなくても、情報が錯乱し消失している状態での抽出は極めて困難であり、失敗する恐れがあった。ホチキスは情報抽出を優先し、ケリーの命をいとも簡単に捨てると断言。このことに堪忍袋の緒が切れたピーターは、とうとう上官であるホチキスへと反論する。だが、彼の言葉は受け入れられなかった。
同じ頃、ケリーの病室へと辿り着いたテス。彼の耳から出血しているのを発見してしまう。そして、病室の外でピーターを見つけ掴みかかった。彼女はケリーから受け取った機密情報の暗号を口にし、ピーターから隠居した要人の場所を聞き出した。
キーコードの場所がトランスパーソナル領域にあるという情報を得たケリーは、影による追手から身を隠しながら移動を続けていた。更に彼はキーコードへと至るイメージを辿り、場所を絞り込む。
同時刻、テスもまた要人の邸宅へ到着。隠居して久しい要人は脳内保管庫の開発者で、記録が自動的にロックされる仕組みを作った人物だった。テスは事情を明かして助けを求める。すると、要人はロック解除にはキーコードが必要であり、妻以外がハッキングすることは不可能だと言う。ロック解除にあたり、テスができることはケリーとの愛情や思い出を彼に伝え、連想させることだった。
映画『クリティカル・ブロンド』の結末・ラスト(ネタバレ)
ケリーが影による執拗な追跡から逃れ移動を続けている頃、テスの自宅へ妹や両親が勢揃いする。異常な行動を続ける彼女を心配してのことだと言うが、どうやらCIAと取引をしてテスを止めに来た様子。彼女は自分と夫が家族に売られたことを知り、家族との縁を切ることにした。
必要なアイテムを手にケリーの病室へ戻ったテス。夫の手を握りモールス信号にて彼へとコードを送り続ける。だが、ケリーは影との戦闘や情報の中を目まぐるしく飛ばされてコードを受け取るどころではない。あちこちへと翻弄され、次々と景色が移り変わる。
しかし、情報改ざんの罪により拘束されてしまったテスは、ケリーへとコードを送ることができなくなってしまう。彼女は精神科へと入院させられ医師の問診にて、ケリーが12か国に向けられた12の核爆弾の情報を持っていると明かした。このことで、テスは精神に異常をきたしていると思われ、誰も彼女の言葉を信じようとしなくなってしまう。
テスの病室へとホチキスが訪れる。彼女がケリーから機密情報を得たと聞いたためだ。テスが望むものはケリーの命だけ。彼を殺してまで情報を得ようとするホチキスの要求に従うことはできなかった。それからしばらく後、姉を貶めてしまった妹が病室を訪れ、罪滅ぼしのつもりでケリーとの思い出の書類を持って来てくれる。テスはそれらに改めて目を通し、コードキーに成り得るはがきを発見。
ピーターを頼って病室から出た彼女は、呼吸器を外され死を待つだけのケリーの元へ。彼を叩き起こすべくモールス信号にてコードを送り続けた。テスの行為を止めるために他の諜報員が現れ、銃口を向けられるもピーターが助けにやって来る。揉み合った結果、ピーターと同僚は相打ちとなりその場で死亡。テスは必死にケリーへと語り続け、ロックの解除に成功するのだった。
映画『クリティカル・ブロンド』の感想・評価・レビュー
脳内で発生している出来事と現実の出来事が錯綜し、どちらが現実か分からないような演出がされている。ストーリーが進む中で元CIA諜報員だった妻も、もしかして夫と同じような状態に陥ったことがあるのではないかというシーンが何度も差し込まれる。
脳内に保管庫を作成し、そこに機密情報を記録し入手するという技術が開発された世界での話。ウィルスを流し込まれれば、脳機能に異常をきたし命の危険に晒される。一度見ただけでは理解できそうになく、何度も見て理解を深める必要があると思われる。(MIHOシネマ編集部)
スパイやアクションをテーマにした作品としては珍しい、難解な作品でした。スパイやCIAの諜報員と言うと秘密裏に仕事をする裏の人間のイメージがありますが、今作で描かれていたのは裏の人間が、仲間であった裏の人間の記憶や情報を抜き取ろうとするお話。
ストーリー自体が少し難しいのですが、頭の中で起こっている出来事と現実の出来事が上手く交錯して描かれているので、何が真実なのか分からなくなり、その不思議な感覚がとても面白かったです。
何度も見たくなる作品でした。(女性 30代)
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