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映画『大逆転(1983)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『大逆転(1983)』の概要:おぼっちゃま育ちの優秀なエリートが経営者兄弟のバカバカしい賭けの対象にされ、スラム育ちのホームレスと立場をすり替えられてしまう。ダン・エイクロイドとエディ・マーフィの熱演が光る痛快コメディ。1983年公開のアメリカ映画。

映画『大逆転』の作品情報

大逆転

製作年:1983年
上映時間:117分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:ジョン・ランディス
キャスト:ダン・エイクロイド、エディ・マーフィ、デンホルム・エリオット、ジェイミー・リー・カーティス etc

映画『大逆転』の登場人物(キャスト)

ルイス・ウィンソープ(ダン・エイクロイド)
ハーバード大出身のエリートで、まだ若いのに先物取引会社「デューク&デューク」の重役を務めているやり手。デューク兄弟の姪であるペネロープトと婚約中。
ビリー・バレンタイン(エディ・マーフィ)
ニューヨークのスラム育ちのホームレス。口が達者で頭の回転も速い。
オフィーリア(ジェイミー・リー・カーティス)
24歳の娼婦。暮らしぶりはマジメで4万2000ドルも貯金がある。
ランドルフ・デューク(ラルフ・ベラミー)
弟のモーティマーと「デューク&デューク」を経営している大富豪。兄弟共にドケチで賭けが好き。
コールマン(デンホルム・エリオット)
デューク兄弟に雇われ、ルイスの執事をしている。冷静で信頼できる男。

映画『大逆転』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『大逆転(1983)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『大逆転』のあらすじ【起】

ニューヨークの先物取引会社「デューク&デューク」の重役であるルイスは、豪勢な家で執事のコールマンに何から何まで世話をしてもらうセレブ生活をしている。ルイスは先物取引の仲介人として優秀であり、経営者のデューク兄弟からも頼りにされていた。近々デューク兄弟の姪のペネロープとも結婚する予定であり、ルイスの人生は順風満帆だった。

ビリーはベトナムから帰還した負傷兵を装って物乞いをしているホームレスで、警察にも目をつけられていた。ある日、会社から出て来たルイスと警察に追われるビリーがぶつかってしまい、ルイスが強盗だと騒ぎ出したことで、ビリーは留置所送りにされてしまう。

その様子を見ていたデューク兄弟は、バカバカしい賭けを思いつく。それはルイスのようなエリートをビリーのようなどん底の環境に放り込んで、貧困層の人間と付き合わせたら、ビリーのように犯罪を犯すかどうかという賭けだった。そしてビリーをルイスの立場においたらどうなるかも同時に実験してみることにする。兄のランドルフは、人は環境で変化するほうに、弟のモーティマーは変化しないほうに賭ける。

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映画『大逆転』のあらすじ【承】

デューク兄弟はこの賭けを学術的意義のある実験だと言って、コールマンや農務省の特別保安官でありながら裏でデューク兄弟に雇われているビークスに指示を出す。

ビリーは突然保釈され、デューク兄弟のリムジンに乗せられる。兄弟は“君に家と車と銀行預金と会社の要職を与える”と言い出し、ビリーを驚かせる。何か裏があると疑っていたビリーも年棒が8万ドルだと聞かされ、兄弟に従ってみることにする。

一方、ルイスはトップクラスの仲介人だけが集まる会員制の「ヘリテイジ・クラブ」の席で泥棒の容疑をかけられ、警察へ連行される。さらにルイスのスーツから見覚えのない麻薬まで出てきて、麻薬の売人に仕立て上げられてしまう。ようやく保釈され、迎えに来てくれていたペネロープと帰ろうとするが、そこへビークスに買収されたオフィーリアが現れ、“ヤクをちょうだい”と言いながらルイスに濃厚なキスをしてくる。当然ペネロープは怒って帰ってしまい、途方にくれたルイスはオフィーリアにタクシー代を借りて家まで送ってもらう。しかしコールマンから家を締め出され、さらに15万ドルもある銀行の預金口座まで凍結されており、まさにどん底へと突き落とされる。オフィーリアはルイスの綺麗な手を見て彼が貧乏人ではないことを悟り、自分のアパートに居候させてくれる。

映画『大逆転』のあらすじ【転】

ビリーは意外にもこの環境に素早く順応し、仕事の内容もすぐに理解する。世間をよく知っているビリーは食品の値動きを読む能力に長けており、デューク兄弟を喜ばせる。

ルイスは自分をこんな状況に陥れたのはビリーだと思い込み、自分の無実を証明するために訴訟を起こそうと考える。しかし以前の仕事仲間やペネロープはルイスのことを信じてくれない。自分の地位を横取りしてうまくやっているビリーを見て、ルイスはビリーへの恨みを募らせていく。

クリスマス・イブの夜。ルイスはサンタに変装してビリーのオフィスに忍び込み、彼の机の引き出しにあれこれ薬物を入れてビリーをはめようとする。しかしデューク兄弟は騙されない。怒りが沸点に達したビリーは質屋で手に入れた銃でみんなを脅し、絶叫しながら走り去っていく。

ビリーはトイレに隠れてルイスが持ち込んだマリファナを吸っていた。そこへデューク兄弟が現れ、賭けの話をし始める。自分たちの人生がデューク兄弟に弄ばれ、しかもその掛け金がたったの1ドルだったことを知り、ビリーはルイスの後を追う。ルイスは自殺を図ろうとして失敗し、身も心もボロボロになっていた。

ビリーがオフィーリアのアパートへ現れ、一部始終を説明する。兄弟の悪質な悪ふざけに嫌気がさしていたコールマンも味方についてくれ、4人は復讐のための作戦を練る。

映画『大逆転』の結末・ラスト(ネタバレ)

社員の給与管理も任されていたルイスは以前から高額な小切手の宛名に「クランク・ビークス」という聞きなれない名前があることを不審に思っていた。そのビークスがオレンジの収穫予想の報告書を管理する農務省の特別保安官であることがわかる。デューク兄弟はビークスと裏取引をして先に極秘の報告書を手に入れ、冷凍オレンジ市場を独占するつもりだった。

ルイスたちは取引の場所を調べ、極秘の報告書を手に入れるため変装してビークスと接触する。途中で危ない場面もあったが報告書の入手に成功。ビークスはゴリラと一緒にアフリカへ送られてしまう。

ビリーは暗闇でビークスになりすまして偽の報告書を兄弟に渡しておく。公式の収穫予想は1月2日に発表される決まりで、その日の先物取引所が決戦の場となる。ルイスとビリーはオフィーリアとコールマンの全財産を預かって取引所へ向かう。“今年のオレンジは不作”という偽の報告書を信じている兄弟はオレンジを買い占め、他の仲介人も買いに走ったことでオレンジの価格は急上昇する。ルイスたちはその間に空売りしまくる。破格の高値がついたところで農務省から“今年のオレンジは例年通り”という公式の発表があり、今度はみんなが一斉に売りに走って価格は大暴落。ルイスたちは安いオレンジを買い占め大金持ちとなる。一方、最初に高値でオレンジを買っていたデューク兄弟には9億9400万ドルもの支払い義務が生じ、全財産を失ってしまう。両者の立場は大逆転し、ルイスたちは兄弟に“これは俺たちの賭けなんだ”と言って1ドル札を見せる。

大富豪となった4人はカリブの島でリゾートを満喫する。ルイスとオフィーリアは恋に落ち、幸せなカップルとなっていた。

映画『大逆転』の感想・評価・レビュー

環境が必ずしもその人間のすべてではなく、現在の状況を変えたどうなるのか。
エリート社員とホームレスの生活環境を逆転させて、両者の生きる力を試す本作は非常に面白いアイデアである。

エリート社員をダン・エイクロイド、ホームレスをエディ・マーフィが演じているところも非常にポイントが高い。

エリートがホームレスになった悲壮感が良く伝わり、逆にホームレスがエリートになっていく違いがまさに天国と地獄と言える描写が印象的である。

堕ちたエリートを匿う娼婦役のジェイミー・リー・カーティスはセクシーだが、面倒見が良く、職業で差別されても堅実な生き方もまた面白い。

ラストでは振り回された二人がタイトルの通り「大逆転」するシーンはスカッとさせられる。(男性 30代)


エリートとホームレスを天国と地獄に分けるとしたら、エリートが天国でホームレスが地獄だと考えるのが一般的だと思います。しかし、この作品を見るとエリートだから、ホームレスだからという考え方のせいでその人の本質やいい所を見逃してしまっているのが本当に勿体ないなと感じました。
コメディチックなストーリーなので終始笑ってみていられるのですが、ホームレスや娼婦などテーマにするのが難しい人たちも登場するので、メッセージ性のある作品だと思いました。
ラストの展開はとても爽快で、人にオススメしたくなる作品です。(女性 30代)

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