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映画『ダメージ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ダメージ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ダメージ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ダメージ』の結末までのストーリー
  • 『ダメージ』を見た感想・レビュー
  • 『ダメージ』を見た人におすすめの映画5選

映画『ダメージ』の作品情報

ダメージ

製作年:1992年
上映時間:111分
ジャンル:ラブストーリー、ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:ルイ・マル
キャスト:ジェレミー・アイアンズ、ジュリエット・ビノシュ、ミランダ・リチャードソン、ルパート・グレイヴス etc

映画『ダメージ』の登場人物(キャスト)

スティーヴン・フレミング(ジェレミー・アイアンズ)
元医師で、イギリスの下院議員として地位を確立している。義父は大物政治家であり、政界に幅を利かせていたが、息子・マーティンの恋人と出会ったことで、不貞に没頭していく。
アンナ・バートン(ジュリエット・ビノシュ)
スティーヴンの息子・マーティンの恋人として、フランス大使館のパーティーで挨拶を交わす。外交官の娘で、兄との関係にトラウマを持っている。
イングリッド・フレミング(ミランダ・リチャードソン)
スティーヴンの妻。大物政治家の父・エドワードを持ち、スティーヴンの政界入りを支えた存在。息子・マーティンをとても大事に思っているため、アンナに疑念の目を向ける。
マーティン・フレミング(ルパート・グレイヴス)
スティーヴンとイングリッドの息子。新聞社で働いていて、政治部の中で最年少ながら副編集長まで昇進している。アンナと交際を始め、結婚を意識していた。

映画『ダメージ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ダメージ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ダメージ』のあらすじ【起】

国下院議員・スティーヴンは社会的地を築き、妻・イングリッドとの関係も良好だった。やんちゃな息子・マーティンがまた新しい恋人を連れてくると知り、スティーヴンは呆れていた。

仕事でフランス大使館主催のパーティーに参加したスティーヴンは、すぐに帰るつもりであった。しかし、マーティンの恋人だという若い女性・アンナに声をかけられ気持ちは変わる。

一目惚れに近い感情を抱いたスティーヴン。アンナも意味深な別れの挨拶をしてきたことで、互いに再会を予期しているようだった。

数日後、マーティンはアンナを自宅に招いた。動揺するスティーヴンだが、アンナは堂々としている。帰宅後、仕事中のスティーヴンにアンナから連絡があった。二人は家族の目を欺きこっそりと会うようになった。

マーティンの昇進が決まり、家族で祝いの席を設けることになった。そこへはアンナも参加する。イングリッドはアンナを尋問するように家族について問いたてた。抑止するマーティンだが、アンナは顔色一つ変えずに父親が外交官だったため世界を渡り歩いたことや、兄が自殺した話まで明かしたのだった。

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映画『ダメージ』のあらすじ【承】

スティーヴンとアンナは頻繫に会うようになる。回数を重ねるほど、スティーヴンがアンナを求めるようになってしまった。

アンナはスティーヴンを翻弄するためか、マーティンと宿泊しているホテルを教えた。アンナ一人だと思っていたスティーヴンは予定外の事態に困惑する。アンナはスティーヴンと会ったあともマーティンと何事もなかったように幸せに過ごす。その様子を向かいのホテルから覗いていたスティーヴンは嫉妬に狂ってしまう。

アンナを独占したいと思うようになったスティーヴン。イングリッドとの離婚をほのめかすようになった。しかしアンナにはその気はないようである。考え直すようにスティーヴンを諭すのだった。

気を落としたスティーヴンが朝方に帰宅すると、末娘・サリーがボーイフレンドを連れてきていた。どこか寂しさに追われたスティーヴンは、理由をつけてアンナに会いに行った。

アンナの自宅には幼なじみのピーターという男性が居た。再び嫉妬してしまうスティーヴン。アンナは、兄の強い愛情と束縛に不安を抱くようになったことや、ピーターと交際し始めたことが原因で兄が自殺したことを明かす。スティーヴンは嫉妬心を忘れ、夢中でアンナを抱くのだった。

映画『ダメージ』のあらすじ【転】

スティーヴンの父・エドワードの屋敷で、家族が集まる日もアンナは参加した。エドワードはアンナをとても気に入っていたのだ。しかし、イングリッドはまだアンナを信用できていなかった。

ご機嫌な様子のエドワードはアンナに屋敷内を案内していた。その頃、マーティンは両親へ結婚の報告を済ませる。突然の報告に戸惑うイングリッド。スティーヴンはショックを隠せずにいた。

アンナの母親・エリザベスを招き、両家の食事会を開くことになった。4度の再婚をしているエリザベスはイングリッドとは対照的で相性が合うようには見えなかった。お酒が入ったエリザベスはマーティンが自殺したアンナの兄と瓜二つであると話し出す。

食事会の場では淀んだ空気が流れだす。食事後、スティーヴンはエリザベスをホテルまで送り届けた。食事中にアンナとスティーヴンの関係を見抜いていたエリザベスは、アンナのためにも別れるように諭した。

思い悩んだスティーヴンは部下に当たってしまうようになる。イングリッドとの約束も放り出して、アンナの連絡を待っていた。アンナはスティーヴンの心情を見抜いていたのか、新居の鍵をこっそりとスティーヴンのオフィスに送るのだった。

映画『ダメージ』の結末・ラスト(ネタバレ)

すぐにアンナの新居を訪ねたスティーヴン。アンナは「あなたの顔を見るためにマーティンと結婚した」とスティーヴンの気持ちを掻き立てる。

激しく二人が愛し合っているとき、マーティンが帰宅してしまった。アンナの浮気現場にたちすくむマーティンは、相手が父親であることに気づき顔面蒼白する。後ずさりをしたマーティンは誤って階段から落ちてしまい命を落とした。

マーティンを抱き寄せ泣き続けるスティーヴン。その様子を見たアンナは黙ってその場を去った。

その後スティーヴンは警察の尋問を受ける。帰宅したスティーヴンはイングリッドからも酷く責め立てられた。アンナと関係を持ったのは、欲求を満たすためなのか裸になって問いたてるイングリッド。しかし、スティーヴンは答えられなかった。

すべてを失ったスティーヴンは一人で田舎町に身を寄せた。マーティンが送ってくれたアンナと3人で映った写真を大きく引き伸ばし飾っている。事件後1度だけ空港でアンナを見かけたというスティーヴン。アンナはピーターとその子供を抱き歩いていた。その姿にかつて愛したアンナの雰囲気はなく、「普通」の女であった。

映画『ダメージ』の感想・評価・レビュー

設定から昼ドラ感がにじみ出て興味を持つ人もいるだろう。ましてやキーヴィジュアルが官能的なのである。物語の展開は想像の範疇であった。しかし、スティーヴンとアンナが密かに関係を持つ時間は実に芸術的な印象があった。コンテンポラリーダンスかのようにまぐわう二人。不貞という後ろめたさが熱を高めるのか、とても情熱的な時間が続く。国際的なベストセラー小説が原作だけあり、色あせない一作ではある。(MIHOシネマ編集部)


最初はよくある不倫スリラーかと思って見始めましたが、物語が進むにつれて次第にサスペンス要素が強まり、一気に引き込まれました。特に、ワンナイトの相手が実は刑事で、その後の事件に関与してくる展開には驚きました。ラストのどんでん返しで、全てが彼女の計画だったと知った時は鳥肌モノ。ヒラリー・スワンクの怪演がとにかく光ってました。(20代 男性)


ヒラリー・スワンクの存在感が圧倒的。不気味なほど魅力的で、登場するたびに何かやらかしそうな緊張感がありました。裏切り、嫉妬、欲望、どれをとっても人間の“黒い部分”がむき出しで、観ていてゾクゾクしました。主人公が段々と追い詰められていく心理描写もリアルで、ラストの逆転劇にはスカッとさせられました。(30代 女性)


一夜の過ちからすべてが崩れていくスリラー展開にハラハラしました。特に主人公が信じていたものが次々に裏切られていく過程は、観ているこっちも疑心暗鬼になってしまうほど。ヒラリー・スワンクのキャラクターが予想を超えて狂気に満ちていて、不安定なバランスの中で物語がどんどん加速していくのが見事でした。(40代 男性)


スリラーというよりはサイコ・ドラマに近いかもしれません。男女の関係性の中に潜む支配欲や、復讐心があまりに生々しくて、一部のシーンは思わず目を背けたくなるほど。ラストはややご都合主義なところもありましたが、全体的にテンポよく、エンタメ性の高い作品に仕上がっていました。(20代 女性)


一見何の変哲もない一夜の関係が、人生を狂わせていくというプロットは『危険な情事』を彷彿とさせましたが、こちらはより現代的でスピーディー。SNSや監視カメラの存在が恐怖をさらに煽っていて、現代社会のリアルな恐怖ともリンクしています。倫理観が試される、スリリングな一本でした。(30代 男性)


ダメージというタイトルが意味するものが、肉体的な傷ではなく“精神”に与えるものだったと気づいたとき、この映画の深みが増しました。最初は快楽、次に執着、そして最終的には破滅。ヒロインの狂気が恐ろしくも哀れで、ヒラリー・スワンクがただの悪女で終わらない演技を見せてくれました。(50代 女性)


全体を通して映像もスタイリッシュで、音楽の使い方も緊張感を演出していて良かったです。何気ない出会いから始まる破滅への道が、あまりにリアルで怖かった。主人公が真実に近づいていくごとに、観客の視点もぐらつかせるような構成は秀逸でした。油断してると足元をすくわれる映画です。(40代 男性)


終盤の展開には驚かされました。まさかヒロインがこれほど緻密に計算していたとは…。全てを掌で転がすような悪女像が強烈でしたが、どこか哀しみを背負っているようにも見えるのが不思議。スリラーとしての完成度が高く、一度観始めたら止まらなくなるタイプの作品だと思います。(30代 女性)


軽い気持ちで観始めたら、思っていた以上に重くて濃密なストーリーでした。ヒラリー・スワンク演じるキャラの“支配欲”が怖すぎる。完全に主人公をコントロールしていく様はホラー映画のようでした。夫婦の絆、警察の腐敗、人間関係の脆さなど、色々なテーマが絡んでいて奥深かったです。(20代 男性)

映画『ダメージ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ダメージ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

危険な情事(Fatal Attraction)

この映画を一言で表すと?

一夜の過ちが狂気の愛へ変貌する、元祖・不倫スリラー。

どんな話?

家庭を持つ男が一度だけの浮気をした相手に執着され、次第に家庭が崩壊していくスリラー。女性の狂気と執念がリアルに描かれ、観る者の恐怖心をあおる心理劇の傑作。

ここがおすすめ!

『ダメージ』同様、一夜の関係から始まる破滅のストーリーと、女性の暴走する愛情が中心。エイドリアン・ライン監督の緻密な演出が光り、終盤の緊迫感と結末の衝撃は見逃せません。

ゴーン・ガール(Gone Girl)

この映画を一言で表すと?

愛と嘘が絡み合う、予測不能な夫婦ミステリー。

どんな話?

妻が突然失踪し、世間の注目を浴びる中、夫が疑われていく。しかし失踪は計算されつくされた“復讐劇”だった。メディアと心理戦を巻き込んだスリラーが展開する。

ここがおすすめ!

『ダメージ』のように“見た目”では分からない本性と、男女の力関係が逆転する展開が秀逸。知能戦、サスペンス、そして心理描写の鋭さが魅力で、ラストまで息を呑む展開が続きます。

パーフェクト・ストレンジャー(Perfect Stranger)

この映画を一言で表すと?

正体の見えない敵に迫る、危険な真実と裏切りの連鎖。

どんな話?

新聞記者のヒロインが、親友の不審死の真相を探るうちに、巨大企業のCEOと接触。正体を偽りながら潜入捜査するが、自分の過去も暴かれていくサスペンス。

ここがおすすめ!

『ダメージ』同様、女性主人公の中に潜む「二面性」や「コントロール欲」が軸にあり、ラストのどんでん返しも圧巻。スリラーの王道を突き進む、見応えのある一本です。

レベッカ(Rebecca)

この映画を一言で表すと?

過去の影が今を支配する、耽美で不穏なゴシックサスペンス。

どんな話?

若き女性が資産家と結婚し、新しい生活を始めるが、亡き前妻「レベッカ」の存在が屋敷中に色濃く残っていた。次第に彼女は精神的に追い詰められていく…。

ここがおすすめ!

『ダメージ』のように、愛と狂気が背中合わせの物語。ヒッチコックらしい不安感の演出が絶妙で、美しい映像と濃密な心理劇に引き込まれます。新旧問わず評価の高いサスペンスです。

アンフェア(劇場版)

この映画を一言で表すと?

真実を追う女刑事の前に立ちはだかるのは、味方か敵か。

どんな話?

正義と陰謀の狭間で揺れる女刑事・雪平が、自らの過去と向き合いながら巨悪に迫る。味方の裏切り、政府の闇、そして愛する者との絆が試される。

ここがおすすめ!

『ダメージ』と同じく“正義を掲げながらも何かを隠している”女性主人公の姿が印象的。アクションあり、サスペンスありで、日本発のスタイリッシュな警察スリラーとしても楽しめます。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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