この記事では、映画『プラダを着た悪魔』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説し、この映画の疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。
- 映画『プラダを着た悪魔』の作品情報
- 映画『プラダを着た悪魔』の登場人物(キャスト)
- 映画『プラダを着た悪魔』のネタバレ・あらすじ(起承転結)
- 映画『プラダを着た悪魔』の考察・解説(ネタバレ)
- 映画『プラダを着た悪魔』で伝えたいことはなに?
- 映画『プラダを着た悪魔』でミランダがしたナイジェルへの裏切りとは?
- 映画『プラダを着た悪魔』に原作と違うところはある?
- 映画『プラダを着た悪魔』の最後、アンディを見かけたミランダが笑うのはなぜ?
- 映画『プラダを着た悪魔』でミランダはプラダを着ていない?
- 映画『プラダを着た悪魔』で登場する名言とは?
- 映画『プラダを着た悪魔』の最後、ミランダとアンディはどうなった?
- 映画『プラダを着た悪魔』のミランダはどんな女性?モデルはいる?
- 映画『プラダを着た悪魔』の最後、アンディは「ランウェイ」をなぜ辞めた?
- 映画『プラダを着た悪魔』でナイジェルがかわいそうと言われるのはなぜ?
- 映画『プラダを着た悪魔』のタイトルはなぜプラダ?
- 映画『プラダを着た悪魔』はどこで見れる?フルで無料視聴する方法は?
映画『プラダを着た悪魔』の作品情報
出典:Amazonプライムビデオ
製作年 | 2006年 |
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上映時間 | 110分 |
ジャンル | コメディ ドラマ ロマンス |
監督 | デヴィッド・フランケル |
キャスト | メリル・ストリープ アン・ハサウェイ エミリー・ブラント スタンリー・トゥッチ |
製作国 | アメリカ |
映画『プラダを着た悪魔』の登場人物(キャスト)
- アンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)
- ジャーナリストを目指してオハイオからニューヨークへ出て来た。家賃稼ぎとキャリアのためと割り切って、全く興味のないファッション誌の編集部で、編集長のアシスタントとして働き始める。文才はあるがファッションセンスはゼロ。通称アンディ。
- ミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)
- 世界で最も有名なファッション誌「ランウェイ アメリカ版」のカリスマ編集長。ファッション業界での彼女の影響力は絶大で、世界中で何百万人もの女性が彼女の地位に憧れている。仕事はできるが無理難題をふっかける鬼上司で敵は多い。双子の娘がいる。結婚しているが、現在の夫は双子の実の父親ではない。
- エミリー・チャールトン(エミリー・ブラント)
- ミランダの第一アシスタント。ファッション業界に憧れ、ミランダのアシスタントとしてパリ・コレに同行させてもらえることだけを心の支えに過酷な仕事に耐えている。
- ナイジェル(スタンリー・トゥッチ)
- ラナウェイ編集部でミランダが最も頼りにしている部下。幼い頃から洋服が大好きで、ランウェイ誌を心から愛している。ダサいアンディにセンスのいい洋服を選んでくれる。
- ネイト(エイドリアン・グレニアー)
- アンディの恋人で同棲相手。一流のコックを目指して修行中。華やかなものには興味がなく、地味でもしっかりとした信念を持つアンディを愛している。
- クリスチャン・トンプソン(サイモン・ベイカー)
- 有名な作家で、いわゆるセレブ。ランウェイ誌にも記事を書いている。あちこちのパーティに顔を出すプレイボーイで、アンディにも目をつける。ミランダのことは嫌い。
映画『プラダを着た悪魔』のネタバレ・あらすじ(起承転結)
映画『プラダを着た悪魔』のあらすじ【起】
アンディは硬派なジャーナリストを目指してオハイオからニューヨークに出て来た。あちこちの出版社へ手紙を出したところ「イライアス=クラーク出版」の人事部から返事がある。雑誌のジャンルは全く興味のないファッション誌だったが、アンディは生活費を稼ぐためと割り切って面接を受けに行く。
仕事は編集長ミランダのアシスタント業務だった。しかしアンディはランウェイを読んだこともなければミランダの名前も知らない。第一アシスタントのエミリーはアンディのダサい服装と無知さに呆れる。
ランウェイは世界で最も有名なファッション誌で、そのアメリカ版の編集長といえば世界中の女性たちが憧れる職業だ。ミランダはファッション業界に絶大な影響力を持つカリスマ編集長で、仕事へのこだわりと厳しさで有名だった。彼女がオフィスに現れる時間になると、社員たちの顔色が変わる。特にミランダのアシスタントは大変な激務で、すでに何人もがクビにされていた。
ミランダはダサいアンディを一瞥して興味を失うが、アンディは“見た目は悪いが頭も切れるし物覚えも良い”と反論する。この業界に憧れて入ってくるアシスタントの無能ぶりに嫌気がさしていたミランダは、試しにアンディを雇ってみることにする。アンディはまだこの仕事の厳しさを知らず、彼氏のネイトや友人たちと呑気に就職祝いをする。
映画『プラダを着た悪魔』のあらすじ【承】
翌朝。早朝にエミリーの電話で起こされ、ミランダ用の熱いコーヒーを買ってすぐに出社しろと指示される。アンディがミスをすれば自分のクビまで危なくなるので、エミリーも必死だった。エミリーはパリ・コレでオートクチュールを着てパーティに出ることだけを夢見て、この過酷な仕事に耐えていた。ようやく第一アシスタントに昇進した今年こそ、その夢が叶うはずだった。
アンディはとりあえず指示通り動こうとするが、なかなかうまく対処できない。ミランダはアンディの名前も覚えてくれず、ずっと“エミリー”と呼んでいた。ミランダの部下のナイジェルは、相変わらずダサいアンディにせめてヒールを履くよう忠告する。
各担当の撮影プランをミランダがチェックする場で、アンディはミランダたちが似たようなベルトを吟味するのを見て思わず吹き出してしまう。これにカチンときたミランダはアンディの無知をこき下ろす。アンディはネイトに愚痴を聞いてもらい、1年の辛抱だと自分に言い聞かせる。ミランダは最悪の上司だったが、彼女のもとで1年我慢すれば出版業界で認められることも事実だった。
ミランダがマイアミに出張し、アンディはホッとしていた。ところがミランダから明日は双子の演奏会があるのですぐに飛行機を用意しろと連絡がある。マイアミではハリケーンが発生し、飛行機は全て欠航だった。アンディはあちこちに連絡してみるがどうすることもできず、そのことでミランダにこってりと嫌味を言われる。
映画『プラダを着た悪魔』のあらすじ【転】
すっかり落ち込んだアンディは“ミランダが認めてくれない”とナイジェルに泣き言を言う。ナイジェルはアンディの横暴さと努力不足を指摘する。この仕事をしながら服装に構わない自分のミスに気づいたアンディは、ナイジェルにコーディネートをしてもらいおしゃれな女性に変身する。
見た目も中身も自分のアシスタントらしくなったアンディにミランダも一目置き始める。しかしネイトは仕事優先主義になっていくアンディを快く思っていなかった。
アンディは仕事で訪れたクラブで有名な作家のクリスチャン・トンプソンと知り合う。憧れのトンプソンに自分の文章を読んでもらえることになり、アンディは有頂天になる。
アンディを認めたミランダは編集過程の本を毎晩自宅に届ける役目をエミリーからアンディに引き継がせる。エミリーは絶対に何も見るなと忠告するが、アンディは双子に騙されて2階へ上がり、ミランダ夫婦の口喧嘩を目撃する。これがミランダの逆鱗に触れる。
翌日、ミランダは双子のために発売前のハリー・ポッターの原稿を手に入れろと無謀なことを言い出す。用意できなければ帰ってこなくていいという事実上のクビ宣告をされ、アンディは追いつめられる。しかし駄目元で連絡したトンプソンが原稿を入手してくれ、アンディはクビを免れる。ミランダもアンディの有能さを認めざるを得なかった。
映画『プラダを着た悪魔』の結末・ラスト(ネタバレ)
ミランダの信頼を勝ち得たアンディは、パリ・コレの同行を求められる。エミリーのことを考えてアンディは悩むが、結局行くことにする。交通事故で大怪我をした日にそれを知ったエミリーは、見舞いに訪れたアンディを追い払う。アンディは“仕方なかった”と言い訳していたが、内心はパリ行きに浮かれていた。ネイトはそんなアンディの本音を見抜き、彼女のもとから去って行く。
パリに入ったアンディは、夫から離婚話を切り出され、娘たちがかわいそうだと涙を流すミランダを見る。それでも決して仕事に穴を開けないミランダを尊敬する。
ナイジェルは長年の苦労が報われ、世界市場に進出するブランドの責任者に選ばれていた。アンディもナイジェルの出世を心から祝福する。
トンプソンと一夜を共にしたアンディは、彼から近々ランウェイ・アメリカ版の新編集長に現在フランス版の編集長をしているジャクリーヌが就任するという話を聞いて驚く。アンディは急いでミランダに知らせようとするが、ミランダに追い払われてしまう。
実はミランダは全てを承知で裏工作しており、ナイジェルに約束した地位をジャクリーヌに回していた。他人を傷つけて自分の地位を守るミランダのやり方に、アンディは怒りを感じる。そして本来の自分を取り戻し、ミランダのもとを去る。
帰国後、ネイトと仲直りすることもでき、アンディは新聞社の面接に向かう。新聞社はアンディのことをミランダに問い合わせていた。ミランダからは“彼女は最も期待を裏切ってくれたアシスタントで、彼女を雇わないならあなたは大バカです”という返答がある。そのおかげで新聞社は快くアンディを雇ってくれた。
アンディは今もアシスタントを頑張っているエミリーにパリで着たオートクチュールを譲りたいと電話をかける。そして通りでミランダを見かけたアンディは彼女に手を振る。ミランダは素っ気なく車に乗り込むが、車内で満足げに微笑んでいた。
映画『プラダを着た悪魔』の考察・解説(ネタバレ)
映画『プラダを着た悪魔』で伝えたいことはなに?
『プラダを着た悪魔』は、キャリアの成功を追求することと自分自身の価値観や人間関係のバランスを保つことの難しさを描いた作品です。主人公アンディは、一流ファッション誌でアシスタントとして働くうちに、仕事への情熱を高めていきますが、同時に私生活が犠牲になっていくのです。
この映画が伝えたいのは、仕事で成功を収めることも大切だけれど、自分らしさや大切な人々とのつながりを失わないことがより重要だということです。アンディは最終的に、自分のやりたいことのために「ランウェイ」を去る決断をします。これは、キャリアを追求する中で自分自身を見失わないことの大切さを示しているのです。
つまり、『プラダを着た悪魔』は、仕事と私生活のバランスを保ちながら、自分の価値観に忠実に生きることの重要性を説いている作品だと言えるでしょう。
映画『プラダを着た悪魔』でミランダがしたナイジェルへの裏切りとは?
『プラダを着た悪魔』において、ミランダがナイジェルを裏切ったのは、彼の昇進の機会を奪ったことを指します。ナイジェルは長年ミランダの右腕として働き、ファッション業界で成功を収めてきました。そして、ついに彼は有名ブランドのクリエイティブ・ディレクターに就任するチャンスを得たのです。これは彼の夢の実現でした。
しかし、ミランダは自身の地位を守るために、ナイジェルが就くはずだったポジションをライバルのジャクリーンに与えてしまいます。これによって、ナイジェルは期待していた昇進を逃し、大きな失望を味わうことになったのです。
ミランダにとっては戦略的な判断でしたが、ナイジェルにとっては自分の努力が水の泡になったも同然でした。このシーンは、ファッション業界の厳しさと、成功のために他者を犠牲にせざるを得ない現実を如実に表しています。ナイジェルの失望ぶりと、ミランダの冷徹さが観る者の心に強く訴えかけるのです。
映画『プラダを着た悪魔』に原作と違うところはある?
『プラダを着た悪魔』の映画版は、ローレン・ワイズバーガーの同名小説が原作ですが、いくつかの点で異なっています。まず、ミランダの描写が大きく変わっています。原作では冷酷で感情を見せない人物でしたが、映画では人間味が加えられ、仕事と家庭の両立に悩む姿が描かれました。これにより、観客はミランダにある程度共感できるようになったのです。
また、映画のエンディングも原作とは違います。原作ではアンディがミランダに反発し、携帯電話を投げつけて去るという劇的な別れ方でしたが、映画では静かに辞め、後にミランダと再会するシーンが追加されました。これによって、映画はより前向きで温かみのある結末になりました。
さらに、アンディの恋人ネイトとの関係も、原作と映画では異なります。映画では二人が復縁の可能性を匂わせる終わり方ですが、原作では完全に別れてしまうのです。
このように、映画版では観やすさとキャラクターへの感情移入を重視した変更が加えられています。原作のリアルで辛辣な描写に比べ、映画はエンターテインメント性を高めているのです。
映画『プラダを着た悪魔』の最後、アンディを見かけたミランダが笑うのはなぜ?
映画『プラダを着た悪魔』のラストシーンで、ミランダがアンディを見かけて微笑んだのは、彼女の成長と自立を認めたからだと解釈できます。アンディは、厳しいファッション業界で働くうちにプロとしての力をつけ、ミランダからの信頼を勝ち取るまでになりました。しかし最後は、自分の夢であるジャーナリズムの道を選び、ミランダのもとを去ったのです。
去り際、ミランダは「あなたは私に似ている」と言いますが、アンディは彼女とは違う道を選びました。これは、ミランダにとって意外な選択であり、同時にアンディの強い意志の表れでもあったのです。ミランダの微笑みは、そんなアンディの決断を評価し、一人前のプロとして認めたことの表れだったのでしょう。
このシーンは、ミランダのアンディへの複雑な感情を表しており、彼女の人間性を垣間見せる重要な場面となっています。また、アンディにとってファッション業界での経験が無駄ではなかったことを示唆しているのです。
映画『プラダを着た悪魔』でミランダはプラダを着ていない?
『プラダを着た悪魔』というタイトルには「プラダ」という言葉が入っていますが、実はミランダがプラダのアイテムを身につけているシーンはほとんどありません。それは、このタイトルが文字通りの意味ではなく、ミランダという登場人物の性質やファッション業界での立ち位置を象徴しているからです。
プラダは高級ブランドの代名詞であり、ミランダがその業界のトップに君臨する存在であることを示唆しています。彼女は作中、プラダに限らず様々な一流ブランドの服を着用しています。それは、彼女がファッション界の頂点に立つ人物であり、その地位にふさわしい身なりを常に心がけているからです。
つまり、「プラダを着た悪魔」というフレーズは、ミランダの冷徹さや強さ、そしてファッション業界での絶対的な権力を比喩的に表現したものなのです。彼女の服装そのものよりも、その存在感やオーラにこそ、タイトルの意味が込められていると言えるでしょう。プラダを着ているかどうかは重要ではなく、彼女がファッション界の「悪魔」的存在であることを示しているのです。
映画『プラダを着た悪魔』で登場する名言とは?
『プラダを着た悪魔』には、印象的な台詞が数多く登場します。中でも特に有名なのが、ミランダがアンディに放った「セリュリアンのセーター」に関するセリフです。自分がセーターをたまたま選んだだけだと言うアンディに、ミランダは冷静にこう説明します。「あなたが着ているそのセーターも、ここにいる人々が何年もかけて選び、誰かがその色を選んだから市場に出たのです」と。これは、ファッションが単なる服ではなく、多くの人の努力と選択の結果であることを示唆しているのです。
また、ナイジェルの「私たちは、誰もやりたくない仕事をやっているのです」という言葉も印象的です。これは、ファッション業界の厳しさと、その中でプロとして働くことの難しさを表現しています。
さらに、アンディがミランダに辞めることを伝えた際、ミランダが「私たちは似た者同士よ」と言うシーンも名場面の一つです。これは、ミランダがアンディの中に自分と同じ強さや野心を感じ取っていたことを示唆しており、二人の特別な関係性を物語っています。
これらの名言は、映画のテーマやキャラクターの本質を深く掘り下げており、観る者の心に強く訴えかけます。ファッション業界の華やかさの裏にある厳しさや、人々の努力と苦悩が伝わってくるのです。
映画『プラダを着た悪魔』の最後、ミランダとアンディはどうなった?
映画『プラダを着た悪魔』の結末で、アンディは自分の夢であるジャーナリストの道を選び、ファッション誌「ランウェイ」を去ることを決意します。一方、ミランダはアンディの決断を予感しつつも、彼女の成長を認めています。
アンディは、ミランダの下で厳しい試練を乗り越え、プロとしての力をつけました。しかし同時に、仕事に没頭するあまり大切な人間関係を犠牲にしていることに気づいたのです。自分が本当にやりたいことは何なのかを見つめ直し、ファッション業界を離れる決意をしました。
一方、ミランダはアンディの去就を予期していましたが、彼女を一人前のプロとして評価するようになっていました。アンディが去った後、偶然彼女を見かけた時に微笑むシーンがあります。これは、ミランダがアンディの成長と自立を認めたことの表れだったのです。
二人はそれぞれの道を歩むことになりましたが、お互いに大きな影響を与え合ったことは間違いありません。直接の関わりは持たなくなったものの、アンディはミランダから多くを学び、ミランダもまたアンディから何かを得たのでしょう。
映画を通して描かれた二人の関係は、成長と自己発見の象徴として機能しています。そしてアンディとミランダが別々の道を歩み始めるラストシーンは、感動的な結末を印象づけているのです。
映画『プラダを着た悪魔』のミランダはどんな女性?モデルはいる?
『プラダを着た悪魔』に登場するミランダ・プリーストリーは、ファッション誌「ランウェイ」の編集長であり、非常に厳格で冷徹な女性として描かれています。彼女は常に完璧を求め、周囲の人間に高いレベルの仕事を要求します。その一言一言は周りの人々に大きな影響を与え、彼女は恐れられる存在なのです。しかしその一方で、ファッション業界のトップに立つために自分を犠牲にしてきた強さも持ち合わせています。
実はこのミランダのキャラクターは、実在のファッション誌「ヴォーグ」の編集長アナ・ウィンターがモデルになっていると言われています。アナ・ウィンターもまた、ファッション界で絶大な影響力を持ち、厳しい仕事ぶりと高い美的感覚で知られる人物です。本作の原作者ローレン・ワイズバーガーは、以前アナ・ウィンターのアシスタントを務めていたそうで、その経験が作品に反映されているのだとか。
ただし、映画ではミランダの人間的な側面も描かれており、仕事のプレッシャーや家庭の問題に悩む姿も見せています。これは、彼女が単なる冷酷な上司ではなく、トップの座に立ち続けるために努力と犠牲を払ってきた複雑な人物であることを表しているのです。
ミランダのキャラクターは、観る者に畏怖の念を抱かせると同時に、そのプロ意識と強さに感銘を与えます。彼女は、ファッション業界という特殊な世界を象徴する存在として、リアリティを持って描かれているのです。
映画『プラダを着た悪魔』の最後、アンディは「ランウェイ」をなぜ辞めた?
『プラダを着た悪魔』の結末で、アンディが「ランウェイ」を去った理由は、仕事に没頭するあまり、自分自身の価値観や人生の目的を見失いそうになったからです。彼女はファッション業界で働き始めた当初、ミランダの厳しい指導の下、次第にプロとしての力をつけていきました。
しかし、その過程で恋人や友人との関係が疎遠になり、自分にとって大切なものを犠牲にしていることに気づいたのです。アンディは、ミランダのように仕事一筋の人生が本当に自分の望むものなのかを深く考えるようになりました。
さらに、ミランダが長年の部下であるナイジェルの昇進の機会を奪う姿を目の当たりにし、そのような生き方は自分には合わないと強く感じたのです。アンディは改めて、ジャーナリストになるという自分の夢を思い出し、「ランウェイ」での仕事が自分の価値観とそぐわないと判断しました。
最終的に、彼女は「ランウェイ」を辞め、自分の道を歩む決意をしたのです。この選択は、アンディが自分らしい人生を取り戻すための重要な一歩でした。彼女が去るシーンは、自分の信念に従って生きることの大切さを象徴しており、映画のテーマを印象づける感動的な場面となっています。
映画『プラダを着た悪魔』でナイジェルがかわいそうと言われるのはなぜ?
『プラダを着た悪魔』でナイジェルがかわいそうだと感じられるのは、彼が長年にわたってミランダを支え続けてきたにもかかわらず、昇進のチャンスを奪われてしまったからです。ナイジェルは「ランウェイ」のファッションディレクターとして、常にミランダの右腕となって働き、彼女を支えてきました。彼はプロ意識が高く、ファッションへの情熱を持ち、業界で成功することを夢見ていたのです。
ついに、ナイジェルは有名ブランドのクリエイティブ・ディレクターになる大きなチャンスを掴みました。これは、彼の長年の努力が報われる瞬間のはずでした。しかし、ミランダは自分の地位を守るために、ナイジェルのポジションをライバルのジャクリーンに与えてしまったのです。
ナイジェルは、ミランダの決定にショックを受けながらも、表面上は受け入れざるを得ませんでした。彼の仕事への情熱と献身が報われず、夢を打ち砕かれる様子に、観客は彼への同情を覚えずにはいられません。
ミランダから裏切られたと感じたナイジェルの姿は、ファッション業界の冷酷さと、出世のために他者を犠牲にせざるを得ない現実を象徴しています。彼の悲哀を通して、この世界の厳しさが浮き彫りになるのです。
映画『プラダを着た悪魔』のタイトルはなぜプラダ?
『プラダを着た悪魔』のタイトルに「プラダ」が使われているのは、このブランドがファッション業界の象徴であり、高級感と権威を表しているからです。作中で、ミランダ・プリーストリーはファッション誌「ランウェイ」の編集長として君臨し、業界で絶大な影響力を持っています。彼女の冷徹さと厳しさは、まるで「悪魔」を連想させます。
「プラダ」は、ミランダのファッション業界での地位と権力を象徴しているのです。彼女が実際にプラダを着用しているかどうかは関係ありません。タイトルに使われたこのブランド名は、彼女が業界の頂点に立つ存在であることを示唆しているのです。
また、プラダは高級ファッションブランドの代名詞でもあります。映画で描かれる華やかな世界と対照的に、その裏側に潜む冷酷さや厳しさを表現するのにふさわしいブランドだと言えるでしょう。
つまり、「プラダを着た悪魔」というタイトルは、ミランダの権威と冷徹な一面を比喩的に表現したものなのです。プラダという名前を通して、ファッション業界の持つ美しさと残酷さの両面性を伝えようとしているのです。
映画『プラダを着た悪魔』はどこで見れる?フルで無料視聴する方法は?
映画『プラダを着た悪魔』を見逃した人やもう一度見たい人のために、以下の記事では映画『プラダを着た悪魔』のフルを無料視聴できる動画配信サービスと方法について紹介しています。
ぜひ、以下の記事もご覧いただき、映画『プラダを着た悪魔』をフル視聴してみてはいかがでしょうか。
みんなの感想・レビュー
作中に登場する数々の華やかな衣装、内容はあまり興味がないがファッションに興味がある人が見ても映画好きとは違う観点でこの作品を好きになります。
アンディもミランダもそれぞれ仕事に没頭しすぎた故に私生活でもビジネスでも失うものが多かった。しかし新しい道を歩んだり、大きなことを成し遂げるためには多少なりとも犠牲は付き物だ。これからのそういう人たちはぜひ見てほしい。その職を理解し、負けじと仕事にしがみつく姿勢は鬼上司をも屈服させる将来が待っているだろう。
この作品の魅力はメリル・ストリープですね。行動はわがままで独裁者のようですが、憎めないキャラに仕上がっています。最後に「彼女を雇わないのは愚か者だ」みたいなメッセージを残しているのが皮肉が効いていてとても良いです。
アンディにはどうしても共感できませんでした。途中までは地味な女性がどんどん綺麗になっていくシンデレラストーリーなのですが、肝心なところでナイジェル頼みだったせいでしょうか。ナイジェルが良い人だったから成立した関係のような気がしていしまいますが、利用できるところはしていてアンディは賢いのかもしれません。
『メンタリスト』のサイモン・ベイカーも出演していましたが、パトリック役のイメージが強すぎてあまり魅力的ではありませんでした。やはり、この映画はメリル・ストリープでもっています。
ひたすらにアン・ハサウェイが可愛い!ダサめな女性が美しく変身していくサクセスストーリー。主人公だけでなく周りの人たちも含めて、とにかくファッションが素敵すぎる。ファッション好きや、アンのファンなら見るべき一作です。アンディの仕事に対する姿勢や、ひたすらに一生懸命な姿がキラキラしていて素敵、見ている側に元気を与えて仕事を頑張ろうと思わせてくれる作品です。ミランダ演じるメリル・ストリープもさすがの貫禄で、とってもカッコ良かったです。
ミランダの仕事ぶりは恐らく今の日本だと大問題になると思うが、徐々に彼女に認められていく主人公の姿は輝いていてドキドキした。私は恐らくミランダの下では3日も経たずに音をあげると思うが、必死に仕事をする彼女がとても羨ましく思えた。
物語の終わりがどこか納得できない部分もある。華やかな世界で誰よりも厳しい上司にやっとの思いで認められ、やりがいも感じていた仕事から、どうして恋人の一言で離れてしまったのだろう。たくさんのパパラッチの中で、振り返ってアンドレアの姿を探すミランダの表情が少し切なかった。
あまりにも有名なタイトルなのでもちろん聞いたことはあったが、なんとなく、“お洒落でキラキラしているだけの映画”というイメージがあったので、観るのが遅くなってしまった。結果、大反省。タイトルだけで映画を判断してはいけないし、多くの人に愛される映画にはやはりそれだけの理由があるのだ。
15年近くも前の作品なのにファッションにまったく古臭さを感じないのも驚き。この映画のメッセージはもっと別のところにあると思うが、どんどん綺麗になっていくアンディの姿を見ると、私もお洒落を頑張りたい!という気持ちになってくる。
一切共感の出来ない駄作。
自分のやりたい仕事のため彼氏と別れ、簡単に他の男と寝ておきながら、その仕事を諦めたとたんにヨリを戻すとか、主人公はタチの悪い尻軽女としか思えません。
ミランダと共謀して登り詰めるとこまで登る話なら良かったが、最後にアレは無いだろう。
場違いな格好でファッション誌の仕事を始めたアンディ。初めは嫌だと思っていた仕事でも、やっていればやりがいを感じることもある。自分が変わろうと思った瞬間から周りも動き出す。そして自分が変わっていくことで応援してくれる人が現れ、その一方で離れていく人もいるだろう。成功のエッセンスがギュッと詰まった作品ではないだろうか。頑張っている人に希望を与えてくれるような、とても前向きで心洗われる映画に仕上がっている。改めて頑張ろうと思わされる。
仕事に、恋に、人生を頑張る全ての人に観て欲しい最高のサクセスストーリー。ジャーナリストを目指してニューヨークに出てきたアン・ハサウェイ演じるアンディ。お洒落には全く興味がなく、女子力も低め。そんな彼女が手にした仕事は、世界中の女性が憧れるファッション誌「RUNWAY」の編集長ミランダのアシスタント。
ファッション誌とは真逆の世界にいたアンディがどんどん成長し、綺麗になってキラキラしていく様子が最高。本当に元気が出ます。そして、アンディは仕事をする上でもプライベートでも、周りの人に恵まれていてそれを大事にしている。信頼できる人が居ることは大きな支えになるんだと感じました。
人生のモチベーションが上がる、大好きな作品です。
アン・ハサウェイ演じる主人公、アンディが、仕事とともにファッションセンスが見違えるほどにどんどん磨かれていく様子は見ていて楽しい。
主役も良いのだが、私が一番注目したのは、先輩アシスタント役のエミリー(演じているのは役と同じ名前のエミリー・ブラント)である。厳しいが、自分の仕事に誇りを持ち、上司であるミランダに認められるために必死である。アンディに対しきつく当たるところがあるが、自分が風邪をひいてしまい仕事に支障が出てしまったときにアンディに助けられた際は素直に感謝もできる。彼女の行動の全ては夢のためであり、共感する働く女性も多いのではないかと感じた。
夢を追いかける猪突猛進なアンディ、地位を確立しても尚仕事に奮闘するミランダなど、社会を全力で生きる女性が描かれています。ナイジェルのアンディに対する辛口な意見は、見ている自分にも突き刺さります。見るとやる気がみるみる沸いてくる傑作です。
なにより、アン・ハサウェイが可愛すぎます。職場の環境を無視すれば、正直服装はビフォーアフターどちらも素敵です。マイ・インターンもそうですが、芯の強い女性役が非常に似合う方だなと思いました。
ジャーナリストになることが夢だった、アンドレアは偶然ファッション雑誌のアシスタントとなります。
ファッションに全く興味がなくバカにしていた彼女がファッションに目覚めおしゃれな服に身を包み、バリなりと働く姿はとてもかっこよく、憧れを感じます。
しかし仕事を最優先にし、大切な人たちとの距離ができてしまいます。最後には友達、家族、恋人の大切さに気付き、しっかりと自分の信念を通す姿に強さを感じ、大切なものは何か再確認させてくれる映画です。
まさしくファッショナブルなファッション業界を見せる映画。アン・ハサウェイ演じる主人公の容姿が可憐に変わっていくのも見もので、あんな風にNYやパリを歩いて見たいと思える。辛い仕事や有り得ない仕事をこなして成長していく姿には勇気をもらいます。
メリル・ストリープ演じる上司の傲慢な態度は、確かに厳しいが、実は人間味溢れた女性であることがわかってくるのがいい。だからこそ、ラストに繋がるシーンは彼女たちの目指すものが違うだけの別れであり、お互い認め合っているのは分かる。ラストはだからこそ心温まる。気持ちのいい満足度の高い映画です。
オシャレに興味がなかったアンドレアが少しずつファッションへと興味を持ち、成長していく過程がとてもよかった。ナイジェルに服を見繕ってもらって以降のアンドレアの意識の変化は特に目紛しいものがある。普通なら投げ出したくなるような仕事にも食らいつくアンドレアの姿は、観ていてとても格好良かったと思う。
一つの仕事によって、アンドレアの価値観も意識も変わっていく。プライベートでの優先順位も、生活も、次々に変化する。人は何かを得るとき、同じように何かを捨てる必要があるのだ。
アンドレアとミランダの関係は必ずしも良いとは言えない。しかし、ミランダの「私たちは似ている」という言葉が全て間違っていると断言できない。彼女は最後にはアンドレアを推薦した。満足げに微笑む表情は、2人の関係をはっきりと表している。仕事や人間関係に悩むすべての女性に観てもらいたい映画だ。
ファッション業界独特の厳しい空気の中でも、ファッションの楽しみ方や、こだわりを持っている美しさも感じられた。アン・ハサウェイが演じるアンディは、不器用ながらも仕事に対して真面目に一生懸命に励み、そういうアンディを編集長のミランダが受け入れ始めるあたりも見所だ。
仕事と恋の両立で上手くいかないアンディの人間らしさにも共感を覚える。初めは、文句を言いながらやっていた興味のない仕事であったが、ミランダの仕事の情熱に感化され、おしゃれや美容も勉強し、自らの殻を破る。アンディという一人の女性が困難に立ち向かいながらも成長していく姿は、間違いなく楽しんで見られるだろう。
憧れやかっこよさ、耐え抜く強さや勇気…、働く女性にとって手に入れたいものがすべて詰まっている作品だと思う。毎朝仕事に行く前に見たくなる。主人公演じるアン・ハサウェイの表情や雰囲気が徐々に進化していくところや、メリル・ストリープの貫禄ある自然な演技がとても美しい。
ストーリーだけではなく、ファッション自体や色の使い方などの見せ方も素晴らしく、「一流」や「最先端」というものを間近で感じられる。なんだか少し自分がおしゃれになった気分になれる不思議な作品でもある。
ミランダの悪魔っぷりも最高だが、アンドレアがどんどんお洒落になり仕事もバリバリこなして、ランウェイに相応しい女性になっていく姿が美しくて強く惹かれた。
結局ミランダから離れるが、新しい自分の居場所を見つける。一皮剥けた感じが凛としていてかっこよかった。
最後はミランダの人間味ある優しい一面が垣間見えて、グッときた。
忙しない日々の中で、何を大切にするべきか、考えさせられる。
背中を押してくれる作品。
①メリル・ストリープの人間らしい“プラダを着た悪魔”
原作小説は、主人公と同世代の女性から特に高い支持を受けている作品。
“プラダを着た悪魔”ことランウェイの編集長ミランダを演じたメリル・ストリープの細かい演技によって、普通の女性ミランダとしての一面も描かれている。
パリに出張中、夫から離婚を言い渡された事をアンドレアに告白するシーンでは、平然としていながらどこか寂しげに「雪の女王」と自分を表現するなど、“プラダを着た悪魔”の中身が垣間見える。
大きな動きをするのではなく、細かい表情や視線、ちょっとした手の動きひとつでがらりと変わるキャラクターになっているのは、さすがベテラン女優といったところ。
正反対に、大きな動作やくるくると変わる表情のアンドレアは、アン・ハサウェイにピッタリな役どころ。
終盤でミランダとアンドレアがばったり遭遇するシーンでは、さりげなく手を振るアンドレアとサングラスを外す時に一瞬だけ手を上げるミランダの様子が、ちょっと微笑ましい。
しかし、仕事を優先してネイトにふられたアンドレアが、パリでトンプソンと関係を持ち、帰国してランウェイを辞めたからネイトとヨリを戻したいという部分は無理やりすぎる。
②ファッション誌を扱った映画ならではの衣装の数
元々スタイルがよくて美人なアン・ハサウェイが、ダサい服装の女の子からファッションのプロ、ナイジェルの手によって変身するという部分には違和感がある。
変身前も後も、元が良いので大きく変わったようには見えないのだ。
「セックス・アンド・ザ・シティ」も担当したパトリシア・フィールドが手がけた衣装は、アン・ハサウェイの可愛らしさとセクシーさ、どちらも引き出すものになっている。
有名な雑誌にかける値段の大きさや、運転手付きリムジンでの送り迎えがあるミランダなど、常識から飛び出した規模の違いにはやりすぎた印象を感じる。
有名ファッション誌「ウォーグ」に勤めていた時の経験を元に書かれた小説が原作ということもあり、まるで悪魔にように厳しい編集長の下で働くことになった、ファッションに興味の無い主人公に感情移入しやすい作品。
ベテラン女優メリル・ストリープが演じた編集長ミランダ、別名“プラダを着た悪魔”もまた、芯が強くて厳しいが人間らしさもちゃんとあるひとりの女性として、感情移入できる作品になっている。
恋愛を仕事、どちらかを選ばなければならない状況や、男性は洋服作りが好きな事を公言しにくいという台詞もあり、女性だけでなく男性にも見やすい作品。
「セックス・アンド・ザ・シティ」の衣装も担当したスタッフによる、アン・ハサウェイのオシャレな衣装の数々は見もの。