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映画『デビルズ・バックボーン』あらすじとネタバレ感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『デビルズ・バックボーン』の概要:2001年制作のスペイン映画。監督・脚本はギレルモ・デル・トロ。制作はペドロ・アルモドバル。出演はエドゥアルド・ノリエガ、マリサ・パレデス、フェデリコ・ルッピ、フェルナンド・ティエルブなど。

映画『デビルズ・バックボーン』 作品情報

デビルズ・バックボーン

  • 製作年:2001年
  • 上映時間:106分
  • ジャンル:ホラー
  • 監督:ギレルモ・デル・トロ
  • キャスト:エドゥアルド・ノリエガ、マリサ・パレデス、フェデリコ・ルッピ、フェルナンド・ティエルブ etc

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映画『デビルズ・バックボーン』 評価

  • 点数:85点/100点
  • オススメ度:★★★★★
  • ストーリー:★★★★☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★★
  • 演出:★★★★★
  • 設定:★★★★☆

[miho21]

映画『デビルズ・バックボーン』 あらすじ(ストーリー解説)

映画『デビルズ・バックボーン』のあらすじを紹介します。

舞台は激しい内戦下のスペイン。戦争で孤児になった子供たちを預かっているのは、人里離れた所にポツンと建っているサンタ・ルチア孤児院である。ある時、この孤児院にカルロス(フェルナンド・ティエルブ)という12歳の少年がやって来る。

この孤児院には義足の女院長カルメン(マリサ・パレデス)や、デビルズ・バックボーンと呼ばれる胎児入りのラム酒漬けを飲んでいる医師のカザレス(フェデリコ・ルッピ)、イケメンだが粗野な職員ハチント(エドゥアルド・ノリエガ)など個性豊かな面々がいた。

カルロスが使う事になったベッドとは、いわくつきの12番ベッドであった。このベッドには過去に、突如として行方不明になったサンティ(フニオ・バルベルデ)という少年が使っていたものなのだ。しかもその晩からカルロスは謎の幻聴と幻覚に悩まされ始める。やがてサンティの霊が自分に何かを訴えようとしている事に気付いたカルロスは、サンティの死の原因を探ろうと決意する。しかしそれは、この孤児院に隠された、とある秘密を掘り明かすことになってしまうのだった。果たしてカルロスはすべての謎を解き明かす事は出来るのだろうか。そしてサンティはいったいなぜ死んでしまったのだろうか……。

映画『デビルズ・バックボーン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『デビルズ・バックボーン』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

ギレルモ・デル・トロ監督渾身の一作

今作の監督はスペインの映画監督ギレルモ・デル・トロ。ハリウッドに招かれた撮った「ミミック」で、プロデューサーとの対立にウンザリした彼が、母国に戻りペドロ・アルモドバル制作により本領発揮したのが今作「デビルズ・バックボーン」である。彼独特の恐ろしくも美しい世界観が全編に渡って堪能できる魅力あふれる恐怖譚だ。デル・トロ自身が「自身の作品の中ではベスト」と語っているように、彼の愛情が最も感じられる一作とも言える。孤児院を舞台にした地味な話ではあるが、建物の造形や、不気味な地下室の描き方は驚くほど多彩である。第16回ゴヤ賞で特殊効果賞を受賞したのも納得の出来だろう。

スペイン内戦・子供・幽霊というキーワード

今作の舞台の背景にはスペイン内戦が描かれている。数々の犠牲者を出した内戦により、この国は孤児であふれかえっていた。そんな子供たちが集まる孤児院が、今作の舞台である。スペイン内戦を舞台にした少年譚と言えば同監督の「パンズ・ラビリンス」を彷彿とさせるし、孤児院で幽霊と出会うというストーリーは、後にスペインで生まれた傑作ホラー映画「永遠のこどもたち」の原型とさえ言える。つまりこの映画はスペイン産ホラー映画において、後世に多大な影響を与えた一作なのだ。夜な夜な登場する幽霊の恐ろしさ、そしてその死因を巡る謎解きの醍醐味、そして悪の元凶を倒すラストのゾッとする展開など、全編がクライマックスといえる面白さ。スペイン映画お馴染みのイケメン俳優エドゥアルド・ノリエガの憎々しい悪人ぶりも堂に入っていて素晴らしい。ここにスペイン産ホラー映画の原点があるという意味でも必見の作品と言えるだろう。


ホラー映画だと思って鑑賞しましたが、これはホラーではなく人間ドラマでしょう。孤児院に連れてこられた少年が体験する恐怖を描いていますが、個人的には周りの大人たちの行動や人間関係の方が怖いと感じました。
戦争が全てを変えてしまったのかもしれませんが、子供に対する優しさや思いやりをもてなくなってしまうほど疲弊している大人たちは善悪の区別もつかず、何をするか分からない怖さがありました。
独特の世界観なので、好き嫌いが分かれそうです。(女性 30代)

映画『デビルズ・バックボーン』 まとめ

ギレルモ・デル・トロ監督作品の中では比較的知名度の低いといえる「デビルズ・バックボーン」。しかし、決して作品の質が低いという訳ではなく、むしろ同監督のフィルモグラフィーの中でもトップの部類に入る傑作だといえる。奇しくも同じ年に公開された、スペイン映画監督アレハンドロ・アメナーバル監督のハリウッドデビュー作「アザーズ」と比較される事も多いが、監督の個性が全面に出ているという点でも今作に軍配が上がる事は間違いない。近年はハリウッドで良質なエンタメ作品を量産しているデル・トロ監督だが、古巣であるスペインに戻ると今作のようなゴシックホラーを作り上げているという二面性も魅力の一つだ。イギリスのテレビ番組で「最も怖い映画の場面100」にも選ばれたという、幽霊登場シーンも必見である。

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