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映画『ディナーラッシュ』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『ディナーラッシュ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ディナーラッシュ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『ディナーラッシュ』の結末までのストーリー
  • 『ディナーラッシュ』を見た感想・レビュー
  • 『ディナーラッシュ』を見た人におすすめの映画5選

映画『ディナーラッシュ』の作品情報

ディナーラッシュ

製作年:2001年
上映時間:99分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:ボブ・ジラルディ
キャスト:ダニー・アイエロ、エドアルド・バレリーニ、カーク・アセヴェド、ヴィヴィアン・ウー etc

映画『ディナーラッシュ』の登場人物(キャスト)

ルイス・クローパ(ダニー・アイエロ)
ミューヨークのトライベッカにある四つ星イタリアンレストラン『ジジーノ』の経営者。妻と二人で始めた家庭的なイタリア料理店が、現在は俗的な人気店となっていることを快く思っていない。息子ウードの料理の腕を認めてはいるが、まだ経営権を譲る気は無い。イタリアンマフィアと繋がりがあり、裏社会と巧みに渡り合ってきた。
ウード・クローパ(エドアルド・バレリーニ)
ルイスの息子。ジジーノの料理長で、今をときめくスターシェフ。料理のセンスと腕は素晴らしいが、世間知らずなところがある。厨房の識見と店の経営権をいつまでも譲らないルイスに不満を感じている。女癖が悪い。
ダンカン(カーク・アセヴェド)
ジジーノの副料理長。伝統的な手法で作るイタリア料理が得意で、ルイスにシェフとしての腕を買われている。ギャンブル狂で、借金を重ねつつも博打を止めることができない。
ニコーレ(ビビアン・ウー)
レセプション担当。連日押しかける大勢の客を巧みに裁き、的確な判断を下す。ダンカンの恋人だが、ウードとも肉体関係を持っている。
マルティ(サマー・フェニックス)
ウェイトレス。アーティストでもあり、彼女の絵はジジーノの壁に飾られている。現実的で強気な性格で、気難しい客にも臆さず接客する。
ショーン(ジェイミー・ハリス)
バーテンダー。飄々とした男性で、冗談を言いながら混み合うカウンターで見事な対応を見せる。古今東西の雑学に通じており、バーカウンターはショーンにクイズ問題を出そうとする客で毎晩鈴なりである。
カーメン(マイク・マクダローン)
クイーンズ地区出身のイタリア系ギャング。義兄パオロと組んでいる。賭けの胴元をしており、ダンカンがギャンブルで負った借金にかこつけて、ジジーノを乗っ取ろうと計画している。童顔。
パオロ(アレックス・コラード)
カーメンの相棒。妹はカーメンの妻。巨躯を誇る大食漢。
ゲイリー(ジョン・ロスマン)
ルイスの旧友の会計士。ルイスから、引退する際の手続きについて相談を受けている。
フィッツジェラルド(マーク・マーゴリス)
ニューヨークの高名な画商。高慢で嫌味な男性で、ジジーノに気鋭の若手芸術家を連れてきては、偉そうに振る舞っている。
ケン(ジョン・コーベット)
バーカウンターにやってくる一人客。表向きはウォール街で働く平凡な金融マンだが、裏の顔を持っている。
ジェニファー(サンドラ・バーンハード)
ニューヨークの有名な料理評論家。正体を隠すため、偽名を使って予約し、カツラを被って来店する。常に不機嫌そうな表情をした横柄な女性。ウードと関係を持っている。
ドルリー(ウォルト・マクファーソン)
ルイスの知り合いのニューヨーク市警。ルイスにジジーノに招かれ、満員の店で優待される。
エンリコ(フランク・ボンジョルノ)
ルイスの親友。ダンカンの借金が原因で、ルイスと老後の計画に踏み出す直前に、カーメンとパオロによって射殺される。
ナタリー(ポリー・ドレイパー)
エンリコの娘。ルイスとは幼い頃からの知り合い。エンリコは裏社会の人間であったがために殺されたと思っており、父親の素性を疑ってルイスとも距離を置いている。

映画『ディナーラッシュ』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『ディナーラッシュ』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ディナーラッシュ』のあらすじ【起】

ニューヨークの有名四つ星レストラン『ジジーノ』のオーナーのルイスは、引退を考え始めている。ルイスは親友のエンリケと相談し、余生を楽しむ計画を立てている。

ある日、エンリケは、二人組のギャング、カーメンとパオロに射殺される。ジジーノの副料理長ダンカンはカーメン達に高額の借金を負っており、カーメン達はこのことをダシにルイスを脅迫し、ジジーノを乗っ取ろうとしている。ルイスはエンリケの娘ナタリーに会い、大切な者を失った悲しみを分かち合う。

ルイスの息子ウードが料理長を務めるジジーノは、3ヶ月先まで予約で埋まっており、連日有名人達が訪れる。ある火曜日の夜、いつものように開店直後から店はごった返し、厨房は戦争状態である。

ウードは、会計士のゲイリーと共に店に来たルイスに、ジジーノの経営権を譲るよう要求する。何度頼み込まれても、ルイスはウードに店を譲るつもりは無い。

遅刻してきたダンカンは、厨房でサッカー試合の実況中継のラジオをつける。借金が嵩んでいるにも関わらず、ダンカンは、ルイスにサッカーの試合の賭けに参加できるよう頼み込む。ルイスに断られたため、ダンカンはカーメンに電話をかけ、賭けへの参加を取り付ける。

カーメンとパオロがジジーノに来店し、ダンカンについて話がある、とルイスを呼び付けける。カーメン達は、ダンカンの借金にこじつけてジジーノを買収しようとしていることを、ルイスに告げる。

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映画『ディナーラッシュ』のあらすじ【承】

画商のフィッツジェラルドが若手芸術家達を連れて来店し、ウェイトレスのマルティを侮辱する。金融マンのケンはカウンターに座り、バーテンダーのショーンと会話を始める。

ダンカンは、レセプション担当の恋人ニコーレを店の裏に呼び出す。ダンカンはニコーレがウードと関係を持っていることに気づいており、ニコーレの気持ちを確かめようとする。

突如、ニューヨーク中で停電が起こり、店内は真っ暗になる。厨房は混乱を極め、怒声が飛び交う。スタッフ達は急いでキャンドルを灯し、各テーブルに配る。ショーンは客から投げかけられる雑学クイズを次々と突破し、店を盛り上げてフォローする。

ゲイリーは、ルイスが開店した当時よりも品性が大きく落ちた現在のジジーノを非難する。ルイスは、引退する際に必要な手続きについて、ゲイリーに相談している。

ルイスの招待を受け、娘とジジーノを訪れていたナタリーは、ルイスに挨拶をして帰ろうとする。ナタリーはエンリケの死について疑問を抱えており、ルイスにも暗殺の責任の一端があると考えている。

フィッツジェラルドはウードをテーブルに呼び、威厳を示そうと芸術家達に紹介する。接客に来たマルティは、店にかかっている自分の絵を酷評したフィッツジェラルドに一言やり返す。フィッツジェラルドは、内心ではマルティの絵の才能を認めている。

映画『ディナーラッシュ』のあらすじ【転】

有名女性シェフを伴って来店した料理評論家のジェニファーは、ウードをテーブルに呼び付ける。ジェニファーの言葉に動揺したウードは、経営権についての不満を再びルイスに述べる。ルイスは、店にギャングが来ていることも見抜けないウードの未熟さを諭す。ウードは、ルイスに料理を任されているダンカンに嫉妬している。

サッカー試合の勝敗が決まり、賭けに負けたダンカンは厨房で取り乱す。賭けの結果を知ったカーメン達はダンカンを呼び出す。

逃亡を図ったダンカンは、店の裏口にニコーレを呼び出し、賭けに負けて借金が倍になったことを打ち明ける。ニコーレは、変わらぬ愛を告げてダンカンを思い止まらせる。勇気を取り戻したダンカンは、自分の過ちを受け入れようとする。

ルイスはナタリーに電話をかけ、エンリケに対する疑問を解消させる。ナタリーはルイスを家に招待する。

ジェニファーからの注文を受け、ウードは完璧な料理を作ろうと腕を奮う。ウードは、渾身の一皿を作る手伝いをしたダンカンに礼を述べる。ジェニファー達は、ウードの料理を大絶賛する。

ルイスに招かれた刑事ドルリーが、妻と共に来店する。ルイスはカーメンとパオロが来ていることをドルリーに伝える。

映画『ディナーラッシュ』の結末・ラスト(ネタバレ)

ルイスはダンカンを事務室に呼び出し、ギャンブルを止めるよう忠告する。反発するダンカンに、ルイスは、ダンカンの借金が原因でエンリケが殺された上に、店が乗っ取られそうになっていることを明かす。ルイスはダンカンに借金と同じ額の金を渡し、これを限りにギャンブルを止めることを約束させる。

ルイスがダンカンを庇い立てしたことを知ったウードは、店の全権を与えない限りジジーノを辞めるとルイスに宣言する。疲れ果てて引退を考えていたルイスは、経営権をウードに譲ることを決意する。ルイスは、本心ではウードを誇りに思っていることを息子に伝える。

ダンカンは、ウェイトレスを介してカーメンに金を渡す。その場面を目撃したドルリーは、今夜の店の状況は仕組まれたものだと気づく。ドルリーはカーメン達のテーブルに行き、逮捕をちらつかせて挑発する。

カーメン達は話があるとルイスに声をかけ、階段下のトイレへ向かう。ゲイリーは席を立って店を後にし、ゲイリーは他の客が入れないよう階段の途中に立ち塞がる。先にトイレに来ていたケンは、サイレンサー付きの銃で先にパオロを、続いてカーメンを射殺する。ケンは裏口から店外へ脱出し、ゲイリーは何事もなかったかのように退店する。

カーメン達の死体を発見したドルリーの妻が叫び声を上げ、店内は騒然となる。警察や報道陣がやってきた後、店はようやく閉店する。

ジジーノから少し離れた所に停めた車に待機していたルイスとゲイリーは、ケンに報酬を渡す。表向きは金融マンのケンは、ルイスと懇意の暗殺者であった。万事丸く収まったことを確認し、ルイスはナタリーの家へ向かう。

映画『ディナーラッシュ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

グランドホテル様式の映画でイタリアンレストランの一夜を描いた作品。登場人物のキャラクターが魅力的であり、映像もスタイリッシュ。何気ない日常の風景と裏側の緊迫感のあるやり取り、想像を大きく裏切るラストと映画の必要な要素が高いレベルでまとまっている。戦場のような厨房もさることながら接客スタッフの動きも洗練されており観ていて気持ちがいい。99分で多くの人間の人生を表現している。予算などなくてもセンスでここまでのスペクタクルは生み出せるということか。(男性 30代)


舞台はニューヨークのレストラン。
レストランとサスペンスという異色の組み合わせに、様々な人間模様と殺人事件が絡まる一夜を描いた群像劇。
ディナーピーク時のホールの賑やかさ、厨房で慌ただしく料理を作るシェフたち、その緊迫感や焦燥感がスピード感を持って際限なく描かれていた。
それぞれの会話や、お皿の重なる音の使い方などに細かい演出がされていて、見逃せないシーンばかりだった。何より、あの斬新で独創的な料理たちが食欲をそそる。
先の読めない予想外でダークな終わり方も好みだった。(女性 20代)


ニューヨークにあるイタリアンレストランで起こる殺人事件の話…なのですが、サスペンス要素ももちろん楽しめるものの、一番印象に残ったのは、レストランの裏側の実際の現場の緊迫感を描いたところでした。
料理を作り、お客さんに出すまでの慌ただしさと緊迫感と美味しそうな料理のギャップが何よりも楽しめました。
サスペンスが好きな方ももちろん楽しめると思いますが、グルメのドキュメンタリーが好きな人も楽しめるのではと思います。(女性 30代)


レストランや食べ物をテーマにした作品がすごく好きで、これまで数多くの映画を見てきましたが美味しい料理とサスペンス的な要素が絡み合うとこんなに面白くなるのかと驚きました。
どちらも丁寧にしっかりと描いているので人気レストランの裏側を覗いているような気持ちにもなれるし、個性豊かな登場人物の人間関係に興味をそそられつつ、サスペンスの部分もしっかり作り込まれていました。
登場人物は多いですが、スピード感があり分かりやすいストーリーなのであまり気にならずに見られました。(女性 30代)


まるで一夜限りの舞台劇を観ているような臨場感。ニューヨークの人気レストランという密室を舞台に、料理、家族、金、芸術、ギャングが交錯する濃密なドラマが展開されていて、一瞬たりとも目が離せませんでした。ラストの銃撃シーンと静かなエンディングのギャップが強烈。予想以上の傑作でした。(20代 男性)


女性としては、料理と男たちの葛藤を軸にした“男くさい”映画かなと思っていたけど、想像以上に繊細で、シビアな人間ドラマでした。特に父と息子の対立と和解、裏社会との繋がり、静かな復讐など、見どころが多い。テンポの良さとカメラワークも秀逸でした。(30代 女性)


料理人としてのプライド、芸術としての料理、経営者としての現実。そのすべてが同時進行で描かれ、どの登場人物も背景を持っていてリアル。特に父ルイスが仕掛けた結末には鳥肌。表面的には何も変わらず営業は続く…この終わり方が最高に渋い。(40代 男性)


レストランを舞台にした群像劇で、ここまで緊迫感がある映画はなかなかない。特に女性目線で観ると、ウェイトレスのキャラクターや、料理人たちの裏の顔に引き込まれる。職場の中の上下関係や男女の駆け引きも生々しくてリアル。派手さはないけど、心に残る映画です。(40代 女性)


ギャング要素が入ることで一気にドラマの深みが増していく。父と息子の葛藤もありながら、静かに進行していく復讐劇の緊張感が見事。料理のシーンも非常に美しく撮られていて、まるで美術作品のよう。エンドロールまで余韻が続く、完成度の高い大人の映画でした。(30代 男性)


意外と女性にも刺さる作品だと思いました。シンプルな対話劇の中に、それぞれのキャラの人生や野望が詰まっていて面白い。特に最後の展開は何度も見返したくなるほど衝撃的。人間の裏と表、日常の中の非日常を、料理という静かな舞台で表現した巧さに感動しました。(20代 女性)

映画『ディナーラッシュ』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ディナーラッシュ』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

『バベットの晩餐会』(1987)

この映画を一言で表すと?

「一皿の料理が、人生の記憶と心を解きほぐす」

どんな話?

19世紀のデンマーク。寡黙な女性・バベットが村の人々のために作る“最後の晩餐”。料理を通して、閉ざされていた心と過去が静かにほぐれていく、心温まる物語。

ここがおすすめ!

華やかさよりも深い余韻が魅力の一作。『ディナーラッシュ』と同じく料理が人間ドラマの中心にあり、静かな語り口で“食”の尊さと人生の味わいを感じさせてくれます。

『マイ・インターン』(2015)

この映画を一言で表すと?

「世代も価値観も超えて、人は人から学ぶことができる」

どんな話?

シニアインターンとして若い女性CEOの会社にやってきたベン。異なる立場ながらも、仕事と人生の本質を通して2人は深い信頼関係を築いていくハートウォーミングな物語。

ここがおすすめ!

現代社会における“働くこと”と“人間関係”を描いたこの作品は、『ディナーラッシュ』のような職場ドラマに惹かれた人に刺さるはず。心地よいテンポと深い人間性が魅力です。

『レストラン・ル・レーヌ』(1995)

この映画を一言で表すと?

「完璧な一皿を求める情熱が、厨房を戦場に変える」

どんな話?

一流シェフの名声と料理へのこだわり、そしてそれを取り巻くスタッフたちの人間模様が交錯する、一夜限りのレストラン営業を描いた極上のグルメドラマ。

ここがおすすめ!

緊張感漂う厨房の空気と、一皿に賭ける執念がひしひしと伝わってくる作品。『ディナーラッシュ』のテンションとスタイルに惹かれた方にとって、たまらない一本です。

『ナイトクローラー』(2014)

この映画を一言で表すと?

「欲望と成功に取り憑かれた男の暴走劇」

どんな話?

深夜のロサンゼルスを舞台に、事件現場の映像を撮影してテレビ局に売るフリー記者が、次第に倫理を超えた“スクープ至上主義”へと傾いていく。

ここがおすすめ!

『ディナーラッシュ』の持つ都会の緊張感、閉ざされた空間で渦巻く人間の欲望──そんな空気をよりダークに描いた社会派スリラー。エッジの効いた作品を求める人に。

『ビッグ・ナイト』(1996)

この映画を一言で表すと?

「一夜に賭ける二人の兄弟、料理に込めた夢と誇り」

どんな話?

イタリアンレストランを営む兄弟が、経営の危機を乗り越えるため一夜限りのスペシャルディナーに全てを賭ける。料理と家族と誇りを描いた心揺さぶるドラマ。

ここがおすすめ!

『ディナーラッシュ』と同じく、“レストラン”という舞台で繰り広げられる濃密な人間模様が見どころ。ラストの沈黙の朝食シーンは、映画史に残る名場面です。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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