映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』の概要:香港警察情報課のホン・ドウヘン警視が殺害された。彼は亡くなる前、部下の命を守るために潜入中の捜査官のデータを消去していた。2年後、潜入捜査官のディンは、ホンの部下と思われる人物からメールをもらう。
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』の作品情報
上映時間:109分
ジャンル:アクション、サスペンス
監督:ジャズ・ブーン
キャスト:ニック・チョン、ルイス・クー、フランシス・ン、カーメイン・シェー etc
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』の登場人物(キャスト)
- ラム(ニック・チョン)
- 徳貿グループの重役。頭が切れる人物で、徳貿グループの社長も恐れている。注意深い性格。その正体は、潜入捜査官。
- シウ(ルイス・クー)
- 徳貿グループのカジノを運営している。ラムの相棒で、固い絆で結ばれている。潜入捜査官に成りすます。娘がいる。
- Q警視正(フランシス・ン)
- 香港警察情報課の一員。冷静沈着で、頭が切れる。部下のディンと共に、「ブラックジャック」の捜索を行う。
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』のあらすじ【起】
2年前、香港警察情報課のホン・ドウヘン警視が殺害された。彼は亡くなる前、部下の命を守るために潜入中の捜査官のデータを消去していた。警察はデータを復元し、接触が途絶えた潜入捜査官の居場所を探った。
潜入捜査官のディンはホンの部下を名乗る人物・ブラックジャックから、「君を探していた」と書かれたメールを受け取る。ブラックジャックが使っていた暗号文は、ホンの部下が使っていたものと同じだった。ブラックジャックはホンの死後単独で潜入を続けており、明後日の19時に会いたいと言ってきた。
香港警察情報課の仲間が見守る中、ディンはブラックジャックが指定したホテルを訪れた。そこでは、東林グループによるパーティーが行われていた。パーティーの最中に突然爆発が起こり、東林グループの会長のドゥンヤウがビルの外に宙吊りにされてしまう。犯人のラムは仲間のシウの車に乗って逃走した。香港警察情報課のQ警視正はシウ達を追うが、逃げられてしまう。
ラムはミンが社長を務める会社の重役で、東林グループの新規事業を潰すために騒動を起こしたのだった。今回の件で、東林グループの株は大暴落した。ラムは事件を起こした後すぐに警察が現れたことから、内通者の存在を疑った。
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』のあらすじ【承】
ドゥンヤウは徳貿グループの麻薬ビジネスを狙っていた。パーティーで起きた事件はその牽制だと考えられ、犯罪組織課がラムの取り調べを行った。Q警視正は経歴からラムが自分のことをインテリだと思っていると考え、刑事に取り調べのアドバイスをした。ラムは何かを隠している様子だったが、特に何の情報も得られなかった。
ディンは再びブラックジャックからのメールを受け取る。指定された場所には、徳貿グループのホテルがあった。Q警視正が見守る中、ディンは中国・マカオにあるホテルを訪れた。そこで、ブラックジャックと思われる男(シウ)に会う。しかし、シウは女殺し屋に襲われる。ディンはシウを助けるため、必死に戦った。Q警視正は銃を持っている振りをし、女殺し屋を追っ払った。
シウはラムに地下空間に連れて行かれる。そこには、ディンの姿があった。シウは内通者の疑いを持たれていた。ディンはマカオでシウと会っていたため、誘拐されたのだった。ラムはシウの携帯を調べ、発信機を発見する。だが、それをつけたのはディンではなく、徳貿グループの裏切り者の男だった。男はミンを襲おうとして殺された。ディンは無実を訴えるが、潜入捜査官であることを知る男・フーンヘイが現れ撃たれてしまう。
シウはQ警視正に会い、ディンが亡くなったことを教えた。シウは潜入中だったため、潜入捜査官達のデータが消去されたことを知らなかった。そのため、潜入捜査官であると証明できるものが何もなかった。シウはそのことに苛立ちを隠せなかった。一方、ラムはマカオのホテルでのシウの様子を、監視カメラの映像で確認した。そして、自分を裏切っているのではないかという疑いを持つ。
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』のあらすじ【転】
シウは密売人と会うため、ブラジルに来たことをQ警視正に連絡した。Q警視正はシウを守るため、応援の手配を急いだ。Q警視正は音声を通じて、取引の様子を聞いた。取引が終わったとき、突然銃声が鳴り響いた。シウとラムは取引現場から脱出するが、銃を持った男達に追いかけられる。シウはラムを庇って撃たれた。
シウとラムが車に乗り込んだとき、鍵がかかりミンからの電話がかかってきた。ミンは頭が切れるラムが、自分を蹴落とそうとしているのではないかと恐れていた。そこで、ブラジル人を使って車に爆弾を仕掛け、彼のことを始末しようとしていた。しかし、ラムはそのことに気づいていた。さらに、手下を使って爆弾設置を阻止し、ラム達を守った人物がいた。その人物は麻薬の売人のドゥンで、前回の取引で麻薬を横領したミンに怒っていた。ミンは鍵がかかった車から出られず、爆発に巻き込まれて吹き飛んだ。
ラムはシウが携帯を使って誰かに連絡を取っていたことに気づいており、銃を向けた。シウは警官であることを認めるが、ラムのことは本当に兄弟のように大切に思っていた。それは、命懸けで守った姿からも明らかだった。ラムは引き金を引くが、シウを撃たなかった。そのまま、彼を放置して立ち去った。
ラム達のやり取りを聞いていたQ警視正は、発砲音を使ってラムがメッセージを伝えてきたことに気づく。そのメッセージは、「俺はブラックジャックだ」だった。シウとラム、どちらが本当のことを言っているのか分からなかった。
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』の結末・ラスト(ネタバレ)
Q警視正はフーンヘイをディンに会わせた。フーンヘイはディンの義父で、潜入捜査官だった。彼は麻薬の売人達に正体がバレそうになったので、死を偽装して隠れていた。それはディンも知らないことだった。フーンヘイはディンとの連絡が途絶えたと知り、ミンを尾行していた。そして、ディンを殺したように見せて助けたのだった。ディンは義父が生きていたことを喜んだ。
4ヶ月前、ホン警視のパソコンに何者かが侵入していた。犯人はブラックジャックのデータと暗号表をハッキングし、破壊していた。シウはネット上で徳貿グループのカジノを運営しているため、警察のサーバーに侵入できる可能性があった。ブラックジャックに成り代わったのは、警察を利用しラムを排除しようとしたのかもしれなかった。Q警視正とディンは、ラムが自分達の仲間でシウが偽物ではないかと考えた。
ラムは麻薬の売買を行った者達の逮捕が行われる前に、シウを逃がすことにした。そんな時、何者かの襲撃を受ける。秘書兼ボディーガードのシウインは、瀕死の状態でラムを守り続けた。仲間が迎えに来たため、ラムはシウインを連れて逃げようとした。だが、シウインは一緒に逃げるのを拒み、その場に留まって敵と戦い続けた。ラムは仲間に引き摺られながら、シウインが撃たれて亡くなるのを沈痛な表情で見ていた。ディンも何者かに襲われるが、Q警視正に助けられる。ディンは怪我を負ったQ警視正を抱き締め、死なないでくれと縋った。
ラムはシウの元に向かった。ラムはシウの娘を人質に取っており、自殺するようシウに命令した。シウはラムが渡した銃で、自分を撃ち抜いた。だが、それは空砲だった。ラムはシウのことを根っからの悪人だとは思えず、殺す気はなかった。シウインが殺されたのも、シウの仕業ではないと気づいていた。シウもラムのことを警官だと気づいており、Q警視正と関わりがあることに気づいてから麻薬を奪うことを諦めていた。
ラムとシウの前に、男が現れた。警察に麻薬を押収されたことに怒り、ドゥンが殺すよう指示を出したのだった。ラム達は怪我を負いながらも、男と必死に戦った。ラムはシウを助けるため、男を道連れにして道路に飛び出した。シウはラムの死を悲しんだ。その後、麻薬カルテルのリーダー、ドゥン・パクホは逮捕された。
映画『ダブル・サスペクト 疑惑の潜入捜査官』の感想・評価・レビュー
香港で放送されたテレビドラマ『Line Walker』のスピンオフ作品。全体的にはスリルがあってカッコいい作品なのだが、細かなところで説明が足りず、もやもやとした疑問を消化しきれなかった感じがする。ホン警視がどうして潜入捜査官のデータを消去したのか分からないし、警察のデータが簡単にハッキングされた設定が納得できなかった。戦闘シーンは迫力があり登場人物達が魅力的だったので、中途半端なストーリーがもったいないなと思った。(MIHOシネマ編集部)
香港の人気ドラマのスピンオフ作品ということですが、日本のドラマに見慣れている私としては想像できない展開が続くのでとても斬新で、楽しんで見られました。
潜入捜査という映画の中ではありふれた題材ですが、アクション、コメディ、サスペンスなど様々な要素が詰め込まれています。
ルイス・クーとニック・チョンのバディは最高です。日本ではあまり馴染みの無い俳優ですが、この作品を見て一気に好きになりました。多くの作品に出演しているようなので、他の作品も見てみたいと思います。(女性 30代)
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