映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』の概要:魔の国の魔女ヨヨは空間移動魔法に巻き込まれ、異世界へワープしてしまう。そこで知り合った少年孝洋は、呪いで両親を化け物に変えられていた。ヨヨたちの前にはさらに不可解な出来事が起こり始める。ヨヨは二つの世界を救い、無事に魔の国へ帰れるだろうか。
映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:アニメ、ファンタジー
監督:平尾隆之
キャスト:諸星すみれ、加隈亜衣、沢城みゆき、櫻井孝宏 etc
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映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』の登場人物(キャスト)
- ヨヨ(諸星すみれ)
- 魔の国で妹のネネと共に「呪い屋」を営む魔女。自らの活躍が絵本にもなっている“絵本級の大魔法使い”で、その魔力は無尽蔵とされる。実年齢は18歳だが魔法が暴走したために氷漬けにされ、6歳の少女の姿をしている。
- ネネ(加隈亜衣)
- ヨヨの妹で15歳。魔法中学校を首席で卒業した“最優秀お手本級魔法使い”。事件解決に向け、魔の国からヨヨをバックアップする。
- 孝洋(沢城みゆき)
- ヨヨの迷い込んだ“異世界”横浜に住む小学生。呪いによって両親を化け物にされてしまう。当初はヨヨに不審を抱くが次第に協力的になり、ヨヨを魔の国へ帰すべく奔走する。
- 健生(櫻井孝宏)
- 孝洋の兄。臆病な性格でリアクションがオーバー。事件解決に向けて情報収集で活躍する。
- 亜紀(佐々木りお)
- 孝洋と健生の従妹でおとなしい幼女。父親の仕事が忙しく、孝洋の家に預けられている。
- ビハク(中川翔子)
- ヨヨのボディーガード役を務める使い魔。猫のような姿をしている。
- おヨネ(本田貴子)
- ヨヨとネネの祖母。魔の国の総司令官で世界最強の魔女。魔の国の異常事態を受け、妹のおヨミと共にネネの元へ乗り込む。大戦艦「カボチャパーティー」を駆る。
- 西浦(浅沼晋太郎)
- 亜紀の父でゲーム開発者。亡き妻、ナオの意を酌んで魔法を組み込んだ携帯ゲームを開発する。
- ナオ(雪野五月)
- 元は魔の国の住人だったが、十二年前に空間移動魔法に巻き込まれ、異世界に迷い込んでしまった。そこで西浦と知り合い、亜紀を産んだ。魔力を貯める“奇跡石”の研究者。
- 樹老長(長克巳)
- ヨヨたちの営む「呪い屋」のある森の長老。
映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』のあらすじ【起】
魔の国、樹老長の森に住む魔女の姉妹ヨヨとネネは、呪いや魔法で人々の悩みを解決する「呪い屋」を営んでいた。
ある日、ヨヨとネネは行方不明の姉を探してほしいという女性の依頼を受けた。その直後、森に奇怪な大樹が生えてきた。それは魔の国のヨヨたちが見たこともない現代の高層マンションに絡みついていた。ヨヨは使い魔のビハクを連れ、すぐに調査を開始した。
エレベーターの中に人影を見たヨヨは、後を追って乗り込んだ。すると足下に謎の魔法陣が現れ、見知らぬ世界に飛ばされてしまう。
時空のねじれを通り抜けたヨヨの見た目は、年かさの少女に成長していた。ヨヨの傍らには幼い従妹の亜紀を連れた孝洋がいた。孝洋は突然現れたヨヨに驚き、亜紀を抱えて一目散に逃げ出した。
自宅へ戻った孝洋を待っていたのは魔力で化け物に変身してしまった両親たちだった。孝洋を追って来たヨヨは、ベランダ越しに見る横浜の街に仰天し、異世界に来てしまったことを知った。
魔の国の水晶を通してヨヨと会話したネネは、魔の国と異世界で起こっていることには関連があると見て取った。ヨヨは孝洋と彼の兄、健生の頼みを引き受け、彼らの両親にかけられた魔力の元を辿ってみることにした。
映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』のあらすじ【承】
魔力を辿ったヨヨが小学校へ来ると、携帯ゲームに熱中していた孝洋の友人たちが化け物に変身した。ヨヨは化け物を中華街まで追跡して捕獲した。ヨヨはトラックの前に飛び出した子供を助け、子供の親に感謝された。しかし、“死ぬこと”への意識が希薄なヨヨは困惑するだけだった。
孝洋の両親と友人はどちらも同じ携帯ゲームをプレイしていた。ゲーム内に現れるレアカードには願い事を書き込むと、願いが叶う代償として化け物にされてしまう呪いがかけられていた。
一旦魔の国へ帰ろうとしたヨヨはエレベーターへ戻った。しかし時空が遮断され、帰れなくなっていた。
翌日、健生はゲームの開発者が亜紀の父、西浦であることを突き止めた。西浦は去年、妻のナオを事故で亡くしていた。
一方、魔の国の図書館へ来たネネもカードに描かれた魔法陣の図柄から、奇跡石研究の第一人者だったというナオに辿り着く。ナオはヨヨと同じく空間移動に巻き込まれ、魔の国から姿を消していた。写真のナオは姉を探しに来た依頼者の女性にそっくりだった。
同じ頃、現実世界から建物が消失し、魔の国に降って湧くという現象が起き始めた。
映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』のあらすじ【転】
花火大会に出かけたヨヨと孝洋の前で観客が化け物に変身した。さらに、空が妖しい光に包まれると地響きと共に突風が吹き荒れ、会場は大惨事になった。状況を把握すべく箒で空に上がったヨヨは、建物が次々に消失し、異空間に呑み込まれていくのを見た。
地上に戻ったヨヨは、亜紀を置き去りにしたことで孝洋に責められる。ケガをした亜紀が死ぬかもしれなかったと言う孝洋に“身体があるなら生き返らせればいい”と言い放つヨヨ。呆れた孝洋はヨヨを置いて亜紀と二人、病院へ向かった。
ヨヨは、瓦礫の下から瀕死のビハクを見つけ、魔法で必死に介抱する。しかし、ビハクは生き返らず、ヨヨはこの世界では生命が有限であることを知る。絶望しつつ、諦め切れないヨヨを見かねた救急隊員が手を尽くすと、ビハクは奇跡的に蘇生した。
病院に駆けつけたヨヨは、消失現象の波が再び迫っていることを察知し、屋上へ上がった。ヨヨは持てる魔力のすべてをかけて魔法陣の結界を張り、消失の波を食い止めた。孝洋たちは倒れているヨヨを見つけた。
その頃、魔の国は現実世界から降り注ぐ建築物で大混乱に陥っていた。ヨヨたちの祖母で魔の国総司令官のおヨネは、孝洋たちに対して一日の猶予の内に状況を改善しなければ侵略行為と見なすと宣告してきた。
映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』の結末・ラスト(ネタバレ)
目覚めたヨヨの魔力は低下しており、ネネはこのままでは魔の国に帰れなくなってしまうと心配する。ヨヨは全部の呪いを解いて、おヨネの攻撃をやめさせようと決意する。ヨヨと孝洋はゲームの生みの親、西浦の会社へ向かった。
ヨヨたちに会った西浦はゲームの秘密を語った。魔の国の人だった西浦の妻ナオは、薄れゆく自らの魔力を奇跡石という石に貯める術を編み出した。西浦はそれをゲームに組み込み、ナオの希望通り人々の願いを叶えようとしたのだった。
事態を収束させるには奇跡石を壊すしかないと判断したヨヨは、石を包む巨大樹を目指して進んだ。途中、石を守る謎の巨大ロボットの攻撃をかわしながら、石に辿り着いたヨヨは魔力が弱っていたため、石の内部に呑み込まれてしまう。
ヨヨは石の記憶から呪いの真相を知る。他人の願いを叶えたいというナオの望みは、彼女の純粋な善意から生まれたものだった。しかしナオの思いとは裏腹に、人々の願い事は自分本位の我儘ばかりであったため、強大な呪いに変わってしまったのだった。
呪いの枷でがんじがらめにされるヨヨ。そこへ大災難に見舞われた街の人々の、他人を思いやる願いが溢れ出した。奇跡石は破裂して魔力が解放され、ヨヨにも充填される。時間切れを理由におヨネの巨大戦艦が砲撃を始めるが、砲弾の当たった先は巨大ロボットだった。ロボットは倒され、ネネの空間を越えた後押しを受けたヨヨは、見事呪いの浄化を成功させるのだった。
孝洋に送られてエレベーターに乗り込んだヨヨは、今度は無事に魔の国へ帰還した。
映画『魔女っこ姉妹のヨヨとネネ』の感想・評価・レビュー
魔法の国の少女が異世界の少年と出逢い、互いのカルチャーギャップにぶつかり合いながらも成長していく。ボーイ・ミーツ・ガール物としても成長物としても王道のストーリー。普段は利己的な街の人々が、危機に際して善意を発揮し、他人を思いやることでそれを乗り越えるという結末は、震災後の日本と重ねて容易に理解できる。反面、「なんだそんなことか」と思う人もいるだろう。ファンタジーに一々説明を求めるのは野暮だが、それにしても、後半の怒涛の情報量は付いていくのに必死ではある。(MIHOシネマ編集部)
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