映画『素敵な遺産相続』の概要:エヴァは夫が亡くなりショックを受けるが、親友のマディに支えられる。その後、生命保険会社から、夫の死亡保険金を受け取った。小切手を見ると、契約の金額よりも遥かに大きい金額が書かれていた。
映画『素敵な遺産相続』の作品情報
上映時間:92分
ジャンル:コメディ
監督:アンディ・テナント
キャスト:シャーリー・マクレーン、ジェシカ・ラング、ビリー・コノリー、サンティアゴ・セグーラ etc
映画『素敵な遺産相続』の登場人物(キャスト)
- エヴァ・フェントン(シャーリー・マクレーン)
- 元教師。夫に先立たれてしまい、意気消沈する。真面目な性格。クリスタルという名の娘がいる。
- マディ(ジェシカ・ラング)
- エヴァの親友。病気を患っており、あまり先は長くない。陽気な性格。夫が浮気をして家を出て行ってしまう。
- レイシー・チャンドラー(ビリー・コノリー)
- 本名はエヴェレット・ビックス。貿易商としてエヴァ達に近づくが、本当はマダムを誘惑する詐欺師。
- ヴェスプッチ(ハワード・ヘッセマン)
- ベネフィシャル生命保険会社に38年勤めている。エヴァを担当している。娘が嫁ぎ、中国に行ってしまう。娘に会いに行くための旅費を稼ぐため、働き続けている。
映画『素敵な遺産相続』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『素敵な遺産相続』のあらすじ【起】
エヴァの夫のフランクが亡くなり葬儀が行われた。娘のクリスタルは母が1人になってしまったことを心配する。クリスタルは家を売り、母を施設に入れることにした。エヴァの親友のマディは、葬儀の間中涙を流していた。てっきりフランクの死を悲しんでいると思っていたのだが、夫が若い秘書のクラリッサと浮気していることに気づき悲しんでいたのだった。
マディの夫が家を出て行き、クラリッサと同棲を始めた。動揺したマディは、自分が病気であることをエヴァに話してしまう。半年先までは生きられるが、生存率は僅か20%しかなかった。マディは詳しい病名までは話さず、二度と病気の話はしたくないと言った。エヴァはショックを受けるが、マディの意思を尊重して詳しく聞かなかった。
エヴァは夫の保険金を受け取った。契約は5万ドルのはずなのだが、なぜか500万ドルの小切手が送られてきた。エヴァはそのことをマディに報告し、保険会社に連絡をした。だが、担当者に連絡が通じず、小切手の額が契約と違うことを伝えることはできなかった。
エヴァとマディは銀行に手続きに行き、お金を口座に移してもらうことにした。エヴァ達は自分達の誤った行いがバレやしないかとヒヤヒヤしていたが、小切手に問題がなかったため手続きは正常に行われた。
映画『素敵な遺産相続』のあらすじ【承】
ヴェスプッチはベネフィシャル生命保険会社に38年勤めていた。上司から定年を勧められるが、中国に嫁いだ娘に会いに行くのにお金がかかるので断った。そんな時、エヴァの件が発覚する。事務処理上のミスによるものだった。エヴァの担当者だったヴェスプッチは、クビになりたくなければお金を回収するよう上司から指示される。
エヴァはお金の使い道をマディに相談した。その結果、カナリア諸島に行き、バカンスを楽しむことになった。エヴァ達がおしゃれをしてプールサイドベンチに座っていると、貿易商のレイシー・チャンドラーに声をかけられる。チャンドラーは2人を夕食に誘った。エヴァは乗り気ではなかったが、マディが誘いに応じた。
約束の時間に遅れてチャンドラーが現れた。話したことを忘れていたり言葉を間違えたりすることから、エヴァはチャンドラーが認知症を患っているのではないかと疑いを持った。しかし、マディはエヴァの忠告に耳を貸さなかった。3人で食事をしていると、チャンドラーは別れた元妻を目撃し席を立ってしまう。
エヴァ達は再びチャンドラーと合流し、彼に誘われてカジノに行くことになった。マディは1人ではしゃぎ、エヴァはチャンドラーに教えてもらいながらカジノを楽しんだ。マディは負けてスッてしまうが、エヴァは大勝ちした。
映画『素敵な遺産相続』のあらすじ【転】
エヴァはチャンドラーに誘われ、出かけることにした。マディはおしゃれをしているエヴァを褒めて見送った。一方、マディは勇気を出し、男性と出会うためにおしゃれをして出かけた。そして、バーの店員にお金を渡し、素敵な男性が来たら席まで案内して欲しいと頼んだ。
店員に連れられて、チップという名の男性がマディの席まで来た。チップは彼女と大喧嘩したばかりだった。しかも、彼女は別の男性と去って行ってしまっていた。チップはお酒を飲み、マディと話して楽しい時間を過ごした。そして、マディとベッドを共にした。一方、エヴァもチャンドラーとベッドを共にしていた。
ヴェスプッチは旅券や支払い状況などからエヴァがカナリア諸島にいると知り、クリスタルと共に会いに行くことにした。クリスタルは飛行機の中で眠っていたのだが、悪い夢を見たせいで泣いてしまう。クリスタルは最近孤独感が消えないことをヴェスプッチに打ち明け、泣きじゃくった。
エヴァの部屋にベネフィシャル生命保険会社のフォーブスという人物が訪ねてきて、一緒に帰国しなければ収監されると言われる。チャンドラーは話を聞き、賄賂としてカジノのチップを換金して渡すことを提案した。
マディはチャンドラーが元妻だと言っていた人と話し、彼女がチャンドラーとは全く関係がないことを知る。チャンドラーは詐欺師だったのだ。一方、エヴァはフォーブスに45万ユーロのお金を渡していた。
マディとエヴァはクリスタルとヴェスプッチに会い、詐欺に遭ったことを指摘される。ヴェスプッチが一緒に帰国するようエヴァに求めていたとき、娘夫婦から電話がかかってきた。娘は誕生日プレゼントとして、いつでも使える中国への往復チケットを用意していた。ヴェスプッチは冷たい態度を取りながらも、内心とても喜んだ。だが、それとエヴァの件は関係ないため、逮捕されることをはっきりエヴァに伝えた。
映画『素敵な遺産相続』の結末・ラスト(ネタバレ)
エヴァ達はチャンドラー達を捕まえ、使ってしまった分のお金を取り戻すことにした。チャンドラーの本名はエヴェレット・ビックスで、金持ちマダムを誘惑する詐欺師だった。そして、フォーブスの本名は、レイモンド・ファラガットだった。2人はこの島の大富豪でワインの貿易商であるカルロスの部下だった。
エヴァ達はヴェスプッチの制止を無視し、タクシーに乗ってカルロスの元に向かった。そして、エヴェレット達のことを話し、お金を返して欲しいと訴えた。だが、カルロスは取り合わなかった。そこで、エヴァ達はワインを割り、お金を返して欲しいと訴えた。その騒動を聞きつけ、エヴェレット達が姿を現す。
マディが倒れてしまう。眩暈を起こしただけで、命に別状はなかった。タクシーのGPSを追ってきたヴェスプッチは騒ぎ声を聞き、クリスタルに警察を呼ぶよう指示して屋敷の中に入り込んだ。そして、マディ達に現状の説明を求めた。カルロスは安物ワインを高級ワインと偽り、詐欺師のエヴェレットが販売していることを話した。エヴェレットがワインの瓶を割ってしまったため、カルロスは弁償を求めていた。そこで、エヴェレットはエヴァを騙して金を奪ったのだ。エヴァはカルロスを叱った。それを聞いたカルロスは、エヴァが自分の恩師だったことに気づく。
警官が踏み込んできて、カルロス達は逮捕された。エヴァの元に45万ユーロが戻った。ヴェスプッチは使用した分だけ回収し、残りの21万5千ドルをエヴァに返した。皆で帰国することになるが、エヴァはマディがチップのことを気にしていることに気づく。そこで、半分のお金を渡すことにした。マディはそのお金を貰い、滞在期間を伸ばすことにした。帰国できるほど生きられないため、マディはエヴァに別れを告げた。
ヴェスプッチは会社を退職し、エヴァと付き合うようになった。ヴェスプッチ、クリスタル、エヴァは、チップとマディの結婚式に参列した。
映画『素敵な遺産相続』の感想・評価・レビュー
夫の死という悲しい出来事から物語が始まるのだが、登場人物達がおもしろく悲壮感はあまり感じられなかった。冗談を交えたセリフもおしゃれで、笑いどころがたくさんある作品だった。エヴァとマディはとってもチャーミングな人物で、支え合う2人の友情が素敵だなと感じた。こんな人生を歩みたいと思わせてくれるような素敵なストーリーだった。『セックス・アンド・ザ・シティ』が好きな方なら気に入る作品だと思う。(MIHOシネマ編集部)
エヴァとマディ、年を重ねた女性二人の友情が、可愛らしくて素敵だなと思った。根っから悪人というわけではないため、予想外に手に入れたお金をドキドキしながら何に使おうか悩んでいる姿が微笑ましかった。
マディが病気で先が長くないことはショックだったが、今を楽しく生きようとする姿に元気をもらえた。チップとの関係は驚きだったが、意外とお似合いの二人だったと思う。ちょっと切なさを感じつつも、幸せな結末だったと思う。(女性 30代)
遺産相続と言うと、身内の醜すぎる争いを思い浮かべますが、今作は物凄くハッピーで多幸感のある作品でした。
夫が亡くなったことによって相続された遺産が、自分の想像を遥かに超える金額だったら…。大切な人を亡くした悲しみはもちろんあると思いますが、ちょっぴり嬉しくなっちゃう気持ちも分かりますよね。
そんな素敵な遺産をどうしようかと考える姿や、女同士の友情がとっても可愛らしくて微笑ましく見ていられました。
明るくテンポの良い作品なので、非常に見やすかったです。(女性 30代)
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