映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』の概要:平和な地球に隕石が向かっていた。しかし、隕石は運良く地球をそれて衝突を免れた。その隕石をクルーザーとして操っていたのが超ナメック星人スラッグ率いるスラッグ一味だった。彼らは星々の侵略の為に次のクルーザーとして地球を選んだのだ。
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』の作品情報
上映時間:50分
ジャンル:アクション、アドベンチャー、アニメ
監督:橋本光夫
キャスト:野沢雅子、田中真弓、古川登志夫、鶴ひろみ etc
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』の登場人物(キャスト)
- 孫悟空(野沢雅子)
- 地球育ちのサイヤ人。厳しい修行やいくつもの戦いの中で戦闘力を高めてきた。スラッグとの戦いの中でスーパーサイヤ人への覚醒の片鱗を見せる。
- 孫悟飯(野沢雅子)
- サイヤ人の悟空と地球人であるチチの息子。あどけなさが残るが戦闘力が高く、正義感を持って敵に果敢に挑んでいく。
- ピッコロ(古川登志夫)
- かつて世界征服を企んだ魔族のナメック星人戦士。悟空とは良きライバルで、時には彼にパワーを分け与えるなどして助ける。口笛が弱点である事を活かし、同じナメック星人のスラッグを苦しめる。
- クリリン(田中真弓)
- 悟空と共に修行に励んだ仲間。戦闘力は悟空やピッコロに劣るが知恵を使って強敵に立ち向かう。
- ブルマ(鶴ひろみ)
- 世界的大企業カプセルコーポレーションの娘でドラゴンボールを探知するドラゴンレーダーを作った天才科学者。悟空が初めて出会った仲間でドラゴンボールの事を良く知っている。
- ハイヤードラゴン(龍田直樹)
- 悟飯と仲が良いドラゴンの子供で口笛に合わせて踊る。
- スラッグ(屋良有作)
- かつてナメック生が絶滅の危機に瀕した時にスラッグ星に送られた超ナメック星人。ナメック星人の中では珍しい純粋な悪の戦士。そのパワーはフリーザやスーパーサイヤ人を凌ぐ可能性を秘めている。短気で残忍な性格で使えない部下も即処刑にしてしまう。地球到着時は老いていたが、ドラゴンボールによって永遠の若さを手に入れてパワーアップする。
- スラッグ一味<アンギラ(難波圭一)、ドロダボ(郷里大輔)、メダマッチャ(堀之紀)、ゼエウン(戸谷公次)>
- スラッグの手下のスラッグ星人達。太陽の光に弱く、日がとどく所ではプロテクターを身に付けている。高い科学力を持っており、惑星をクルーザーとして改造し、いくつもの星々を侵略してきた。それぞれが多彩な技を持っており、ピッコロや悟飯を苦しめる。
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』のあらすじ【起】
ある日、悟飯は仲良しのハイヤードラゴンが口笛に合わせて踊る事をピッコロに話しに行った。華麗に口笛を披露する悟飯だがピッコロはどこか苦しそうだ。そんな時、宇宙から何かが近付いてくる事を2人は感じ取った。
地球は謎の惑星が近付いていたのだ。その結果、地球人はパニックになっていた。破壊する事も可能だが、その惑星には生命反応があり、悟空とクリリンは軌道をそらす事にした。惑星が大気圏へ近づいたと同時にかめはめ波を放つ悟空とクリリン。しかし、惑星はびくともせず、2人を巻き込んで地球に落下を始める。
ところが、惑星は急に軌道を逸らし爆発してしまう。助かったと喜ぶ悟飯やブルマ達。街に目をやるとそこには見た事もない宇宙船が不時着していた。内部では地球をクルーザーにする為に科学者達が作業に追われていた。そこには魔族の幹部戦士達もおり、その中の1であるゼエウンは彼らのリーダーであるスラッグの死期が近い事を告げて急がせる。しかしそれを聞いていたスラッグはゼエウンの失言を許さず、彼を殺す。宇宙船の外ではスラッグ兵が地球侵略を開始していた。悟飯はそれを食い止めようと1人でスラッグ兵達を倒していく。スラッグはその様子をモニターで見ており、悟飯が被っている帽子の上のドラゴンボールに気が付く。
悟飯は敵を次々に倒して行くが数が全く減らない。遂には猛攻を受ける中、帽子が脱げてしまう。それを拾うスラッグ。そこへブルマがやって来て地球をどうする気かと問う。魔族戦士の1人であるアンギラは自分達の科学力を使って地球をクルーザー代わりにし、宇宙を侵略する事を説明する。そこへスラッグがブルマにドラゴンボールの事を問う。ブルマはうっかりその秘密を話してしまい、ドラゴンレーダーを奪われてしまう。スラッグは部下達に命じてドラゴンボールを集めさせる。
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』のあらすじ【承】
間もなくしてドラゴンボールを揃えたスラッグ。神龍を呼び出して永遠の若さを手に入れる。スラッグの戦闘力は若返った事により大幅に上昇した。
地球はスラッグ兵達の科学技術によって作り出された日の光を通さない厚い雲に覆われてしまった。スラッグ星人は日の光を浴びてしまうと1時間も耐えられない種族なのだ。
何とかスラッグの侵略を食い止めようとする悟飯は再び宇宙船がある所へやって来た。しかし、策を考えている内に見つかってしまい戦闘を開始する。組み手やエネルギー波を駆使して戦う悟飯だが、敵の数に押され徐々に追い込まれてしまう。
そこへピッコロが現れる。彼を見た幹部戦士達も前に出て巨漢のドロダボがピッコロと戦う事になった。ドロダボを挑発するピッコロ。ドロダボは勢い良く飛び出し、ピッコロに拳を当てようとする。ピッコロはそれをかわし、逆にドロダボへダメージを与えて行く。追い詰められたドロダボはピッコロに仲間になるよう提案するが、ピッコロは彼をエネルギー波で吹き飛ばす。
一方、悟飯は幹部戦士であるメダマッチャと戦っていた。しかし、予測不能なエネルギー弾の雨に苦戦し、大きなダメージを浴びてしまう。更に彼の背中から現れた彼の子供にエネルギーを吸い取られてしまう。ピッコロは悟飯の助けに向かうが、アンギラがそれを邪魔する。メダマッチャは悟飯に止めのエネルギー波を放つ。そこへアンギラの邪魔を振り切ったピッコロが身を盾にして悟飯を守る。アンギラとメダマッチャは追撃のエネルギー弾を放ち、ピッコロは遂に倒れてしまう。
メダマッチャはまだ息のある悟飯に止めを刺そうとする。そこへ悟空とクリリンがやって来る。惑星の接近に巻き込まれた後、2人は瀕死の重傷を負ったが仙豆でエネルギーを回復させたのだ。悟空に攻撃を仕掛けるメダマッチャだが、悟空はいとも簡単にかわす。そしてアンギラとメダマッチャの2人をほぼ一撃であっという間に倒してしまった。
悟空の圧倒的強さに震えた兵士達は宇宙船へ逃げる。そこへスラッグが現れる。スラッグは若返った自分のパワーを悟空で試そうと出てきて手始めにクリリンを一撃で倒す。悟空はそんなスラッグの戦闘力を感じ取り、攻撃を仕掛ける。スラッグは手下を倒した悟空の攻撃を難なくかわし、力強い攻撃を加える。その力には重みがあり、さすがの悟空も大きなダメージを受けてしまう。徐々にボロボロになっていく悟空。意識が薄れていく中、悟飯やクリリン、ピッコロの声を聞く。
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』のあらすじ【転】
スラッグが悟空に止めの一発を見舞おうとしたその瞬間、悟空に変化が起きた。金色のオーラが一気に悟空の体を包み、戦闘力が数段に倍増したのだ。そしてスラッグをも凌ぐそのパワーは様子を見ていた界王をも驚かせる。悟空は無意識にスーパーサイヤ人への覚醒をしていた。スラッグはそのパワーに圧倒され、腕を負傷する。
悟空のサイヤ人としての本来のパワーに喜びを感じたスラッグは、自分自身も本来のパワーを見せる事にした。彼は負傷した腕をもぎ取り、再生させて被っていたヘルメットも脱ぐ。その見かけはピッコロに似ており、悟空はスラッグがピッコロと同じナメック星人である事に気が付く。
スラッグは体を巨大化させ、パワーも上昇させた。巨大化したスラッグから逃げ惑う悟空。界王はテレパシーで悟空にスラッグの生い立ちを話す。スラッグはナメック星が絶滅の危機に瀕した時にスラッグ星に逃れたナメック星人だった。しかし温厚なナメック星人の悪の心から生まれたピッコロ大魔王と違い、スラッグは突然変異型の悪そのもののナメック星人であった。その為に戦闘力が高いスーパーナメック星人となったのだ。
スラッグの攻撃から必死に逃げる悟空。しかし、遂には追い詰められ、口からの怪光線を喰らい瀕死の重傷を負ってしまう。そしてそんな悟空を握り潰そうとするスラッグ。そこにピッコロが駆け付ける。悟空を離したスラッグは、今度はピッコロを握り潰そうとする。しかし、ピッコロには秘策があった。
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』の結末・ラスト(ネタバレ)
ピッコロは自分の耳をちぎり、悟飯に口笛を吹くように指示する。悟飯がハイヤードラゴンを躍らす口笛を吹きだすとスラッグの体が言う事を聞かなくなり始め、スラッグは苦しみ始めたのだ。ナメック星人にとって口笛は、人間にとってガラスを引っ掻くように聞こえ、神経を麻痺させるのだ。
スラッグが口笛に苦しんでいる隙にピッコロは自分のパワーを悟空に与える。そして悟空はフルパワーで自分の界王拳にピッコロのパワーを上乗せした。その凄まじい気に狼狽えるスラッグ。悟空はその隙を見逃さず一気に勝負を決める為に巨大なスラッグの体を貫く。スラッグはその場に倒れて自分の宇宙船を破壊してしまう。悟空はスラッグ星人が作り出した雲を晴らそうと上空へと飛んでいく。しかし、スラッグはまだ生きており悟空を追ってきた。悟空は雲の上に出て太陽から元気を集めて、元気玉を作った。その元気玉をスラッグに放つ悟空。スラッグは元気玉を体に受けて雲を作り出す機械と共に消滅した。
映画『ドラゴンボールZ 超サイヤ人だ孫悟空』の感想・評価・レビュー
珍しく悪のナメック星人と対決する作品。(とはいえ、ピッコロも元々は大魔王として、悪行の限りを尽くしてきた経緯があるが)本作中では、正式ではないが、悟空のターニングポイントといえるスーパーサイヤ人への変貌が見れる貴重な作品となっている。基本的にスーパーサイヤ人は、怒りが源になるはずなので、仲間を次々と倒してしまったスラッグへの怒りというよりは、不甲斐ない自分自身への怒りがトリガーとなったのだと推測出来る。とはいえ、スーパーサイヤ人になった事でスラッグを倒したわけではなく、最終的には元気玉でのフィニッシュというこの当時の安定パターンで締めている。ナメック星人の弱点が口笛という設定も、いつの間にか廃れているので、なんだか懐かしい気持ちになった。(男性 30代)
みんなの感想・レビュー