この記事では、映画『ドロップ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『ドロップ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『ドロップ』の作品情報
上映時間:122分
ジャンル:コメディ、アクション
監督:品川ヒロシ
キャスト:成宮寛貴、水嶋ヒロ、本仮屋ユイカ、上地雄輔 etc
映画『ドロップ』の登場人物(キャスト)
- 信濃川ヒロシ(成宮寛貴)
- 元々は私立の中学に通うおぼっちゃんだったが、不良に憧れ学校をドロップアウト。その後、達也達と出会い不良の仲間入りを果たす。
- 井口達也(水嶋ヒロ)
- ヒロシと同じ中学に通う、不良グループのリーダー。冷静で、どこか達観した様子を見せる。
- 木村ヒデオ(上地雄輔)
- 鳶職に就くヒロシの姉の恋人。日々喧嘩に明け暮れるヒロシ達を厳しくも優しく見守る。
映画『ドロップ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『ドロップ』のあらすじ【起】
実家は私立のおぼっちゃん学校に通わせることが出来る程には裕福で、本人の成績もまずまず。信濃川ヒロシの人生はこれから順風満帆に過ぎて行く筈でした。しかし、突然ヒロシの人生は大きく変わることとなります。なんとヒロシは突如不良に憧れ、学校を退学、ドロップアウトする事にしたのです。
ヒロシは形から入るタイプでもあったので、頭を真っ赤の坊主頭に染め、不良の仲間入りを果たそうと公立校の狛江北中学校に転入します。そんな外見をしているヒロシは不良の目につき、早速とある不良グループが喧嘩を売って来ました。そのグループのリーダーは達也という男でした。
勿論今まで喧嘩などした事もないヒロシは全く歯が立ちません。しかし、その何度やられても立ち上がる根性が認められ、ヒロシは達也達のグループに入る事を許されます。達也のグループには喧嘩で相手を噛み付くワン公、参謀的役割の森木、手グセの悪いルパンという男が在籍しており、ヒロシは彼らに混ざり理想の生活を送っていました。

映画『ドロップ』のあらすじ【承】
賑やかな日々は過ぎ、世間はクリスマス一色を迎えます。一方、ヒロシ達の方にもいくつか変化がありました。まず、狛江西中に通うテルという生徒がヒロシ達に惚れ込み、一方的にですが一緒につるむ事になりました。また、ヒロシに好きな女の子が出来ました。
その女の子の名前はみゆき、ヒロシの一目惚れでした。しかしみゆきは達也の彼女だったのでヒロシは諦めようとしますが、そんなヒロシの気持ちを知ってか知らずか達也はみゆきと別れて他の女の子と遊ぶようになりました。ヒロシはみゆきに告白しますが、間髪入れずに振られてしまいます。
そしてとうとうクリスマスイブ、ヒロシの住む地域には「鬼兵隊」という暴走族がありました。学生にしてそこの幹部広報と噂される調布南中学校の加藤と赤城のグループとヒロシ達はとある事から喧嘩することとなりました。噂通りの強さを発揮する加藤と赤城達に対して、ヒロシ達も驚異の粘りを見せ勝負は引き分けとなります。しかしその結果に満足しない両者は、クリスマスイブ以降毎日のように戦いを繰り広げるのでした。
映画『ドロップ』のあらすじ【転】
終わりの見えない戦いに、とうとうヒロシが痺れを切らしました。戦い始めて約一週間経った大晦日の夜、ヒロシは達也や森木など自分の仲間、そして加藤と赤城を自分の家に誘い一緒にパーティをする事を企画します。一触即発の空気になると思いきや、案外家族に対しての態度はしっかりしている赤城や加藤のギャップに驚いた一同の距離は一気に縮まり、喧嘩もやめ親しい仲となりました。
そしてとうとう、中学校を卒業する日がやって来ました。卒業式に参加する気のなかったヒロシと達也を諌めたのはヒロシの姉の恋人であるヒデでした。ヒデは鳶職を営んでいましたが、達也も慕う程のカリスマ性を持っていました。
ヒデの言葉通り中学校を卒業、そして高校に入学したヒロシでしたが、なんと入学初日から喧嘩をした為に退学となってしまいます。将来の夢もないヒロシは途方にくれますが、そんな時再度手を差し伸べてくれたのがヒデでした。ヒロシはヒデに誘われ、鳶職に就く事に決めるのでした。
映画『ドロップ』の結末・ラスト(ネタバレ)
一方、加藤と赤城もヒロシ達との出会いから思うところがあり、鬼兵隊を脱退する事を決意します。しかし、一度その道に踏み込んだ者が簡単に脱退を許される訳がありません。彼らを誑かしたとして、鬼兵隊はヒロシ達を狙おうと企みます。そこで赤城を人質にとった鬼兵隊は、加藤にヒロシ達を呼び出すようにと脅します。
その日、ヒロシは出勤日でした。加藤から電話を受けたヒロシは迷う事なく助けに向かおうとしますが、ヒデが社会人としての信頼、責任を説きヒロシを阻みます。そんなヒデに対して耳を貸さないヒロシは、口論の末家を飛び出します。そして達也達と合流し、奮闘の末何とか赤城と加藤の奪取に成功するのでした。
しかし、丁度その日、ヒデが建設中の足場から足を踏み外し亡くなってしまいます。ヒデとヒロシの最後の会話は、あの口論となってしまったのでした。ヒロシは改めて自分の将来を考え、誰にも甘えられない場所に行く事を決めました。そして自分のけじめとして、達也と出会ったあの場所で、再度彼とタイマンをします。街を出るヒロシを見送るホームには達也の姿はありませんでした。しかし遠い場所から一人、列車を見る達也の姿がありました。
映画『ドロップ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
不良達の友情や抗争などを描いた、青臭い青春ストーリー。クローズなどにも似た部分はあるが、ケンカだけではなく日常的な部分も多く描かれている。ケンカにケンカを重ねていくうちに、いつの間にか一緒に行動するようになったり、圧倒的な人数差がある無謀なケンカに立ち向かっていったり、尊敬していた人の死を目の当たりにしたり、卒業式で涙したりと、コテコテの青春ドラマの要素も沢山あるが、こういった作品はそれ位が良いのだと思う。むしろ清清しさすら感じるのである。(男性 30代)
芸人、品川ヒロシ原作の小説を映画化したこの作品。実は漫画化もされていて、その漫画を持っているほど大好きなんです『ドロップ』成宮寛貴に水嶋ヒロ、今観ると少し懐かしく感じてしまうキャスト。そして、信じられないかもしれませんがこの作品に出てくるおバカなヤンキー、みんな中学生の設定です。成宮寛貴演じるヒロシはヤンキーになりたいと髪を赤く染めて中学に入学した、新米ヤンキー。水嶋ヒロ演じる達也は「人は簡単に死なねえよ」が決めゼリフの強くてかっこいい男。
達也の父を演じるのは遠藤憲一。達也と父の親子喧嘩のシーンが本当に面白くて、何度も観てしまう作品です。(女性 30代)
不良映画だけど、どこか青春映画のような爽やかさも感じる作品でした。成宮寛貴演じる信濃川ヒロシの破天荒で熱い性格が魅力的で、仲間とのぶつかり合いと友情の描写にはグッとくる場面が多かったです。最後に不良から足を洗う決意をするヒロシの成長は、ただの喧嘩映画で終わらない厚みを与えてくれました。(20代 男性)
全体的に笑いあり涙ありでテンポ良く進むので、あっという間に観終わりました。特に水嶋ヒロが演じるナイフを持った敵とのタイマンシーンは迫力があって印象的。暴力的な描写はあるけれど、決して陰湿ではなく、どこか男同士のケジメのような潔さがあって気持ちいい。青春時代の不器用な輝きを感じました。(30代 女性)
ヤンキー映画の王道といえる内容でしたが、細かいギャグや演出が絶妙で、気楽に楽しめる一本でした。中でもヒロシと達也の関係性が熱く、時にぶつかりながらも最後にはお互いを認め合っていく展開がアツかった。全体的に男臭い映画だけど、それが逆に清々しい。友情の描き方がとても真っ直ぐで好きです。(40代 男性)
女性ですが、意外と共感できるところも多かったです。暴力だけではなく、仲間との絆や成長をきちんと描いていて、ヒロシが自分の道を模索する姿には胸を打たれました。特に、母親との関係や進路について悩むシーンなど、内面的な部分も丁寧に描かれていて好印象。笑えるけどちゃんと泣ける、不思議な映画でした。(20代 女性)
この映画はある意味で“男の子の理想の青春”を詰め込んだような作品。バカみたいに喧嘩して、笑って、悩んで、最後には自分の道を選ぶという、王道だけど響く展開。監督の品川ヒロシらしいギャグのセンスも随所に光っていて、重くなりすぎないのが良かった。自分の学生時代をちょっと思い出しました。(30代 男性)
最初は成宮寛貴が不良役?と思って観始めましたが、意外にもハマり役で驚きました。演技に熱があって、ちゃんと泥臭い部分も魅せてくれるのが良かったです。アクションシーンの迫力もそこそこあり、ラストの決意表明には不覚にも涙。人生を“やり直す”きっかけを描いたラストはとても希望がありました。(50代 女性)
不良というテーマなのに、どこか切なさと青春のほろ苦さが混ざっていて、観終わったあとに胸が熱くなりました。ヒロシの成長物語として非常に分かりやすく、特に仲間との信頼関係が徐々に深まっていく様子がリアル。暴力だけじゃない、“友情”という熱量が全編にあふれていて、感情移入しやすかったです。(40代 女性)
原作ファンですが、映画もなかなか良い出来でした。原作の空気感をうまく再現していて、ヒロシのバカっぽさと真っ直ぐさが伝わってくる。特に好きなのは達也との喧嘩のシーンで、あそこでようやく二人が“本当の仲間”になる瞬間が描かれていた気がします。細かいエピソードも丁寧で、ファンも満足できる仕上がりです。(30代 男性)
映画『ドロップ』を見た人におすすめの映画5選
クローズZERO
この映画を一言で表すと?
男たちのプライドがぶつかり合う、最強の学園ヤンキーバトル!
どんな話?
最凶の不良高校・鈴蘭高校に転入してきた源治が、学校を“制覇”するために次々と強敵と激突していく。男同士の喧嘩、友情、裏切り、そして誇りをかけた闘いが描かれるアクション青春映画。
ここがおすすめ!
『ドロップ』同様、熱い喧嘩と男の友情がテーマ。佐藤健や小栗旬など豪華キャストが肉体を張ったバトルを繰り広げ、迫力満点。喧嘩の中にもドラマがある、真っ直ぐな男の世界が好きな方にぴったりです。
疾風・虹丸組
この映画を一言で表すと?
昭和のアウトローたちが織りなす、任侠×青春の熱血ストーリー!
どんな話?
不良少年たちが「虹丸組」というグループを作り、暴力団に抗いながらも仲間を守り抜こうと奮闘する。昭和の下町を舞台に、喧嘩と義理人情を描いた任侠青春劇。
ここがおすすめ!
『ドロップ』に通じる“仲間と生きる”というテーマが貫かれた一作。泥臭くも真っ直ぐなキャラクターたちの生き様に胸が熱くなります。ノスタルジックな映像と音楽も魅力的です。
新宿スワン
この映画を一言で表すと?
歌舞伎町のスカウト業界でのし上がる男の、光と闇の成長物語!
どんな話?
金も夢もないフリーターの白鳥龍彦が、ある日スカウトの世界に足を踏み入れる。裏社会でのし上がる中で出会う欲望、仲間、そして葛藤。自分の信じる正義を貫こうとする姿が描かれる。
ここがおすすめ!
『ドロップ』と同じく、成長・仲間・葛藤が交錯する熱い男のドラマ。伊勢谷友介や綾野剛などキャストの魅力も強烈で、派手な世界観の中にも人間くささが溢れています。ストリート系の青春映画が好きなら必見。
ビー・バップ・ハイスクール 高校与太郎哀歌
この映画を一言で表すと?
笑えて泣ける、昭和のヤンキー青春コメディの金字塔!
どんな話?
不良高校生・ヒロシとトオルが喧嘩に恋にと青春を謳歌する姿を描いた人気シリーズの一作。敵対する高校との抗争や、仲間との友情がコミカルかつ真剣に描かれる。
ここがおすすめ!
『ドロップ』のルーツとも言える作品で、男のバカ騒ぎの中にリアルな青春が詰まっている。テンポのいい笑いと熱い喧嘩、そしてちょっぴりの涙。80〜90年代の不良映画好きはマストです。
ガチバンMAXⅡ
この映画を一言で表すと?
喧嘩も筋も“ガチ”で通す、魂をぶつけ合う不良映画!
どんな話?
東京の不良たちが日々喧嘩と仲間意識を軸に、己の存在を証明していく。一匹狼の黒永勇人が、さまざまな敵や仲間と出会い、徐々に変わっていく姿を描いたストリート系青春バトルムービー。
ここがおすすめ!
『ドロップ』と同じく、“拳で語る青春”を描いた直球作品。アクションはより激しく、ドラマも濃い。低予算ながら魂を感じる一本で、真っ直ぐな不良映画が好きな人には刺さります。シリーズで長く楽しめるのも魅力。
みんなの感想・レビュー