映画『エルム街の悪夢(2010)』の概要:1984年に公開されたウェス・クレイヴン監督の人気ホラー映画「エルム街の悪夢」のリメイク版。監督はサミュエル・ベイヤー。キャストとスタッフを一新し、フレディの悪夢に立ち向かう若者たちの姿を描いた。
映画『エルム街の悪夢』の作品情報
上映時間:95分
ジャンル:ホラー、サスペンス
監督:サミュエル・ベイヤー
キャスト:ジャッキー・アール・ヘイリー、カイル・ガルナー、ルーニー・マーラ、ケイティ・キャシディ etc
映画『エルム街の悪夢』の登場人物(キャスト)
- ナンシー(ルーニー・マーラ)
- ダイナーでウエイトレスのバイトをしている女子高生。絵を描くのが好き。クリスやクエンティンたちと同じ高校に通っている。ディーンの死の瞬間を目撃し、ジェシーの忠告によってフレディの夢を見るようになる。
- クエンティン(カイル・ガイナー)
- ジェシーの友人。同じ高校に通うナンシーのことが好き。ナンシーと共にフレディの夢から逃れる方法を探る。
- ジェシー(トーマス・デッカー)
- クリスの元カレ。別れてからも、クリスのことを思い続けている。クリスと同時期にフレディの夢を見るようになる。
- クリス(ケイティ・キャシディ)
- ディーンの彼女。ディーンが死ぬ瞬間を見たショックと、同じ幼稚園だったと思い出したことでフレディの夢を見るようになる。
- ディーン(ケラン・ラッツ)
- クリスの彼氏。悪夢を見るようになり、過去のトラウマが原因だと診断した医者に昔の話をしてから、フレディの夢に襲われるようになった。
- フレディ(ジャッキー・アール・ヘイリー)
- 本名はフレッド・クルーガー。幼稚園の庭師で、幼稚園の地下に住んでいた男。火傷をした顔で夢の中に出てきて、赤と緑のストライプのセーターに帽子をかぶり、カギ爪を付けて襲ってくる。
映画『エルム街の悪夢』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エルム街の悪夢』のあらすじ【起】
ダイナーでうたた寝していたディーンは、夢の中で不気味な男に襲われた。
夢の中で負った傷は、現実にも現れた。
悪夢が現実になるため、何日も寝ていなかったディーン。
ダイナーに居合わせたクリスの元カレのジェシーは、友人のクエンティンと逃げるように店を出た。
クエンティンは、ウエイトレスのバイト中だった友人ナンシーをデートに誘おうとして失敗。
彼女のクリスにすべて打ち明けたディーン。
再び寝てしまったディーンは夢の中で殺された。
クリスとナンシーは、ディーンの不可解な自殺の様子を目撃した。
ディーンの葬式で、幼い頃の自分とディーンが一緒に写っている写真を見つけたクリス。
ディーンとは高校で出会ったはずだったが、母は昔の話題を避けた。
過去を探り始めたクリスは、カギ爪の男の悪夢を見るようになる。
ディーンと同じように夢が現実になり、クリスは眠れなくなる。
謝るために家にやって来たジェシーに悪夢の話をすると、彼も同じ夢を見ていると知り、一緒に寝て欲しいと頼む。
しかしクリスも夢の中で殺される。
映画『エルム街の悪夢』のあらすじ【承】
クリスの血を浴びてパニックになったジェシー。
クリスの家から逃げ出すと、ナンシーの部屋に忍び込む。
そしてナンシーに、夢の中の殺人鬼に殺されるから眠らないように注意するよう言い残し、警察に連行された。
クリスを殺した容疑で捕まったジェシーは、同じ部屋の罪人の目の前で怪死する。
ジェシーも夢の中で殺されたのだった。
ナンシーは「フレディ」という名前を思い出していた。
クエンティンに相談をするため、書店で待ち合わせしたナンシー。
だが、クエンティンも悪夢を見始めていた。
夢の中に、幼い子供と学校が出てくるという共通点があるとわかり、何か意味があると話し合うクエンティンとナンシー。
家に帰ったナンシーは母親に、クエンティン、ジェシー、クリス、ディーンは幼馴染ではないかと尋ねる。
しかし母は否定した。
眠ってしまったナンシーは、“バダム幼稚園”でフレディに会う。
火傷の顔に赤と緑の横縞のセーター、帽子をかぶってカギ爪を付けたフレディ。
映画『エルム街の悪夢』のあらすじ【転】
バダム幼稚園を手掛かりに、自分たちの過去を調べるナンシーとクエンティン。
ようやく見つけた1枚の写真から、ナンシーとクエンティン、死んだ3人もバダム幼稚園に通っていたとわかる。
ナンシーの母は、重い口を開いた。
幼稚園の地下に住み、庭師をしていた子供好きのフレディという男がいた。
しかし彼は、子供たちにイタズラをしていた。
フレディは行方をくらませ、ナンシーたちが悪い記憶を忘れてしまうならそれがいいという結論にたどり着いた。
水泳の途中で意識を失ったクエンティン。
彼はフレディが、自分たちの親たちに生きたまま焼かれて殺された過去を見る。
フレディは最後まで、自分は無罪だと訴えていた。
幼稚園の写真に写っていた他の子供たちの近況を、ネットで調べるナンシー。
するとクエンティンとナンシーを残し、全員が死んでいた。
そして全員が悪夢に殺されたとわかる。
クエンティンは無実の男を殺したせいだと考える。
ナンシーは、フレディが地下で何かを見つけてほしいのだと予想した。
映画『エルム街の悪夢』の結末・ラスト(ネタバレ)
睡眠不足が続いたナンシーとクエンティンの体は、限界に近付いていた。
フレディに襲われ、怪我をしたナンシーを病院に運ぶクエンティン。
しかし鎮痛剤を打たれ、眠らされそうになる。
母が承諾書にサインをしている間、ナンシーとクエンティンは病院から逃げ出す。
そして、今は廃墟となったバダム幼稚園に向かう。
フレディが住んでいた地下には、子供たちへのイタズラの証拠が残っていた。
子供たちは、真実を言ったせいで命を狙われていたのだった。
ナンシーは、夢の中でフレディのセーターを引きちぎり、現実に持ってくることができた。
それを思い出し、フレディを現実におびき寄せようとする。
一緒にクエンティンも眠ってしまい、フレディに襲われ怪我をする。
しかしなんとか現実にフレディを連れてきて、その存在を消滅させることに成功する。
幼稚園跡地に火をつけ、クエンティンは病院に運ばれた。
家に帰ったナンシーは、母に感謝の気持ちを伝える。
しかし鏡の中からフレディが現れ、母を殺して連れ去ってしまった。
映画『エルム街の悪夢』の感想・評価・レビュー
ロバート・イングランドのフレディがお茶目でえげつない性格だとしたら、今作のジャッキー・アール・ヘイリーのフレディは冷酷で、あまり茶目っ気のない性格だと言えるだろう。フレディの過去の設定が変更され、幼稚園の用務員となっているところも興味深い。普段から幼児と接し、その上で犯行に及んでいる描写は、彼の残忍性や異常性を助長している。被害者が幼い頃に性的悪戯をし、ティーンになってから殺すという手法は、今作のフレディの特徴であり、目新しさを感じる。これまでのエルム街シリーズと比べながら視聴するのも良いが、新鮮な気持ちで見るとより楽しめるだろう。(女性 20代)
ストライプのセーターにカギ爪、目深なハットが特徴のフレディが登場するエルム街の悪魔のリメイク作品。本作では、フレディの設定も変更されており、又どのようにあの恐ろしい姿が出来上がったのかなども見てとれる内容となっている。とにかく夢の中では無敵を誇るフレディのやりたい放題ぶりと、ただでは終わらせないエンディングなど、まさにフレディワールドといえるだろう。そんな無敵なフレディとこれまた不死身のジェイソンが戦うVSシリーズもあるので、そちらも合わせて観て頂きたい。(男性 30代)
精神的にじわじわと追い詰められる系のホラーというより、驚かす系とグロ要素強めのスプラッター系のホラーである。
幼児が好きで性的悪戯をしていた異常者であるフレディがなぜ、成長して時間が経ってから殺したのかあんまりしっくりこない。
しかし、過去のことを思い出していくところや、フレディは本当は冤罪だったのではないかとミスリードを誘ってやっぱり異常者だったと絶望させるところ、そして最後にやっと終わった、ハッピーエンドだと思わせておいてまたもや絶望に落とすという鬱展開はスリルがあった。
こういったこともホラーではありがちだが、退屈はしなかった。(女性 20代)
この作品を見ていると、段々と夢と現実の区別が付かなくなる感覚に陥ってしまう。どのシーンを切り取っても、心なしか夢のように淡い風景が広がっていることが原因だろうか。単純に残虐なシーンが怖いだけではなく、作中で出てくる夢さえも不気味でジワジワと心を恐怖感で満たしてくる。
単純に怖いシーンが流れるだけではなく、現実世界の映像すら悪夢に見せるこの世界観が恐ろしい。就寝前に観ることは、お勧めできない。それほど、眠ることに対し恐怖感を抱いてしまう作品だ。(女性 20代)
夢の中に現れる殺人鬼「フレディ」を描いた今作は1984年の『エルム街の悪夢』のリメイク版です。オリジナル版を見た当時、夢の中でフレディに襲われると、夢から覚めた現実でもその傷が残るというストーリーはとても衝撃的で怖かったのを思い出します。
今作は正当なリメイク版でストーリーはほとんど同じですが、とにかく怖いです。特殊メイクの技術が格段に上がり、フレディの顔がリアルでものすごく怖かったです。
オリジナル版を見ていると、より楽しめる作品になっていると思います。(女性 30代)
1984年の版「エルム街の悪夢」のリメイクということで、ワクワクしながら観賞しました。フレディのビジュアルのクオリティが上がっており、しかもちゃんと馴染んでいて違和感なく、とても恐ろしいフレディとなっていました。さらにフレディが性的異常者として描かれ、異常性と狂気性もパワーアップしており、ハラハラしてスリル満点でした。フレディの過去にスポットがしっかり当てられており、それを探っていくというサスペンス要素も入っており、とても楽しめました。寡黙なイメージだったフレディが結構おしゃべりで面白かったです(笑)(女性 30代)
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