映画『エスケープ・フロム・L.A.』の概要:アメリカ史上最悪の凶悪犯プリスケン。大統領の策略で毒を埋め込まれた彼は、ワクチン接種を交換条件に監獄島となったロサンゼルスに国家機密のブラックボックス奪還に向かう。大人気作品『ニューヨーク1997』の続編。
映画『エスケープ・フロム・L.A.』の作品情報
上映時間:101分
ジャンル:SF、アクション
監督:ジョン・カーペンター
キャスト:カート・ラッセル、ステイシー・キーチ、スティーヴ・ブシェミ、ピーター・フォンダ etc
映画『エスケープ・フロム・L.A.』の登場人物(キャスト)
- スネーク・プリスケン(カート・ラッセル)
- アメリカ史上最悪の凶悪犯。その強さを買われ、過去に大統領を助けたこともある。今回も大統領に騙されて毒を体に埋め込まれ、孤島となったロサンゼルスへとブラックボックスの奪還に向かう。戦闘能力が高く、常に冷静。
- エディ(スティーヴ・ブシェミ)
- ロサンゼルスに住む男。調子者で、クエボに仕えている。プリスキンを何度も騙す。自分の身が一番大事で、ことあるごとにクエボに媚を売っている。
- マロイ(ステイシー・キーチ)
- ロサンゼルスの追放センター長。プリスキンに指示を与えながら、国家機密のブラックボックスの奪還を目指している。冷静な判断力を持ち、的確な指示を出す。
- ユートピア(A・J・ランガー)
- 大統領の娘。姉が死んだことで塞ぎ込み、クエボに利用される。ブラックボックスをロサンゼルスに持ち込み、クエボの愛人となるが、徐々にその生活にも疲れを見せ始める。プリスキンと共にロサンゼルスを脱出する。
- 大統領(クリフ・ロバートソン)
- アメリカの大統領で、宗教家。新しいモラルをアメリカに植え付け、それに従わない者をロサンゼルスに追放している。国家機密である、全世界の電子機器を壊滅させるリモコンをクエボに奪われ、プリスケンを使って奪還させようとする。
映画『エスケープ・フロム・L.A.』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『エスケープ・フロム・L.A.』のあらすじ【起】
2000年、カリフォルニアに大地震が起きる。1998年当時大統領候補だった宗教家がその地震を予言していて、永世大統領へと就任する。ロサンゼルスは地震の影響で周りを海に囲まれ、孤島となった。大統領は、アメリカの新しいモラルに反する人間すべてをこの孤島へと送り込み、社会から永久追放して戻れないようにする。
ロサンゼルスの追放センターに、歴史上最も凶悪な犯罪者といわれているプリスケンという男が移送されてくる。彼は過去に大統領を救ったこともあったが、決して国家の犬になることはなかった。プリスケンは付き添っていた男に、スネークと呼べと言う。
プリスケンがセンターの中を歩いていると、何者かに手を傷つけられる。かすり傷程度だったため、プリスケンは特に気にすることもなかった。
ある部屋に入れられたプリスケンの前に、センター長のマロイとその同僚、そして大統領が姿を見せる。プリスケンはすぐに、彼らが何かを依頼してくることを察する。
映画『エスケープ・フロム・L.A.』のあらすじ【承】
大統領の娘であるユートピアは、姉が死んで以来塞ぎ込んでいた。それを、ロサンゼルス内で一番の権力を持つクエボというペルーの革命家が利用した。ユートピアは国家機密のある物を盗み出し、ロサンゼルスへと逃亡する。
マロイたちはプリスケンをロサンゼルスに侵入させ、国家機密のブラックボックスを取り返してくるように命じる。先程負った手の傷から毒を仕込まれてしまったプリスケンは、無理矢理その任務に就くことになる。
潜水艦に乗ってロサンゼルスへと向かうプリスケンにマロイは、ユートピアの抹殺も大統領から依頼されていると話す。
プリスケンは、ロサンゼルスに着くなりマロイの指示を無視して潜水艦を失ってしまう。ロサンゼルスは小さい地震が日常茶飯事で起きていて、完全に荒廃していた。
プリスケンは、追跡装置を使って先に派遣されていたレスキューチームのメンバーを探す。繁華街のようなところで彼を発見するが、すでに殺されていて、住人たちのおもちゃにされていた。
映画『エスケープ・フロム・L.A.』のあらすじ【転】
クエボとユートピアを見つけたプリスケンは、いきなり襲いかかる。しかし、あと一歩のところでやられてしまい、結果的に武器を失ってしまう。
エディという男がプリスケンに気づき、彼に地図を売ろうとする。プリスケンはそれを無視して先へと進むが、そこで近くにいた女と共に、マントを被った人間に捕まってしまう。
プリスケンたちが連れていかれたのは、健康な人間を捕まえては移植を繰り返す狂った組織の溜まり場だった。口に含んだ矢でそこにいた男を倒したプリスケンは、女を連れてどうにかその場を逃げ出すことに成功する。
女とともにクエボのもとへと向かう途中、少年ギャングの集団に襲われて女は死んでしまう。そこへエディが車で現れ、プリスケンを救う。
実はエディはクエボの刺客で、車に仕込まれた罠にやられたプリスケンは捕まってしまう。連れていかかれた部屋では、ブラックボックスの中身の話をしている科学者の姿があった。ブラックボックスの中身は、世界中の電子機器を停止させることのできるリモコンだった。
映画『エスケープ・フロム・L.A.』の結末・ラスト(ネタバレ)
死のゲームで殺されかけたプリスケンだが、どうにかその場を切り抜けることに成功する。一度はブラックボックスを奪ったプリスケンだが、エディの邪魔によって足に傷を負ったうえにブラックボックスも奪われてしまう。
エディを捕まえたプリスケンは、エディからクエボと敵対する組織を紹介してもらう。それは、かつてプリスケンを裏切ったことのあるハーシー率いるサイゴン・シャドウという組織だった。
クエボたちが、世界を支配する前祝いをしていた。そこへ、空中からグライダーに乗ったプリスケンたちが現れる。
死闘の末、プリスケンはブラックボックスの中身を取り返し、ユートピアを連れてロサンゼルスを脱出する。
大統領やマロイがブリスケンを出迎える。そこでブリスケンは、リモコンとワクチンの交換をしようとする。そのとき、マロイがユートピアの体から本物のリモコンを見つける。ブリスケンの持っていたリモコンは偽物で、大統領を欺こうとしていたのだ。さらにブリスケンはそこで、自分の毒がただの風邪のウィルスだということを知る。
大統領はすぐに全世界に向けて、娘の処刑と敵対する国に対する報復を始める。しかし、持っていたリモコンは偽物で、本当はプリスケンが本物を持っていたのだ。プリスケンはリモコンのスイッチを押し、世界は闇に包まれるのだった。
映画『エスケープ・フロム・L.A.』の感想・評価・レビュー
世紀末を描いた90年代の異色のアクション作品としてカルト的な人気がある。特にカート・ラッセルのどことなくうさん臭さの感じる主人公の演技は絶品で、最悪の第一印象からどんどん魅力を際立たせてくる。また荒廃したロサンゼルスのセットも雰囲気があって没入感が高い。いくらかエピソードが多くて、雑多で駆け足な印象はあるが、このなんとも言えないごった煮感もこの映画の魅力の一つといえるだろう。(男性 30代)
『ニューヨーク1997』の続編である今作。一つの州がまるまる刑務所や監獄となっている設定や、大統領を助けたり、国家のために任務を遂行するなど続編と言うよりも場所や目的が違う、ほぼ同じストーリーでした。
凶悪犯スネークを演じるのはカート・ラッセル。口数が少なく常に冷静でいて「強い」そんな姿は『マッド・マックス』とも似ている感じがしました。
悪人だけど国家のために…という設定がとても面白かったです。(女性 30代)
関連作品
前作 ニューヨーク1997
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