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映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の概要:テレビアニメ『交響詩篇エウレカセブン』を更に掘り下げ、新たな見解から描いた劇場版3部作の2作目。エウレカのライバルであるアネモネを主人公に、彼女の両親や生い立ちを描き、痛みを乗り越え成長する姿を描いている。

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の作品情報

ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション

製作年:2018年
上映時間:94分
ジャンル:SF、アクション、アニメ
監督:京田知己
キャスト:小清水亜美、名塚佳織、三瓶由布子、山崎樹範 etc

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の登場人物(キャスト)

石井・風花・アネモネ(小清水亜美)
人工知能開発者である父に育てられるが、戦場へ赴いた父が亡くなり伯母夫婦に引き取れる。父が所属していたアシッドへ所属。エウレカセブンへダイブし戦闘機ニルヴァーシュの殲滅任務へ赴く。気が強く芯がしっかりした少女。
エウレカ(名塚佳織)
未知の生物、人型コーラリアン。アネモネの父が起動したシルバーボックスに触れ、本来の能力を覚醒させてしまい、唯一無二の存在であるレントンをも巻き込んでしまう。レントンが生き残る世界を作っては失敗の繰り返しで絶望する。落ち込みやすく繊細。
レントン(三瓶由布子)
サマー・オブ・ラブの英雄アドロックの息子。エウレカと心を通わせ唯一無二の存在となる。感情豊かな普通の少年だが、努力家の頑張り屋。
ドミニク(山崎樹範)
アネモネの父が制作したAIアプリコンシェルジュ。アネモネの端末には親アプリと連動する子供用のアプリがインストールされており、私生活を支えている。親アプリには対エウレカ用の自爆システムと爆弾が組み込まれている。

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』のあらすじ【起】

父子家庭に育った石井・風花・アネモネは幼い頃、父が戦いに赴く際、きちんと見送りをしなかった。まさか、そのまま戻らないとは思わなかったからだ。彼女の父は機関アシッドに所属する人工知能開発者で、世界に突如として出現し都市を破壊する「エウレカ」という人類の敵を倒すために向かったのだった。

あれから7年。アネモネもまた父が所属していた機関アシッドに所属している。東京に出現した7番目のエウレカ、通称エウレカセブンは父が向かい戻らなかった戦場だ。アシッドは未知の敵と戦うことを目的としている。そして、アネモネが所属するチームはアシッド最後のチームでもあり、人類の希望でもあった。

ところが、いざ突入するという時にエウレカセブンから人型に進化した戦闘機ニルヴァーシュが出現。脅威の戦闘力を持つニルヴァーシュはたちまちのうちに艦隊を殲滅する。アネモネは父がインストールしてくれたスマホのAIアプリ、ドミニクを使って侵入経路を導き出し隊長へと提示した。

ニルヴァーシュとの戦闘が激化する中、地上経路を使って放棄されていた基地へ。技術者曰く、エウレカセブンへと侵入するには人間の意識を伝送することが唯一の方法らしい。基地にはその伝送装置があった。伝送後は、中のアバターに意識を移し活動する。今作戦にはアネモネの存在が必要不可欠であった。

そうしていざダイブ。アネモネはエウレカセブンの中のアバター、戦闘機ジ・エンドのパイロット、アネモネへとシンクロ。すると、ジ・エンドの中にAIのドミニクも人として姿を現す。彼は印をつけ光を放つニルヴァーシュを殲滅するよう示すのだった。

アネモネはドミニクが指示したようにニルヴァーシュを殲滅したが、壊れゆくニルヴァーシュから青緑色の髪をした少女が脱出し、姿を消していく場面を目撃。ドミニクはこの世界ではなかったと意味深な言葉を残し、アネモネは現世界へと戻った。

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映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』のあらすじ【承】

一方、現世界ではエウレカセブンの一部の区画が消失。突如として姿を現したドミニクが、アネモネの父が使っていたAIアプリドミニクであることが判明する。作戦は成功したものの、不可解な現象が多い。隊長は頭を悩ませたが、次の作戦へと向かうことにしたのだった。

その後、再びシンクロしたアネモネはドミニクと共に次々と作戦を成功させる。好成績を上げるチームは徐々に広く容認されるようになった。そんな時、隊長の夫でありスカブコーラルの研究者である博士がチームの元へやって来る。彼は妻が報告書に記載できない事実を聞き、思案を深めた。

シンクロする度、青緑色の少女はいつもレントンと名前を呼び泣き叫んでいる。そのことを博士に話すと、彼はアネモネをエウレカセブンから現れた男に会わせ、今作戦に至る経緯を説明。アネモネの父はエウレカセブンの中にシンクロする方法を立案しシルバーボックスを起動した当事者であったが、彼もまた施設ごと消失してしまった。

スマホに入っているドミニクが、エウレカセブンの中で具現化したと思っていたアネモネ。だが、彼女のドミニクは子供用の見守りアプリで父のスマホに入っている親機と連動するシステムになっていた。親機はエウレカセブンにて消失している。アネモネはドミニクと会話を繰り返し、シンクロした先で姿を現すドミニクが自分のアプリではないことを知ってしまう。

9回目のシンクロにて、ドミニクと再会したアネモネは彼から話を聞こうとしたが、敵襲によって機会を逃す。だが、発信器を付けた敵を屠ってもコーラリアンの襲撃に遭い、ドミニクが混乱。窮地に陥ったアネモネは強制的にシンクロを切断されることになり、危機を察したドミニクによって助けられる。彼にはエウレカに対する攻撃方法として爆弾が付属されており、窮地を脱するために自爆するのだった。

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』のあらすじ【転】

エウレカセブンから現れた男曰く、アシッドが殲滅している世界は本物のエウレカセブンではないらしい。彼は自分のいた世界はすでに無くなっており、アシッドが侵入している世界は失敗した世界で、いわゆるごみ処理をしているに過ぎないと言う。この発言に関して隊長と博士は最終作戦に向け思案を巡らせたが、決定打には何かが足りないと感じていた。だが、作戦はすでに動き出している。真実を明かす間もなく時がきてしまう。

最終作戦が開始。9回目のシンクロ以降、アネモネのドミニクが起動しなくなってしまったが、それでも彼女はエウレカセブンへダイブ。直後、ジ・エンドから青緑色の少女エウレカが落下。アネモネは即座に彼女を助けようとしたが、ニルヴァーシュに乗った少年レントンが姿を現しエウレカを助けた。その後、場面が変わりニルヴァーシュを拘束したアネモネはエウレカを殺害しようとしたが、レントンが彼女を庇い犠牲となった。すると、世界は色を失いレントンを失ったエウレカが復讐を誓って暴走してしまう。アネモネは逃走できず、爆発に巻き込まれてしまうのだった。

すると、現世界では爆発と同時にエウレカセブンから光の柱が立ち、七色の光と共に謎の巨大生物が出現。
その頃、アネモネは時が止まった世界にいた。そこには爆発から逃げようとする父の姿がある。茫然と立ち尽くすアネモネの前にエウレカが現れ、アネモネの記憶を探って世界を構築したと言う。これまでアネモネが世界を破壊したせいで、あと1回しか世界を構築することができないらしい。エウレカはアネモネが協力するなら、父が生き延びる世界を作ると甘言を説く。アネモネは大粒の涙を流しながら、エウレカから逃げ出すのだった。

巨大生物の出現につき、基地から脱出しなければならなくなったアシッドは、アネモネのシンクロを切断することができず脱出。その頃、博士はエウレカセブンから現れた男を拘束から解いたものの、男は巨大生物の出現に伴い受肉を果たしてしまう。

シンクロから脱し、現世界へ戻ったアネモネはどうしたら良いか泣き叫んでいた。彼女はスマホを手にドミニクを呼ぶ。すると、空間にドアが開きドミニクが出現。彼は彼女の父に娘を助けるよう厳命されていたと言う。そして、アネモネに父からの最後の言葉を伝えるのだった。

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の結末・ラスト(ネタバレ)

父の最後の言葉を聞いたアネモネは、世界を救う決意を固める。すると、ドミニクはエウレカセブンの世界からガリバー・ジ・エンドを呼び寄せる。2人はガリバー・ジ・エンドで巨大生物の頭頂部にいる異様な姿となったエウレカの元へ。

ドミニクのお陰で強力な攻撃を避け、エウレカの元へ到達したガリバー・ジ・エンド。すると、コクピットの中に次元の扉が出現する。ドミニクはアネモネにしか解決できないと話し、彼女を次元の扉へと送り出した。

扉をくぐり、団地の公園に着地したアネモネはエウレカと再会。公園の遊具に乗りながら、2人は未来について語り合った。エウレカが構築する世界には未来がない。だが、アネモネの世界には未来がある。エウレカはレントンがいない世界では生きていけないと泣くが、アネモネは彼女を助けるためにここまで来たのだ。

そうして、2人が和解した時、団地の扉からアネモネのペット、ガリバーが無数に現れる。ガリバー達は現れると同時に世界を破壊し食べ始めた。アネモネはエウレカを連れてガリバーの大群から逃走。2人は脱出するべく、協力して出口への扉を開いた。

同じ頃、現世界での巨大生物が粉々に砕ける。その後、現世界にて受肉したエウレカは、これまでの経緯をアネモネに話して聞かせた。
アネモネの父が起動したシルバーボックスに触れた人型コーラリアンのエウレカは、自らの暴走を抑えることができずレントンをも飲み込み覚醒。世界を構築する力を得る。彼女はレントンを失った絶望から彼が生き残る世界を作ろうとしたが、ことごとく失敗。その失敗作である世界が現世界に影響を及ぼし、エウレカセブンとして出現していたのだ。絶望に絶望を重ねていたエウレカは、現実を見失いかけていたが、アネモネと和解しようやく正気に戻ったのである。

そこでふと、目を見開いたアネモネ。そこにはニルヴァーシュがいたが、ニルヴァーシュを通じて誰かがエウレカを呼んでいる。それは別の世界にいたレントンが核となるドライブを通じて彼女を呼ぶ声だった。

映画『ANEMONE 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション』の感想・評価・レビュー

人気テレビアニメ『交響詩篇エウレカセブン』の劇場版3部作の2作目として、ヒロインエウレカのライバル、アネモネが主人公として描かれている。テレビシリーズでのアネモネは、戦闘機ジ・エンドのパイロットを続けるため、大量の薬物を服用し常軌を逸した行動や言動を繰り返し、とても攻撃的な少女として描かれている。だが、今作では外の世界を舞台にし、視点を変えて新たな見解で描かれている。

アネモネの世話役であったドミニクも今作ではAIアプリとして登場しており、非常に頼りがいのある存在として描かれている。シリーズの中でも新しいエウレカセブンとして、3作目に期待が高まる。(MIHOシネマ編集部)


アニメ版に出てくるキャラクター「アネモネ」を主人公として描かれた、アネモネファンのための作品。『エウレカセブン』の劇場版ということは、一旦置いておいて別の世界線として考えるとわかりやすくて楽しめると思います。
前作は、アニメシリーズの総集編のような作りだったため、今作のように1人のキャラクターに特化した作品はかなり攻めてるなと感じました。好き嫌いは分かれるかと思いますが、見るからにはラストまでしっかり楽しんで欲しいです。(女性 30代)


前作のハイレボリューションがテレビシリーズの総集編に近い位置づけだったとすると、こちらは音楽でいうリミックスのような作品だった。

新規のアニメーションの合間に、旧作のシーンが挿入されるが(旧作はアス比4:3。新規は16:9)現実世界から『マトリックス』のような、仮想世界へ行っていることを表している演出とみると違和感ない。ただ、表情が今作のアネモネとは明らかにキャラクター像が異なる仕方でそのまま描写されていたのが、少し残念だった。

終盤の盛り上がりや爽快感を十分に感じられ、娯楽作品として秀逸。さらに過去作との繋がりも明示され、次作が気になる終わり方だった。(男性 30代)

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前作 交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション1

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