映画『ファンボーイズ』の概要:2008年のアメリカの映画で、スター・ウォーズファンと言うスタッフによって作られた作品。余命わずかと言う友人のためにスター・ウォーズの映画を観せるために奮闘していくスター・ウォーズオタクのお話である。
映画『ファンボーイズ』 作品情報
- 製作年:2008年
- 上映時間:90分
- ジャンル:コメディ
- 監督:カイル・ニューマン
- キャスト:サム・ハンティントン、クリストファー・マークエット、ダン・フォグラー、ジェイ・バルシェル etc
映画『ファンボーイズ』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『ファンボーイズ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ファンボーイズ』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ファンボーイズ』 あらすじ【起・承】
とある家でハロウィンの仮装パーティーが開催されていた。
そこにはスター・ウォーズのファン達が思い思いのコスプレをして、その場に集い楽しんでいた。
彼らは皆、新作の「スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス」の公開を待ちわびる気持ちでいっぱいであった。
そこに、エリック(サム・ハンティントン)が。
彼は車の販売店に勤めて始めている。
幼馴染のライナスと、ハッチ、ウィンドウズはパーティーではしゃいでいるが、コミックの作家になる夢を断ち、車の仕事に就いたエリックはむなしく冷めていた。
夢を応援していたのに諦めた事で、ライナスからは絶交状態であった。
しかし、そんなライナスが末期がんで、余命数ヶ月と言う現実をハッチとウィンドウズから聞かされる。このままでは、エピソード1の公開までもたず、観る事が出来ないであろうと言う事を知るのだ。
エリックは父親の店を継ぐか打診のあった日に、職場で絵を書きながら思案にふけるのであった。
ハッチとウィンドウズの働く古本屋にやってきたエリックは、コミオック原稿を持ち込み、子供の頃に書いた地図を取り出す。
そして、スター・ウォーズの監督であるルーカスの本拠地と言う、スカイウォーカーランチに、スターウォーズエピソード1のフィルムを盗みに行く事を提案する。
4人は旅へと出るが、途中で映画「スター・トレック」の聖地に寄り暴れる上に、車がパンクしてしまう。やっと見つけたバーは、まさかのゲイバーなどハプニング続き。
そのバーの男性に薬を盛られて眠ってしまうが、目覚めると車は治っており、コーヒー屋でウィンドウズのメル友であるローグリーダーと出会う。
彼女は同い年かと思いきやまだ10歳の少女であった。
さらに、彼女の叔父がスター・ウォーズファンで、質問攻めにあった彼らだが、無事ファンとして認めてもらう事が出来、ラスベガスの友人を紹介してもらう事に成功する。
映画『ファンボーイズ』 結末・ラスト(ネタバレ)
途中交通違反で警察に捕まってしまい、タイムロスが生じるが、4人を世話した判事によって、エリックの父親が「帰ってくるのか、クビかのどちらかにする」と言う知らせを聞く。釈放された4人に、面会で来ていたゾーイは、自分も一緒に行きたいと話す。
帰るか、旅を続けるかで迷っていたエリックだが、「何かでかい事をやり遂げろ」と言うセリフに励まされ、旅を続行。
ラスベガスに着き、カジノに繰り出してみたものの、ハッチ、ウィンドウズ、ゾーイはどうもうまくいかない。
近場にいた女性に声をかけたら、コールガールで法外な金銭を要求して来た。
エリックとライナスが待っている間に、スター・トレックファンの集団とウィリアム・シャトナーがやって来て、シャトナーよりカードキーを受け取る。
しかしそこでスター・トレックファンとスター・ウォーズファンのケンカが勃発。
ハッチとウィンドウズはその隙に逃げるが、車の開いた扉からライナスが落下してしまう。
運び込まれた病院で、末期癌患者でオハイオへ帰る様に言われてしまうが、サンフランショスコを目指す意味を答えると主治医は薬を手渡してくれた。
到着した彼らは、屋敷に侵入。シャトナーより手渡された鍵で扉を開けるとそこはスター・ウォーズ記念館だった。
監視カメラで見つかり、警備員に追われるもゴミのダクトから脱出する。
ルーカスのオフィスに着いた彼らは、スター・ウォーズ エピソード1のラフカットを見つける。しかし警備員に捕まり、無線でルーカスと連絡。
そこで、4人の熱意を認め告訴はしない事を話してくれた、しかし簡単なクイズを出すと言う。クイズは簡単な物ではなく、答えられない彼らは惨敗。
ルーカスのはからいでライナスだけは公開前の作品を観る事が出来た。
時が流れ公開初日、コミック作家となったエリックは、ハッチとウィンドウズと一緒に映画館の列に並んでいた。
彼らは映画のスクリーン前でライナスに乾杯し、映画の上映が始まるのであった。
映画『ファンボーイズ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ファンボーイズ』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
好きを追う気持ちの大切さ
コメディ映画ではあるが、感動できる人は出来る。
なぜなら旅をしていく中で、あくまでドタバタコメディチックなのは否めないが、エリックやその他の人々皆が「好き」を大事にして生きていると言える。
大人になるとどうしても、仕事絡みで1日や人生が終わりになる人が多いが、その中で自分の好きな物を見つめながら友情や自分の気持ちを育てて行っているとこの映画を観ると感じるのだ。
特にエリックは、一旦諦めた夢への気持ちにきちんと向き合う姿がじんと来る。
また、侵入をしたり、ファン同士のケンカなど大人気ない部分も多いが、そこが少年としての気持ちを持ったままであるピュアさが光り、楽しめる。
4人の絆も、コメディなのに、ドキュメンタリーの様にリアルだし、旅をしていく中で、後を継ぐか迷っていたエリックの気持ちの変化なども観ていて応援したくなるものである。
開き直っているパロディ
作中に、スター・ウォーズのパロディの部分も多々出てくるが、コメディ映画とはいえコントの様である。
学芸会やイベントの様な楽しさがあるので、チープさも感じるものの、そのチープさに嫌悪感が湧かないのが不思議である。
ファンあるあるネタが多いので、どちらかと言うとやはりスター・ウォーズは全作観るか、どこが魅力なのかだけは把握してから見た方が、この映画の登場人物達の心理に近付ける気がする。
スター・トレックファンとのしがらみも出てくるので、各作品の特徴が分かる方がやはり楽しめると思う。
ファン層を観る事で、どちらの作品に肩を持ちたくなるかを判断したくなってしまう可笑しさが有る。
「スター・ウォーズ」ファンのために製作されたと言い切れる作品です。知っていると楽しめる場面は多いです。R2の絶叫搭載車は笑いましたし、友情出演してくれた俳優陣の豪華さにも驚きました!個人的に「スター・トレック」のネタが盛り込まれていることも嬉しかったです。物語の本筋は友情とバカなのでスター・ウォーズを知らなくても満足できますよ。コスプレして皆で映画を観る場面は、コロナ禍の自分にとっては羨ましい画でした。(男性 20代)
映画『ファンボーイズ』 まとめ
一言で言ってしまうと「思いがけず楽しい映画」である。
海外映画ファンでないとわからないくだりは少なくないが、雰囲気やテンションで盛り上げている部分が多いので、何となくこちらまで楽しい気分になる事が出来る。
4人で旅に出ての珍道中も、ゲイバーなど海外特有のハプニングなど特色を生かしている。
元気が出ない時に、ちょっとドキュメンタリー感覚で見てみたいかなと言う人にお勧め。
なおかつ、スター・トレックやスター・ウォーズファンなら、さらにこの映画のディープな部分まで感じる事が出来るであろう。
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