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映画『ファンタジー・アイランド』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ファンタジー・アイランド』の概要:夢を叶える島と話題のファンタジー・アイランドへ招待された5人の人々。彼らはそれぞれに自分が叶えたい夢を体験するが、夢は次第に悪い方へ展開し命の危険に脅かされる。危険を回避するため、奔走した5人は島の真実を知り立ち向かっていく。

映画『ファンタジー・アイランド』の作品情報

ファンタジー・アイランド

製作年:2020年
上映時間:108分
ジャンル:サスペンス、ホラー、アドベンチャー
監督:ジェフ・ワドロウ
キャスト:マイケル・ペーニャ、マギー・Q、ルーシー・ヘイル、オースティン・ストウェル etc

映画『ファンタジー・アイランド』の登場人物(キャスト)

ローク(マイケル・ペーニャ)
ファンタジー・アイランドの守護者で執事。病で亡くなった妻との生活を送りたいがために島に囚われている。夢を見続けるため、客に夢を見せ続けている。謎めいていて、胡散臭い。
グウェン(マギー・Q)
黒髪で美しく落ち着きのある大人の女性。5年前に付き合っていた男性からのプロポーズを断ったことで、現在も独身を貫いている。家族との幸せな生活を送りたいと思っているが、現実的には難しいことを自覚している。非常に聡明で理知的。
メラニー(ルーシー・ヘイル)
金髪の年若い女性で押しが強い。学生時代、成長の遅れによりクラスメイトから虐められていた。良い関係を築いていた男子生徒が火災で亡くなったことで、関係者に復讐を誓う。
パトリック(オースティン・ストウェル)
体格の良い爽やかな好青年。任務中に部下を庇って亡くなった兵士である父親のように軍人になりたかったが、母親の強い反対により警官になる。火災の際、取り残された住人を助けられなかった後悔を抱えている。
ブラックス(ジミー・O・ヤン)
アジア系の眼鏡の青年。幼少期に両親の再婚で兄になった青年とは仲良しで親友。自身はゲイでカミングアウトした際、両親から勘当されている。

映画『ファンタジー・アイランド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ファンタジー・アイランド』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ファンタジー・アイランド』のあらすじ【起】

あらゆる夢が叶う島だと話題のファンタジー・アイランド。その島へ行くには、島の持ち主で経営者でもあるミスター・ロークから選ばれた者達だけであった。招待されなければ島へ入ることも滞在することも許されない、正に夢の島である。

その日、5人の招待客が島へ到着。黒髪で落ち着きのある大人の美人グウェン、金髪の若い女性メラニー、爽やかな青年パトリックとアジア系の眼鏡の青年ブラックスに彼の義理の兄弟である。5人は島のスタッフにより歓迎され、バーでそれぞれに夢を叶える方法について意見を出し合う。ホストのロークと挨拶を交わし、直接彼からルールを説明された。
それは、夢は1人につき1つだけで、その結末がどのようなものであっても最後まで見届けるというものだった。ロークは自らをただの執事だと自己紹介し、まずブラックスと彼の義理の兄の夢を叶えると言うのだった。

辺りはすでに暗闇に包まれているが、道を先導するロークについて行くとそこでは、盛大なパーティーが催されている。水着姿の若い女性と筋骨逞しい男性が兄弟を迎え、彼らは存分に夢を楽しんだ。

翌朝、ロークから呼び出されたグウェン。彼女は5年前に別れた恋人のプロポーズを断ってしまった後悔を抱えていた。ロークはグウェンにプロポーズを受けて後悔を晴らせばいいとその場を演出し提供。ところが、恋人との会話で現在の彼ではないと察した彼女は、希望とは違うとロークへ苦情を訴えた。過去の後悔を晴らしたところで、現実は変わらない。だが、ロークは彼女と取り合わず、状況を受け入れるか否かは自分次第だと告げ、扉の向こうへ消えてしまう。

パトリックの夢は軍隊へ入ることだったが、母親からの強い反対により軍隊へは入隊できず警官になった。対して、メラニーは幼い頃、成長が遅かったことが原因でクラスメイトから虐められてきた。そのため、彼女はセラピーに参加させられ、そこでも酷い目に遭ったらしい。故に彼女の夢はいじめっ子への復讐だった。

2人が語り合っている場へロークが現れる。次はメラニーの夢を叶えると言う。彼女は促されるままエレベーターへ乗り込み、階下へ。不気味な管理室でライトを点けると正面のガラス窓の向こうにいじめっ子が拘束されている。メラニーは彼女へと復讐を果たすべく設置されているボタンを押す。すると、彼女が浮気している動画がネット上にアップされ、夫にこのことがばれてしまう。その映像を目にしたメラニーは、目の前のいじめっ子が本人であることに気付き慌ててロークへ訴えようとした。しかし、閉ざされた扉は開かない。

その頃、パトリックはロークから軍用の隊服一式と荷物を手渡され、山奥へ分け入って行く。ところが、彼は見知らぬ老人からこの島は危険な島だと忠告される。しかしその直後、軍の部隊に発見され、拘束されてしまうのだった。

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映画『ファンタジー・アイランド』のあらすじ【承】

同時刻、元彼との夕食を楽しむことにしたグウェン。現在の彼ではないと知っていながら、彼からのプロポーズにイエスと答えたが、内心は戸惑いと悲しみで一杯だった。

仲良しの兄弟はパーティー会場の邸を探検し、隠し部屋を発見する。しかもその部屋の奥には大量の武器が蓄えられているのを発見。
その頃、極秘任務を遂行中の部隊に捕縛されたパトリックは、延々山道を歩かされ部隊を指揮する大尉と対面。ところが、その大尉はパトリックにとって意外な人物だった。彼はロークに異議を唱えようとしたが、地元民の襲撃に遭い流れ弾に当たって倒れてしまう。

管理室に閉じ込められていたメラニーは、いじめっ子の部屋に自分が拷問先生とあだ名をつけたセラピストが入室するのを目撃。そこで、管理室の拷問装置を上手く利用し、拷問先生を見事に倒しいじめっ子を救出。2人は拷問部屋の先にある扉から外へ逃れた。

日が暮れても尚、パーティーにて豪遊していた兄弟だったが、邸に武装した連中が突如現れ襲われてしまう。ひとまずはパニックルームへ避難し、ロークへ助けを求める。するとロークは、襲撃者は邸の元所有者である商人の手下だろうと言う。しかも電話をかけている間に女の子たちがパニックルームのドアを閉めてしまい、部屋には兄弟だけが取り残される。ロークに中止を訴えるも、ルールに反すると言われ電話を切られてしまった。

同じ頃、暗闇の山中をさ迷い歩いていたメラニーといじめっ子。拷問先生に襲われてしまうが、謎の老人に助けられる。彼はパトリックに危険を訴えた老人だった。メラニー達は老人について行くことに。

森の中で意識を取り戻したパトリック。どうやら戦闘からは逃れたようだが、大尉からパトリックが何者なのか説明を求められる。パトリックは自分が大尉の実の息子であることを必死に訴えた。彼の本当の夢は任務中に命を落とした兵士の父親と再会することだった。

翌朝、元彼との幸せな一夜を過ごしたグウェン。ロークに確認すると、浜辺には5年分の歳を経た恋人と幼い娘がいる。話によると、グウェンがプロポーズを受けたことにより2人は結婚し、5年が経過。現在は幼い娘までいると言うのだ。信じ難い思いで一杯になるグウェン。すると、ロークは全てファンタジー・アイランドの不思議な力によるものだと言うのだった。

映画『ファンタジー・アイランド』のあらすじ【転】

同じ頃、パトリックの話を信じた大尉は、確実に死ぬと分かっている次の任務地へ行くことを拒絶。パトリックの必死の説得にも応じず父親は頑なに拒否する。そこで、パトリックは自分がいることを強調し、任務の遂行を提案した。

襲撃者に捕まってしまった兄弟は、必死に何も知らないことを主張。リーダー格の男は金とドラッグの隠し場所を探しているようだが、兄弟が知るはずもない。兄は嘘偽りを口にして命拾いしたが、金の在り処を教えるためにブラックスが連れて行かれる。

浜辺にて家族との夢のような時間を過ごしていたグウェンは、娘の一言でこれが現実ではないことを自覚する。そこで、彼女はロークに新たな夢を叶えてもらおうとするが、ロークはルール違反だと相手にしてくれなかった。

その頃、老人に連れられ洞窟へ入り込んだメラニーといじめっ子。洞窟の奥に夢を映し出す黒い石を発見する。老人曰く、彼は探偵で島の調査にやって来たが、島は夢を叶えると同時に悪夢へと転じさせるらしい。泉は夢を叶え死んだ者でも生き返らせるが、後にその者は真っ黒な目のゾンビになる。老人はその水をメラニーに渡し、雇ったパイロットと共に水を島外に持ち出して欲しいと頼むのだった。

ロークに拒絶されたグウェンは、咳き込んで吐血している助手を発見し、彼女から夢のやり直しの方法を聞き出す。ロークを説得し、やり直しをすることになったグウェン。彼女は扉を開き、即座に行動を開始した。ある夜、グウェンの部屋から火災が発生した。現実では上階の住人を助けられず亡くなってしまったが、グウェンは夢で彼を助けようとする。

父親と共に次の任務へ向かうことにしたパトリック。向かった現場は何と義兄弟がいる邸だった。中ではブラックスがリーダーを相手に武器で抵抗を続けている。ブラックスは安全を考慮して犯人のマスクを被り、襲撃者を外に追い出した。そんな時、パトリックが乱入。大尉のお陰で兄も無事に助け出された。

外ではリーダーたちとブラックス、パトリックが乱闘中。そこへ大尉の部隊が姿を現す。パトリックはリーダーを即座に射殺したが、リーダーはブラックスが持っていた手榴弾を奪い取っていた。しかし、倒れる寸前に手放された手榴弾をブラックスが上手くキャッチしてくれる。そのお陰で大尉が死ぬ運命は避けられた。ところが、喜びも束の間、兄が銃殺されてしまう。襲撃者たちは黒い目のゾンビへと成り果て復活したのだ。窮地に追いやられた部隊は逃走を開始したが、窮地を救うべく大尉が身を挺して命を落としてしまうのだった。

映画『ファンタジー・アイランド』の結末・ラスト(ネタバレ)

上階の住人を助けるべく奮闘していたグウェンだったが、彼を助けることができず危険なところを助手に助けられる。そこで、あることに気付いたグウェン。

島外へ助けを求めるため、管理室へ戻ったメラニーの元へ逃走して来たパトリックとブラックスが合流。彼らはロークへと意を唱える。そこへグウェンも加わり、気付いたことを明かした。
6年前、グウェンの部屋が火元になった火災で1人の男性が亡くなった。グウェンの上階に住んでいた住人のニックだ。今回、招待された5人はその彼の復讐のために呼ばれたのである。だが、ロークは夢を中止することはできないと言う。

その時、水上飛行機が上空を飛来。一同は飛行機を止めるために外へ向かったが、飛行機はランチャーによって爆破されてしまう。黒い目のゾンビのせいだった。
山へ逃れた一同は助手が火災で亡くなった男性の母親ではないかと推察。助手は病気で生い先が短いと思われ、死ぬ前に復讐を夢見たのかもしれない。相談した結果、洞窟の奥にある夢を見せる石と泉を破壊しようと意見がまとまった。

ところが、洞窟へ入ってすぐ、5人はバラバラにはぐれてしまう。洞窟内にはゾンビが闊歩しており、5人へと襲い掛かって来る。その際、グウェンはニックと出会い、復讐を夢見ているのが助手ではないことを知る。

パトリックの叫び声が聞こえ、集まった一同だったが、なぜかメラニーが手榴弾と血塗れのナイフを持っている。そこで、復讐を夢見ているのがメラニーであることが判明。いじめっ子とグウェン、ブラックスはメラニーを上手く出し抜いて、手榴弾とナイフを奪い取ることに成功した。

その後、3人は泉へと到達したが、そこへロークが現れる。実は、助手は彼の妻でじきに病で命を落とす。彼は何度も妻との生活を夢見て、何度も彼女の死を看取ってきた。ロークは島に囚われ客の夢を叶えるしか、妻を蘇らせる方法がなくメラニーの計画に乗るしかなかったのだ。ロークは手榴弾を投げ捨て夢を最後まで見ることを告げ、その場を去った。

しかし、戻る途中で助手が現れる。彼女は客を助けて欲しいと夫へ頼み込む。ロークは妻を思い自分の夢よりも彼女の意思を尊重することにした。長い間、自分のエゴで彼女を蘇らせては死を看取る生活に疲れ果てていたのかもしれない。

島のルールでは1人につき1つの夢しか叶わない。現在はメラニーの夢が進行中だが、1人だけまだ夢を叶えていない人物がいる。そのことに気付かせてくれたのは、戻って来たロークだった。そこで、一同はいじめっ子に泉の水を飲ませ自体の収拾をしてもらうことにする。いじめっ子は水を口にし、メラニーとニックが共にいられる夢を見た。

すると、メラニーは泉から現れたニックによって泉に沈められ、ゾンビも姿を消した。ところが、最後の足掻きとしてメラニーが手榴弾を投下。それを傷だらけのパトリックが身を挺して防いでくれるのだった。

目が覚めるとそこはホテル。ブラックスもいじめっ子もロークも無事だったが、パトリックは命を落としてしまった。ロークは島に残り悔いのない人生を送ることにし、グウェン達は帰路に就く。だが、ブラックスは死んだ兄のため、島に残ることを決めるのだった。

映画『ファンタジー・アイランド』の感想・評価・レビュー

1977年から1984年にかけてアメリカで放送された同名テレビドラマを原作に映画化。夢を叶える不思議な島を舞台に、襲い来る危険から必死に逃れる人々の姿を描いている。

原作のドラマを観ていないので何とも言えないのだが、今作では夢を現実化して体験するという正に夢のような島での出来事が描かれている。島の洞窟の奥には巨大な結晶があり、夢を映し出す。そこから黒い水が流れ泉となり、その泉の水を飲むと夢が現実化するというシステム。招待された5人の人々の行方をそれぞれ描いているので、非常に内容が濃い。ロークの目的ははっきりしているが、なぜ悪夢へと転じさせなければならないのかも説明が不足しており、よく分からない。詰め込み過ぎて猥雑な印象を受けた。(MIHOシネマ編集部)

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