スティーブン・キングの小説『ファイア・スターター』の映画化。発火能力を持って生まれた少女チャーリーと、彼女を追う政府機関との争いを描く。当時子役だったドリュー・バリモア主演。
映画『炎の少女チャーリー』 作品情報
- 製作年:1984年
- 上映時間:115分
- ジャンル:SF、ホラー
- 監督:マーク・L・レスター
- キャスト:デビッド・キース、ドリュー・バリモア、ジョージ・C・スコット、マーティン・シーン、ヘザー・ロックリア etc…
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映画『炎の少女チャーリー』 評価
- 点数:30点/100点
- オススメ度:★★☆☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『炎の少女チャーリー』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『炎の少女チャーリー(1984)』のあらすじを紹介します。
かつてアンディー(デヴィッド・キース)は金目当てでとある薬物実験に参加していた。そこで被験者の多くは死に、アンディーは相手の思考を操作する能力を身につけてしまった。それから12年後、アンディーは同じ被験者の女性と結婚し、娘のチャーリー(ドリュー・バリモア)と3人で幸せに暮らしていた。唯一の心配はチャーリーが発火能力を持っており、それをまだ制御できていないことだった。ある日一家を悲劇が襲う。チャーリーの力を軍事利用しようとした政府機関が襲撃してきたのだ。妻を殺されたアンディーはチャーリーを連れて逃亡の旅に出るのだった。
アンディーの能力を駆使して追っ手を巻いてきた2人は、親切な老夫婦の家に招かれる。しかし追っ手は2人の居場所を突き止めると、老夫婦の家まで押し掛ける。ついに捕まりそうになった時、チャーリーの能力が爆発すると追っ手を壊滅させてしまうのだった。だが安心したのも束の間、政府に雇われた殺し屋レインバードの狙撃によって2人は捕まってしまう。
施設に入れられた2人は引き離され、チャーリーは正体を隠したレインバードの口車に乗せられ、実験に協力させられていた。一方のアンディーは弱ったふりをして逃亡の機会を伺っていた。そしてついに能力を使ってチャーリーと共に脱出する。しかしそれを見逃さなかったレインバードはアンディーを射殺する。残されたチャーリーはレインバードを焼き殺すとアンディーの最後の言葉に従って、泣きながら施設を猛火で焼き尽くすのだった。
映画『炎の少女チャーリー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『炎の少女チャーリー(1984)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
中二的要素が満載
言わずと知れたホラー小説の巨匠スティーブン・キングの作品群の中でも、今作はかなりエンタメ度高めのどちらかと言うと漫画的作品に仕上がっている。投薬実験で生まれた超能力者VS政府組織という構図からしていかにも言う感じだし、組織のネーミングセンスも「店(ザ・ショップ)」と異様にシンプルな感じがこれまた中二心を大いにくすぐる。設定だけでなく細かい演出にもそれが行き届いている。超能力を使いすぎると鼻血がでるなんていう定番もしっかり押さえてくれるし、眼帯の敵役(しかもロリコンの変態!)も世界観にあっている。これで敵側にも超能力者がいたら完璧なのに!と思っていたら、続編のテレビ映画『炎の少女チャーリー:REBORN』ではしっかりそういう展開があるようなので、気になる方はそちらもどうぞ。
感情の解放
少女のチャーリーは自分の発火能力をコントロールすることができない。発火能力は彼女の感情の起伏によって起きるもので、つまり彼女は子供ゆえに感情をコントロールできないということなのだ。そこで父親のアンディーがとったのは感情の抑圧だ。安全に暮らすため仕方ないとはいえ、彼はチャーリーから感情の一部を奪ってしまったのだ。そんな彼女がラストで父親から、施設を燃やし尽くすように言われる。それは彼女が抑圧してきた感情を解放してやることを示す。そして施設の大炎上はそのことを映像として表現しているのだ。
映画『炎の少女チャーリー』 まとめ
スティーブン・キングの小説は数多く映像化されているが、その中でも本作は残念ながら失敗作の部類に入るだろう。まず物語として導入から2人が捕まるまではテンポもよく楽しめる。母親を殺され父娘で旅する様は子連れ狼の娘版とも言える。だが後半は物語が施設の中に留まってしまい、大きくスケールダウンしてしまうのだ。サスペンス的要素も大したことなく、ジョージ・C・スコットの変態っぷりだけが唯一の楽しみだ。
そして本作の評価が低い一番の理由は発火演出のしょぼさにある。特にラストの大炎上のシーンではそれが目に余る。今のようにCG技術が発達していなかったとしても、もう少し演出面でカバーすることは出来たはずだ。さすがにチープな火の玉が不自然な軌道で飛んでいっても観客のテンションは上がらない。
ただ当時天才子役と呼ばれていたドリュー・バリモアの可愛さだけは本物なので、それを楽しみに観る分にはいいかもしれない。
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