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映画『フッテージ デス・スパイラル』あらすじネタバレ結末と感想

映画『フッテージ デス・スパイラル』の概要:イーサン・ホーク主演のホラー「フッテージ」の続編。前作で情報提供者だった副保安官と、新しくブグールの標的になってしまった訳アリの双子の少年と母親の姿を描いた。原題は「SINISTER2」。

映画『フッテージ デス・スパイラル』 作品情報

フッテージ デス・スパイラル

  • 製作年:2015年
  • 上映時間:97分
  • ジャンル:ホラー、サスペンス
  • 監督:キアラン・フォイ
  • キャスト:ジェームズ・ランソン、シャニン・ソサモン、ジュリエット・ライランス、ロバート・ダニエル・スローン etc

映画『フッテージ デス・スパイラル』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★☆☆☆

[miho21]

映画『フッテージ デス・スパイラル』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『フッテージ デス・スパイラル』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『フッテージ デス・スパイラル』 あらすじ【起・承】

双子の息子ザックとディランを連れ、富豪だがDVや虐待が絶えない夫クリントから逃げているコートニー。
知人に助けられ、かつて凄惨な殺人事件が起こった教会の隣にある家を、空き家という登録のままで使っていた。

ディランは幽霊の少年マイロ誘われ、地下室で幽霊の少年テッドの「魚釣り旅行」という8ミリフィルムを見せられる。
スナッフィルムに愕然として逃げ出すディラン。
やがて、ディランは1日1本ずつ8ミリフィルムを見せられることになり、エマの「クリスマスの朝」、「キッチンのリフォーム」を目にする。

一方、ノンフィクション作家のエリソン・オズワルド一家が殺害され、末娘が行方不明になったという事件があった。
エリソンの情報提供者だった副保安官は、警察をクビになった今は私立探偵をしている。
幽霊屋敷から引っ越すと、目をつけていた子供に家族を殺させてその子をさらう悪魔ブグールの被害拡大を防ぐため、それらしい事件のあった空き家を探しては放火していた。

運悪くコートニーたちが住んでいたが、州警察すら利用する横暴なクリントから助けたことから、3人と親しくなる元副保安官。
新たな被害を出したくない彼は、ブグールの事は秘密にしたまま引っ越さないように告げ、頼まれるまま一泊して連絡先を交換する。

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映画『フッテージ デス・スパイラル』 結末・ラスト(ネタバレ)

ブグールに詳しかったジョナス教授は行方不明になっていたが、後任のストムバーグ教授は元副保安官に連絡をしてくる。
研究室に向かうと、70年代ノルウェーの都市伝説とブグールの関係、そして事件の記録音源を聞かされる。
しかしブグールの影がよぎり、データを消すよう忠告する元副保安官。

一方、ディランと同じように幽霊が見えていたが、自分だけ誘われないことに苛立っていたザック。
そのことがきっかけで、兄弟仲は悪化してザックはディランをいじめるように。
マイロの8ミリフィルム「教会の礼拝」を最後に、彼らとの関係を断つと決意するディラン。
やがてマイロたちはザックに目を付け、彼はスナッフィルムにのめり込んでいった。

やがてクリントは、コネを使って親権を奪う。
ディランを守るためにコートニーも家に戻るが、ザックはクリント、コートニー、ディランの命を使って8ミリフィルムを回し始める。

コートニーたちの引っ越しを知った元副保安官は、ディランから助けてほしいというメールをもらい、クリントの屋敷へ向かう。
ディランとコートニーだけは間一髪で助け、ザックと子供たちの幽霊から逃げながら特殊な撮影機を壊し、ブグールの思惑から逃げることに成功。
しかしブグールの怒りに飲み込まれたザックは、屋敷ごと燃えてしまった。

滞在中のモーテルに荷物を取りに行った元副保安官だったが、狙いは子供だというメッセージを耳にして戦慄する。

映画『フッテージ デス・スパイラル』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『フッテージ デス・スパイラル』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

前作と比べて面白さは激減

低予算だがヒットした前作「フッテージ」の続編だが、前作とのつながりは薄い。
1作目とつながっているのは、副保安官(クビになっており、元副保安官となった)と、悪魔のような存在ブグール。

スナッフフィルムも幽霊を演じた子役たちも、前作とは違うのだが、そのせいで8ミリフィルムと引っ越しにまとわりつく永遠の連鎖という不気味さが無くなってしまった。
子供に取り憑く悪魔のような存在ブグールが前面に出てきたことで、ありきたりなホラー映画という印象を強くしている。
子供が犯人の無邪気なタイトルのスナッフフィルム、事件のあった家から引っ越すと新しい事件が起こる、といった設定にも斬新さが無くなった。

ザックやディランといった子供たちが、どのようにしてブグールに取り憑かれ、事件を起こすのかをメインに前作の裏側のような部分を描いているが、前作の印象が強すぎるせいか、インパクトが弱い作品。

どこにでもあるホラー映画

一見同じ立場に思える双子だが、富豪で権力者の父から虐待を受け、最初に幽霊たちの映画を見る権利を得たディランと、父のように暴力的な一面を持ち、ブグールに目を付けられたザックとの関係の変化は、見ていてハラハラさせられる。
しかしノルウェーの都市伝説との関連や、芸術的センスを持つ子供が狙われるという設定は余計に思える。
ザックとディランが、芸術的センスを発揮するシーンも無いため、どちらが本当にねらわれているかのヒントにすらなっていない。

8ミリフィルムを映し出す機械や、撮影するカメラなどの凝った造りと、不気味な音楽にはゾッとさせられる。
音声が記録されていない分、スナッフフィルムの気持ち悪さも際立っている。

また、権力で自分の思うがままにしてきたクリントが、真っ先に殺害されるシーンは少しスッキリする。

元副保安官の周囲に出てくるブグールや、幽霊の子供たちの登場の仕方は、どこかで見たことがあるホラー映画のワンシーンそっくりで飽きてしまう。

映画『フッテージ デス・スパイラル』 まとめ

前作「フッテージ」で監督、脚本を手掛けたスコット・デリクソンは脚本のみに回り、本作が2本目の監督作品となるキアラン・フォイがメガホンを取った。
その影響なのか、前作での不気味な雰囲気や、無邪気なタイトルとかけ離れたスナッフフィルム(殺人映像)も味気ない。

前作にも出演していた、気弱な元副保安官役のジェームズ・ランソンが主演だが、双子のザックとディランを演じた、ロバート・ダニエル・スローンとダルタニアン・スローンの引き立て役と化している。

本作だけでは説明不足で意味がわからず、前作と続けて見ると完成度の差にガッカリさせられる、典型的な続編の失敗作になってしまった。

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