映画『ガープの世界』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「ガープの世界」のネタバレあらすじ結末と感想

ガープの世界の概要:男嫌いの看護師が、常識はずれな方法で男の子を身ごもる。ガープと名付けられたその少年は、やがて作家となり、幸せな家庭を作るのだが…。ジョン・アーヴィングの同名小説を、ジョーイ・ロイ・ヒル監督が映像化した作品。主人公のガープをロビン・ウィリアムズが演じている。

ガープの世界の作品情報

ガープの世界

製作年:1982年
上映時間:137分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
キャスト:ロビン・ウィリアムズ、メアリー・ベス・ハート、グレン・クローズ、ジョン・リスゴー etc

ガープの世界の登場人物(キャスト)

ガープ(子供時代:ジェームズ・マッコール / 大人時代:ロビン・ウィリアムズ)
父親を知らない私生児。個性的な母親のもとで、空想力豊かな少年に育つ。大学時代に作家を志し、ニューヨークへ出る。結婚して父親になってからは、子煩悩なマイホームパパとなる。正義感が強く、愛情深い人物。
ジェニー・フィールズ(グレン・クローズ)
ガープの母親。看護師。結婚はしたくないが子供は欲しかったので、瀕死の兵士を自ら犯し、ガープを妊娠する。その兵士の名前がガープだった。看護師をしながらガープを育て、自伝小説を書いて有名人となる。フェミニストの女性たちから絶大な支持を得る。
ヘレン・ホルム(メアリー・ベス・ハート)
ガープの妻。大学時代にガープと知り合い、その後結婚する。大学で文学を教えており、ガープの才能を認めている。ダンカン、ウォルトという2人の男の子とジェニーという女の子を出産する。
ロバータ(ジョン・リスゴー)
フットボール選手だったが、性転換手術をして女性になった。ジェニーの支持者のひとりで、ガープとも親交を深める。ガープの子供たちとも仲がいい。

ガープの世界のネタバレあらすじ

映画『ガープの世界』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

ガープの世界のあらすじ【起】

看護師のジェニーは、自立心の強い個性的な女性で、結婚願望がない。しかし、子供は欲しいと思っていた。そんな時、ジェニーが働いていた戦場の病院に、脳を損傷した兵士が運ばれてくる。兵士は意識不明の状態ながら常に勃起しており、ジェニーは彼の上にまたがり、体内で射精させる。その結果ジェニーは妊娠し、元気な男の子を出産する。男の子は、亡くなった兵士の名を取り、ガープと名付けられた。

1944年、アメリカのドッグズ・ヘッド・ハーバー。海沿いの大きな屋敷で暮らすジェニーの両親は、娘の大胆さに驚愕する。ジェニーは両親に叱責されるが、全く気にしない。ジェニーは、ひとりでガープを育てる自信があった。

ジェニーは、エベレット・ステアリング・アカデミーの敷地内にある診療所で、住み込み看護師として働き始める。ガープは空想家で飛行機好きな少年に育ち、よくパパと空を飛ぶ夢を見た。ジェニーはたくましい母親となり、ガープを愛情深く育てる。

近所に住む子沢山の一家には、クッシーとプーという姉妹がいた。クッシーは早熟な少女で、ガープに子供の作り方を教える。2人の様子を覗き見していたプーは、飼い犬にガープを襲わせる。ガープは犬に耳を噛まれ、血まみれになってしまう。ジェニーはその家に乗り込み、犬を安楽死させろと騒ぐ。

学校へ進学することになったガープは、レスリング部に入りたがる。その理由は、レスリング用の耳あてが、飛行機の操縦士がかぶるヘルメットに似ていたからだった。

ある晩、ガープは屋根の上で空を飛ぶ空想に浸っていて、足を滑らせる。悲鳴を聞いて駆けつけたジェニーは、落下しそうになったガープの足を掴み、息子のピンチを救う。その日、ジェニーは初めて、出生の秘密をガープに話す。ジェニーは、人はみんないずれ死ぬのだから、それまでしっかり生きるのが大事だと息子に教える。

ガープの世界のあらすじ【承】

大学生になったガープは、ヘレンという読書家の女の子と知り合う。ヘレンは、ガープの所属するレスリング部のコーチの娘で、大学で文学を学んでいた。ヘレンに恋をしたガープは、彼女のために小説を書き始める。ヘレンは、結婚するなら作家がいいと思っていた。

ガープは自伝小説を書き始めるが、それを勝手に読んだジェニーから「私のことを書かないで」と言われてしまう。ガープは仕方なく、別の小説を書き始める。ジェニーはガープのチャレンジにヒントを得て、自分の半生を文章にしてみることにする。

久しぶりにクッシーと再会したガープは、野外で彼女に誘惑され、裸で抱き合う。その様子を覗き見していたプーは、ヘレンに2人の行為を見せる。コンドームがなくて一線は超えられなかったが、ヘレンはショックを受けていた。

短編小説を書き終えたガープは、その原稿をヘレンに見せにいく。クッシーの件で怒っていたヘレンは、原稿を投げ捨ててしまう。ガープは、自分は早死にするだろうと思っており、時間がないと感じていた。ガープは作家になる決意を固め、ニューヨークへ行くことにする。

ニューヨークには、なぜかジェニーも同行し、ガープと一緒に執筆活動を始める。肉欲というものが理解できないジェニーは、街角に立つ娼婦にお金を払って話を聞き、『性の容疑者』という自伝的小説を書き始める。ガープは、街で見かけた風景から空想を広げ、新たな短編小説を書き上げる。

ジェニーは、自伝小説を出版社に売り込み、看護師の仕事に復帰する。ガープはヘレンを訪ね、自分の小説を読んでもらう。ヘレンは、ガープの創作した悲しい物語に涙を流し、彼のプロポーズを受け入れてくれる。

ジェニーの自伝小説は多くの女性に支持され、大ベストセラーとなる。ガープの小説も出版されるが、あまり注目されず、むしろジェニーの私生児として有名になってしまう。ジェニーは、フェミニストの女性たちのカリスマ的な存在となり、サイン会には大勢の女性が集まる。一方で、それを疎ましく思う団体もあり、ジェニーは命の危険にさらされる。

ガープとヘレンは結婚し、ダンカンという息子が誕生する。ヘレンは大学で文学を教え、ガープが家事や育児をこなしていた。作家としてはスランプだったが、家庭は円満で、ガープは幸せだった。ジェニーは、ドッグズ・ヘッド・ハーバーの屋敷で、彼女を慕う女性たちと暮らすようになっていた。

屋敷には、エレンという11歳の少女がレイプされ、舌を切られてしまった事件に抗議する団体がいた。この団体に属する女性は、抗議のために自ら舌を切っており、ガープはやりすぎだと怒りを感じる。男に対して敵意を持っている女性たちは、ガープのことも嫌っていた。そんな中、性転換手術で女性になったロバータだけは、ガープに友好的だった。

ガープの世界のあらすじ【転】

ヘレンが2人目の男の子のウォルトを出産し、ガープは4人家族になる。ロバータは、ガープの家にも遊びに来るようになり、子供たちも彼女に懐く。自分の子供を持てないロバータにとって、ダンカンとウォルトは我が子のように可愛かった。

30歳になったガープは、自分のファンだという18歳のベビーシッターと浮気してしまう。ガープはすぐにそれを後悔し、夫であり父親であることが最高の幸せなのだと改めて感じる。

ガープの浮気は1回限りのことだったが、ヘレンはそれに気づいていた。ヘレンは、以前から自分のことを口説いていた教え子のマイケルの誘いに乗り、彼の車に乗る。その様子を、彼のガールフレンドが見ていた。

ジェニーの屋敷を訪れたガープは、被害者のエレン本人から「こんな運動はやめてくれ」という手紙と昔の写真が届いたことを知る。エレンは身を隠して生きていたが、抗議のために舌を切るという過激な運動に責任を感じているようだった。ガープはエレンの写真を借り、彼女について考え始める。

ある日、ガープの家にマイケルのガールフレンドが手紙を置いていく。ガープはその手紙でヘレンの浮気を知り、2人の息子を連れて家を出る。帰宅したヘレンは、食卓の上に置かれた手紙を見て、愕然とする。そこへガープから電話がある。

ガープは取り乱していた。ヘレンはマイケルと別れることを約束し、帰ってきてほしいと懇願する。ガープは「今は君の顔を見られない」と答え、電話を切る。

ヘレンはすぐにマイケルに電話して別れ話をするが、彼は納得せず、家に来てしまう。家に入れるわけにはいかないので、2人はマイケルの車の中で話をする。ガープは、家に電話してもヘレンが出ないので、車で自宅へ向かう。

その夜はひどい雨で、視界が悪かった。ガープは家の近くまで来ると、車のライトを消して真っ暗な道を走る。こうすると、まるで空を飛んでいるような感覚になれるので、子供たちも喜んだ。ガープはいつもの距離感とスピードで、ガレージに車を突っ込む。しかしそこに停めてあったマイケルの車に衝突し、車は大破する。その時ヘレンは、マイケルの股間に顔を埋めていた。

この事故で、後部座席にいたウォルトが命を落とし、ダンカンは右目を失う。ヘレンとガープもケガを負うが、命に別状はなかった。しかし、夫婦関係は完全に壊れてしまう。

ガープの世界のあらすじ【結】

ガープはどうしてもヘレンを許す気になれなかった。自分の浮気が発端で子供を失ったことに、ヘレンも打ちひしがれていた。その様子を静観していたジェニーは、「お前の態度は間違っている」と言って、ガープに赦すことの大切さを説く。ジェニーの忠告を受け入れ、ガープはヘレンに歩み寄る。ダンカンも義眼に慣れ、一家は前向きに生き始める。

ガープはエレンの小説を書くことに決め、執筆活動を再開する。ガープはエレンの気持ちを代弁し、過激な活動をやめさせたかった。攻撃的すぎるという反対意見もあったが、ガープは『エレン』というタイトルの本を出版する。

ヘレンは元気な女の子を出産し、ガープは母親への敬意を込めて、娘をジェニーと名付ける。母親の方のジェニーは、フェミニストの政治家の集会へ出かけていく。ロバータは、用心棒としてジェニーに同行する。母親を見送る時、ガープは悪い予感がする。その予感は的中し、ジェニーは集会中の広場で、暗殺者の銃弾に倒れる。

ジェニーの葬式には多くの人が集まる。ジェニーの支持者たちは、女性のみで追悼式を開くと言い出し、ガープの出席を認めない。ロバータはガープを女装させ、追悼式へ出席させてやる。

追悼式に集まった女性たちは男を憎んでいた。その中には、あのプーもいて、ガープを目ざとく見つける。ロバータは、女性たちからガープを守り、会場から出す。裏口へ案内してくれたのは、なんとあのエレンだった。彼女は本の出版を喜んでくれており、ガープは感動する。

数年後、ガープはヘレンとともに成長した子供たちを見つめ、幸福を感じる。ヘレンはまた教職に戻ることに決め、ガープは母校のレスリング部のコーチを引き継ぐ。

レスリング部の練習中。突然プーが現れ、ガープに向かって発砲する。練習場が騒然となる中、重傷を負ったガープは、ヘレンに付き添われ、ヘリコプターで緊急搬送される。ガープはヘレンに「忘れないで、全てを」と告げ、優しく微笑む。空を飛びたいという子供の頃からの夢が叶い、ガープは満足そうに目を閉じるのだった。

この記事をシェアする