映画『グッド・シェパード』の概要:マット・ディモン主演のCIAの誕生秘話と諜報員の人生を描いたスパイ映画。アンジェリーナ・ジョリー、ウィリアム・ハート。ロバート・デ・ニーロ監督の第2作。165分。
映画『グッド・シェパード』 作品情報
- 製作年:2006年
- 上映時間:167分
- ジャンル:アクション、ヒューマンドラマ、サスペンス
- 監督:ロバート・デ・ニーロ
- キャスト:マット・デイモン、アンジェリーナ・ジョリー、アレック・ボールドウィン、タミー・ブランチャード etc
映画『グッド・シェパード』 評価
- 点数:65点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★★
- 映像技術:★★★★☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『グッド・シェパード』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『グッド・シェパード』のあらすじを紹介します。
1961年、4月17日。キューバは社会主義国となり、アメリカは国交を断絶。共産主義を倒すべく、キューバのピッグス湾に軍人部隊を派遣した。しかし、この作戦は失敗。
後に「ピッグス事件」と呼ばれた。
CIAに所属する諜報員のエドワード・ウィルソン(マッド・ディモン)は、この作戦の指揮を務めていた。作戦の失敗が、CIA内部からの情報漏えいだと感じたエドワードは、部下のレイ(ジョン・タートゥロ)に調査を依頼。
エドワードは送られてきたテープと写真から手掛かりを得ようとするのだった。陰謀渦巻くなか、自らの疑惑を晴らすために活動する一人の諜報員エドワードの半生(1931年から1961年)とCIAの前身、諜報組織(OSS)の歴史が明らかになります。
エドワード・ウィルソンは、イェール大学の学生だった時、サリヴァン将軍(ロバート・デ・ニーロ)に誘われ、CIAの前身である諜報組織(OSS)に誘われます。そして、学生時代から諜報活動を開始。
ヨーロッパでの活動を経て、ピッグス湾事件に関わることになった。そんなエドワードの運命は?送られてきたテープと写真には衝撃的な真実が隠されていた!
映画『グッド・シェパード』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『グッド・シェパード』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
骨太のスパイ映画!コレを見ずにして、スパイを語るなかれ!
マット・ディモン主演のCIA諜報員の半生と聞き、気合を入れて観たつもりがやはり内容の難しさと165分という長さに疲れてしまいました。ロバート・デ・ニーロは役者で成功しても、映画監督ではイマイチという評価です。
まず、話の内容よりも配役ミスが響いています。アンジェリーナ・ジョリー演じるマーガレットの演技が浮きまくり。マット・ディモンと夫婦役というのも微妙な感じがします。そして、主人公を演じたマット・ディモン。
演技に好感が持てるが、後半の老いてゆく様が微妙でした。せっかく、骨太な諜報員の半生を描いているのにもったいない!どうせ、描くのなら、同じ俳優ではなく若い時と老いた時と役者を変えるべきではないだろうか。
豪華な俳優陣を集める前にこの役者でいいのかどうか検討して欲しい。興味深い点もあります。CIAの内部事情や主人公エドワードの諜報活動のリアルさは胸に迫まってきます。
しかし、物語の展開の平坦さに著者は投げだしてしまいました。
アクション物だと期待して観ない方がいいと思います。
エドワード&サリヴァン将軍、危険なカンケイ
エドワードをCIAの前身、諜報組織(OSS)に誘ったサリヴァン将軍との関係に迫ってみたいと思います。何故、エドワードは誘われたのか?当時、イェール大学の学生だったエドワードが”スカル&ボーンズ”という白人主義を唱える秘密結社に入会してしまったことから、先輩フィリップにサリヴァン将軍を紹介されたようです。
なんだか物騒な感じです。またエドワードは学生時代からスパイ活動を開始。KGBなどロシアのスパイもたくさん出てきますので注意して下さい。もう1つ誘いに乗った理由として父親の自殺という背景があります。
海軍高官だった父の死の無念さを払いたい気持ちがあったようなのですが、それでも簡単にスパイになるの?大学生を誘うなんて怖いです。
重厚なスパイ映画として見れば楽しめるかもしれませんが、個人的には重めの作品だったら『裏切りのサーカス』のほうが緻密で繊細だし、明るめのスパイ映画だったら『コードネームUNCLE』のほうが面白いです。この作品を見る理由はキャストのファンであるか、ロバート・デ・ニーロの監督作品が見たいから。それ以外にはありません。
全体的に暗くて重めのストーリーなのでスパイや、秘密結社、諜報員など怪しいキャラクター設定が好きなマニアックな方はかなり楽しめると思います。
スパイらしさや、派手なアクションは期待せずに一人の男の壮絶な人生を感じて欲しい作品です。(女性 30代)
映画『グッド・シェパード』 まとめ
2015年は、「コードネームUNCLE」や「007スペクター」などスパイ映画が大ヒットしました。この映画もCIAの諜報活動の裏側を描いているのでスパイ・アクションものかと期待して観ました。しかし、165分という長さに途中で気持ちが折れそうになってしまいました。
配役もピタリとはまらなくてイライラ。せっかく、骨太な諜報員の半生を描いているのにもったいない!しかし、エドワードとサリヴァン将軍の関係性など見どころもたくさん。時間がある時に観ることをお勧めします。
また豪華な俳優陣に期待しないという点もポイント。しかし、マッド・ディモンの誠実なエドワードには好感が持てます。加えて、エドワードの息子役でエディ・レッドメインが出演しているので彼にも注目して下さい。
みんなの感想・レビュー