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映画『グレート・ウォー』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『グレート・ウォー』の概要:第一次世界大戦末期の黒人部隊を題材にした戦争映画。ドイツとの激戦の末、アフリカ系アメリカ人の小隊が敵地で行方不明になった。人種の垣根を超えた捜索隊が結成され、ドイツ軍が潜む森へと出発する。

映画『グレート・ウォー』の作品情報

グレート・ウォー

製作年:2019年
上映時間:108分
ジャンル:戦争
監督:スティーヴン・ルーク
キャスト:ベイツ・ワイルダー、ロン・パールマン、ビリー・ゼイン、ヒラム・A・マリー etc

映画『グレート・ウォー』の登場人物(キャスト)

ウィリアム・リバース大尉(ベイツ・ワイルダー)
敵地で行方不明となった黒人部隊を助けに行く捜索部隊の隊長。黒人に命を救われた経験がり、彼らに敬意を払っている。戦争神経症を患っている。
ケイン二等兵(ハイラム・A・マレー)
アフリカ系アメリカ人の兵士。リバース大尉と共に行動し、黒人部隊の捜索に向かう。
パーシング将軍(ロン・パールマン)
本部で陣頭指揮を執る。黒人部隊は優れた兵士であると認め、行方不明となった部隊の捜索を命じる。
モリソン大佐(ビリー・ゼイン)
パーシング将軍の側近。黒人部隊が行方不明になった旨を将軍に報告する。

映画『グレート・ウォー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『グレート・ウォー』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『グレート・ウォー』のあらすじ【起】

第一次世界大戦末期。休戦協定を目前に、ドイツ軍は領地を確保しようと躍起になり、各地で最後の戦いが繰り広げられていた。アルゴンヌの森でドイツ軍と戦う連合軍のリバース大尉は、まともな訓練を受けずに前線に配置された黒人兵の365部隊を気に掛けながら戦っていた。ドイツ軍の機関銃砲火を浴びて激しい戦いとなり、連合軍は散り散りに。その場は勝利を収めるものの、黒人部隊が行方不明となる。

本部で陣頭指揮を執るパーシング将軍は、モリソン大佐から黒人部隊が行方不明との一報を受けると、必ず探して連れ戻せよと命令を下した。

白人兵士の多くは黒人に対して差別的であったが、黒人に命を助けられたことのあるリバース大尉は、黒人兵もアメリカ兵の立派な一員だと考えていた。捜索の命令を引き受けると、ケイン二等兵や白人兵士など7名を集め、ドイツ軍が潜む森へ向かった。途中で赤十字の救護所を見つけ、看護師から黒人部隊は丘の上へ向かったという情報を得る。

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映画『グレート・ウォー』のあらすじ【承】

リバース率いる捜索隊は、森の中でドイツ軍と激しい銃撃戦となるが、味方の援軍に助けられる。ちょうどその頃、本部ではドイツが休戦に署名したとの連絡が入った。発効されるのは11月11日の11時であり、その直前まで激しい戦いが続くことが予想された。

山小屋で一晩過ごし、再び捜索を開始するリバースたち。森の中で無数のドイツ兵の死体を発見する。彼らは確実に死んでいるものの、戦闘をした形跡が残っていないため不自然な状況だった。2人の白人兵士が死体を動かすと、背中の後ろに隠されていた手榴弾が爆発。2人とも死んでしまった。

白人兵士が黒人兵士に八つ当たりして喧嘩が始まるが、大尉が制止。自分は戦争神経症で気弱になっていることを告白し、指揮官として正気を保てなくなった時、黒人兵に引き留められて助かった話をした。黒人兵のおかげで生きている、黒人も白人も関係なく仲間を助けるのだと説得。2人の死体を埋葬させ、再び黒人部隊の捜索を続行した。

映画『グレート・ウォー』のあらすじ【転】

リバースたちは丘の上に到着。ドイツ軍に狙われそうになるが、茂みから現れた黒人部隊の援軍に助けられる。それは探していた黒人部隊で、兵士たちは再会を喜び合う。この丘ではペリー軍曹が率いる小隊がドイツ軍との睨み合いを続けており、疲弊しながらも誇りを持って戦っていた。

リバース大尉はペリー軍曹に終戦を知らせ、丘を降りようと説得する。しかし軍曹は、ドイツが撒いたビラで既に休戦を承知していると答えた。丘を守るために残っているのであり、最後まで戦い続けると断言。撤退せよとの命令をきっぱりと断った。

ペリー軍曹は黒人兵としての胸の内を、リバースに打ち明けた。この丘に来る以前は、弾薬の運搬など労役ばかりであったが、上官を説得して初めてこの前線に配置されたのだと言う。黒人兵は役立たずと言われ続けていたのが兵士として扱われ、ようやくチャンスが与えられていたのだ。ペリーは改めて撤退を拒否。これは我々の戦いでもあるのだと力強く答えた。

映画『グレート・ウォー』の結末・ラスト(ネタバレ)

大尉はペリー軍曹の気持ちを汲み取り、ここに一緒に留まって、最後まで戦うことを決意した。ケイン二等兵もペリー軍曹と同じような考えをリバースに伝える。アメリカに帰国すれば再び黒と白に分けられるが、ここでは仲間でいられるという思いだ。

対戦に備えて準備をしていると、ドイツ兵の将校が丸腰で話し合いに現れる。大砲がこちらに向かっているから降伏しろと言う。当然ペリー軍曹は申し出を受け入れることはせず、ドイツ兵将校を追い返した。

その後、休戦の時刻になるまで、最後の激戦が始まった。ドイツ軍は領土を奪還するために猛攻を仕掛け、黒人兵士たちはプライドをかけて丘を守る。激しい戦いの末、味方の兵士の半数が死亡し、弾薬も残り僅かとなった。そして11時5分前、最後の交戦となり、アメリカ兵たちはドイツ兵を全滅させて勝利する。銃撃を受けて致命傷を負ったリバース大尉は、亡き妻が書いた手紙を部下に読み上げさせながら、静かに息絶えるのだった。

映画『グレート・ウォー』の感想・評価・レビュー

第一次世界大戦中、敵地で行方不明となった黒人部隊の救出を描いた戦争映画。ポスターに写っているロン・パールマンとビリー・ゼインはちょい役であり、大きな誤解を与えている。アメリカのポスターは、ケイン二等兵がメインである。

戦地にいる味方を探すというストーリーは、「プライベート・ライアン」とよく似ている。あちらは超大作だが、こちらは低予算で戦闘シーンもしょぼく、いろいろと惜しい。黒人部隊を描いた映画なら、スパイク・リー監督の「セントアンナの奇跡」もおすすめだ。(MIHOシネマ編集部)

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