映画『花嫁のパパ(1991)』の概要:愛娘を嫁に出すことになった父親の心情と葛藤をコメディタッチで描いたヒューマンドラマ。娘の結婚に翻弄される花嫁のパパをコメディアンでもあるスティーヴ・マーティンが演じている。1991年公開のアメリカ映画。
映画『花嫁のパパ』 作品情報
- 製作年:1991年
- 上映時間:105分
- ジャンル:ヒューマンドラマ、コメディ
- 監督:チャールズ・シャイア
- キャスト:スティーヴ・マーティン、ダイアン・キートン、キンバリー・ウィリアムズ、キーラン・カルキン etc
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映画『花嫁のパパ』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『花嫁のパパ』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『花嫁のパパ(1991)』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『花嫁のパパ』 あらすじ【起・承】
カリフォルニア州サンマリノでフィットネス・シューズ工場を経営しているジョージ・バンクス(スティーヴ・マーティン)は妻のニーナ(ダイアン・キートン)とまだ幼い息子のマットと暮らしている。22歳になる娘のアニー(キンバリー・ウィリアムズ)は建築の勉強をするため、ローマに留学中だった。
アニーが4か月ぶりで帰国した日、急に女らしくなった娘を見てジョージは驚く。アニーはローマで知り合ったブライアン・マッケンジーという男と婚約したと言い出し、ジョージはすっかり混乱する。
その晩、ブライアンがバンクス家へ挨拶に来る。ブライアンは26歳でフリーの情報コンサルタントをしている。誠実なブライアンの気持ちを聞きニーナは感動するが、ジョージはこの現実を受け入れられない。しかしどうすることもできなかった。
ブライアンの家は大金持ちで、両親の人柄にも文句はない。ジョージ以外はみんな2人の婚約を喜んでおり、すぐに結婚式の段取りが始まる。式は教会で、披露宴は自宅でやりたいというアニーの希望を叶えるため、ニーナは結婚コーディネーターのフランク(マーティン・ショート)に全てを任せようと言い出す。フランクが用意したプランは1人250ドル。両家の招待客は572人もおり、このままだと莫大な費用がかかることになる。さらに式の費用は全額花嫁側が持つことになっていた。
ジョージは少しでも式の費用を倹約しようとするが、そのことでアニーを傷つけ、ニーナとも喧嘩になる。ジョージは我慢を重ねたストレスでおかしくなり、スーパーでトラブルを起こし留置場に入れられる。迎えに来たニーナに“娘の幸せを台無しにするようなことはしません”と誓いを立て、ジョージは留置場から出してもらう。
映画『花嫁のパパ』 結末・ラスト(ネタバレ)
招待状も郵送し、アニーのもとには続々とお祝いの品が届く。ブライアンの両親からは新車が届くが、アニーはジョージが贈ったカプチーノ・メーカーが1番の贈り物だと喜んでくれる。ジョージも反対することは諦め、前向きにアニーを祝福しようとしていた。
ところがアニーが突然ブライアンとは結婚しないと言い出す。ブライアンからのプレゼントがミキサーだったのは“女は台所に”と考えているからだというのだ。ジョージはブライアンから話を聞き、それは誤解だとアニーを説得する。ジョージのおかげで2人は無事に仲直りをする。
いよいよ結婚式の前夜。ジョージはアニーが本当にこの家から出て行くのだと思うと眠れなかった。それはアニーも同じで、2人は庭のバスケットコートで話をする。
翌朝。1月のサンマリノは36年ぶりの大雪となる。予想外の大雪であれこれ大変な中、ジョージたちは教会へ向かう。ジョージは式を見つめながら、アニーが巣立っていくのだと実感する。
自宅での披露宴は大勢の客で賑わい、素晴らしいものになる。しかしジョージは警察に注意された大量の車を移動させるのに忙しく、料理を食べるどころかアニーとダンスもキスもできないままだった。結局さよならも言えないまま、アニーは新婚旅行へと旅立ってしまう。
最後の客が帰り、急に静かになった家の中でジョージは呆然としていた。そこへ空港にいるアニーから電話が入る。アニーもジョージとさよならができなかったことを気にしていた。アニーはジョージに感謝の気持ちを伝え、ジョージも満足する。無事に娘を送り出したジョージとニーナは、2人でゆっくりとダンスをする。
映画『花嫁のパパ』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『花嫁のパパ(1991)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
娘を嫁にやる親の気持ちは万国共通
まだまだ子供だと思っていた娘から突然結婚宣告をされる父親というのは切ない。本作の主人公・ジョージの混乱や葛藤はアメリカも日本も関係なく、よくよく理解できるので、娘を嫁にやる親の気持ちというものは万国共通なのだろう。
相手の男がどんなにいい奴でも素直に結婚を認めたくない。結婚式に関しては“金は出しても口は出すな”と言われる。さらには結婚式の当日も主役の娘は何かと忙しくてほとんど会話もできないまま、さよならの時を迎える。そんなジョージを見ていると、なんだかとても胸が痛む。“自分の父親(筆者は既婚女性)もきっとこんな気持ちだったんだろうな…申し訳ないことをしたな…”と、ジョージを自分の父親に重ね合わせて考えてしまう。さらには自分の娘が嫁に行くときのことまで想像してしまう。
この作品では精一杯娘を愛し、家族を愛してきた父親の心情が素直に描かれているので、妙に身につまされる。過剰に泣かせようとなどしていない脚本と演出なのに、ところどころでホロリとくる。設定も脚本も平凡であることが、とてもいいのだ。
高額の結婚費用に驚愕
妻のニーナは女性なだけに娘の気持ちがよくわかる。“結婚式は女の子の夢なのよ”とニーナに説得され、ジョージは癖の強い結婚コーディネーター・フランクに渋々結婚式のプランを立ててもらうのだが…その費用がすごい。
客1人につき250ドルの人数分なので、当初の招待客数(572人)だと143000ドル!この他に招待客の旅費やら新婚旅行やらの諸費用を考えると総額は日本円にして2000万円を軽く超えるだろう。しかもアメリカにはご祝儀をもらう習慣がない(全て品物として事前に届いている)上に、花嫁の親が全額を負担しなければならないらしく、ジョージが渋るのも無理はない。
いくらジョージが社長でもたった1日の結婚式に2000万円以上かけるなんて、庶民の感覚では信じられない。それでも愛する娘のためにジョージは希望通りの結婚式をさせてやる。結局は娘の幸せそうな笑顔を見れば満足なのだ。なんとなく気持ちはわかるけれど…。親というは実にありがたい存在だなと改めて感じた。パパの愛は世界一だ!
映画『花嫁のパパ』 まとめ
本当によくありそうな娘の結婚にまつわるあれこれを父親の視点でうまくまとめている。小さなエピソードの積み重ねで進む物語に派手さはないが、その分親身に感情移入することができ、温かい気持ちにさせてくれる良作だ。
ブライアンからミキサーを贈られたことにショックを受けるアニーのエピソードや、新婦の父が披露宴で娘と思い描いていたようなお別れができなかったことなど、細かい設定に説得力がある脚本がいい。スティーヴ・マーティンとダイアナ・キートンの夫婦役も作品の雰囲気にぴったりだった。夫婦っていいなと素直に思える。
いい人しか登場しないほっこりできるヒューマンドラマなので、心が荒んでいるときに見ると癒されそう。親孝行がしたくなる。
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- 花嫁のパパ2 次作
みんなの感想・レビュー
goodな映画。エピソード集で笑っているうちにホロリとさせられる名篇。ダイアン・キートンも素敵♪二人だけのラストダンスのシーンもよかった!