映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』の概要:『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』は、歌は苦手でもダンスが得意なペンギンを主人公にしたジョージ・ミラー監督の長編アニメーション映画の続編。前作主人公だったマンブルが今作では父親になる。
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』 作品情報
- 製作年:2011年
- 上映時間:100分
- ジャンル:ファンタジー、コメディ、アドベンチャー、アニメ
- 監督:ジョージ・ミラー
- キャスト:イライジャ・ウッド、ロビン・ウィリアムズ、ハンク・アザリア、アレシア・ムーア etc
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』 評価
- 点数:70点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★☆
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★★★
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』 あらすじ【起・承】
かつて国の問題のために大冒険をしたコウテイペンギンのマンブルは、今では父親になっていた。コウテイペンギンはダンスなどしない、という考えはもうなくなり、今は子供たちもダンスを習っている。しかし、マンブルとグローリアの息子エリックは、ダンスが苦手だった。これにはマンブルも悩んでしまう。
ある日、エリックはとうとう国から抜け出してしまう。友達のアティカスとボーの三人で飛び出し、着いた先はアデリーペンギンの国だった。そこは、以前とは少し変わっていた。教祖として崇められていたラブレイスはスヴェンという飛べるペンギンをカリスマとして崇め、アデリーペンギン達も彼に夢中だった。
エリックはたちまちスヴェンの魅力の虜になる。信じればいつか夢は叶うと言われたエリックは、自分もいつかスヴェンのように飛ぶことができるようになると思い込む。
急いで迎えに来たマンブルによって三人は連れ帰られる。途中、足場が悪い場所に差し掛かり、ゾウアザラシのブライアンと口論になる。そうこうしている間に足場が崩れてしまい、ブライアンは割れた氷の底に落ちてしまう。ブライアンはもうここで死ぬしかないと諦めるが、マンブルは海の中から反対側へ周り、彼を助け出す。そんな父親の姿をエリックは羨望のまなざしで見つめていた。
一方、そのころ違う場所でもある冒険が始まっていた。オキアミの群れで生きていたウィルは、突然群れから外れることを決意する。友達のビルもそれについていくことに。二人は、初めて群れの外に出て、自分たちが餌で、食物連鎖の最底辺であることを知る。ウィルは進化のために肉食になることを決める。
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』 結末・ラスト(ネタバレ)
マンブルたちが国へ戻ると、そこは変わり果てていた。氷が崩れ、国はまるごと孤立してしまっていた。周囲を高い氷の壁に囲まれ、食料を取りに行くこともできない。身動きがとれるマンブルたちは、アデリーペンギン達に助けを求めることにする。
彼らは喜んで応援に駆け付け、アデリーペンギン、そしてラブレイスとスヴェンは総出で救援活動を始めた。
そこへ、人間の船を見つけたラブレイスは、彼らの応援を頼みに行く。実は、ラブレイスは人間に助けられたことがあるらしく、今も彼らに貰った虹色のセーターを着ている。さらにスヴェンも彼らに助けられた過去があるのだが、鶏を焼いて食べている姿を見ていつか自分も食べられると思い、ラブレイスを連れて逃げ出したのだった。
ラブレイスのダンスで人間たちを呼ぶことに成功し、人間による救援活動が始まるが、事件が起こる。ブリザードによって活動は停止し、しかも海が凍ってしまったことでもう人間が来られなくなったのだった。これに危機感を抱いたのはアデリーペンギン達だ。救援活動をしている場合ではなく、自分たちの身も危険だと判断し、帰ろうとし始める。
エリックは飛べば出られると言い、スヴェンに教えを請うが、ペンギンが飛べるはずもない。追いつめられたスヴェンはとうとう自分がペンギンではなく鳥であることを打ち明ける。エリックはがっかりし、他のペンギンたちは騙されていたことに憤る。
この窮地を救ったのはマンブルだった。タップダンスで氷をたたき、巨大な氷の岩を崩して通り道を作ろうとしたのだ。アデリーペンギン達もこれに倣い、雪や氷は少しずつ崩れていく。しかし、マンブルは途中で怪我をしてしまい、踊ることが困難になる。
マンブルはブライアンに助けを求めに行くことにした。縄張りを争って決闘中だったブライアンは、最初はしぶるが、協力をしてくれることに。
ゾウアザラシの群れは、ものすごい威力を発揮した。
一方、冒険を始めてペンギンたちの姿も見てきたウィルは、冒険の末にオキアミの群れに戻っていた。氷の裏側で、またペンギンたちのダンスが始まったことに気付いたウィルは、楽しくなってタップダンスを始める。それを見ていた他のオキアミたちも倣い、小さいながらも震動を起こす。
ペンギン、ゾウアザラシ、オキアミ、種族を越えた動物たちの協力により、遂に氷は崩れ、コウテイペンギン達は脱出に成功するのだった。
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
吹替え版は前作とは様変わり
オリジナル版のキャストはほとんど前作と変わりはないが、吹替え版のキャストは大幅に変更が加えられている。主人公マンブルの声は手越祐也から劇団ひとりへ、またラモンやグローリアのキャストも変更されている。これには、前作の続きとして期待していた人は裏切られると思う。少年から父親になったマンブルは仕方ないかもしれないが、見た目はまだ成長しきっていないように見えるし、そう年数が経っているとは思えない。父親らしいイメージということで、劇団ひとりが選ばれたのだろうか。
また、気になるのがミュージカルシーンである。前作では、吹替え版でも歌だけはオリジナル版のままで英語だったのが、今作では歌も日本語吹き替え版に変更されている。
シリーズ物なら、こういったところは統一してほしかった。
前作同様環境問題にも踏み込む
前作ほどあからさまではないが、今作でも環境問題が関わっている。アデリーペンギンの国では雪の下の草が現れ、コウテイペンギンの国では厚い氷の壁が崩れた。おそらくは地球温暖化の被害を描いているのだろう。
しかし、今回は人間がこういった問題に介入してくることはなかった。
サイドストーリーにも注目
今回はペンギンだけでなく、ゾウアザラシやオキアミなど別の種族の協力も描かれた。特に、オキアミのウィルとビルの冒険はメインストーリーとは別のサイドストーリーとして楽しめる。特に考えることなく群れで生きていたオキアミが、突然冒険を決意。そして自分たちが何であるかを知り、生き残る術を身に着けていく。
ウィルとビルの掛け合いもコントのようで面白い。吹替え版はバナナマンの二人で、オリジナル版はなんとブラット・ピットとマット・デイモンが担当している。どちらでも楽しめると思う。
映画『ハッピー フィート2 踊るペンギンレスキュー隊』 まとめ
前作と同じようにストーリーは楽しめる。今回新たに登場したスヴェンだが、おそらく子供はエリックと同じように彼を飛べるペンギンと思うかもしれない。大人はペンギンではなく鳥だということにすぐ気づくので、いつ正体をばらすのかと楽しみながら観られる。
オリジナル版は前作と変わらない気持ちで観ることができるが、吹替え版はいろいろと変更されたことがあるのでちょっと観ていて落ち着かないのが残念だった。
良い所は、前作ではすぐ終わってしまった赤ちゃんペンギンシーンだが、今回は最後までかわいい赤ちゃんペンギンを見ていられるということだろうか。
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